難瓜燉牛肉│カボチャと牛肉の薬膳煮込み

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難易度:☆ 調理時間:2時間
本日の薬膳は『難瓜燉牛肉│カボチャと牛肉の薬膳煮込み』です。

この料理のメインの薬膳材料は「南瓜(カボチャ)」です。中薬材料としてはカボチャの種である「南瓜子」が有名ですが、ここではカボチャ本体を使います。

カボチャは中文で南瓜と書き日本語とまったく同じですが、台湾では「金瓜」などとも記載されます。これ以外にも麥瓜、番南瓜、番瓜、倭瓜、北瓜、金冬瓜、冬瓜、伏瓜、金瓜、飯瓜、老緬瓜、窩瓜、番蒲、瘌瓜、陰瓜など大きさ、色、形状、産地などで分けられた多数の別名を持ちます。

キュウリ、トウガン、スイカ、メロンなどウリ科基源の薬物は性:涼または寒、味:苦のものが多いのですが、カボチャは温、甘の性味を持ち体を温める作用があるのが特徴です。ちなみに同じウリ科でもヘチマは甘、平の性味で、こちらもちょっと特殊です。

伝統的には補中益氣、消炎止痛、解毒殺蟲の効能があるとされ、現代研究によると胃粘膜の保護作用、亜硝酸塩による発ガン作用への抵抗性を高める作用、血糖値の降下作用、成長促進作用、妊娠中の浮腫を改善する作用、血圧降下作用などが見つかっています。

おなじみ《本草綱目》にも南瓜の名前で記載があります。羊肉と一緒に摂ると気の流れを滞らせるので注意とも書かれています。また《滇南本草》という近代の書籍によると、しゃっくりを止めたり、疳の虫を止めたりする効能もあるそうです。

材料も簡単に手に入るので、消化不良や浮腫みでお悩みの方はお試しください。

發粿│台湾蒸しパン

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
本日は台湾伝統の年越しのお菓子『發糕│台湾蒸しパン』の作り方を紹介します。手軽に作れる蒸しパンです。

『發粿』は福建省、台湾で広く食べられており、中国南部からマレー半島一帯にまで広く分布する伝統的なお菓子です。普通話では『發糕』、客家語では『鉢粄』、『發粄』などと呼ばれます。

古くはこのお菓子の作り方で一年の財運を占ったとも言われるお菓子で、名称にもある「發(発)」の字にはお菓子の形態と共に「發財」の意味が掛けられています。より大きく膨らんだもの、より大きく切れ込みが入ったものを良しとします。沖縄のお菓子『アガラサー』の原型となった料理です。

上手く膨らませるポイントは米粉:水:砂糖の比率を約2:2:1にすること。酵母を使うと本当に爆発的に膨らみますが、レシピでは重曹を使っています。あと上手く膨らませるには蒸すときの火力がポイントです。最初から最後まで強火でがんがん蒸気を送り込みましょう。

レシピでは米粉と小麦粉をブレンドして作っていますが、米粉または小麦粉100%でも作れます。小麦粉で作ればチョコレートチップやドライフルーツなどを入れて現代風にアレンジも可能です。

もともとは年越し料理なのですが、台湾では食用色素で色を付けたカラフルな『發粿』がパン屋などで年中食べられます。どこか懐かしい中国伝統のお菓子をぜひお楽しみください。




三項湯│三項スープ

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難易度: 調理時間:3時間
知る人ぞ知る珍しい台湾料理『三項湯│三項スープ』のレシピを紹介します。薬膳料理みたいな名前ですが、ちゃんとした台湾料理の一つ(のはず)です。日本で紹介されたことはないのではないでしょうか?というわけでレシピは本邦初公開(のはず)です。

大台北地区でも筆者の知る限り新店にしかこの『三項湯』を出す店がなく、普通は自分で作らないと食べられません。しかも自炊する人がほとんどいない台湾の都市部、特に台北では、この料理自体を知らないという人が大部分でしょう。かくいう筆者も最近になるまでこの料理の存在を知りませんでした。台湾南部の知人数人に聞いてみましたが、聞いたことがないということなので、北部か東部の料理なのでしょう。いつ、誰が、何処で作ったのか、どうやって伝わったのか、まったく不明の謎の多い料理です。これはちょっと調べてみたくなりますね(笑)。

料理名にある「三項」とは材料で使う豚モツ、豚レバー、牛バラ肉の三種の肉類を指し、これを牛ガラで取ったスープと醤油で煮込んで作ります。清燉と紅焼の中間のような牛肉麺のスープを濃くして豚モツなどを加えて煮込んだ感じといえば分かりやすいでしょうか。非常に滋味あふれる味です。

台湾で食べるより、日本で自作してしまった方が楽という不思議な台湾料理です。とてもおいしいのでぜひ再現してみましょう。

蠔油生菜卷│オイスターソース風味ロールキャベツ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
日本で作れる東南アジア料理も無事終了!いつもの『日本で作れる台湾料理』シリーズが戻ってきました!約一ヶ月、楽しんでいただけたでしょうか?

復帰第一弾は『蠔油生菜卷│オイスターソース風味ロールキャベツ』のレシピです。日本でも家庭料理として人気の『ロールキャベツ』を中華風に作ってみます。スープで煮込まず蒸して作るのが中華風です。

この料理でも使う「オイスターソース」は中華料理では欠かせない調味料です。以前の記事『蠔油鳳翼│手羽先のオイスターソース焼き』 に簡単に説明していますが、今回は別の角度からオイスターソースの秘密に迫って見ましょう。

広東省南水鎮で李錦裳氏のひょんなひらめきから生まれたオイスターソース、1888年に日本や台湾でもおなじみ「李錦記」という会社を作り本格的に販売を開始します。1902年に工場が消失してしまい、これを機にマカオに本拠地を移します。李錦記はオイスターソースと「蝦醤(アジアンカレーシリーズで登場した「Belacan│アミ漬け」の中国版です)」の二枚看板をアメリカに輸出することで財をなします。「李錦記」開業当時は中国人の購買力が低く、国内で売っても利益が出せないとして最初から海外市場に目をつけた社長(特に二代目)のビジネス手腕は特筆に価します。二代目社長の時期に本拠地を香港に移しました。

中国企業にしては珍しく古くから品質管理部門を作り徹底した衛生・品質管理にこだわり続け、1970年代から日本にも輸入され中華といえばオイスターソースのブランドイメージを確固たるものにします。現在は調味料だけで年間100億元(1650億円)の売り上げがあるといいます。日本の食品会社と比べるなら、森永やカルビーが同じ規模の売り上げ高があります。

「李錦記」を筆頭に、香港に本拠地を置く「同珍醬油」、「淘大食品」、「八珍甜醋」の四つの会社を指し「香港四大醬園家族」と言います。どのメーカーもとてもおいしい醤油やソースを販売していますので、名前を覚えておくといい香港土産になりそうです。李錦記のHPにはオイスターソースを使った様々な料理のレシピが紹介されているので中国語が分かる方はそちらを参考にしてもよいでしょう。広東風の珍しい料理が多いので、当HPでもそのうちいくつか紹介してみたいと思います。

それではオイスターソースを使ったちょっと変わったロールキャベツ『蠔油生菜卷』、ぜひお楽しみください。



ការី、Cambodian Chicken Curry│カンボジア風チキンカレー

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難易度: 調理時間:1時間以内
アジアンカレーシリーズもこれにておしまい!ラスト第十弾は『ការី、Cambodian Chicken Curry│カンボジア風チキンカレー』のレシピです。タイのカレーと同じように様々な味を同時に楽しむことが重視され、レシピでも酸味、甘味、辛味などの食材を組み合わせています。カンボジアの料理はクメール料理と呼ばれます。

中華料理の影響も強く受けており、様々な香辛料を組み合わせた「គ្រឿង│クルーン」と呼ばれる調味料ペーストを使うこともあります。またタイ料理と同じように東南アジアのアミ漬け、「កាពិ│カピ」もよく使われます。タイのカレーを参考にしてアレンジしてみてもよいでしょう。東南アジアのほぼ真ん中に位置し、周辺諸国の食材や調理法を様々に取り入れているので、今までのカレーのまとめのような作り方をします。ぜひ楽しんで調理してください。

カンボジアの基本情報行ってみましょう!

Kingdom of Cambodia(カンボジア王国)

カンボジア王国は1993年に成立したカンボジアの新しい統一政権です。インドシナ半島のほぼ中央、ベトナムとタイに挟まれるように位置し、国土面積は本州よりすこし小さいくらい。人口は1500万人で、国語はクメール語です。人口の85%がクメール人で、残りがベトナム人、華人、チャム人などです。首都はプノンペン、

同名の王国が1970年までありましたが、その後クメール共和国という暗黒の内戦時代が長く続いていました。ポル・ポトによる自国民の大量虐殺が最も有名といえばお分かりでしょうか?この時代にベトナム戦争に巻き込まれ、国内でクーデターが頻発し、連合国の爆撃を受け、大量の難民が発生し、中ソの代理戦争が行われ、自国民の虐殺があり、すべての法律が償却され、警官、弁護士、検事、裁判官、学者、教師、資本家、僧、牧師、外国人、留学生、およそ全ての大学卒業者が殺害され、あらゆる書物、遺跡、学術施設が破壊されました。内戦当時の地雷はまだ完全に撤去されておらずこれもインフラの発展を妨げています。

1993年に現在の政権が誕生した時点では国民の85%が14歳以下という歴史上カンボジア以外ではありえない人口動態となっていたそうです。現在は世界中から支援を受け、ソフト、ハード両面のインフラ整備が進められています。何せ知識層がほぼまったく不在なため、与えるだけではそれを運用できず、全ての国民の初等教育、いや幼児教育を一からはじめる必要があったのです。どれほど困難な道のりだったでしょうか。

現在は人件費の安さなどから注目され日本をはじめとする各国の衣類工場などが建てられており、ようやく経済発展のスタートラインに付いたといわれています。若く安い労働力が活かされれば、今後の発展速度はより高まることでしょう。

そんなカンボジアのカレーをお楽しみ下さい。

Filipino Chicken Curry│フィリピン風カレー

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
アジアンカレー第九弾!『Filipino Chicken Curry│フィリピン風カレー』のレシピを紹介します。ココナッツミルクの香りが香るあまり辛くないカレーです。

ココナッツミルクを使う以外はほとんど日本のカレーと変わらないので、まったく同じ感覚で作れます。

実はフィリピン人は実際にはあまりカレーを食べません。日本だと家庭料理の定番ですが、フィリピンの家庭でカレーを作るのは希なようで、普通のレストランにもメニューにカレーが載っているのは少ないようです。しかしなぜか『フィリピンカレー』と呼ばれるものは存在しており、一部で根強い人気を誇っているようです。

フィリピンの基本情報を見てみましょう。

Republic of the Philippines(フィリピン共和国)

フィリピンは東南アジアの島国で、国土面積はベトナムやマレーシアよりもすこし小さいほど、福岡県とほぼ同じ経済規模を持ち、人口は約1億人です。国語はタガログ語ですが、英語教育が非常に進んでおり、ほぼ全国民が流暢なアメリカ英語を話せます。

この英語能力の高さを活かしてアメリカやヨーロッパに出稼ぎに行く国民が多数おり、出稼ぎ労働、特に看護師やメイド業はフィリピン最大の産業となっています。日本にも一昔前は芸能ビザで、現在は介護職員として多くのフィリピン人が入国しています。

1946年にアメリカから独立してからは順調に経済発展をとげ、1960年代には東南アジアで最も裕福な国とまで呼ばれていましたが、1965年に成立したマルコス大統領の長期独裁政権により政治は腐敗し、大統領の家族らによる国庫の私物化などもあり成長が停滞、現在は東南アジアの病人と呼ばれるほど経済発展に乗り遅れてしまいます。農業も盛んですが生産性が低く、電気、水道、交通などのインフラ整備が進んでいないため、地方の産業が停滞しています。また各地方ごとに豪族のような有力者(一族)が政治の実験を握っており、対立も激しいので私兵を雇って武装していることもあります。政治腐敗とインフラ整備の遅れはフィリピンの慢性病ともいわれています。

政治経済に関しては問題が多い国ですが、英語能力の高さを活かした格安英語教育や通信教育などのビジネスも民間で生まれており、国内レベルで見れば経済状況は必ずしも悪くはありません。2000年代以降もGDPも年7%以上の順調な経済発展を続けており、ようやく「病気」が回復に向っているような雰囲気があります。経済発展をリアルタイムで感じられる都市部の賑やかさと、発展途中であるがゆえに残っている大自然の美しさが共存するきらびやかな国です。物価が安く高級リゾートも多いので退職後にフィリピンを終の棲家とする外国人移住者も少なくありません。

筆者も多くの友人がフィリピンにいるので内情には割りと詳しいのですが、地方の有力者と上手く仲良く慣れれば一気にビジネスが進みます(笑)。

そんなフィリピンのカレーはどこか懐かしさを感じさせるシンプルなレシピです。日本で簡単に再現が可能ですので、ぜひお試し下さい。


Cà ri gà│ベトナム風チキンカレー

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
アジアンカレー第8弾!ベトナムから『Cà ri ga│ベトナム風チキンカレー』のレシピを紹介します。

基本的に米とあわせることの多いアジアンカレーですが、ベトナムのカレーは米麺やフランスパンと一緒に食べます。カレーとは言いますが辛さは控えめで、スパイスの香りの中にうっすらと甘さすら感じるくらい意外な味がします。さすがフランス料理の影響を強く受けたお国柄といえます。レシピではトウガラシを全部で4本使っていますが、現地のカレーと比べればこれでも辛すぎるくらいです。辛さは出来るだけ控えめで作りましょう。料理名の「Cà ri」がカレー、「Ga」が鶏肉の意味です。

それでは、ベトナムの基本情報です。

Socialist Republic of Vietnam(ベトナム社会主義共和国)

中国南部、インドシナ半島頭部の細長い国ベトナムはマレーシアとほとんど同じ国土面積を持ち、人口は約9000万人。国語はベトナム語でほぼ90%をベト人、残りを華人、タイ人、クメール人などが占めるほぼ単一民族の国家です。ベトナム語はクオックグー(国語)と呼ばれアルファベットを用いて表記しますが、多くの漢字由来の単語があるため日本人には覚えやすい言語です。首都はホーチミン市。

石器時代以前から人類の生活する歴史のある土地であり、古くから米の栽培が盛んです。中国王朝から幾度となく支配されては独立するという気骨のある歴史が特徴の国家で、ベトナムでは多くの英雄と呼ばれる人物がいるそうです。同じ社会主義の国家でありながら中国との関係は伝統的に非常に悪く、現在も領土問題を巡っていざこざが耐えません。

フランス統治、第二次世界大戦、ベトナム戦争と近代に到るまで多くの混乱を経てきましたが、1990年代から市場経済が軌道に乗り始め、少しずつ貧困を脱し始めました。現在は中国の約半分とも言われる安い賃金を生かして、ポスト世界の工場を目指して開発が進められています。古くは米の輸出が盛んでしたが現在は輸出規制が行われており、代わりに世界第二位の生産量を誇るコーヒーや各種野菜の輸出が農業の柱となっています。また東南アジア有数の石炭、原油、天然ガス産出国であり産業化が進んでいます。

社会主義国家なのですが、日本とは伝統的に良好な関係を維持しており、多くの企業が進出しています。特に90年代からベトナム中を席巻したホンダのカブは、現在でも庶民の足として大活躍しています。また台湾に在住の外国人50万人のうち30万人がベトナム人で、主に農家の跡取り、老人の介護要員として多くのベトナムが滞在しています。

フランス料理の影響はもちろん、周辺各国の様々な料理のエッセンスを取り入れたベトナム料理は、さっぱりとしたさわやかな味付けとヘルシーさもあって世界中で人気です。ベトナム料理のエッセンスを詰め込んだカレー料理『Cà ri gà│ベトナム風チキンカレー』、特殊な材料は何も使いませんので、ぜひ日本でも再現してみてください。


咖哩魚丸│香港風カレーつみれ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
アジアンカレーシリーズ第7弾!久しぶりに中華に戻ってきました!今回は香港の『咖哩魚丸│香港風カレーつみれ』のレシピを紹介します。カレー…というよりはカレー風中華料理といった方がいいかもしれません。香港の名物料理の一つです。『咖哩魚蛋』とも書かれます。

香港では毎年50トン以上の『咖哩魚丸』が消費されているそうです。香港の住人一人当たり70kgほど…、観光客が多いので実際はずっと少ないのでしょうが、それでもかなりの量ですね。ショッピングモールや屋台など、あらゆる場所で食べることができます。

それでは香港の基本情報行ってみましょう。

Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China中華人民共和国香港特別行政区)
(正式名称長いですね…。)

1842年に南京条約によって清朝からイギリスに割譲され、1997年に中国に返還されました。返還後50年、2047年までは中国から世界でも非常に珍しい一国二制度、本国とは異なる行政、経済、法律などの権限を付与されており、中国とは別枠で国際会議などに独立して出席することができます。

面積は東京23区の2倍ほどで、人口が710万人前後。平地が少なく世界有数の高い人口密度を誇ります。台湾、シンガポールなどと並んで出生率は世界最低水準です。正式な公用語は中国語(普通話)と英語ですが、準公用語として全地域で広東語が通じます。

ロンドン、ニューヨークと並ぶ世界三大金融中心のひとつとされ、世界中の金融機関、投資会社が香港にアジアの金融本部を持ちます。2014年の世界都市ランキングではニューヨーク、ロンドン、パリ、東京についで世界第五位にランクされています。その他の都市ランキングでも東京やシンガポールと毎年アジアのトップを争っており、競争力の高さがうかがえます。

日本人にとって香港といえば「ブルースリー」、「ジャッキーチェン」に代表される香港映画がもっとも有名でしょうか。特に80年代から90年代にかけて日本中の男性がジャッキーチェンのアクションに魅了されました。また世界有数の観光都市でもあり、毎年2000万人以上の観光客が訪れます。返還後から現在まで順調に経済発展を続けており、東京と並んでファッション・サブカルチャーの発信地としても有名です。

広東料理をベースとした香港料理は「飲茶(ヤムチャ)」として日本でも人気です。そんな香港を代表するカレー料理『咖哩魚丸│香港風カレーつみれ』は、スパイスを使わず、醤油を使ってカレー粉で作ったりと日本人にも懐かしい風味が特徴です。とても簡単に再現できますので、ぜひお試しください。


石英水煮粥│水晶水粥

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難易度:☆ 調理時間:数日
本日の薬膳は知らなきゃ絶対に作れない『石英水煮粥│水晶水粥』という珍しい鉱物薬を使った料理です。

この薬膳料理で使う薬物は二種類、「白石英」と「磁石」です。薬膳料理シリーズでは何度か紹介している宋代《養老奉親書》という書籍に記載されている処方です。記載を抜き出してみましょう。

石英水煮粥方
食治老人腎氣損、陰萎、固痹、風濕、肢節中痛、不可持物。
白石英(二十兩) 磁石(三十兩,捶碎)
上件藥以水二斗,器中浸、於露地安置。夜則揭蓋、令得星月氣。每日取水作羹粥及煎茶湯吃、皆用之。用卻一升、即添一升。如此經年、諸風並瘥、氣力強盛、顏如童子。

なにやら神秘的なことが書かれていますが、要は水晶と磁石を浸けた水で料理を作ると、若返りの効果があるということだそうです。夜は蓋を開けて月や星の気を得ると書いていますが、なかなロマンチックな薬膳です。

レシピに書かれている「白石英」と「磁石」は現在でも中医学で使われる鉱物薬です。それぞれの特徴を簡単に記載しておきます。

白石英
性味は温、甘で、帰経は肺、腎、心です。温肺下気、温腎助陽、鎮心安神、通利小便の効能があります。主成分は二酸化ケイ素ですが、通常は多くの雑物、希土類元素などを含みます。いわゆる水晶です。

磁石
《本草綱目》にも記載されている鉱物薬、性味は辛、鹹、寒で、帰経は肝、心、腎。潜陽安神、聡耳明目、納気平喘の効能があります。主成分は四酸化三鉄、他にも少量の酸化マグネシウム、三酸化二アルミニウムなどを含みます。鉄分を多く含むので補血や中枢神経の抑制作用があり、白内障患者の視力回復に用いたりします。

これらが水に直接溶け出す量は多くありませんが、雑物の溶出、磁力による水分子の変性、微細な粉末の吸収などが体に影響を与えそうです。ちょっと珍しい鉱物を使った薬膳料理、興味があればお試し下さい。

Myanmar Egg Curry│ミャンマー風エッグカレー

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
アジアンカレー第六弾!ミャンマーの『Myanmar Egg Curry│ミャンマー風エッグカレー』のレシピを紹介します。日本ではあまりお目にかかれない珍しいカレー料理です。簡単に作れます。


茹で卵をカレー風のソースで数分煮込むだけという簡単料理なのですが、そのカレーソースも非常にシンプル。ゆで卵さえあれば調理はほぼ一瞬で完了します。チキンブイヨンやその他の香辛料を足すともっとおいしくなると思うのですが、これはこれで素朴な味わいが楽しめると思います。

ミャンマーは近年経済発展を続ける東南アジアでも特に発展に取り残されてしまった国なので、日本との関係はそれほど密接ではありません。しかし近年めまぐるしく変わる東南アジア情勢を受けて、日本-ミャンマー関係は急激に接近しています。

それでは基本情報行ってみましょう。

Republic of the Union of Myanmar(ミャンマー連邦共和国)

ビルマ連邦、ビルマ連邦社会主義共和国、ビルマ連邦、ミャンマー連邦、そして現在の国名と1948年に独立してからめまぐるしく国名が変わっています。体外的には一貫してビルマと呼ばれており、日本でもこちらの名称の方が定着していると思います。タイとインドに挟まれる場所にある国家で首都はヤンゴン…でしたが、2006年からネピドーという場所に移されています。国土はフランスとほぼ同じ大きさですが、経済規模は福島県と同等と貧しい国で、多くの少数民族を抱える多民族国家です。国語はビルマ語、円形でかわいらしい珍しい字を持ちます。

長らく社会主義軍事独裁国家でありましたが、2010年にひとまず総選挙が行われ民主化の第一歩を歩み始めました。現在まで欧米からは長らく経済制裁をされていますが、伝統的に日本とは良好な関係が続いています。農業・森林資源に恵まれ、原油や宝石も産出することで有名で、ビルマ独立までは東南アジア有数の大国でしたが、軍事政権が独裁を開始してからは経済発展に乗り遅れ、現在はアジア最貧国と呼ばれるまでになりました。政治や経済には問題が多いのですが、外交の上手い国として知られており、ほとんど経済的な接点がないにもかかわらず多くの日本人が国名を知っているというという点からも外交上手が伺えます。北朝鮮の協力を受けて核開発をしているという疑惑もあります。

さて、日本で最も有名なミャンマーの事物といえばアウンサンスーチー女史でしょう。 ビルマ独立を主導したアウンサン将軍の娘で、長期間自宅で軟禁状態に置かれていましたが最近開放されて政治活動を再開したようです。民主化を訴え続けては来ましたが、政治手腕はまったくの不明です。2010年行われた総選挙では、軍が母体の政党が大部分の議席を獲得し各国からは茶番劇であるとも評されました。しかしこれによって大統領に選出されたテイン・セイン大統領が意外と優秀で、ミャンマーはようやく経済発展の軌道に乗ることができました。政情不安や衛生・インフラの問題など解決すべき問題は山積みですが、現在の中国と比べても5分の1といわれる人件費は日本をはじめとする諸外国には非常に魅力的でしょう。

タイとインドの中間にありながら、ミャンマー料理はスパイスの使用が抑えられており、さっぱりした風味が特徴です。食材の旨味を油に移してから楽しむという調理法方が特徴らしく、この料理も食材の量に比べて多めの油を使っています。

2007年の混乱時には邦人が射殺されるなど国内はまだまだ混乱しており、観光に訪れるのはお勧めしません。ぜひとも「南アジアの奇跡」と呼ばれるくらいの経済発展を遂げ、数十年後の教科書にいい意味で国名が載るようになってほしいものです。


Rendang Daging│ビーフルンダン

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難易度:☆ 調理時間:2時間
アジアンカレー第五弾はインドネシアのカレー『Rendang Daging│ビーフルンダン』のレシピです。シリーズ初のドライカレーで

もともとはインドネシアの西スマトラ地方の郷土料理で、マレーシアやシンガポールでも良く食べられます。「Rendang」が料理名で、「Daging」が牛肉の意味です。

それではインドネシアの基本情報いってみましょう。

Republic of Indonesia(インドネシア共和国)

インドネシアはメキシコとほぼ同じ約200万平方キロメートルの国土と、自国でも正確に数を把握していないほどの世界最多の島嶼を持つ東南アジアの国家です。人口は2億人を超え、世界最大のイスラム国家でもあります。東南アジア諸国連合(ASEAN)の盟主でもあり、首都ジャカルタにはASEANの本部がおかれています。国語はインドネシア語で、マレー語をベースに作られた人工言語です。300を超える民族がひしめき合うといわれていますが大半がマレー系で、インドネシア語を母語としない地方の民族にも第二言語としてインドネシア語が通じます。国名はマレーシアと同じように英語では「インドネズィア」のように末尾のSが濁音になります。

1945年にオランダから独立して以降は、日本でもおなじみデヴィ婦人の夫であるスカルノ大統領が独裁政権を担い、1990年代に民主化してから現在に至るまで大統領の強い権限の元発展を遂げました。多くの民族を抱える国にとっては宿命とも言える民族独立運動が各地で頻発しています。2002年にインドネシアから独立した「東ティモール」は21世紀最初の独立国家として有名です。

伝統的な農業国家で近年は徐々に工業化が進んでいます。国全体のGDPは世界16位と決して悪くはないのですが大多数の国民は貧困であり、主要インフラの整備も進んでおらず、実業界の腐敗や法運用が不透明なのもあって、開発はなかなか進んでいないのが現状です。強力なリーダーシップとカリスマを持つ大統領などが出てくれば急激な経済発展を遂げそうな雰囲気があるのですが、他にも様々な問題がありなかなか思うようには行かないようです。近年は非常な好景気に沸いていますが、今後どうなるかはあくまで不透明です。

マレーシアと一部共通する各種の料理・芸術文化を持ち、特にイスラム女性のファッションに関しては世界で最も進んでいると考えられています。訪れることがあればその辺にも注目してみましょう。日本から最も近いイスラム国家でもあるので、手軽に、そして強烈な異国体験を味わいたいならおすすめの旅行地です。その他のアジアの国のように日本のサブカルチャーが浸透しているとはいえないので、今後大きな日本ブームなどが沸き起こるかもしれませんね。



竹葉粥│竹葉粥

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日の薬膳は『竹葉粥│竹葉粥』というお粥料理、夏バテに聞きます!

使う材料は生薬「竹葉」、漢字のとおり竹の葉、特にハチクの葉を乾燥させたものです。中医学では清熱瀉火薬に分類され、内臓、特に肺や膀胱に溜まった熱を排泄する作用があるといわれています。教科書的な効能は清熱除煩、生津、利尿で、中国で風邪のときに常用される処方「銀翹散」などに配合されています(日本の銀翹散に使われるのは「淡竹葉」ですが、中国ではあまり使い分けません。)

日本でも「竹葉茶」としてお茶にして飲まれることがありますが、今回はそのお茶でお粥を作ってみます。中国では良く使われる薬物で、この『竹葉粥』に石膏や石斛を加えて甲状腺の病気に、緑豆を加えて日射病患者の治療に使ったりしているそうです。

タケの香りがすがすがしい熱さましのお粥です。温かいままでもおいしいですが、体がとても火照っているというときは冷やしてどうぞ!竹葉は粉にしてアイスクリームに練りこんでもおいしいですよ。体の冷やしすぎには要注意!


近くに竹林があれば、生の葉も使えるので作るのはとても簡単です。さわやかな香りが特徴の夏の薬膳です。

Chicken Vindaloo│ヴィンダルーカレー

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難易度:☆ 調理時間:2時間
アジアンカレー第四弾は本場インドから『Chicken Vindaloo│インド風ヴィンダルーカレー』の登場です。

この『Vindaloo』はもともとポルトガルの『Carne de vinha d'alhos』という豚肉とニンニクをワインで煮込んだ料理が改良されたものです。ポルトガルの『Carne de vinha d'alhos』がインドのゴアに伝わり、赤ワインの代わりに酢が、豚肉の代わりに鶏肉が用いられるようになり、それに各種香辛料を加えて現在の形になりました。

料理の伝来の過程から分かるように当初はまったく辛くない料理でしたが、アメリカやヨーロッパにインド料理が広がるうちになぜか「激辛カレー」として紹介されてしまいました。このため通常は四川料理並みのトウガラシを使って作ります。(レシピでは10-40gとなっていますが品種によっては食べるのが危険なほどの辛さになります。辛いのが苦手な方は極少量を使ってください。)

というわけでインドの基本情報いってみましょう。

Republic of India(インド共和国)

インド亜大陸の大半を占める巨大国家で、紀元前2000年以上前のインダス文明から連綿と歴史を受け継ぐ歴史ある国です。世界第七位の国土と、第二位の人口を持つ巨大国家で、公用語はヒンディー語。英語を準公用語としており、ほとんどの地域で通じます。ほかにも州ごとに話す言語がまったく異なり、全部で19の公用語があります。首都はニューデリーですが、最大の都市はムンバイで、ムンバイの人口は日本と同じ1億2千万人です。

香辛料を求めるヨーロッパ列強に植民地化されていた歴史がありますが、第二次世界大戦後に独立してからは順調に経済発展を続けています。憲法では禁止されていますが、古代から習慣として根強く残るカースト制度のため貧富の差が激しい国でもあり、現在でも世界中から非難が耐えません。

世界に名だたるIT強国として知られ、世界中のIT企業から仕事を請け負っています。一定のペースで人口が伸び続けており、2030年には中国を抜いて世界一の人口を要する国になると予測されています。残り15年ほどですので、インドが順調に経済発展を続ければ世界の市場が大きく動くことになるでしょう。経済発展を順調に続ければ…ですが。

隣国との関係はあまり良好とは言えず、つねにきな臭い話が絶えません。特にパキスタン、中国との関係は伝統的に悪く、毎年のように小競り合いが起こっています。

多くの哲学思想を生み出した国としても知られ、ゼロの概念、ダルマ、アヒンサーなどは有名です。またダンスやミュージカルを取り入れた独特の映画文化や、各州ごとに特長ある音楽など、文化・芸術方面にも世界中でファンが多くいます。説明し出すと長いのでこの辺でやめておきましょう(笑)。

見る角度によって様々に姿を買えるインドは、ある人には煌びやかに、ある人には混沌として映り、我々日本人の意識では全容を把握することが困難です。ダイナミックに変化を続ける国ですので、インドと聞いてあなたが思い浮かべるイメージは、すでに過去のものなのかもしれません。全てを飲み込んで流れるインダス川のように、その懐の深さから多くの人を魅了するインド、そのインドのカレーにはどこか深い哲学のようなものすら感じます。

インドはヨーロッパ人にしてみればアジアの入り口ですが、我々アジア人からすれば出口に当たります。ポルトガルから伝わった料理がインドで変化した『Chicken Vindaloo』は、食を通じて文化を体験をするにはうってつけです。材料のほとんどは日本でも手に入りますので、ぜひ再現してみてください。



姜糖飲│生姜ドリンク

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
お待ちいただいていた薬膳ファンの方!甘口男の薬膳シリーズが戻ってきました!まぁ、他の仕事が忙しかっただけなのですが…、お待たせしました。

さて、今回は『姜糖飲│生姜ドリンク』、いわゆる最もシンプルな形の「生姜湯」になります。1964年に中国で出版された《兒科證治簡要》という書籍に記載されている処方で、書籍名から分かるように大人の病気というよりも小児の血色が悪い、母乳を飲まないなどの症状を改善するために使われます。もちろん生姜本来の力で大人の風邪や冷え症などにも効きます。

ちなみに日本の漢方と中医学とではこの料理で使う「生姜(ショウキョウ)」の加工方法が異なります。日本の漢方では「乾燥させたショウガ」を、中医では漢字の意味そのまま「生のショウガ」を用い、日本の薬剤師が中医学を学ぶときに最初に混乱する原因となっています(笑)。日本の漢方で使う生姜、つまり乾燥させたショウガは中医学では「乾姜(カンキョウ)」と呼び、効能が異なるものとして使い分けます。

日本も中国も色々と歴史的な変遷があって一概には言えないのですが、日本では明治時代に最初の日本薬局方を作るとき、「生姜(ショウキョウ)」を生ではない乾燥品を用いることになりました。これは間違えて記載されたと言うよりも表記の統一をするためであったと考えられ、同じ「乾姜」でも様々な加工方法があり、それぞれ性味が異なるという中国の現状とは一概に比べられません。

さて、生薬としてのショウガは学名を Zingiber officinale と呼び、始載はおなじみ《神農本草経》。“乾薑 味辛溫。主治胸滿咳逆上氣、溫中止血、出汗、逐風濕痹、腸澼下利、生者尤良。久服去臭氣、通神明。生川谷。”と記載されています。現在もほとんど同じ目的で使用し、書籍に記載された当時にはすでにその使い方が確立していたことが推察されます。記録によれば紀元前500年にはすでに中国やインドで栽培されていたそうで長い歴史を持ちます。

ショウガは食材、薬として長い歴史を持ち、現在でも非常に重要な商品作物です。

以前広東省の名物デザートとして紹介した『姜汁撞奶│広東風ショウガプリン』もお忘れなく!


แกงมัสมั่น、Kaeng matsaman、Chicken Massaman Curry│マッサマンカレー

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難易度: 調理時間:2時間
アジアンカレーシリーズ第三弾、これを紹介せずしてアジアンカレーは語れない!

2011年CNN Travelが発表した「World's 50 Best foods.(世界で最高の料理50選)」で見事に一位を獲得した『แกงมัสมั่น、Kaeng matsaman、Chicken Massaman Curry│マッサマンカレー』のレシピを紹介します。(ちなみに日本の『寿司』は、イタリアの『ナポリタンピザ』、メキシコの『チョコレート』に続き第四位!)

キングオブカレーとも言われ、数あるタイ料理の中でも特に欧米で絶大な人気を誇ります。日本ではあまり有名ではありませんが、一度口にすればその上手さと香りに世界ナンバーワンの料理といわれるのも納得です。タイには他にも『グリーンカレー』、『イエローカレー』、『レッドカレー』など良く知られた様々なカレーがありますが、この『マッサマンカレー』を紹介しないわけには行かないでしょう。

それではタイの基本情報です。

Kingdom of Thailand(タイ王国)

マレー半島北部からインドシナ半島中央にかけて存在する立憲君主制の国家で、スペインとほぼ同じ約500,000平方キロメートルの国土に日本の約半分の6700万人の国民が住んでいます。1782年から現在まで続くチャクリー王朝が現在のタイの王族です。首都バンコクに王宮があり、観光もできます。民族別人口比はタイ族75%、華人14%、その他(マレー系、インド系など)となっています。公用語はタイ語で、日本よりも英語が通じますが、中国語はあまり通じません。

古くから米の生産が盛んな地域で、チャクリー王朝以前のアユタヤ王朝時代(14世紀~)から国民が飢饉にさらされたことはほとんどありません。近代以前は農奴が米を生産し、貴族に税を支払い、そこから自分たちの必要分を確保してなお米が余るので、それを仏教徒に喜捨して養うという社会制度がありました。タイは現在でも世界最大の米輸出国です。食の安定供給がなされたタイでは古来より仏教が隆盛を極め、現在でもアジア有数の仏教国であり、国内の多くの寺院では僧侶たちが日々修行に明け暮れています。

1980年代から驚異的な経済発展を遂げましたが、1997年にタイ発のアジア通貨危機を引き起こします。2005年までに経済の停滞は改善され、以降は順調に経済成長を続けています。第二次世界大戦後に国民の社会格差が増大し、特に国境地域で売春、賭博、麻薬などの非合法経済が拡大しました。政府はこれを改善するため教育の普及に努め、現在は識字率95%以上と日本やシンガポール並みの水準を達成しています。この教育政策により増大した中流階級層を新たなターゲットとして多くの海外企業がタイに進出してきており、経済の好循環を招いています。

対タイ投資額、貿易額、援助額はここ数十年一貫して日本がトップで、日本企業や政府との結びつきが非常に強い国家であります。

ちなみに首都バンコクは外国での呼び名で、タイ語での正式名称は恐ろしく長い「กรุงเทพมหานคร อมรรัตนโกสินทร์ มหินทรายุธยา มหาดิลกภพ นพรัตน์ราชธานีบุรีรมย์ อุดมราชนิเวศน์มหาสถาน อมรพิมานอวตารสถิต สักกะทัตติยวิษณุกรรมประสิทธิ์クルンテープマハナコーン アモーンラッタナコーシン・マヒンタラアユッタヤー・マハーディロッカポップ・ノッパラッタラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーンアワターンサティット・サッカタットティヤウィサヌカムプラシット/Krung­thep­maha­nakhon­ Amon­rattana­kosin­ Mahinthar­ayutthay­a Maha­dilok­phop Noppha­ratratchathani­burirom­ Udom­ratchaniwet­mahasat­han­ Amon­phiman­awatan­sathit Sakkathatiya­witsanukamprasit」となります。現地の人でも覚えられないので、最初の部分を取って「クルンテープ」と呼んでいるようです。またバンコクは市ではなく首都府なので、東京と同じようにバンコク都と呼ぶのが正しい用法になります。覚えておきましょう。

安定した経済発展とは裏腹に政情はかなり不安定で近年も軍事クーデターが発生したり、デモが頻発したりなど、社会不安が増大しています。しかし豊富な観光資源、安定した経済発展、高い識字率、親しみやすい国民性、そして魅惑のタイ料理は多くの日本人を引き付けて止みません。

というわけで、世界最高の味覚とされた『แกงมัสมั่น、Kaeng matsaman、Chicken Massaman Curry│マッサマンカレー』。材料をそろえて挑戦してみて下さい。調理自体は驚くほど簡単です。


Singaporean Chicken Curry│シンガポール風チキンカレー

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難易度: 調理時間:2時間
アジアンカレーシリーズ第二弾は『Singaporean Chicken Curry│シンガポール風チキンカレー』です。ココナッツミルクでマレー風の風味を残しつつ、トマトの酸味と中華風スパイスを組み合わせて作ります。

世界史の授業で登場することはほとんどありませんが、国際経済の教科書には必ずといっていいほど登場する金融経済が発達した都市国家です。それではシンガポールの基本情報を見てみましょう。

Republic of Singapore(シンガポール共和国)

マレーシアの南端にジョホール海峡を隔てて隣接する都市国家で、国土面積は707平方キロメートルで東京の三分の一ほど。人口は540万人ほどで、人口密度は世界第二位となっています。国際金融の中心地として非常に成功した国の一つで、近年では世帯平均収入や一人当たりGDPでは日本を抜いてアジア最高の地位に上り詰めています。

1963年にマレーシア連邦内で発生したマレー人と中華民族の民族対立が契機になり、両民族の対立の解消は困難と判断したマレーシア連邦から追放される形で1965年に独立しました。人口構成は中華系74%、マレー系13%、インド系9%、その他3%と成っており、マレーシアと同じく多民族国家となっております。公用語は英語ですが、大体どこでも中国語が通じます。

都市国家かつ新興国家ならではのフットワークの軽い金融政策や都市整備が非常に成功した国家で、正しい政策さえ取ればどんな小国家でも経済的に成功できるというお手本として多くの経済学の教科書に記載されています。特にあらゆる社会問題を解決するため各種の税・罰金を導入し、上手く運用していることは特筆に価します。

さらにこれだけ経済成長を遂げた先進国でありながら、リーマンショック直後の2010年にはGDP成長率が15パーセントを記録し、未だに奇跡のような成長を続けています(ただしシンガポールのGDP成長率は毎年乱高下します…)。数多くの社会問題に対して短期的な政策でしのいでいることもあり、それが新たな社会問題を生んでいるといわれ、今後それらの歪みをどのように修正していくのか、政治の動向に注目が集まっています。

南部にあるセントーサ島リゾート、マリーナベイにある世界的にも有名な高級ホテル郡、異国情緒溢れる町並み、そして多彩な多国籍料理など外国人を引き付けて止まない魅力ある観光スポットが多数あります。その気になれば歩いて横断できる(約40km)ほどの狭い国家に多くの魅力が詰まった都市国家です。未経験の方はぜひ訪れてその魅力を満喫してみてください。


Kari Ayam│マレーシア風チキンカレー

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
アジアンカレーシリーズ第一弾!このシリーズまでで「日本で作れる東南アジア料理」は終了し、通常の「日本で作れる台湾料理」に戻ります!

第一弾はマレーシアから『Kari Ayam│マレーシア風チキンカレー』のレシピを紹介します。ココナッツミルクと「Belacan│アミ漬け」で東南アジア風の味付けに仕上げられた香り高いカレーです。そんなに辛くはありません。「Belacan」は日本では手に入らないので日本のアミ漬けで代用しています。中国の「蝦醤」などで代用してもよいでしょう。料理名の「Kari」がカレー、「Ayam」が鶏肉の意味です。

せっかくなので各国カレーと一緒にその国の基本情報を覚えましょう。今回はマレーシアです。

Malaysiaマレーシア)

マレー半島とボルネオ島の北部を領土とする連邦国家で、国土面積は日本とほぼ同じ、人口は約3000万人です。首都はクアラルンプール。アジア有数の多民族国家で、人口比率はマレー系67%、中国系25%、インド系7%、そのほか1%、それぞれ母語が異なります。公用語はマレー語ですが、中国語や英語もかなり通じます。

日本史上の重要な事件とも結構関連が深い国で、種子島への鉄砲伝来はマレーシアの前身マラッカ王国から伝わりました。フランシスコ・ザビエルもマラッカ王国から日本にやってきています。

現在首都クアラルンプール近郊など都市部では経済発展が目覚しく、シンガポールなどと並んで「東南アジアの優等生」とも言われています。平均賃金は他の東南アジア諸国よりも高めですが、他民族性を活かしてその他のイスラム国家や中国、インドとも関係を深めています。

マレーシアの西側にあるマラッカ海峡は、インド洋から太平洋に抜けるための海運の要所であり、年間10万隻近くの大型貨物船が行きかいます。そのほとんどが石油タンカーなのですが、平均水深が25メートルととても浅く、この海峡を通過できるかどうかがタンカーの大きさを決めているほどです。そのためマレー半島を横切るパイプラインを建設する計画も持ち上がっています。海賊対策に日本の海上保安庁の巡視船もパトロールしています。

観光資源も豊富で毎年多くの日本人が訪れるリゾート地でもあります。あと日本語に慣れていると間違いがちですが、英語では「マレイズィア」のように最後のSが濁音で発音されます。覚えておきましょう(笑)。

台湾をはじめとする中華圏で活動する歌手「梁静茹│Fish Leong」の出身国でもあります。

マレーシアは観光にビジネスに、とても魅力的な国です。ぜひこの国のカレーを再現してみてください。味が気に入ったら飛行機に飛び乗りましょう!


Gulai Kambing、Malay Lamb Stew│マレー風ラム肉シチュー

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難易度:☆ 調理時間:2時間
本日はマレー半島で食べられるカレー風シチュー『Gulai Kambing、Malay Lamb Stew│マレー風ラム肉シチュー』のレシピを紹介します。マレーシアというかシンガポール「マレー風」の名前を冠されてよく食べられる料理なので『マレー半島式ラム肉シチュー』とでも言った方がしっくり来る気がします。

ところでレシピではラム肉を使っていますが、料理名の「Kambing」はヤギの意味だそうです。羊とヤギは分類学的にはあまり遠くはないのですが、さすがに味は違います。どういうことなのでしょう…。マレー語で羊は「Kambing biri-biri」と呼ぶそうですが…、ビリビリだけで羊という説も…どうなっているのでしょうか(笑)。引き続き勉強が必要ですね。

調べてみると同じ料理の英訳で「Goat Stew/Curry」というのもありました。結局使う肉は羊でもヤギでもどちらでもよいようです。

さて、シンガポールに話題を戻しまして…。

世界有数の都市国家で、世界第2位の人口密度を誇り、多民族国家で、世界で4番目に外国人の訪問数が多いシンガポールには、多くの日本とは異なった習慣や政治システムがあります。景観を維持するための罰金制度は有名ですが、夜間や郊外ではあまり守られていないようです(笑)。

日本人として特筆しておくべきは交通制度でしょうか。マレーシアもそうですが、シンガポールは日本と同じ左側通行で、実は日本で販売されている自動車がそのまま使えます。シンガポールでは深刻な交通渋滞を緩和するために自動車の保有や走行には厳しい制限が課せられていますが、高級車の輸出や販売を行っている方には逆に大きなチャンスかも知れません。実は今回の旅行で筆者もいくつかビジネスのアイディアが閃き、それを別チャンネルで公開したところある日本企業とあっという間に話が進み、まずは某国にて市場調査のお手伝いをさせていただくことになりました。まさに旅が人生に変化をもたらした瞬間です(笑)。この調子でアジアを股にかけて仕事していきたいですね。

異国の料理を通して得られるインスピレーションや衝動があなたの人生を変えてしまうかもしれません。皆さんもただ料理を口に運ぶのではなく、その料理の歴史や食材の流れ、経済や文化などにも思いを馳せて、世界中にアンテナを伸ばしてみてください。

というわけで、今回はマレー風のシチュー料理『Gulai Kambing、Malay Lamb Stew│マレー風ラム肉シチュー』のレシピです。カレー風味で美味いですよ!


ต้มข่าไก่、Tom Kha Gai│タイ風鶏肉のココナッツスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
(最近忙しくて薬膳料理の更新できてません…申し訳ないです。)
昨日の『ต้มยำกุ้ง、Tom Yum Goong│トムヤンクン、タイ風エビスープ』に続いてタイ風のスープ料理『ต้มข่าไก่、Tom Kha Gai│タイ風鶏肉のココナッツスープ』のレシピを紹介します。こちらの方が作るのが簡単です。

ココナッツミルクをベースとした白いスープに、ライムジュースで酸味をつけた味が特徴的なスープで、日本でも多くのタイ料理店で食べられると思います。材料が揃ってさえいれば非常に簡単に作れるので、好きな人は冷蔵庫に材料を常備しておきましょう。

さて、筆者が前回タイを訪れたときは、九州産の濃い顔立ちのせいでどこに行ってもタイ語で気さくに話しかけられてしまいました。次回は「私はタイ人ではなく、日本人です」くらいのタイ語は話せるようにして訪れたいと思います(笑)。

仏教国タイには多くの寺院があり、連日多くの観光客が訪れています。タイの国民の95%が仏教徒といわれていますが、中国や台湾などのように僧侶の肉食を禁じる戒律がゆるく、みな多種多様な肉料理を楽しんでいます。もともとの仏教にあったらしい「托鉢で提供された食材は全部食べる」の教えが残っているのだといいます。もちろんベジタリアン向けの野菜だけを使った料理もたくさんあるそうですが、なかなか国外で取り上げられたりはしないようですね。在家の仏教とはほとんど制限なく肉を食べるようで、タイ料理に肉類や海鮮類を使ったものが多いのも納得です。

タイ料理はヨーロッパ・アメリカ圏では、中華や日本料理に次ぐ人気のエスニック料理で、ほとんどの料理に分かりやすい英語の名称がつけられています。一部の有名料理を除いてほとんど英語名が存在しない中華料理と比べると、英語圏での受け入れやすさは段違いでしょう。これからもどんどん広がっていくといいですね。

というわけでタイの家庭料理『ต้มข่าไก่、Tom Kha Gai│タイ風鶏肉のココナッツスープ』のレシピいってみましょう。美味いです!


ต้มยำกุ้ง、Tom Yum Goong│トムヤンクン、タイ風エビスープ

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難易度: 調理時間:30分以内
タイ料理シリーズ第二弾!誰もが知っている定番メニューの一つ『ต้มยำกุ้ง、Tom Yum Goong│トムヤンクン、タイ風エビスープ』のレシピを紹介します。色々と日本の家庭では使わない材料が必要ですが、作るのは恐ろしく簡単なため☆二つとさせていただきました。手に入らないものは思い切って使わないのも手です(笑)。

シンプルな料理ですが、タイ料理を代表する多くの食材が使われています。レシピでは一部を別の材料で代用していますが、ざっと見てみましょう。

  • ガランガル - ข่า (Kha):中国語で南姜とも呼ばれる東南アジアのショウガ科植物。普通のショウガよりも甘味が強く、多くの薬用効果があります。
  • レモングラス - ตะไคร้ (Ta-krai):中国語で香茅草とも呼ばれるイネ科の植物。その名の通りレモンの香りがあり、抗がん作用に優れています。
  • コブミカンの葉 - ใบมะกรูด (Bai-makrud):英語では「Kaffir lime leaf」とも呼ばれる東南アジア独特の香辛料の一つです。
  • 魚醤 - น้ำปลา (nampla):タイ料理では欠かせない調味料です。
  • 辛子味噌 - น้ำพริกเผา (Namprikpao):タイでは自作するそうですが、普通は市販のものを使い益す。日本のものよりもトウガラシをたくさん使うので、少量の味噌に好みの量のトウガラシ粉を混ぜて作りましょう。
  • どれもタイ料理好きの人にはおなじみの食材かと思います。実はガランガル、レモングラス、コブミカンの葉の三種類には抗変異原作用、抗がん作用、がん抑制作用など多くの抗がん作用を持つ成分が含まれており、近年研究が進められています。これらタイの食材に含まれる成分やその薬効を先導しているのはなんと日本の大学や研究機関、数多くの優れた研究や報告が毎月のように届けられています。数年以内にタイの食材由来の健康食品がブームとなる日が来るかもしれませんね。2008年だったかな…、

    というわけで、本日のレシピは定番タイ料理『ต้มยำกุ้ง、Tom Yum Goong│トムヤンクン、タイ風エビスープ』です。日本でも手に入る材料もいくつかありますので、ぜひ作って見ましょう。


    ทอดมันกุ้ง、Tod Mun Goong│タイ風エビカツ

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    難易度:☆ 調理時間:30分以内
    本日はタイの『ทอดมันกุ้ง、Tod Mun Goong│タイ風エビカツ』という料理のレシピを紹介します。タイを代表する家庭料理の一つです。英語では『Thai Shrimp Cake、Crispy Shrimp Cake』などといいます。非常に簡単に作れます。

    さて、いよいよ東南アジア料理シリーズもタイ料理の順番が回ってきました。中華料理の影響を色濃く残すマレーシア・シンガポールの料理と違い、一気に独自色が出てきます。特に魚醤をベースにした味付けが特徴で、日本の醤油のように様々な料理に旨味を与えるため使われます。

    中華料理の影響も受けてはいるのですが、周辺のミャンマー、ラオス、カンボジア、ベトナム料理の影響を色濃く受けており、甘い、酸っぱい、辛い、塩辛いなど、様々な味が混ざり合った複雑な味付けが特徴とされます。

    米を主食とするだけあって、おかず料理は日本人の口に合う濃い味付けのものが多く、その独特の味付けは多くの外国人にも好まれています。世界中にタイ料理の店があるのが、多くの外国人を魅了している証拠でしょう。もちろん台湾にもいたるところにタイ料理の店があります。

    この料理もメインのエビカツよりはソースの味が決め手です。魚醤を手に入れてタイ料理の世界に飛び込みましょう。



    Daging Singgang│マレー風牛肉スープ

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    難易度:☆ 調理時間:30分以内
    マレーシアの家庭料理『Daging Singgang│マレー風牛肉スープ』のレシピを紹介します。マレーシアの家庭の味というやつだそうです。


    辞書を調べてみましたが、「Singgang」とは肉をココナッツミルクと調理する方法だそうです。しかしレシピではココナッツミルクを使っていません。マレーシアの料理サイトなども調べて見ましたが、この料理に関してはココナッツミルクを使わなくてもなぜかSinggangと呼ぶそうなので、伝統的な表記(?)に則ることにしましょう。気になる方は『Daging Sup│牛肉スープ』などと書いてください。

    非常にシンプルな料理で、マレーシアでは朝食のご飯やパンに添えて出されることも多いようです。日本のスーパーでも売られているスパイスさえあれば作れますので、ぜひお楽しみください。

    さて、昨日は某お客様との話しが盛り上がって、すっかり更新を忘れてしまいました。というわけで本日はメインの記事を二回更新しています。ブログを開始してから初めて「毎日更新」の記録が途切れてしまいました(笑)。

    今月の終わりまで東南アジア料理のシリーズを続ける予定ですが、最後はアジア10ヶ国それぞれの「アジアのカレー特集」を計画しています。マレーシア、シンガポール、タイ、インド、インドネシア、ミャンマー、香港、ベトナム、フィリピン、カンボジアのカレーをスパイスの調合から作っていきますので、お楽しみに!



    Sambal Ikan Goreng、Dry Sambal Fish│マレー風魚のスパイス炒め

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    難易度:☆ 調理時間:1時間以内
    マレーシア・シンガポールの「Nonya料理」から『Sambal Ikan Goreng、Dry Sambal Fish│マレー風魚のスパイス炒め』のレシピを紹介します。

    マレー・インドネシア語で「Sambal」は調味料、「Ikan」は魚、「Goreng」は炒めることを表します。マレーシアの焼き飯「ナシゴレン」の「Goreng」ですね。魚の種類を指定する場合は「Ikan」の後に魚を表す単語が入ります。サバで作る場合は「Sambal Ikan Tenggiri Goreng」のようにです。

    さて、筆者がこそっと勉強しているマレー語、今回はこのマレー語について簡単に紹介したいと思います。実は日本にはマレー語の教科書がほとんど教科書ないため、マレー語が何か知っている人がほとんどいません。筆者が使っている教科書も中国語です(笑)。それだけ勉強している人が少ないと言うことでしょう。まぁ、インドネシア語と兄弟のような関係なので、インドネシア語を勉強すればマレーシアでもほぼ通じます。ちなみにインドネシア語はマレー語をベースに作られた人造言語です。

    マレー語、インドネシア語は日本ではあまりなじみがない言語ですが、オーストロネシア語族を代表する言語の一つで、言語学的にはかなり研究が進んでいます。 実は台湾の多くの原住民の言語もこのオーストロネシア語族に属します。研究によると古代の台湾原住民が東南アジア各地に船で移動し、各地に古代台湾原住民言語が分布したことが分かっています。なんと台湾原住民の古代語がマレー語の母体言語なのです。こんなところで台湾の名前を聞くとは!

    最初の分布が始まったのは5000年ほど前、台湾から船で南に下ってフィリピンまで伝わり、4000年ほど前にフィリピン周辺に拡散、2000年ほど前に現在の東南アジア各地に次々と分布し、それぞれタガログ語、マレー語などの祖言語となりました。台湾に残った人々は現在に残る各原住民となりました。分布の停滞が解消され一気に遠距離まで言語が拡散した時期は船舶技術の大幅な進化があった時期と一致し、考古学的にも非常に興味深い研究となっています。(詳しくはこちらの論文フルテキストをどうぞ。特に図1は必見!英語ですけど…。)

    マレー語は短母音が6個、そのうち5つが日本語と同じアイウエオで、子音のほとんどは日本語と同じ、しかも動詞や形容詞の活用がなく、覚えるのは単語と文法(語順)だけで基本的な会話が成立します。文字もアルファベットをそのままローマ字読みするだけなので、実は日本人が最も勉強しやすい言語であるとも言われています。少なくともタイ語よりは確実に簡単です。

    文字、発音を学ぶ手間をかけて、文法がほぼ同じ韓国語を学ぶか…。文法を学ぶ手間をかけて、文字、発音がほぼ同じマレー語を学ぶか…。文法と発音を学ぶ手間をかけて、漢字が同じ中国語を学ぶか…。中高と基礎を一通り学んだ英語を学ぶか…。

    ビジネス目的で学ぶなら英中以外の選択肢は余りありませんが、趣味として勉強するなら英語以外の言語も面白いですよ!

    何より!英中以外のアジアの言語は一部の業界で根強いニーズがあるのです。英語は日常会話レベル、しかしマレー語をビジネスレベルで使えますという人材は、これからますます必要とされることでしょう。


    Tau Yu Bak、豆油肉│シンガポール風豚肉の醤油煮

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    難易度:☆ 調理時間:2時間
    本日はシンガポールの中華料理『Tau Yu Bak、豆油肉│シンガポール風豚肉の醤油煮』のレシピを紹介します。

    料理名の『Tau Yu Bak』とは福建方言で「豆油肉」を読んだもの。最後は『肉骨茶』の「肉:Bak」ですね。香辛料をあまり使わず、醤油と味噌で豚肉としいたけを煮込んだ料理で、汗をかいて消耗した体に染み渡る味です。英語では「Pork Braised In Black Sauce」と呼び、東南アジアの「黒醤油」で作ることが強調されています。(黒醤油は日本で売っていないので、普通の醤油で代用しています。)

    シンガポールでは『肉骨茶』のお店などでサイドメニューとして載っています。台湾よりも更に暑いシンガポールならではの濃い目の味付けの料理となっております。日本でも再現しやすく、日本人にも受け入れやすい味付けの料理ですので、ぜひ挑戦してみて下さい。


    Singapore Hokkien Mee│シンガポール風焼きそば

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    難易度:☆ 調理時間:1時間以内
    シンガポール中華と言えばこちら『Singapore Hokkien Mee│シンガポール風焼きそば』のレシピを紹介します。いわゆる『焼きそば』の一種なので手順を覚えてしまえば簡単に作れるのですが、レシピはかなり長くなっております。

    名前にある「Hokkien Mee」は漢字で書くと「福建麺」、これを福建語で読んで「ホッキエンミー」、さらにアルファベットに直して料理名となります。福建省に「福建麺」という料理があるわけではなく、福建省の移民たちが伝えた麺料理という意味です。

    シンガポール式とクアラルンプール式に大別され、シンガポール式はエビが入るのが特徴、クアラルンプール式は醤油を使った濃い色が特長とされます。シンガポール式の方が歴史が古く、数百年前の福建移民が伝えたものとされ、クアラルンプール式はここ数十年で新しく開発されたものです。

    調べてみるともう一つ「ペナン式」と呼ばれるラーメンのような「Hokkien Mee」があるらしく、こちらは焼きそばではなくスープ麺です。エビの殻で取ったダシを使うのが特徴だそうで、今回のレシピにもその技法が使われています。

    レシピが無駄に長くなってしまった気もするので少々申し訳ないですが、下処理の手順を一つずつ書いているだけで、実際に調理を始めると作るのは一瞬です。日本の焼きそばとは一味違う東南アジア風の味付けです。ぜひお楽しみください。


    山藥酥│ヤマイモの唐揚げ

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    難易度:☆ 調理時間:30分以内
    薬膳料理『山藥酥│ヤマイモの唐揚げ』のレシピを紹介します。一度くらいは食べたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

    私が薬学生だった頃は生薬学の先生に“まさに山に生える薬だから山薬と呼ぶのだ”と教わった記憶があるのですが、調べてみると台湾・中国では別の伝説が…。

    言い伝えによるとはるか昔、ある二つの国が戦争をしていたときの話。 小国は大国に攻められ続け、領土の大半を失い、ある一座の山に逃げ込みました。山は「守るに易し、攻めるに難し」の定石のような地形であり、圧倒的有利の大国側は山全体を包囲して小国の兵糧が尽きるのを待ちます。

    小国側はひたすら耐えていましたが、さすがに一ヶ月もすると兵糧がなくなり、動ける兵士も少なくなり始めます。その様子を静観していた大国側の兵士はもうしばらくで投降してくるだろうと、考え始めました。

    そして二ヶ月、三ヶ月、大国側は包囲したまま敵が更に弱るのを待ちます。軍馬が食べつくされ、周辺の食用になるものも全て食べつくすまで包囲の手を緩めません。 しかし小国はまだ投降してくる気配がありません。

    大国は結局八ヶ月待ちました。どう考えても飢餓と装備不足で軍の大半が機能しなくなっているはずです。投降する力もうせたのだろうと、大国の兵らはもう簡単に殲滅できると高をくくり、包囲の手が緩み始めました。油断です。

    そうしたある夜、小国の兵士らは沈黙を破り大国の大本営を急襲しました。大国の指揮官は為すすべなく敗れ、その後も小国の兵らは少数ながら連戦連勝を重ねて領土の大部分を回復します。

    小国の兵らが山にこもって約一年、もちろん兵糧は早々に尽きたのですが、実際に餓死者は一人も出ませんでした。小国の兵らが篭った山にはもともと天然のヤマイモが豊富に産出する場所で、兵らはこれを食べて勝機をうかがっていたのです。兵たちはもちろん、植えていた軍馬もこれを食べて元気を充填し、強力な力を蓄えていました。

    兵らはこの植物に感謝し、「山遇」と名前を与えました。「食料が枯渇した山中で偶然出会ったもの」の意味です。後に医療用として優れた健脾胃、補肺腎の効能があることがわかり、「山偶」は「山薬」と名前を変えて呼ばれるようになりました。

    中国ではこちらの伝説の方が「山薬」の名前の由来として広く知られています。「山薬」が初めて本草書に登場するのは《本草綱目》で、名称は「薯蕷」ですが、当時から一部の地域では山芋と呼ばれていたようです。

    さて、古代中国では諱または廟諱という、皇帝の名前と同じ文字、死後の皇帝に送られた名前と同じ文字、同じ部首、同じ音の文字は「使えない」という奇妙な制度がありました。もちろん過去に書かれた文献も全て書き換えられます。ただし使用を禁止すると弊害が大きすぎる字(数字や色など)は例外とされ、そのたびに王朝から許可が出されました。

    この制度により、まず唐代に「薯蕷」の「蕷」の字は代宗の名である「預」とかぶってしまい、山薯などと名前が変えられます。更に宋代、英宋の名である「暑」と薯がかぶってしまい、全面的に名前が変えられることになってしまいます。実際には「山薬」の名はこうして生まれたのでしょう。他にも「玉延」、「児草」、「淮山」、「土諸」など多くの別名があります。生薬に多くの別名があるのはこういった理由もありそうです。

    ヤマイモには益気養陰、補脾肺腎の効能があり、薬膳では夏ばてや体力低下に常用されます。生薬としてはもちろん乾燥させたものを使いますが、薬膳料理では生も使います。

    薬用効果もさることながら食材としてもおいしいヤマイモ、今回は唐揚げにしておいしくいただきます。疲れや体力の低下を感じる方はぜひお試しください。

    Popiah、Fresh Spring Rolls│シンガポール風春巻き

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    難易度:☆☆ 調理時間:1時間以内
    本日はシンガポールの無国籍料理『Popiah、薄餅、Fresh Spring Rolls│シンガポール風春巻き』のレシピを紹介します。

    料理名の『Popiah』はマレーシアでも同名の料理を表します。これはもともとタイ語の『ปอเปี๊ยะ』が由来だそうですが、さらにもともとは広東省潮州の『薄餅(ッポービアーみたいな発音)』が伝わったものです。シンガポールでは『春巻き』の英訳である『Spring Roll』とも呼ばれています。まさに多国籍、無国籍、何でもありのシンガポール料理をそのまま表した料理名と言えます。

    この『Popiah』のような春巻き料理はアジア各国に広まっており、台湾や福建省では『潤餅』が有名です。他にもベトナムの『Nem cuốn/Gỏi cuốn』や『Nem rán/Chả giò』、マレーシアの『Popiah』、インドネシアの『Lumpia』、タイの『ปอเปี๊ยะ』、他にも中国各地には『上海春巻』、『成都春巻』、『香港春巻』、『薄餅』などがあります。日本でもお店や地域ごとにそれぞれ特色ある春巻き料理が食べられます。

    もともと春に芽を出す野菜を使って作ったために「春巻き」と名付けられたそうですが、現在は各国地域で特色のある食材をふんだんに使った「国巻き」ともいえる様々な春巻きが食べられるようになりました。本日紹介するシンガポールの春巻きも、美味いです!

    今回は「皮」から作ってみます。皮は作り方さえ覚えておけば他の料理にも応用できますので、レシピを覚えて起きましょう。日本の手巻き寿司ような皆で好みの具を包んで食べる家族料理です。


    車前草茶│オオバコ茶

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    難易度:☆ 調理時間:30分以内
    本日の薬膳料理…というか日本の民間療法でもあります『車前草茶│オオバコ茶』の作り方を紹介します。やっと日本の漢方でも時々使われる生薬の登場です(笑)。

    「車前草」とはオオバコのことで、和名の漢字、またそのまま漢名にもなっています。種子を「車前子」といい、こちらは日本薬局方にも収載されている薬物です。漢字はそのまま、馬車や牛車の車輪の通る路の脇にも生えることから名付けられています。全草に利尿、消炎作用があり、日本でもよく使われる漢方処方「牛車腎気丸」などにも配合されています。「牛車腎気丸」の「車」の字は車前子の車です。

    中医学では利水滲湿薬というカテゴリーに分類され、性味は甘、寒で、帰経は腎、肝、肺です。利水消炎の効能の他にも、止瀉、清肝明目、化痰などにも応用されます。慢性気管支炎にオオバコ茶のうがいが有効であったという臨床試験の結果もあります(有効率83.6%)。

    オオバコは学名をPlantago asiatica L.といい、その他 Plantago depressa Willd も薬用にします。植物も踏まれて繊維がほぐされると長く延びるという特殊な性質があり、人に踏まれやすいあぜ道などに生えます。全草にゼラチン質が含まれており、水を含むと膨張する性質があります。このため飢饉のときなどオオバコを食べて飢えをしのいだという記録もあるほどです。

    日本のどこでも手に入れることができる有用植物と言うのは実はそれほど多くありません。きれいに洗って乾燥させておけば家庭療法にも使える優秀な生薬です。ぜひ作り方を覚えておきましょう。

    Ayam Buah Keluak│アヤム・ブア・クルア、クルアと鶏肉のマレー風炒め

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    難易度: 調理時間:1日+下準備
    本日は「Nonya料理」を代表する一品『Ayam Buah Keluak│アヤム・ブア・クルア、クルアの実と鶏肉のマレー風炒め』のレシピを紹介します。日本で作るには相当の労力が必要ですので☆三つとさせていただきました。が、その労力に見合う絶品料理となっています。

    料理名の「Ayam」は鶏肉、「Buah」は混ぜる、「Keluak」はパンギノキ(Pangium edule Reinw.)の実を表すマレー・インドネシア語です。パンギノキそのものを指してマレーシアでは「Kepayang」と呼ぶこともあります。パンギノキとは熱帯地方に生えるイイギリ科の高木で、中国語名が「潘済木」、「馬来亞大風子」などと呼ばれます。潘済は「パンギ」の当て字、大風子とは科名のイイギリの意味です。中国には自生しない植物なので食用にはしませんが、マレー半島、シンガポールでは「Nonya料理」を代表するレシピであるこの『Ayam Buah Keluak』には欠かせない食材です。

    このパンギノキは種子を食材とし、実の形はカスタネットに似て栗の渋皮を硬くした様な殻に包まれています。この「Keluak」自体は有毒なので水に晒すなどの加工が必要ですが、それでも料理に使いたいほど肉類との相性がよく、ネギのようなねっとりとした香ばしい香り溢れる薬味食材です。まさに「マレーシアの食材で中華料理を作った」ような独特の旨味溢れる料理となります。ちなみに同じ料理を豚肉で作ると『Babi Buah Keluak』となります。「Babi」が豚肉の意味です。

    日本でこの「Keluak」を手に入れることが出来るかどうかわかりません。なのでこの料理を日本の家庭で完全に再現するのは難しいかと思います。形が似ているクリとネギでなんとか代用してみましょうか…。

    Pangium Eduleの実、Keluakです。

    台湾の各地にひっそりとある東南アジア街の雑貨店で見かけたことがある気がするので、もしかすると台湾から送れるかもしれません。Higeneの東南アジア熱が冷めないうちに調査に行って来ますので、報告をお待ちください。台北駅前の東南アジア街では売っていませんでした…。

    日本に在住の皆様には想像も出来ないかもしれませんが、東南アジア風味満載、そしてどこか中華の哲学を感じる不思議な料理が出来上がります。「Keluak」以外にもタマリンドパルプを使ってタマリンドジュースを作ったりと、日本ではなかなか再現が難しいですが、「Nonya料理」の王道『Ayam Buah Keluak』のレシピをどうかお楽しみください。この料理を紹介せずして「Nonya料理」を語ることができないほどの有名料理です。それではレシピを紹介させていただきます。


    中薬学テキスト - 第二章 清熱薬 - 第二節 清熱燥湿薬

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    第二節  清熱燥湿薬
    清熱燥湿が主な作用で、湿熱証及び火熱証に用いる薬物の一群を清熱燥湿薬と呼びます。全ての薬物が清熱瀉火の作用を併せ持ちます。

    全ての薬物が寒性を持ちます。

    薬味に関しては“苦能燥湿”の薬性理論に基づき、全ての薬物が苦味を持ちます。この他秦皮は収斂作用を持ち、渋味を併せ持ちます。

     清熱燥湿薬が治療する湿熱及び火熱の部位は薬物ごとに異なり、帰経もそれぞれの薬物ごとに違います。清熱燥湿薬のうち、黄芩、黄連、黄柏、秦皮、苦参は湿熱瀉痢に効果があるため大腸経に属します。黄芩は清肺胃胆の効能があり、肺、胃、胆経にも属します。黄連は心胃の火を清め、肝の火を鎮める効能があり、心、肝、胃経にも属します。黄柏は腎火、膀胱の湿熱を取り除く効能があり、腎、膀胱経にも属します。竜胆草は肝胆の実熱を瀉し、下焦膀胱の湿熱を清める効能があり、肝、胆、膀胱経に属します。秦皮は清肝明目の効能があり、肝、胆経にも属し、苦参は心、肝、胃、膀胱経にも属します。白鮮皮は脾、胃経に属します。

    以上をまとめると下の表のようになります。
    薬物
    薬性
    薬味
    帰経
    大腸
    膀胱
    その他
    黄芩


    黄連


    黄柏



    竜胆草


    秦皮
    苦、渋



    苦参

    白鮮皮






    清熱瀉火薬よりも更に体の熱を取り去る作用があり、薬性は全て寒、薬味はすべて苦であることを覚えましょう。帰経は少し複雑ですが、主に消化管や排泄器官に作用し、体の中に溜まった湿熱を排泄する作用があると覚えておくと分かりやすいです。このカテゴリーに属する黄芩、黄連、黄柏の三種の薬物は非常に重要です。それぞれの違いも覚えましょう。

    黄芩
    清熱燥湿、瀉火解毒、止血、安胎の効能があります。性味は苦、寒で、帰経は肺、胆、胃、大腸です。上焦の湿熱、実熱、肺胆の火をよく冷ます効果が特徴の薬物です。湿熱がたまり湿熱病となり、発熱して汗が出て、胸が苦しい、黄疸があり下痢をするなどの症状に用います。また肺熱による咳、熱病による口の渇き、寒熱往来などの証に常用されます。涼血解毒の作用も持ち、血の熱毒を取り除きます。癰腫瘡毒、咽喉腫痛、吐血、胎熱不安などにも常用されます。
    黄連
    清熱燥湿、瀉火解毒の効能があります。性味は苦、寒で、帰経は心、肝、胃、大腸です。性味は大苦、大寒とされ、清熱燥湿の作用は強大で黄芩に勝り、清熱燥湿薬の要薬とされます。中焦の湿火鬱結を清める力に優れ、胃腸の湿熱による下痢や嘔吐に用いられます。瀉火解毒の効能も非常に強く、胃火による歯痛、飢餓感、肝火による脇痛、心火による不眠、煩悩、熱邪による吐血、下血、鼻血などに用います。また癰腫瘡毒、火傷、耳痛、眼痛などにも用いられます。
    黄柏
    清熱燥湿、瀉火解毒、清退虚熱の効能があります。性味は苦、寒で、帰経は腎、膀胱、大腸です。下焦の湿熱を清め、虚熱を除く作用もあります。女性の湿熱が下がっておりものが悪臭を放つもの、脚気、足腰膝の腫痛などを治します。また膀胱に入って湿熱を冷まし、小便時に灼熱感があるものなどにも用います。腸胃肝胆の湿熱による黄疸、下痢や発熱、寝汗、遺精などの陰虚証にも用います。清熱燥湿、瀉火解毒は体表にも効果があり、瘡瘍腫痛、湿疹湿瘡、陰部の痒み、腫れなどにも用います。

    黄芩、黄連、黄柏はどれも苦、寒の性質を持ち、清熱燥湿、瀉火解毒の効能があります。この三薬はどれも湿熱、火毒が引き起こす黄疸、下痢、瘡癰腫痛、湿疹湿瘡などの証に用います。黄芩は上焦の湿熱をよく清め、湿温暑湿、湿熱が胸につかえるものに多用されます。また黄芩は肺と胆の火を清める作用があり、止血、安胎の効果を持ちます。これにより排熱による咳、寒熱往来、血熱による吐血、下血、鼻血、胎熱不安などの証にも用います。黄連は大苦、大寒の性味をもち、清熱燥湿の力が非常に強いのが特徴です。中焦の湿熱を冷ます効果に優れ、胃腸の湿熱による下痢にはまず黄連が使用されます。また黄連は心胃を清める作用にも優れ、イライラや吐き気を止めるのに使います。また肝火による高熱、不眠、口内炎、胃熱による吐き気、飢餓感、胸焼け、眼、耳の腫れや痛みなどにも用います。黄柏は下焦の熱を除く作用があり、おりものの悪臭や脚気、脚腰膝の痛み、小便時に灼熱感があるものなどに多用されます。また黄柏には清虚熱の効能もあり、陰虚による発熱、寝汗、遺精にも用いられます。
    竜胆草
    清熱燥湿、瀉肝定驚の効能があります。性味は苦、寒で、帰経は肝、胆、膀胱、ときに肝、胆、胃です。性味は大苦、大寒ともされます。下焦の湿熱を除き、肝胆の実火を清める力に優れます。湿熱が下がって陰部の痒み、女性のおりものの黄変、男性の陰嚢腫痛や湿疹、黄疸、尿赤を引き起こしたものに多用されます。また肝火による頭痛、眼の充血、耳鳴り、味覚異常、肝火が極まり風を生んで、高熱で精神が定まらないもの、手足の筋肉がつるものなどの証に用います。

    竜胆草と夏枯草はどちらも苦、寒の性味をもち、肝経、胆経に入ります。どちらも肝火上炎による頭痛眩暈、眼の充血や腫痛に用います。竜胆草は肝胆の実熱を除く作用に優れ、肝火が極まって高熱、錯乱、手足の筋肉がつるものなどに用います。夏枯草は辛味も持っており、肝火を清める作用は竜胆草には及びませんが、鬱結を散らす働きは勝ります。また夏枯草は肝火鬱結による、痰、首肩の痛み、嬰瘤など、さらに高血圧症にも用いられます。
    秦皮
    清熱涼血薬に分類されることもあります。清熱燥湿、解毒、清肝明目、平喘止咳の効能があります。性味は苦、渋、寒で、帰経は肝、胆、大腸です。収斂作用があり、下痢、下帯、特に熱毒による下痢、湿熱による帯下に常用されます。肝熱を冷ます力も優れ、目の充血、腫れ、痛みにも用います。
    苦参
    清熱燥湿、去風殺虫、利尿の効能があります。性味は苦、寒で、帰経は心、肝、胃、大腸、膀胱です。下焦の湿熱を除く作用に優れ、黄柏、竜胆草とよく似ています。殺虫、止痒の目的で外用されることもあります。湿熱を小便により排泄する作用があり、湿熱が下がっておりものに色が付いたもの、陰部が腫れて痒みがあるもの、湿疹、疥癬、妊娠中の小便不利、小便時に熱感や痛みがあるものなどに用います。

    竜胆草と苦参はどちらも下焦の湿熱、肝胆の湿熱を除く作用があります。竜胆草は肝胆の実火を除く力に優れ、肝火による頭痛、目の充血、眩暈、脇の痛み、味覚異常に常用されます。また肝火が極まり風を生み、高熱でうなされるもの、手足がつるものなどにも用います。苦参は殺虫止痒の効果があり、また利尿作用にも優れます。湿疹や疥癬、妊娠小便不利、熱淋渋痛などの証にも用いられます。
    白鮮皮
    清熱涼血薬に分類されることもあります。清熱解毒湿熱、止痒の効能があります。性味は苦、寒で、帰経は胃、脾です。特に皮膚科で湿熱による瘡瘍に常用されます。瘡に膿が溜まったもの、肌が湿熱により糜爛したもの、陰部の腫れ、湿疹、風疹、皮膚炎などに用います。煎じ液を外用することもあります。

    用法用量と注意
    清熱燥湿薬のうち秦皮だけは渋味を持ち、収斂作用を持つことに注意しましょう。

    全ての薬物が苦寒の性味を持ちます。用量が多すぎると容易に胃腸を傷害するので、用量が多くなりすぎないよう注意しましょう。

    脾胃虚寒の症状には基本的に使用しません。また陰虚津傷のものには慎重に用いましょう。

    黄芩は清熱に用いるときはそのまま、特に上焦の熱を清めるときは酒炒のものを、安胎に用いるときは炒めたもの、止血に用いるときは炭炒のものを用います。また黄芩は基原植物が古いものを枯芩、若い者を条芩と呼びわけ、枯芩は肺火を清める力が、条芩は大腸の火を清め、下焦の湿熱を除く作用に優れるとされます。

    黄連は炒めることで寒性を低下させることが出来ます。またショウガ汁で黄連を炙ると胃火を鎮め吐き気を止める力を増します。また上焦の火を清めるには酒炙のものを、肝胆実火を瀉するには豚の胆汁で炒めたものを用います。

    黄柏は清熱燥湿解毒にはそのまま、瀉水除蒸退熱には塩水で炙ったものを、止血には炭化させたものを用います。


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