張一品醤羊肉│浙江風羊肉炒め

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難易度: 調理時間:30分以内
浙江省の名菜『張一品醤羊肉』のレシピを紹介します。ラム肉を調味料と共に炒めて作る料理です。本物は羊肉30kgとかを超巨大な鍋で一気に調理する豪快な料理なのですが、さすがに家庭では無理なので今回は少量簡易版のレシピを紹介します。

この料理は清末、浙江省湖州市徳清県にあった張和松という人の経営するレストランの名物料理が元になっています。彼は当地の名産である羊肉(湖羊というブランドで今も存在します)を使った新しい炒め料理を編み出し、息子と共にレストラン経営を成功させました。店主の姓からレストランは「張一品」と名付けられ、その名物料理であるこの料理は遠く江南地域まで名前が知られていたそうです。100年以上経った今でも料理発祥の地である「張一品」の店名を冠した『張一品醤羊肉』と呼ばれます。さすが中国、料理に対するリスペクトは本物です。

徳清県は人口50万人に満たない小さな年ですが、近年工業生産の増大著しい絶賛発展中の小都市で、多くのヒトとモノが流れ込んでいます。現在進行形かどうかは分かりませんが、数年前までは数ヶ月で街の景観ががらりと変わってしまうほど急発展していたそうです。訪れると活力を肌で感じることができるかもしれません。

それではレシピです。良い羊肉が手に入ったら挑戦してみてください。

蠔仔煎│福建風オーアーチェン、福建風カキオムレツ

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
台湾の名菜として名高い『蚵仔煎│オーアーチェン』のオリジナル、福建風の『蠔仔煎│福建風オーアーチェン、福建風カキオムレツ』のレシピを紹介します。台湾のものとほとんど変わりませんが、カキの量やアヒルの卵を使う点などが異なります。台湾のもののようにソース(『海山醤』)も使わず、味をつけた生地をそのまま楽しみます。

2014年の台湾農業統計によればアヒル肉の産出量は約85000トン、ここ10年で15%ほど生産量が増えています。アヒル卵の生産量は約43億個(!)ですが、肉に対してこちらは生産量が毎年減っています。対比までに普通の鶏肉の産出量は約543000トン、鶏卵は約687億個です。さすがにアヒルとは桁が違いますね。鶏肉の消費量は少し減っていますが、鶏卵は毎年ほぼ一定しています。

また豚肉の生産量は90年代後半まで急激に伸びていたのですが、近年は少しずつ減少傾向にあります。代わって蛋白源として増えているのはやはり牛肉。国内生産だけでなく輸入も増えており食の高級化が進んでいます。牛肉以外では鴨肉が唯一食肉消費量が増えているのが面白い点です。

ちなみに台湾でも日本と同じように後継者不足が理由で農家が減少傾向にあります。1970年と2014年を比べると、65歳以上の農業従事者は約5%から約18%に増大し、34歳以下は24%から10%に減少しています。台湾でも後継者のいなくなった農地を安く借り上げ、大規模に農業を行う会社がいくつか誕生しているのですが、それにしても高齢者を労働力として支えているというのが現実のようです。台湾は少子化も進んでいるので、今後も農業の縮小、高齢化はますます進むと考えられます。ここで画期的な制度やビジネスモデルが生み出されれば、台湾は世界をリードする農業先進国家として注目を集めることでしょう。


芙蓉魚排│芙蓉魚牌

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
湖南省の名菜、あの毛沢東が名付け親とされる『芙蓉魚排│芙蓉魚牌』のレシピを紹介します。ソウギョやケイギョなど淡水魚の切り身と同じ大きさに切ったパンに調味料を絡め、油で揚げて作ります。日本で作るなら大型魚のブツ切りか、中型魚の切り身を使って作りましょう。刺身片でも作れます。

かの毛沢東が湖南省に赴いたとき、当地の共産党委員は省内の有名な料理人を集めてこの料理を作りました。毛沢東はこの料理の見た目と味をいたく気に入り名前を尋ねたと言います。(中国ではよくある光景ですね。)料理人はもともとのこの料理の名前である『麵包魚排』と答えたのですが、毛沢東は料理の見た目から「『芙蓉魚排』としてはどうだろう?」と新しい料理名を提案し、それが受け入れられて料理名が変わりました。という曰くつきの料理です。

毛沢東に関する評価は内外で様々だと思いますが、こういった一人のカリスマによって国が作られるのが中国の伝統です。



紅燒赤壁│上海風スッポンの醤油煮込み

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難易度: 調理時間:2時間
珍しい名前の上海料理『紅燒赤壁│上海風スッポンの醤油煮込み』のレシピを紹介します。スッポンの甲羅周囲、鼈裙と呼ばれる部位の肉とハムと鶏肉をメインに、醤油と紹興酒で味付けして作ります。

スッポンは漢字で鼈(bie1)と書きます。肉の色が黒く壁(bi4) と音が似ていることからこれを岩壁に見立て、さらに"紅"焼とハムの色の赤をかけて「赤壁」とする言葉遊びから料理名が名付けられています。なかなか凝った名前です。

さて、この料理の元になっている「赤壁の戦い」は多くの日本人が知る三国志の有名な戦いです。劉備孫権の連合軍が、曹操率いる数十万の軍が長江を挟んで対峙し、陸や河上を舞台に大規模な戦闘を行うという場面で、長大な三国志の物語りのクライマックスといえます。最終的に曹操軍は敗退し、多くの兵と領地を失うことになります。今から1800年前、西暦208年の話です。映画、マンガ、ゲームの影響が強いと思いますが、それでも今なお多くの人が1800年前の戦いを具体的に想像できていうるというのもすごい話ですね。

三国志を題材とした料理も多数存在し、『曹操鶏』など一部の料理は三国志の時代からほとんど形を変えずに現在に伝わっています。歴史が苦手という方は料理を通して学ぶというのも言いアイディアかも知れません。

蟠龍菜│湖北風ドラゴンオムレツ、コイルドドラゴン

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難易度: 調理時間:1時間以内
湖北省の名菜『蟠龍菜│コイルドドラゴン』のレシピを紹介します。豚ひき肉と魚肉を薄焼き卵で細長く包み、とぐろを巻かせてスープをかけた料理です。料理名はちょっと遊んでます。

「蟠龍」とは天に上る前の地上でとぐろを巻いている竜のことで、この料理の外観を形容しています。湖北省では前途の希望を祈るため若者の宴席などで提供されることの多い料理です。

湖北省は温和な気候に恵まれた土地で、省内には多くの河川が網目のように走っています。中国で最も淡水湖が集中している省で、千湖の省とも呼ばれます。古い地名を荊(荆)と呼び、古来より食材の宝庫として知られています。特に淡水魚の種類、質、料理に関しては中国随一とされ、古来より湖北の地の魚の種類が豊富であることが多くの文献に記載されています。《墨子・公輸》には"荊有雲夢、犀兕麋鹿滿之、江漢之魚鱉黿鼉為天下富"や"荊有長松、文梓、楩、枬、豫章"の文があり、豊富な資源(とそれを元にした優れた文化)があることを伝えています。(原文は隣国を攻めるかどうかについての議論ですが…)

また湖北省にある鄂西山地は世界で最も古くから茶の栽培を始めた場所として知られ、現在に至るまで良質な茶葉の産地として栄えました。この鄂西山地は"緑色宝庫"の異名をもち、このブログでもおなじみ《神農本草経》を書いたとされる神農の本拠地としても知られます。《神農本草経》にある“神農嘗百草、日遇七十二毒、得荼而解之”の一文にある茶とはこの地域産出の茶葉のことです。

この料理はもともと明12代皇帝嘉靖帝である朱厚熜が都に入る前に、料理人が開発した料理が元になっています。朱厚熜は先代皇帝の直系ではないため本来は皇帝にはなれないのですが、自分以外の王位継承者が様々な理由で急逝したため急遽皇帝の座に着くことになったという数奇な運命の人です。道教に篤かった朱厚熜はこの料理の蟠龍の故事にいたく感激し、非常に喜んだといわれています。

味だけでなく形象も大切な料理です。包丁細工を駆使した野菜などを添えて美しく作りましょう。ほどほどに手を抜いて作るなら難易度は☆2つくらいです(笑)。


空煎明蝦│福建風エビ炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾及び福建省の伝統料理『空煎明蝦│福建風エビ炒め』のレシピを紹介します。いわゆる『エビチリ』に似た料理ですがケチャップは使いません。大型のエビを調味料とあわせて炒めて作ります。日本ではレトルトのソースが売られていますが、自作してもたいした手間ではありません。

「蝦」の字は簡体字では「虾」と書きます。中国大陸で簡体字の提案がなされたのは清末で、本格的な議論が始まったのは中華民国政府になってからだといわれています。その後国共内戦で議論は一時棚上げされ、中華人民共和国時代の1960年代に入ってようやく現在のような簡体字が制定されました。現在はマレーシア、シンガポールなど華人の多い地域で中国式の簡体字を採用している国もあります。

旧来の漢字を簡略にしようとする動きは、中国や日本以外の国でも独自に行われたことがあります。シンガポールは今でこそ中国式の簡体字を採用していますが、1969年に独自の漢字簡略化表を発表し、わずか7年間だけ公式に用いていたことがありました。筆者は簡体字、繁体字、日本の漢字のどれも使い分けられますが、その筆者の漢字感覚からしても「とても奇妙な」漢字が数多くあります。一部を紹介しましょう。

左から一番目が台湾でも使われる繁体字、二番目が日本の漢字、三番目がシンガポールで考案された独自の簡体字、四番目が中国の簡体字です。

要 要 𡚩(「又」の下に「女」) 要  信 信 信  窗 窓 窗  貌 貌
嘴 嘴 嘴  留 留 留  答 答 答  覆 覆
算 算 算  解 解 解  剎 刹 刹  檳 檳
撥 撥 𫝼 拨  場 場 场  國 国 国  劃 劃
褲 褲 裤  來 来 来  讓 譲 让  賽 賽 𡧳
獅 獅 𤞏 狮  檯 枱 台  簫 簫 箫  職 職
紙 紙

の字は台湾でも檳榔の檳の略字として見かけることがあります。他にもどこかで見たような字が並んでいますが、今ではすべて一番右側の中国式の簡体字に置き換わってしまいました。これらの漢字はすでに公式には使われていませんが、今でも民間のPOPなどでときどき見かけることが出来ます。

それではレシピです。以前紹介した同名料理のレシピはこちら




水晶荔枝│水晶ライチ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
ちょっと季節はずれですが福建省泉州の名物デザート『水晶荔枝│水晶ライチ』のレシピです。作るのはとっても簡単、寒天入りの砂糖水に荔枝を半分だけ浸けて固め、半冷凍して食べます。非常に美しい料理です。

 この料理で使う寒天は中国語でも「寒天」と書きますが、地域によって「瓊脂」、「洋菜」、「大菜」、「菜燕」など様々な名称があります。台湾では「洋菜」と表記されることが多いですが、海を隔てた福建省では「瓊脂(琼脂)」と書くことも多いようです。どれも同じものなので覚えておきましょう。

英語の Agar はもともとマレー語で寒天を指す Agar-agar を短縮したものです。19世紀頃マレーシアのマラッカから西洋に向けて、盛んに寒天が輸出されていたことから定着しました。マレー語由来の英語はなかなか珍しいですね。

ほとんどの日本人はマレー語由来の英単語を知る機会がないと思い…、せっかくなので Agar 以外の有名どころを調べてまとめてみました。

Bamboo│竹 =  オランダ語 bamboes 由来ですが、 bamboes は更にマレー語の mambu に由来します。

Durian│ドリアン = すばらしい香りで有名な果物のドリアンです。マレー語で棘を表す Duri に名詞化の接尾辞 -an が付いています。

Gecko│ヤモリ = マレー語の geko または gekok から。

Gingham│ギンガム = 俗にギンガムチェックと呼ばれる織物の模様はオランダ語の gingang が由来で、 gingang は更にマレー語の genggang (縞模様)に由来します。

Gong│ゴング = ボクシングの試合などで使われるカーンという音を立てるあの楽器です。マレー語のGong または Gung に由来します。

Mandarin│標準中国語 = いわゆるマンダリンチャイニーズと呼ばれる中国の公用語(普通話)はポルトガル語の mandarim が由来で、mandarim は更にマレー語の menteri (大臣)に由来します。この menteri を更に遡れば、サンスクリット語のmantra(言葉)にまで遡れます。

Orangutan│オランウータン = 有名な単語です。 マレー語の Orang(人) + utan(森)で、森の人の意味です。

ドリアンをはじめとするいくつかの植物名やソースのサテー(satay)などの料理名は、他にもたくさんあるのですが、難しすぎるので省略しました。

どうでしょう?バンブーやゴング、マンダリンなど意外な単語がマレー語由来なのには筆者も驚きました。

それでは…寒天(Agar)を使ったデザート、お楽しみください。

班指干貝│ダイコンの干し貝柱詰め蒸し

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
福建省福州の名菜『班指干貝│ダイコンの干し貝柱詰め蒸し』のレシピを紹介します。輪切りにしたダイコンの中心に干し貝柱を詰めて蒸して火を通したシンプルかつ美しい料理です。日本でも簡単に作れるので、ぜひ再現に挑戦してみてください。おすすめです!

料理名にある「班指」とは、福州の伝統芸能である「評話」という歌劇の演者が身につける石の指輪のことです。これを用いて銅鑼を強く叩き、甲高い音を出すのに使います。

「評話」は古書にもほとんど記載がなく、歴史がはっきりとは分かっていない伝統芸能です。少なくとも唐末には存在したようですが、詳しいことは分かっていません。はっきりとした記録が残っているのは清末からで、当時300人ほど芸人が福州で公演を行っていたようです。

内容は歴史故事を伝える長解書、創作武侠物の短解書、これらの複合物の半長短書、王朝に請願などを行った公案書、そして教育目的や恋愛ものを謳う家庭書の5種があり、近年はこれらを面白おかしくアレンジした新しいものもあるのだとか。台湾でも福州出身者の集まる地域で時々演じられているそうで、機会があれば取材してみたいものです。

厳格な楽譜はなく、演者の"興"で楽器を打ち鳴らしたり語りにメロディを付けたりします。長編日本昔話を打楽器や小道具片手に行うようなものでしょうか。日本のラジオドラマみたいなものでしょうか。2-3人の複数で演じることもあります。

全編を福州話と呼ばれる方言で行うので、普通の日本人が聞き取るのは至難の業です。福州話はどことなく台湾語に近いのですが、評話では特殊な言い回しも多用するそうなので台湾人(閩南語話者)はほとんど聞き取れません。

こういった中国各地に残る漢族の伝統芸能も趣が合ってよいものです。何を言っているのか分かれば更に面白いのでしょうが、なかなか難しいですね。それではレシピです。



玉米雞茸│鶏肉入りトウモロコシスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
湖北省の名物料理『玉米雞茸│鶏肉入りトウモロコシスープ』のレシピを紹介します。すりおろしたトウモロコシと鶏肉の千切りを中華スープで合わせた温かいスープです。Pointに超簡易版の作り方もあわせて載せておきます。

中国はアメリカに次ぐトウモロコシの大量生産国です。しかしトウモロコシを主に食べているのはブタ等の家畜で、その他はほとんど輸出されています。国内生産だけで飼料用、食用、加工用をすべてまかなえているので、中国は長い間トウモロコシの純輸出国といわれてい"ました"。しかし近年天候不順や盗難(?!)、更に砂漠化による耕地面積の減少などによる生産量の低下や国内需要の増大により、毎年数百万トンを輸入しており、この傾向は今後も続くとの見方が強まっています。

世界最大の生産国であるアメリカもトウモロコシの純輸出国なのですが、デンプンからの工業用アルコールの生産の需要が高まっているため、トウモロコシの輸出が徐々に減っています。近い将来中国も人口増加によるトウモロコシの内需が高まり、アフリカなどの進行農業国から輸入することになるのではないかとささやかれています。こういった穀物の動向をいち早く察知して投資するのが先物の面白さですが、なかなか簡単ではありません(笑)。

トウモロコシを主食としない台湾や中国でも、トウモロコシを飼料にして育った豚を大量に食べるので、間接的な消費量は少なくありません。

ちなみに食用のトウモロコシは台湾のものよりも日本のものが格段に美味しいです。台湾人を日本に招待したら、トウモロコシ料理(『焼きもろこし』など)を食べさせてあげるとおいしさに驚かれます。なんせ生食が可能な品種は台湾産のマンゴーと同じくらいの糖度を持つものがあるのですから。反応が面白いので機会があればぜひお試しください。



白切羊肉│湖北風羊肉のにこごり

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難易度: 調理時間:数日
湖北省は宜都の名物料理『白切羊肉│湖北風羊肉のにこごり』のレシピを紹介します。羊肉の臭みを香辛料で煮込んで抜き、型で押して固めて作る料理で、お酒の肴に最適です。また上海など沿岸沿いの地域でも食べられます。(料理名ではにこごりと書いていますが、ゼラチンで固めるわけではありません。)

中国にも日本と同じように十二支があります。子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥というあれです。十二支は漢代に動物(いわゆる、ね、うし、とら…)と結びつきましたが、それ以前は単に万物流転の記号として用いられていました。十二支の十二とは木星(古代中国天文学でいう歳星)の公転周期(11.86年)が由来になっています。もっとも対応する動物は地域や時代によってかなり異なり、最初期は午が鹿だったり、未が馬だったり、戌が羊だったりと、今とはずいぶん形が異なっていたようです。ベトナムでは卯に(日本では曰くつきの)猫が入ります(笑)。

十二支に動物の名前が付いているのは、十干を合わせて年をあらわすことを古代の皇帝が決め、庶民に普及させるために覚えやすい動物の名前を付けたのが始まりといわれています。日本では血液型や誕生日ほどメジャーではありませんが、中国や台湾では十二支は占いに大活躍します。
もし台湾で何かを占ってもらいたいという方は、自分の干支を覚えておくと便利です。

今回は十二支の中でも食肉として有用な羊を使ったちょっと珍しい料理です。香辛料をそろえてぜひ再現に挑戦してみましょう。ビールとの相性は抜群です。


上海泡菜│上海漬け

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難易度:☆ 調理時間:数日
上海料理で付け出しとしても食べられる『上海泡菜│上海漬け』のレシピを紹介します。白菜を別々の方法で二度漬けて作る漬物です。さっぱりた味付けで、油の濃い料理の口直しとして最適です。

上海は世界的にもよく知られた中国最大の都市です。鎖国政策を取っていた清朝ですがアヘン戦争によって対外開放港として指定(1842年)され、ヨーロッパ列強の租界が置かれたことから急激に近代化を遂げました。1920年代には中国最大の都市に成長し、中国の近代化、先端文化発信の中心となりました。戦後は多くの海外資本が引き上げ一時期成長が落ち込みますが、工業都市として変貌をとげ、1978年の改革開放政策以後再び高度成長を遂げました。

上海の名は宋代に登場し、当時の呉淞江と呼ばれた河の支流(上)にあたり、海に近いことから名付けらたという説が有力です。また古い住民らが海に船を浮かべて生活していたから上海と呼ばれるようになったという人や、海外の船が海岸沿いに並んで浮かんでいるから上海なのだという人もいます。

世界有数の経済都市として発展した上海ですが、深刻な人口問題や環境問題を抱える矛盾の多い都市です。居住する日本人や旅行者も数多くいますが、目に見える華やかな世界は上海の一面に過ぎないことを覚えておきましょう。



喼汁焗骨│骨付きバラ肉のウスターソース焼き

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難易度:☆ 調理時間:30分以内 + 下準備
昨日に続いての貴州料理、今回は『喼汁焗骨│骨付きバラ肉のウスターソース焼き』のレシピを紹介します。辛くない貴州料理の一つで、ウスターソースの濃厚なうま味を楽しめる料理です。オーブンで作ります。

「喼汁」とは中国語でウスターソースのことです。

貴州省は古くは「夜郎(やろう)」と呼ばれた国のあった場所で、この夜郎国は紀元前27年に滅亡したとされます。無知ゆえの自信過剰をあらわす「夜朗自大」という熟語の元になった国です。その後中国の歴代王朝の支配を受け、黔州などという地名で呼ばれることとなりました。今でも黔の字は貴州省の略称として用いられ、黔菜と書けば貴州料理を示します。

少数民族の比率が非常に高い地域としてしられ、他民族多文化共生の地として盛んにアピールされています。その地理的特性から経済規模は大きくなく、比較的貧しい省の一つです。多くの地下資源が眠っているとされますが、ほとんど手がつけられていないようです。

貴州の字が歴史に登場するのは宋の時代からで、貴の名称は古代この地にあった羅氏鬼国の鬼の字が貴(鬼と同じ発音です)に変化したとする説、地形が厳しく何を輸送するにも値段が高く(貴)なってしまうので、貴州と名付けられたという説が挙げられていますがはっきりとしたことは分かっていません。

日本ではあまり馴染みのない料理ばかりなので、変わったものが食べたいというときは貴州料理の再現にチャレンジしてみましょう。



貴州辣子雞│貴州トウガラシ鶏

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難易度:☆ 調理時間:2時間
「貴州人は辛くないことを怖れる」で知られる激辛貴州料理を象徴するかのような『貴州辣子雞│貴州トウガラシ鶏』のレシピを紹介します。トウガラシのペーストを鶏肉に絡めて作る辛い辛い辛い料理です。辛いのが苦手な人はレシピを見るだけで逃げていくかも知れません。

四川にも同名の料理がありますが、作り方が若干異なります。四川省のものは乾燥したトウガラシをそのまま使うのに対して、貴州のものは湿らせたトウガラシをペースト状にしたものを使い、肉厚でうま味の濃い品種を用いるという違いがあります。

貴州省は湖南省の西、四川省の南に位置する内陸の省で、省の土地の80%が石灰岩で覆われている世界でも有数のカルスト地帯です(世界遺産にも登録されています)。熱くも寒くもなく、晴れ間が少ないという奇妙な天候の土地で、平地も少ないことから「天に三日の晴れ間なし、地に三里の平地なし」と揶揄されます。

料理は隣接する四川や湖南の影響を受けて辛いものが多いのですが、省内に多く住む少数民族の辛くない伝統料理も数多く存在します。

台北の迪化街にも貴州料理の専門店があるので、辛いものが好きな方は足を運んでみてください。筆者は辛くない貴州料理がおいしくて好きです(笑) 。




高湯、上湯│中華スープ(基礎)

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難易度:☆ 調理時間:半日
中華・台湾料理の基本となる『高湯、上湯│中華スープ(基礎)』のレシピを紹介します。スープの素を使うと簡単ですが、市から作るやり方をおさらいしておきましょう。ラーメンと同じでスープを取って使い分けられるようになると、料理の深みが増します。

中華料理では食材を煮込むのに様々なスープが用いられ、これらのを総称して『高湯』と呼びます。『上湯』は広東料理での言い方です。通常肉・骨類をベースに、ハーブや酒などの調味料、少量の野菜などを弱火で煮込んで作ります。表面に浮いてくるアクや油分は除去されるので、ベースとなる肉・骨類の風味がスープに大きな違いとなって現れます。

スープに油脂分を残して白濁させた状態のものは『奶湯』と呼び、『高湯』を更に加熱して鶏肉を吊るして入れ、ダシが出たら取り出すという過程を数度繰り返して作るスープを『吊湯』と呼び、高級料理に使われます。

いわゆる『ブイヨン』は『清湯』と表記されますが、これは『高湯』とほぼ同じ意味で用いられます。

今回のレシピではどんな肉・骨類、調味料、野菜を使っても作れる分量の黄金比を以下に紹介しちゃいます。

【高湯作りの黄金比】
ルール1 骨:肉:野菜:水 = 2:1:1:8 の比率に近くなるようにすること。

この比率さえ覚えておけば、骨、捌いた後の魚骨、クズ野菜や野菜の皮を使って家庭でもプロ並みのレシピを作れてしまいます。その他の調理のポイントは作り方を参考にしてください。

香辛料を使う場合はルール2 香りを付ける香辛料(月桂葉など)を水(リットル)と同じ量(グラム)、味を付ける香辛料(胡椒など)をその倍加えれば完璧です。

ルール3 肉や野菜の比率を増やす場合はそのぶん骨の割合を減らしていきます。この比率をしっかり覚えて家庭でもおいしいスープを作ってみてください。

まとめると
ルール1 骨:肉:野菜:水 = 2:1:1:8

ルール2 香りを付ける香辛料は水(リットル)と同じ量(グラム)、味を付ける香辛料(胡椒など)をその倍。

ルール3 肉や野菜の比率を増やす場合はそのぶん骨の割合を減らす。
となります。

これらを工夫してぜひオリジナルの絶品スープを作ってみてください。


油麵│油麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の麺料理で使われている『』の作り方を紹介します。油麺という名前ですが麺自体には油は使いません。『切仔麵』や『擔仔麵』、また『涼麵』などの台湾麺料理を完全再現するならこの『油麺』が必須す。多少力は要りますが、日本の家庭でもすぐに作れるのでぜひ挑戦してみましょう。
 
台湾の『油麺』はスーパーで様々なメーカーのものが買えますが、正確には一度湯通しした『濕油麵』を指します。乾燥した状態で売られているものやレトルトのものは乾麺の一種で、厳密には『油麺』には含めません。その内衛生署からの通達で乾燥品には油麺の名称が使えなくなるかもしれません。
 
台湾は有名店でも麺から自作している店はまれで、ほとんどは製麺所の機械で作ったものを使っています。また北部と南部では油麺の材料が若干異なり、同じ料理でも味の違いとなって現れます。特に南部の『油麺』は"Q感"が高いのが特徴で南部出身者は北部に来ると『油麺』が不味く感じるのだとか。デンプンなどの添加物の差が食感の違いとなって現れているだけです。
 
自作の麺と機械で作る麺の最大の違いは水分含量です。通常台湾の機械麺の水分含量は30-45%で、煮込むと水分を吸って滑らかな食感になります。その分コシは弱めですが、噛み切りやすいという特徴があります。自作の麺の水分含量は50-60%と高く、きめは粗いですがコシが強いのが特徴です。ただし自作麺はあごの弱い老人や幼児には食べにくいという欠点があります。
 
加えるにがりは古くは植物の灰を水に溶かしたものを使っていました。現在はスーパーで液状のものが買えるのでそれを使いましょう。にがりにはマグネシウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、リン酸塩などの塩類が溶けており、デンプンと結合して食品の弾力を増すのに使われます。
 
小麦粉ににがりを加えると少し黄色に色づくのですが、この黄色が油麺の特長ともなっています。市販のものは黄色の色素を加えて作っていますが、工業色素が発見される以前はクチナシで色をつけていました。百年前の油麺を再現する方はクチナシ色素を使ってみましょう。(ただし完全な黄色ではなく若干赤く色づきます。)

台湾で麺といえばこの『油麺』を使った料理を指します。煮込んでよし、炒めてよし、冷やしてよしの万能麺、ぜひ再現に挑戦してみて下さい。


 

羅漢上素│広東風野菜あんかけ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
広東地方の精進料理『羅漢上素│広東風野菜あんかけ』のレシピを紹介します。野菜のみを材料に作る素食の一種です。非常にシンプルな調理法ながら具の種類が豊富で、見た目も豪華な一品となっています。

料理名にある「羅漢」とは「阿羅漢」の略で、インドの宗教で「尊敬されるべき修行者」の意味を持ちます。仏教以外でも使われますが、(初期)仏教では特に修行者の到達しうる最高位をこう呼ぶそうです。中国より日本のほうが人気が高く、各地に多くの羅漢を祀った寺があります。ご近所にある方はお参りするとご利益があるかもしれません。台湾では一部の寺で副神として祀られていることがあります。有名どころでは台北北部の石門金剛宮(主神は四面仏)、地獄をモチーフにした非常に長い回廊と巨大な寝仏、そして財運を占うという五百羅漢の像があります。自分と似た表情の(ピンと来た?)羅漢を探し当て、その羅漢が手にする文物で財運を占うという趣向となっています。とても面白いお寺なので時間がある方はお参りしてみてください。

英語では Arhat と表記され、 "perfected person"の意味とされます。他の言語の説明より英語の方がこの境地に至るための修行が相当険しい道であることが分かりますね。なんといっても Perfected ですから。

料理の可能性は無限大です。食べるだけで悟りに近づける、そこまでの料理があるかどうかは知りませんが、食べるだけで幸せな気持ちになる、そんな料理はたくさんあります。皆さんもぜひ料理の力で自分も他人も幸せな気持ちにさせてあげてください。




大地鯧魚球│干しヒラメとマナガツオの広東炒め

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難易度: 調理時間:30分以内
広東料理の名菜『大地鯧魚球│ヒラメとマナガツオの広東炒め』のレシピを紹介します。干したヒラメとマナガツオの身をあんかけ風の調味料でとじて炒めた料理で、非常に濃厚な海の幸のうまみを楽しめます。材料を工夫すればいろいろな魚で作れますので、ぜひ挑戦してみてください。

料理名にある「大地」とは中国語で「大地魚」と呼ばれる干したヒラメ肉のこと、「鯧魚」とはマナガツオの仲間のことです。大地魚は海底にへばりついて泳ぐことから名付けられたヒラメの別名ですが、なぜか乾燥させたものだけをこう呼びます。香港では非常に別名の多い魚で、香港だけで甫魚乾、方魚乾、左口魚乾、比目魚乾、平魚乾、鰨沙魚乾、撻沙魚乾などの呼び方が有ります。台湾では扁魚乾と呼びます。

鯧魚はマナガツオの仲間を総称して呼ぶ呼び方で、種としてのマナガツオの中国語名は翎鯧と書きます。比較的大きな魚なので日本のスーパーでは切り身で売られていることがほとんど、漁港などに直接赴かないとなかなか丸ごとのマナガツオを見る機会がないかと思います。マンボウのような面白い形をしているので見たことのない方は検索して形を確認してみましょう。

この料理は別名を『大地骨香鯧魚球』とも言います。すばらしくおいしい料理なのでぜひ挑戦してみてください。


銀芽蛤肉│上海風モヤシとハマグリ炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内(調理は一瞬)
上海の名物料理『銀芽蛤肉│上海風モヤシとハマグリ炒め』のレシピを紹介します。材料を下ごしらえしたら調理は数秒、素材の持ち味を存分に生かした料理です。台湾でもいろんなレストランで食べられます。

ハマグリは中国語で「文蛤」といいます。中国では盛んに養殖されており、(残留汚染物質が問題になったりもしますが)盛んに日本に輸出されています。台湾でも天然物が採取できますが、たしか雲林地区で養殖していたはずです。日本と同じく台湾でも市場に出回るのはほとんどが中国産か養殖ものでしょう。天然もので大きなものは超高級品です。

ハマグリの殻は「蛤殻」という名前の中薬材となり清熱化痰、軟堅散結、制酸止痛などの効能があります。(今ではほとんど使われませんが)粉末を痰きりや胃炎、胃酸過多に内服したり、やけどの治療に用いたりします。貝殻はほとんどが炭酸カルシウムなので、胃炎などに対する効果は医薬品の沈降炭酸カルシウムとほぼ同じですね。現代のようにPPIやH2ブロッカーがない時代は薬として相当重宝したと思います。

 またハマグリの殻をはじめとする鍾乳石や天然由来の炭酸カルシウムは古来より白色の顔料としても用いられてきました。美術用語で言う白亜という顔料ですね。ハマグリの殻を粉末にしたものは今でも高級顔料として一定の需要があるそうです。

それではレシピです!調理は一瞬ですので、しっかり下ごしらえをしてから臨みましょう。



湯包魚生│湖南風魚肉スープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
久しぶりの湖南料理から『湯包魚生│湖南風魚肉スープ』のレシピを紹介します。湖南の名物料理で、薄切りにした魚の身に沸騰させた中華スープを注ぎ一瞬にして火を通して食べます。本場では草魚│ソウギョを使いますが、好みの白身魚で調理しましょう。レストランで食べると高級料理ですが、家庭で簡単に再現できます。

草魚は中国原産のコイ科の魚で、日本にも明治11年に食用のため導入されました。導入から100年近くが経ちますが、各地で深刻な水草の食害を起こし、現在は特定外来種に指定されています。利根川、江戸川などで繁殖しているそうなので釣りが趣味の方はぜひ釣り上げて食べてみてください。ただしソウギョを食べる場合は加熱必須です。

おなじみ《本草綱目》にも鱗の部に「鯇」として記載があります。短いので抜き出してみましょう。

【釋名】 魚(音緩)。草魚。 時珍曰:鯇又音混、郭璞作。其性舒緩、故曰鯇、曰閩畜魚者、以草飼之焉。
【集解】 藏器曰:鯇生江湖中、似鯉。
時珍曰:郭璞云:今子、似鱒而大、是矣。其形長身圓、肉濃而松、狀類青魚。有青鯇、白鯇二色。白者味勝、商人多之。

【氣味】 甘、溫、無毒。
時珍曰:李鵬飛云:能發諸瘡。
【主治】 暖胃和中(時珍)。
膽(臘月收取陰乾)。
【氣味】 苦、寒、無毒。
【主治】 喉痺飛尸、暖水和攪服(藏器)。一切骨鯁、竹木刺在喉中、以酒化二枚、溫呷取吐(時珍)。

当時は草魚の胆嚢を酒に漬けたものを喉に刺さった骨を抜く時に使っていたようです。他で有名なのは無患子や威霊仙などでしょうか。喉に刺さった魚の骨には昔の中国人も悩まされていたようですね。

今回紹介する『湯包魚生│湖南風魚肉スープ』は台湾の湖南料理レストランでも食べられる絶品料理です。ぜひ挑戦してみてください。


酸菜│酸菜、中華風白菜漬け

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難易度:☆ 調理時間:数日以上
中国東北地方発祥の『酸菜│酸菜、中華風白菜漬け』のレシピを紹介します。白菜を発酵させて作る漬物の一種で、日本の家庭でも簡単に作ることができます。台湾にも『酸菜』を使った多くの派生料理があり、中華圏全体で調味料としても広く使われる料理です。

気温が低い方がおいしい漬物が出来るので、これからの季節には最適です。またレシピを見てもらえると分かりますが、相当適当に作っても完成します。

『酸菜』といえば『酸菜白肉鍋』があまりにも有名ですが、他にも炒め物にしたり、スープの具にしたりと様々な利用法があります。同じく発酵食品である『キムチ│김치』のようにアレンジ次第で様々な料理に加工が可能です。新しい料理に挑戦してみましょう。

この料理の生まれた中国東北地区は黒竜江省、吉林省、遼寧省(及び内蒙古の東北部)を合わせた地域の名称、いわゆる旧満州国のエリアです。中国で最も(そして世界で最も)出生率が低い地域で、出生率は0.76(2010年)。中国全体の1.18を大幅に下回っています。子女が少ないせいか、逆に教育にかける費用が比較的高くなっており、大学進学率や識字率は中国で最も高い地域となっています。

冬の寒さが厳しい地域ですが、その分体を温める料理が多いのも特徴です。日本の冬にピッタリの料理も多いので、ぜひ挑戦してみてください。



冰心芝麻骨│北京風豚の骨付きから揚げ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
北京料理から『冰心芝麻骨│北京風豚の骨付きから揚げ』のレシピを紹介します。豚の竜田揚げに砂糖ベースの甘いソースと白ゴマをまぶした料理です。外はパリパリサクサク、中はジュワーの中華料理をお楽しみ下さい。

この料理をはじめ、中華料理ではよく氷砂糖を使います。今回の料理はカラメルを作るのに使いますが、台湾料理などでは『滷味』などの煮込み料理で使うことが多いようです。その理由を考察してみました。

氷砂糖は普通のグラニュー糖と比べてその大きさ(表面積の小ささ)から、水への溶解速度が遅いという特徴があります。そのため煮物の具と一緒に氷砂糖をスープに入れた場合、氷砂糖が溶け切っていない最初の時間は具の浸透圧の方が高くなり、周辺のスープを具の中に引き込む働きが生まれます。通常はスープの具といえば野菜や肉類なので、細胞膜を透過する低分子、水分子やアルコール分子だけが具に染み込んでいき、この時具は水分を吸って膨張します。スープの温度が高ければ具の芯まで火が通り、具の中にある水溶性の成分が水に溶け出します。ここまでが第一段階。

続いて氷砂糖がスープに溶け出してくると、浸透圧の平衡がスープ側に傾き、今度は具の中にあった水分が中に溶け出した各主成分と共にスープの中に戻ってきます。細胞膜は加熱によって変性しているので、中の成分も溶け出してきやすくなっています。また具の中にあった水分が失われていくので一度膨張した具は元のサイズより小さく縮んでしまいます。素材の旨みがスープに溶け出してくる段階です。これがスープと具の浸透圧が平衡になるまで続きます。これが第二段階。

中華料理ではこの第二段階後半のスープが具とスープを味わう最適なタイミングとされます。

『肉じゃが』のようにスープを更に煮詰め、ジャガイモやダイコンなどに吸わせて味を付けるといった調理方法もあります。中華料理では「燜」という技法ですが、台湾料理ではほとんど用いられません。

温度が違うだけで果実酒や多くの薬酒で氷砂糖を使うメカニズムもほぼ同じです。

材料に火が通ればいいだろうと思って煮込み時間を短くしてしまうと、素材の旨みが溶け出していない味気ないスープを飲むことになってしまいます。素材(やそれらの旬)と加える調味料の量ごとに第二段階が平衡に到るまでの時間が少しずつ異なるので、これらを見極めることが同じ料理でも腕の差となって表れてくるわけです。(厳密に細胞膜の厚さや調味料の濃度、温度などを変数にして数学で求められると思いますが…分子ガストロノミーでそこまでやった研究は見たことがありません…。)弱火で30分煮込むのか中火で15分煮込むのか。食材を投入する順番や切り方などほとんどのレシピにはしっかりとした理由があるのです。家庭科の授業でこういったことを教えてくれれば料理に興味を持つ学生も増えるかもしれませんね。

一流シェフと呼ばれる人たちが書いたレシピにはこういった技が行間に隠されていたりするので、レシピを手にした方はまずはアレンジを加えずに一度レシピ通りに作ってみることをお勧めします。大御所と呼ばれる人が監修したレシピ本よりも、掛け出しの料理人が自分で書いたレシピ本の方が調理方法がしっかり書かれていたりします。料理好きな方でレシピ本を時々購入するという方はその辺もチェックのポイントに加えてみてください。

それではレシピです。今回の料理は煮物ではありません。

芥菜鹹蛋湯│カイランと塩漬け卵のスープ

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難易度: 調理時間:30分以内
「中餐乙級葷菜證照」シリーズから『芥菜鹹蛋湯│カイランと塩漬け卵のスープ』のレシピを紹介します。日本ではあまりなじみのない(アヒルの)塩漬け卵を使うため、難易度は少し高めですが調理自体は簡単です。カイランが手に入らない場合は他の葉野菜で代用しましょう。

カイランの属するアブラナ科(Brassicaceae)はその花の特徴から古くは十字花科と呼ばれました。中国語では今でも十字花科を使っています。植物中ではキク科やマメ科に次いで繁栄しているとされる分類群で、キャベツ、ワサビ、ダイコン、ナノハナ、ブロッコリー、ケール、チンゲンサイ、カブ、など多くの食用・薬用植物があります。

アブラナ科の植物には共通の特徴として細胞が破壊された時にアリルイソチオシアネートという物質を放出する性質があるのですが、この物質は抗がん作用を持つことが知られており、現在世界中で研究が進んでいます。多目的コホート研究の結果によると、閉経前の女性ではアブラナ科野菜の摂取量が高ければ高いほど、乳がんになる確率が低くなったのだとか(http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3358.html)。その他の様々なイソチオシアネート誘導体もがんに効果があることが分かっています。アブラナ科植物は新しいがん予防・治療の方法として世界中で注目が集まっているのです。

さて、アブラナ科植物はその科名の通り、十字型の花を持つのが特徴です。花弁が四枚ということですが、花弁が四枚の花は他にもドクダミ、アカネ、ミズキなどいくつかあります。あとはケシなんかも四弁花だった気が…。四弁花の植物はあまり多くないので、花の名前を覚えるなら四弁花から始めても良さそうですね。アブラナ科は数がたくさんあって手ごわいですけど(笑)。四弁花には有用・薬用植物が多いので知っておくといざというとき役に立つかもしれません。



肯特│Kent、ケント種

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肯特│Kent、ケント種

1954年にアーウィン種などと共にアメリカフロリダ州から台湾に導入された種で、現在も少数だが生産が続いている。

ケント種の原種は1932年にインドからフロリダに持ち込まれたBrooks種の第二世代実生として生まれ、Leith D. Kent氏によって発見されたためこの名前が付けられた。2005年の研究によるとケント種はBrooks種とHaden種の交雑種である可能性が極めて高いという。

ケント種の原種が初めて実を付けたのは1938年のことで、1945年に品種登録された。そのすばらしい味と繊維が少なくなめらかな食感からフロリダで大流行したが、炭疽病にかかりやすいため貯蔵寿命が短く、当初は流通がフロリダ州に限られていた。今日では特にラテンアメリカ地区で最も人気のあるマンゴーのひとつであり、徐々に商業規模を拡大させている。ケント種はいくつかのフロリダ原産マンゴーの親品種としても有名で、Young種、Golden nugget種、Jakarta種などのマンゴーを生み出した。またフランスの主要な輸入作物のひとつでもある。

ケント種の樹は直立性であり、 自然に任せると10 m を超える巨木に成長する。手入れを行ってもその他のマンゴーよりも巨大になるため、樹形を見ればすぐにケント種であると分かる。

一般的な旬は8-9月。未成熟の果実は黄緑色だが、成熟するにしたがって黄色から赤色に変色する。果皮は薄く、果肉にはほとんど繊維がない。種は薄く小さいため可食部が多い。

市場に出回る果実の重量は500-700g、大きさは長さ約12cm×幅約10cm×厚さ約9cm。大型のものは1kgに達するものもある。糖度酸度は不明だが一般的な品種より甘い。

ラテンアメリカやヨーロッパで絶大な人気のある種で、生だけでなくアイスクリームやジュースに加工されて大量に消費されている。

台湾のスーパーでは一個60-100元(約130元/kg)、市場では更に安い。アーウィン種とほぼ同じ方法で栽培でき、アーウィン種よりも遅く収穫できるケント種は農家に根強い人気がある。アーウィン種よりも晩性で手に入りやすく味もよいため、シーズン中に台湾を訪れたらぜひ味わっていただきたい。



果皮が黄色くなる種のほか、薄いピンクに色づく種もある。

果肉は鮮やかな黄色。
果肉は非常に滑らかで濃厚な甘みがある。


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紫菜蝦腿│海苔巻きエビナゲット

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
"旧"「中餐烹調乙級技術士検定」の課題料理から『紫菜蝦腿│海苔巻きエビナゲット』のレシピを紹介します。新しい乙級技術士検定にはないメニューで、エビを鶏もも肉に見立てて作る面白い料理です。シンプルな見た目とは裏腹にひと手間かけて作ります。

和食と共に世界に広がった日本の海苔は味よし、見た目よし、何より衛生的だとして他の国で生産されたものよりも高級品として扱われます。日本の海苔は古くは神話の時代から食べられてきたといわれ、のりに含まれる多糖類を分解できる腸内細菌を持つのは世界でも日本人だけなのだとか。

日本の他では韓国産の海苔も有名ですが大腸菌による汚染が深刻なので、筆者はあまりお勧めしません。というか、韓国で売られている安い海苔は中国から輸入したものも多く、時々韓国でも原産地の虚偽記載が話題になったりもします。海からのものは産地のはっきりした衛生的なものを食べましょう。

台湾で最も有名な海苔ブランドは「元本山(販売会社は聯華食品工業)」…、一見明かに「山本山」を意識しているようですが実はこの名前が決まるまでには涙なしには語れない物語があったのです。創業は民国50年(1961年)、現台北市の迪化街に作った「山聯」という会社が元になっており、「山聯」は当初日本を意識して「Yama lian」と読んでいたそうですが、徐々に中国語の「Shan lian」と読まれるようになっていきました。最初期は日本料理店向けに海苔を卸していたそうで、海苔を等級によって金聯、銀聯などと分けていたのだとか。民国68年(1979年)に日本から調味加工施設を輸入し、味付け海苔の生産を始めてから、宮本武蔵の故事にあやかって「宮本」という味付け海苔を販売したところこれが大ヒット、味付け海苔は台湾人のおやつとして非常に人気を博します。あまりにも人気が有りすぎたため創業者は商標を登録しようとしましたが、当時の台湾は台湾人が日本風の名称で商標登録が出来ないご時勢。しかし!競合する別の会社が日本人の名義を借りて「宮本」の商標を登録することに成功します。涙を飲む創業者…、しかしその会社も1971年に倒産してしまいます。

相手の会社は倒産しましたが、「宮本」の商標は日本人の名義で登録されているため、創業者はその名義を返してもらえるよう日本の広島まで交渉に足を運んだそうですが…、その日本人から2000万円(1971年当時)という条件を提示され創業者はびっくり。交渉は決裂し「宮本」の商標も使えなくなってしまいました。

創業者は再び初心に戻って新しいブランド名を模索しました。日本風の名前で宮本や山聯に繋がるイメージ…、そうして誕生したのが「元本山」です。大規模な広告の力も相まって、「元本山」は台湾人に浸透していきました。「元本山」は「宮本」のように子供たちのお菓子として、また進物として台湾人に愛されるようになったのです。


豆沙芋棗│サトイモ団子

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
「中餐乙級葷菜證照」シリーズから『豆沙芋棗│サトイモ団子』のレシピを紹介します。サトイモ(タロイモ)で作ったサクサクの衣で餡を包んで揚げ菓子です。サックリとした衣と甘い餡がおいしい組み合わせとなっております。

この料理では広東料理などでおなじみの『水晶餃子』を作ると気に使う「浮き粉」という小麦粉を精製した粉を使います。和菓子でも使う材料なので日本でも手に入るのですが、なかなか常備している家庭はないと思いますのでこれを機会に購入しておきましょう。「浮き粉」で『シュウマイ』の皮を作ると加熱したとき透明になります。たこ焼きなどにも使えるので、手元にあると便利です。



数日かかりますが浮き粉は家庭でも作れます。 こちらのCockpadの記事を参考にしてください。一緒にグルテンも取れるので生麩なども作れます。

浮き粉は中国語で「澄粉」や「無筋麵粉」などと呼びます。台湾でも普通にスーパーで売っているので、日本にお土産として持ち帰っても良さそうですね。今回紹介する『豆沙芋棗』や『エビシューマイ』を作って家族や友達をびっくりさせてあげましょう。

また料理名の「棗(ナツメ)」とは団子の大きさを示しています。大体ゴルフボール1.5個分くらいの扁平な球状のサイズです。他の料理と比べると『芝麻球』>『豆沙芋棗』>『地瓜球』くらいの大きさです。


三絲魚翅羹│三色フカヒレスープ

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難易度: 調理時間:30分以内
"旧"「中餐烹調乙級技術士検定」の課題料理から『三絲魚翅羹│三色フカヒレスープ』のレシピを紹介します。フカヒレと千切りにしたシイタケ、ハム、タケノコをとろみの付いたスープで閉じた絶品メニューです。調理のついでに本物のフカヒレの戻し方も覚えておきましょう。

フカヒレは中華三大珍味の一つとして日本でも人気の高い高級食材です。台湾でも多くの料理に使われていますが、丸ごとフカヒレの姿をしたものが入っていない限りゼラチンで作った人工フカヒレだと思った方がよいでしょう。

さて実は日本(四国だったと思います)でも人工のフカヒレを作っているのをご存知でしょうか?中国でも人工フカヒレを作っていますが、極めて質の悪い原料を使っていたり、製品から発がん性のある物質が検出されたりと製品の質が極めて悪いため、日本の人工フカヒレの方が人気が高いという不思議な事態に陥っています。

人工フカヒレは普通に食べたても本物とほとんど区別がつきません。本物を間違いなく食べたいというなら、フカヒレを買ってきて自分で調理するのが間違いありません。台北では迪化街の専門店で購入できますので、料理好きなら一度調理に挑戦してみるのも悪くないかもしれませんね。

それではレシピです。



蒸牛肉丸│蒸し牛肉ボール

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
"旧"「中餐烹調乙級技術士検定」の課題料理から『蒸牛肉丸│蒸し牛肉ボール』のレシピを紹介します。牛ひき肉に豚ひき肉を少しあわせたものに調味料を加え、蒸して作ります。ソースはかけずにこのまま食べるお弁当にもピッタリの料理です。

過去に紹介した同名料理はこちら

記事は後日!


百花釀雞腿│鶏もも肉のすり身のせ蒸し

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
"旧"「中餐烹調乙級技術士検定」の課題料理から『百花釀雞腿│鶏もも肉のすり身のせ蒸し』のレシピを紹介します。エビのすり身を豚ひき肉と混ぜ合わせたものを、鶏もも肉の上に乗せて蒸して作る贅沢な料理で、宴席料理としても出されます。

ソースに使うみじん切りのハム、セリ、シイタケを美しく咲いた花に見立てて「百花」の名前が付けられています。百花といえば「百花繚乱」、「百花斉放」などの四字熟語が浮かびますが、今回はこれらの由来を探ってみましょう。

百花繚乱の由来は過去記事に記載しているのでそちらを参照してください。

百花斉放は百花繚乱と同じような意味です。美しい熟語なのですが1957年の百花斉放百家争鳴という共産党批判を歓迎する運動のスローガンとして用いられ、その後批判者が粛清されたことからあまりよいイメージがありません。出典は清の李汝珍による《鏡花縁》。神や悪魔が登場する長編ファンタジー小説で、その第三回にある"百花仙子只顧在此著棋、那知下界帝王忽有御旨命他百花斉放。"という一文がもとになっています。物語はそれぞれ花を司る百人の仙女が人界に降りてきて科挙に合格し、世界を旅すて政治を語るという不思議な小説です。全100巻と相当長いので筆者は途中で断念しました(笑)。百人の女性が主役なのですが彼女らの色恋の話はまったくなく、ほとんど李汝珍の雑学紹介みたいな小説なので興味がある方はテキストを探して読んでみて下さい。もちろん著作権は切れてますので無料で読めます。

もうひとつ「百花生日」という熟語があり、これは陰暦の2月12日花の神様を祀る花朝節という漢族の祭りの別名です。清代の秦味芸《月令粹編》巻五「陶朱公書」の中の一文"二月十二日為百花生日。無雨、百花熟。"の一文からきています。百花繚乱とは逆に日本ではほとんど使われません。

数百年前の詩や小説の一文が現代も決まり文句として使われているなんて不思議ですね。現代のマンガやアニメの有名なセリフも数百年経った未来で生き残っているかも知れません。

名前に負けない豪華な料理『百花釀雞腿│鶏もも肉のすり身のせ蒸し』にもぜひ挑戦してみてください。


煳紅淡菜│江蘇風ムール貝のあんかけ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
江蘇省の名物料理『煳紅淡菜│江蘇風ムール貝のあんかけ』のレシピを紹介します。料理名はムール貝としていますが、正確にはイガイ(淡菜)という貝を使います。日本で手に入れやすいムール貝で作ってもおいしいですよ!

イガイは中国語で「淡菜」と呼ばれる二枚貝で、外来種のムラサキイガイ(いわゆるムール貝)の仲間です。貝殻の形や生息域などで区別します。

イガイの正式な中国名は厚殼貽貝、台湾では絲綢殻菜蛤で、学名はMytilus coruscus といいます。台湾沿岸にも生息しているので、春から夏にかけては水産物市場に出回り、熱炒店などで消費されています。台湾の家庭料理にはあまり使われないようですが、調理の仕方を知らないだけでしょうか。江蘇省辺りでは家庭料理でもよく使うそうです。

さて、料理名にある奇妙な漢字「煳(Hu2)」に注目です。焦げたの意味で使うそうですが、台湾ではほとんど使われない漢字です。(台湾では焦げるの意味では「燒焦」を使います。)「煳」の字は古くは胡人(外国人)の調理方法を指したそうですが、もともとはどんな調理方法だったんでしょうか?別の地域の新しい調理方法を学ぶというのも料理の楽しさの一つです。どんどん新しい料理に挑戦しましょう。

今回の『煳紅淡菜│江蘇風ムール貝のあんかけ』はソースのおいしさにも注目してみてください。いろんな貝類に合うソースなので、ぜひお試しください。

泰式酸甜辣酱│タイ式甘辛ソース

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
エビや魚のフライにピッタリ!エスニック調味料『泰式酸甜辣酱│タイ式甘辛ソース』のレシピを紹介します。レモンの酸味とトウガラシの辛味がどんな揚げ物ともよく合うので、いつもと違う味の料理を作ってみたい方は挑戦してみましょう。

タイ語でソースは「ซอส│Sort」と書くそうです。タイ語の「ซอส」も英語の「Sause」も、どちらもラテン語の「Salsus│塩(Sal)で味付けした」が由来になっています。もちろん英語の「塩│Salt」や「給与│Salary」もラテン語の「塩│Sal」が語源です。

古代ローマをはじめとする多くの文明では塩を貨幣として用いていました。経済学をかじった身ですので、今回は「貨幣」について簡単に解説したいと思います。難しいという方は直接レシピへ!

古典経済学では貨幣は「物々交換を媒介するもの」なら何でもよいと考えられていました。古代の塩や米、銀、金などは正にこのような理由から、また現在でも閉鎖された空間では煙草やチップが貨幣として用いられることもあります。貨幣が存在することで流通や交易が促進され、これによって最終的には富が自動的に理想的配分に落ち着くというのが古典派の理論です。

しかし、1936年に《雇用・利子および貨幣の一般理論》によってケインズがこれに意義を唱えました。ケインズによると貨幣には上記の他に「一般に許容されうる信用」が必要であるとし、このため未来の資産価値が低下すると(皆が)考えると資産を貨幣化しようとする動きがおき、結果として景気が悪くなるといった景気循環がおきます。もちろん逆もあるのですが、これをコントロールするための政府の役割が重要であることを説きました。

日本のようにデフレ(≒景気悪化)が進んでいる(いた?)状況では政府による減税、貨幣発行、公共投資が非常に効果的なのですが…、なぜか日本政府はまるっきり逆のことをやってしまいました。古典派の呪いって奴でしょうか。経済政策…特に貨幣政策に関してはここ20年ほど日本政府は失策ばかりです。日本の官僚がそれほど無能だとも思えないので、何らかの外交圧力の中、逆にこれだけで踏ん張っていると考えるのは前向きすぎでしょうか?もっとがんばってほしいものですが。

そして台湾も、馬英九政権になってからの経済はダメダメです。かといって野党の民進党によい経済ブレーンがいるかといえばそうでもなさそうなのが痛いのですが…。台湾経済も結構ながけっぷち(健康保険が破綻しそうだったり)なので、今後の動向から目が離せません。先週の台湾株式市場は"歴史上最大の下げ幅"を記録するなどいいとこなしです。臺灣證券交易所大盤走勢圖(株価チャート)の年、季、月を選択して2015年8月24日前後の線をチェックして見ましょう。ドカンと落ち込んだ珍しい株価チャートを見られます。「更多>>」をクリックして見られるその他の指標も8月24日を境にまったく別の様相です。

学生時代以来に台湾証券市場のサイト覗いてみましたが、やっぱり上海株(00633L)が売られまくってますね…。5月から半値以下に下がってます。

台湾人ともある程度仲良くなったら「日本の景気どう?」なんて聞かれる事もあるので、もしもの時のためにきちんと答えられるようにしておいた方がよいかもしれません。実学としての経済学も面白いですよ!

というわけで、今回はタイ風の調味料『泰式酸甜辣酱│タイ式甘辛ソース』です。



曲曲│新疆ワンタン

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
不思議な名前の新疆ウイグル料理『曲曲│新疆ワンタン』のレシピを紹介します。ウイグル以外の人にしてみればどう見ても『ワンタン』なのですが、作り方や中の具が少し異なる伝統料理なのだそうです。イスラム人口が多いウイグルらしく羊肉を使って作ります。

『曲曲』という料理名からはどうしても"まがまがしい"もの(笑)を想像してしまいますが、『曲曲』はトウガラシをきかせた辛目のワンタンスープです。

幾何学的なデザインの漢字、「曲」はもともと「竹を編んで作ったかご」を表す象形文字で、材料である竹を"曲げて"作ることから最初は「曲げる」の意味を表しました。その後詩歌が発達し、旋律が曲線的に変化する音楽のことも「曲」と呼ぶようになり両方の意味がそれぞれ日本に伝わりました。日本でも中国でも「曲がる」も「音楽の曲」もまったく同じ意味で使います。

もともとは「𧀍」の字(これも曲の異体字)の下の部分のような字でしたが、徐々に現在の曲のようなシンプルな形になりました。ほかにも𠚖、䒼、𨴈、𦮒などの異体字があります。なんとなく元の字のイメージがつかめるでしょうか?

おそらくウイグル語に漢字をあてたものだと思われる『曲曲│新疆ワンタン』は、寒い地域ならではの体を心から温めてくれる料理です。食べると汗が吹き出ますので、タオルや冷たい飲み物を準備しておきましょう。

それではレシピです。


 
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