難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾の家庭料理『黑糖發糕│黒糖蒸しケーキ』のレシピを紹介します。黒糖をたっぷりと使ったふわふわもっちりの蒸しケーキです。(相当に)慣れると30分ほどで作れるので、急な来客時にお菓子がない!という時にも重宝する…かもしれません。
台湾ではオランダ統治時代からの製糖の歴史があり、日本統治時代に国策として製糖業が奨励されてからは大日本製糖、明治製糖など多くの製糖会社が各地に工場を作りました。戦後国民党がこれらの製糖会社をすべて接収、合併し生まれた台湾製糖は1960年代まで台湾で最大の企業でした。現在でも台湾各地に40か所近い製糖工場(跡地も含む)があり、原料調達用の土地を大量に所有しています。というか台湾製糖は台湾最大の地主です。各地に観光に出かけたときに工場の看板などを目にする機会も多いことでしょう。
現在は工場跡地などを使ったレジャーや投資などにも進出して多角経営をしていますが、サトウキビを原料とした砂糖の生産は現在でも台湾製糖の主要産業の一つです。
サトウキビを使った製糖の過程で作られるのが黒糖なのは皆さんもご存じかと思います。黒糖の特徴ともなっている黒い雑物による独特の風味は、菓子に加工されたときにも特徴として受け継がれます。日本でも沖縄などでは島ごとに黒糖を売りにしていることがありますが、産地や製法によって黒糖は味が異なるので地域のお土産として使いやすいのです。
サトウキビの栽培には豊富な日照とたくさんの水が欠かせません。日本よりも日照が豊富で異なる水で作られたサトウキビは、日本のものとはまた違った甘さを作り出してくれます。精製された世界統一規格の白い砂糖もいいですが、その原料となる黒糖は味も風味も千差万別、同じ料理でも作る場所によって味が少しずつ異なります。
作ればそれがオリジナル、ぜひ皆さんも再現してみて下さい。
[材料]
黒糖 ……… 320g
水 ……… 600cc
蜂蜜 ……… 大さじ2
強力粉 ……… 180g
薄力粉 ……… 180g
コーンスターチ ……… 180g
重曹 ……… 20g
ゴマ ……… 少々
[作り方]
1.黒糖を細かく刻んでおく。
2.水と黒糖を鍋に入れ、弱火で加熱しながらかき混ぜて黒糖を水に溶かす。黒糖が溶けたら蜂蜜を加え、更にかき混ぜて溶かす。
3.強力粉、薄力粉、コーンスターチ、重曹をふるいにかけてボウルに入れる。ボウルに作り方2の黒糖水を1/3ずつ加えてよく混ぜ合わせる。生地が均一になったら適当な大きさの紙や金属製の容器に注ぐ。
4.作りかった3で生地を入れた容器を蒸し器にかけ、強火で15分蒸す。蒸しあがったらすぐにゴマを散らして完成。
Point!
コーンスターチはふるいの目を通りにくいかもしれません。スプーンやヘラで押し出してダマにならないように細かくしましょう。
容器はケーキカップに入れるのを想定しています。大型のケーキ型などに入れると膨らみ方などに違いが出てくるかもしれません。
ゴマは白ゴマを使いますが、なくても構いません。
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