棺材板│府城トースト

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難易度: 調理時間:1時間以内
台南生まれ台南育ちの創作料理『棺材板│府城トースト』のレシピを紹介します。揚げたトーストにホワイトソースやカレーなどを詰めて食べる夜市のメニューで、数年前に台南で生まれた創作料理です。レシピはホワイトソースから作っていますが、市販のシチューの素を使って作ると簡単です。晩御飯で余ったカレーやシチューを使うと数分で作れます。

レシピでは海鮮ホワイトソースで作っていますが、あくまで一例です。好きな具で作ってください。

さて、台湾の首都機能をもつ都市(変な言い方でスイマセン、笑)を聞かれたら誰もが台北と答えるでしょうが、実は台北が台湾最大の都市になったのは近年に入ってからで、清代までは台湾の中心は現在の台南におかれていました。

台湾は明末に鄭成功が上陸し台南に「承天府」という行政府を置くまでは正式な中華王朝の支配を受けていませんでした。(オランダ東インド会社が台南に交易のため居住しておりオランダ統治時代と言われます。)いわゆる蛮族の地とされており、福建省から逃げてきた漢人や倭寇、原住民が跋扈する法外の地だったのです。鄭成功らによる漢人の大量移民が行われ、統治機構も整備され始めます。これが承天府です。しかし明朝の復活は失敗し、1684年に台湾は清朝に帰順、承天府は「臺灣府(正式な名称は"福建省臺灣道台灣府")」と名を変えます。


承天府も臺灣府も現在の台南に置かれており、城壁にぐるりと囲まれた城砦都市でした。この城を臺灣府城と呼び、現在でも一部残る当時の城壁は台南の観光名所となっています。

1875年には当時急成長を遂げ、軍の要衝ともなっていた台北に「臺北府(城)」が置かれ、臺南府は中部と南部を管轄するだけになりました。(この時の台北府も府城と呼ぶことがあります。)そして1885年に「臺灣省」が置かれた2年後、台南にあった「臺灣府」は「臺南府」と名前を変えられ、統治地域が更に縮小されます。(この時の「臺灣府」は台中あたりに置かれました。)そして10年後の1995年には下関条約で日本統治が始まり、台湾の中心は台北へと移り変わっていくのです。


台北を中心に観光しているとなかなか気付きませんが、台南は日本でいう京都のような古都です。清代以前の多数の遺跡や文物が残されている台湾(内省)人の心のふるさとともいうべき場所です。現在でも台南の雅称として「府城」という呼び名がたびたび使われます。看板やパッケージに「府城」の文字を見かけたら台南のことがすぐ思い出せるようにしておきましょう。

そんな台南生まれの創作料理です。確実に子供受けします!



台南米糕│台南丼

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台南地方の軽食『台南米糕│台南丼』のレシピを紹介します。炊いたもち米の上に肉そぼろやでんぶを乗せて食べる丼風料理で、日本語の料理名どうしようか迷いました(笑)。前々回作った「肉燥」も使います。レシピはもすごく簡単ですが、材料ごとにきちんと下処理してから作ってください。あと「五香塩」という台湾料理で活躍する塩も作ってみます。

肉燥」の作り方はこちら

年末で漢方薬の調合が立て込んでいるので記事は後日!

雞肉飯│台湾鶏肉飯

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
前回作った『魯肉飯』の『肉燥』を使って作る『雞肉飯│台湾鶏肉飯』のレシピを紹介します。最後にかけるエシャロットフレークと油が味の決め手です。鶏肉以外は前回の『魯肉飯』ほとんど同じ材料ですが、まったく別の風味を楽しめます。

肉燥』の作り方はこちら

もちろん他の『魯肉飯』の肉燥を使っても作れます。レシピはこちら
また過去にも別の『鶏肉飯』のレシピを多数紹介しています。そちらも参考にしてください。レシピはこちら

連日の選挙ネタも飽きてきたので、ちょっと趣向を変えて…。台湾の兵役について紹介してみたいとおもいます。

台湾は徴兵制があり…ました。満18歳以上の男性は2-3年程度の兵役に服す必要があり…ました。去年までは。現総統である馬英九氏が徴兵制廃止を公約にして総統に当選し、1994年以降に生まれた人は兵役が免除されることが決定したのです。(男性国民からは大分歓迎された政策でしたが、その後の失態に次ぐ失態で馬英九の支持率は世界最低レベルです。)

兵役の義務があった年代の人でも、法律の細則を利用して兵役を逃れる方法がいくつかありました。今回はこの兵役逃れの小技を紹介してみたいと思います。

一つ目は大学院進学。院生である間は兵役が免除されるので、大学院進学→博士課程進学→休学と復学を繰り返し兵役免除年齢の45歳(直近では35歳までだったかも…)まで学生生活を続けるというもの。もちろんその間は普通に就職して生活します。特に学生時代に専門資格を取得してしまえば、院生生活をしながらでも仕事ができる弁護士や医師に人気があった方法です。実際やってる人を数人知っています(笑)。修士課程だけほしい人は大学院進学を決めてから兵役につき、兵役を終えてから大学院または、修士取得後兵役というのが一般的でした。

そして二つ目は体重を増やす(減らす)こと。ある程度の身長があれば体重を110kg以上に増や(もしくは45kg以下に減らす)ことで兵役が免除されました。そのため身長が高く肥満傾向のある人は兵役検査の前に体重増加に努め、兵籍免除を勝ち取ることができました。筆者の友人で一人、この方法で兵役免除を勝ち取った人がいます。

三つ目は32歳(だったかな…)までに子供を"二人"以上作ること。育児を理由に兵役が免除されます。一つ目の方法とのあわせ技で免除を勝ち取る人が多い方法です。裏技で海外の子供を養子縁組するという方法もありました。

あとは医学部や薬学部出身者が、検査前に「服薬」して検査値異常をたたき出して兵役免除…という方法も。また国籍を変えたり、あえて精神病と診断してもったりするという離れ業も…。これらは芸能人にも多い方法でした。韓国には奥歯を抜いたり、靭帯を切ったりともっとすごいワザがありますが…(もちろん後で手術して戻します)。

台湾と中国との関係は急速に改善しており、兵役の必要性も薄れています。こういった小技が笑い話として語られる日が来るといいですね。




滷肉飯│ルーロウファン

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難易度:☆ 調理時間:2時間
台湾を代表するご飯料理の筆頭『滷肉飯│ルーロウファン』のレシピを紹介します。一度でも台湾を訪れたことがあるなら説明不要の名物料理!過去にもいろいろな同名料理のレシピを紹介してきましたが、今回は隠し味に味噌とピーナッツバターを使ったうま味たっぷりのレシピを紹介しちゃいます。

今まで紹介した『ルーロウファン』のレシピはこちら。

台湾の総統、立法委員選挙戦がにわかに熱くなってきました。日本では衆参両院の両院制を採っていますが、台湾は一院制です。

一院制と両院制のメリット、デメリットを見てみましょう。

まず一院制のメリット、最たるものは「法律の整備が早い」ということです。時事問題に対する法整備を即座に行う必要がある場合や、国民や議会の意思が統一されている場合余計な議論を省いて速やかに法律を制定することができます。逆に大衆におもねった法律が整備されやすく、有権者の一時的な考え方に左右されやすいといったデメリットがあります。また今回の台湾選挙のように全議員や国民が国政というより選挙に現を抜かしている間に突発的自体が起きた場合、対応ができない、または遅れるという欠点もあります。台湾でも日本の参院のように半分ずつ選挙にすればいいんですけど。ちなみに政権をとる政党如何でころころ政策が変るのも特徴です。

両院制のメリットはほとんどそのまま一院制のメリット、デメリットを逆にすればOKです。両院制は基本的に「人は間違う」という主張に基いています。また議論を長期に行うことで多様な意見を引き出し、その間に逆に民意を形成するという働きもあります。

ちなみに中国は全国人民代表大会という一院制で、議員は3000人近くいます。しかし人口比率で考えると世界的でも5本の指に入るほど議院が少ない国に分類されます。さすが人口12億…。台湾は前々回までの選挙では225議席でしたが、前回から大幅に総議席数が削減され定数は113名となっています。人口比では日本と同じくらいです。

「腹が減っては戦は出来ぬ」という格言もあるように、どれだけ優れた政治能力を持っていてもお腹が空いていては選挙戦を戦い抜くことは出来ません。立法委員ともなればどんな高級料理を毎日食べているのか知れませんが、たまには『滷肉飯』のような国民食を食べて大衆の生活に目を向けてほしいものです。

それではレシピです。日本で手に入る材料だけで作れるので、ぜひ挑戦してみてください。



海產粥│台湾風海鮮粥

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難易度: 調理時間:1時間以内
夜市や屋台でおなじみの『』のレシピです。お店と同じようにダシから作る本格レシピとなっています。台湾のあの味を日本でも再現してみましょう。

さて、1月16日の台湾の総統選が近づいてまいりました。立法委員(国会議員)の選挙も同日に行われるため、各地で選挙戦が始まっています。

毎度のことながら選挙前に国民党の候補がすげ替えられたり、あるかないかのゴシップが出回ったりととても賑やかです。今回も二大政党である国民党と民進党候補の一騎打ち(もう一つ親民党の候補がいますがいわゆる泡沫候補です。)に注目が集まっています。

実は国民党の党首はもともと「洪秀柱」氏で、民進党の女性党首である「蔡英文」氏との女性同士の対決が予定されていましたが、洪秀柱氏の支持率が低かったことにより、当時新北市の市長であった国民党党員の「朱立倫」氏に首をすげ替える事態となりました。朱立倫氏は今年行われた全国の市区長選で、圧倒的不利であった国民党唯一の勝利といえる新北市(台湾最大の市)の市長の座を射止めた政治家です。

いちおう…洪秀柱氏は正統なプロセスを経て党主席の座についていたのですが、このままでは総統選を戦えないと判断した党により解任され、代わりに新北市の市長の座を辞した朱立倫氏が頭首につきました。朱立倫氏は新北市の市長になったときの演説で、市民らに「必ず任期を満了する」と約束していたのですが、早速その発言を翻したことにより支持率が急落しました。

それでも…洪秀柱氏よりはマシということなのでしょう。民進党圧倒的有利のまま選挙に突入し、下馬評通りの結果になることが予想されます。まぁ中国との関係が強化されるのはどの政党が勝っても同じことなので、生暖かく見守りましょう。

また今まで圧倒的支持率を誇った国民党の支持率急低下により、今回の立法委員選挙では各地で歌手や芸能人や地元の企業家などが立候補することとなりました。

面白いのが台湾のロックバンドである「閃靈樂團」 のボーカリストのフレディ(「林昶佐」氏)が立法委員に立候補していることです。閃靈樂團は台湾語で歌う(おそらく唯一の)デスメタルバンドで、もともと台湾独立や死刑廃止など、政治色の濃い楽曲を多数発表してきました。今回本格的に国政にチャレンジすることにしたようです。昨日中正紀念堂で閃靈樂團の無料ライブ(というか選挙活動…)が行われ、筆者もインターネット中継で見ていました。日本でも歌手が立候補するのは珍しくないですが、ライブで選挙活動を行うのはちょっと面白いですね。

なんでこんなこと書いているかというと…、ふと見た映像にどうも見覚えのある顔が…。台湾大学の院生時代に面白そうなので別学部の「音楽社会学」という講義を受けたことがあるのですが、そのときの教授がなぜかライブステージで声を荒げて司会してました(笑)。音楽つながり…?さらには現台北市長である「柯文哲」氏が応援のためステージに登場。なぜか台湾語のカラオケを披露するというカオスな事態に…。最後は皆で大合唱!台湾には日本とはまったく違った選挙の戦いかたがあるようです。政治の能力とは全く関係ないところで票が動くのは日本も同じですけど(笑)。

これからしばらくは台湾各地が選挙で盛り上がります。様々な催し物も開かれますが、フィリピンの大統領選のような(?!)危険はないので、旅行者でも大きな音楽が聞こえたらちょっと覗いてみると面白いと思います。もうちょっと選挙が近くなると各地のアリーナや屋外ステージにいろんなアーティストが動員され、無料でライブを楽しめます。

それではレシピです。


香菇油飯│シイタケおこわ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾のおめでたい料理の一つ『香菇油飯│シイタケの炊き込みご飯』のレシピを紹介します。シイタケと豚肉を醤油で煮込んで、ご飯と一緒に炊いて作ります。台湾でもハレの日にもち米を食べるのは日本と共通しています。赤飯代わりにどうぞ!

台湾で油飯といえばまず名前が浮かぶのが「太子油飯」。1985年創業の会社で、油飯の専門企業として台湾では非常に有名です。創業者の父親は日本の演歌が大好きで、社長は毎朝4時5時に父親の歌う日本の演歌を目覚まし代わりに早起きしていたのだとか。


創業初期は小規模な家族経営のレストランでしたが、持ち帰りの油飯がヒットしてからは工場での生産に切り替え、今日に到ります。

台湾の油飯はプレゼントとしての側面もあります。台湾、特に台北では赤ちゃんの出産一ヶ月に油飯を送る風習があるのですが、実はこの習慣を台北に根付かせたのは「太子油飯」の企業戦略です。食の安全が叫ばれる台湾ですが、衛生面にも気を使っており、着実な成長を遂げている優良食品企業の一つです。ちょっと気にすれば街中いたるところで「太子油飯」のビル壁面の巨大広告を見つけることができるでしょう。

それでは台湾伝統の『香菇油飯│シイタケおこわ』。ぜひ再現してみてください。



紅燒肉│台湾風トンカツ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内 + 下準備
台湾小吃の定番中の定番『紅燒肉│台湾風トンカツ』のレシピを紹介します。『魯肉飯』に『豬心湯』などのスープ、そしてこれを添えれば忙しいビジネスマンの昼食の定番メニューとなります。付け合せに出される『醃黃瓜│キュウリの漬物』の作り方も簡単に添えておきます。

一口に『紅焼肉』と言っても、中国各地で様々な形態、味付け、調理法のものがあります。普通は豚肉を主材料に、醤油を使って煮たり焼いたり揚げたりして作った家庭料理を指しますが、歴史的にはどんな哺乳類の肉なら何を使って作ってもよいそうです。

ちなみに台湾で『紅燒肉』といえば一般的には今回のレシピのように揚げて作ったものを指しますが、中国の他の地域で『紅燒肉』といえば『トンポーロウ』のような煮て作った料理になります。台湾では煮て作った『紅燒肉』は『爌肉』と書いて呼び分けるので、覚えておきましょう。もちろん…どの地域の料理を出す店なのかによって名前が同じでも調理方法は異なります。複雑です。

『紅燒肉』は広大な中国のほとんど全ての地域で食べられ、地域ごとに特色があります。有名どころは上海のカラメルを混ぜて作る黒い『紅燒肉』、そして浙江省の漬物と醤油で煮込む『梅乾菜扣肉』という『紅燒肉』でしょうか。同じ浙江省では杭州の酒で煮込んだ『東坡肉』はあまりにも有名です。グルテンミートと共に煮込んで作る無錫の『豆角紅燒肉』に、毛沢東が愛したとされる湖南省のダイズと一緒に煮込んだ『毛氏紅燒肉』、江西省ではタケノコと一緒に高濃度のアルコールで煮込んだものが有名です。以上は全て煮て作ります。

台湾のお隣福建省では紅麹をこれでもかと使った揚げて作る『紅槽肉』もあります。また日本に伝わって『豚の角煮』に、沖縄では『ラフテー』となりました。

醤油はまだまだ世界中に広まっているとは言えないので、醤油が未知の地位地域に広まっていく家庭でまだまだ新しい『紅燒肉』の派生料理が生まれそうですね。フランスの『La viande de Hongshao』とかスペインの『La carne de Hongchao』とか名前だけでもおいしそうです。(どちらも"H"は読みません!)


それではレシピです。


乾燒蝦仁│エビチリ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
オーソドックスな中華料理ですが一から作るととっても豪華な『乾燒蝦仁│エビチリ』のレシピを紹介します。誰もが知る非常に有名な中華料理ですが、自分で作れるという人は多くないのではないでしょうか?ぜひ挑戦してみましょう。

今日はクリスマスイブです。こんな日に台湾史を覆す驚くべきニュースが飛び込んできました。

台湾では先史時代に「左鎮人」と呼ばれる人類が住んでいたことが知られています。1971年に台南の左鎮区で骨格の化石が見つかり名付けられました。頭蓋骨のフッ素、マンガン測定によりおよそ2-3万年前に活動していたとされ、台湾で居住していたことが知られている最古の人類として歴史の教科書にも載っています。ちなみに頭蓋骨の鑑別や年代測定を行ったのは日本人の学者らです。左鎮人について詳しくはこちらのHP(英・中)を参考ください。


発見された左鎮人の頭骨は国立台湾博物館の最重要所蔵物のひとつとされ、その重要性から国宝第一号に指定してはどうかという議論までなされました。(実際の国宝一号は「帶刻辭鹿頭骨」でアカデミアシニカの歴史言語研究院に保管されています。)

今年、この左鎮人の頭骨をアメリカとオーストラリアに送り改めて放射性炭素年代測定法などの方法であらためて鑑定したところ、2-3万年前のものではなく、3000年前の骨だということが分かりました。教科書が書き換わる…というより、台湾の歴史を書き換えなければならない極めて重大な結果です。

実は左鎮人の骨は考古学遺跡から発見されたのではなく渓流で拾われたもので、出土した地層が特定できないという論争の種を抱えていました。数多くの批判があったのですが、なんせ「台湾で最も古い人類」という曰くつきの代物、また資料がすくなくおいそれと再計測できるような量(年代測定には少なくとも数グラムの資料が必要)もありません。

今回の調査はまず8月にアメリカの研究機関に資料を送り、ベータ線計測法(炭素年代測定法の一種)によりおよそ3000前のものという結果を得ました。さらに同じ資料をオーストラリアの大学に送り再調査、そこでも同様の約3000年前という結果が出ました。その差は僅か30年ほど。この時点で博物館や大学などの担当機関は中華民国教育部と秘密会議を行ったそうです。

ちなみに台湾博物館が所蔵する左鎮人の骨はそれぞれ別個体のものとされる6件のサンプルがあり、サンプルが小さすぎて測定に供しない4件以外の2件が鑑定に出されたそうです。3000年前という結果が出たものともう一つ…。そちらの鑑定結果はなんと250年前のものということでした。研究者の落胆はいかほどのものだったでしょうか。

こうして歴史はたびたび書き換えられていきますが、こうして新しい事実が判明したことは喜ぶべきことです。そういえば日本の歴史の教科書も、我々大人が学んだものと今の子供が学んでいるものはかなり内容が異なっているのだとか…?毎年新しいものを…というわけにはいきませんが、10年単位でいろんな国の教科書を見比べてみると面白い発見があることでしょう。外国語を身につけたらぜひお試しください。

2015年12月24日、あらゆる台湾の新聞の一面に「左鎮人」の字が躍った日でした。




それではレシピです!


五柳魚│ハタの中華風あんかけ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
中国の年越し料理の一つ『五柳魚│ハタの中華風あんかけ』のレシピを紹介します。酢揚げしたハタに中華風のあんをかけるだけ。見た目はとても豪華ですが作り方は簡単です。ぜひ挑戦してみてください。

昨日は冬至でした。

台湾では冬至に『湯圓』を食べる習慣があります。冬至に『湯圓』の習慣がいつから始まったのかは不明ですが、もともとは中国南方の習慣だそうです。1697年に記された《台灣府志》に台湾では冬至に『湯圓』を食べるという記載があります。該当部分を抜き出してみると"冬至、人家作米丸祀眾神及祖先、舉家團圞而食之、謂之「添歲」;即古所謂「亞歲」也。門扉器物各粘一丸其上,謂「餉耗」。是日,長幼祀祖、賀節,略如元旦"と、先祖を祀り、お年寄りの長寿を願って米で作った団子を食べると記されています。また門や家具に団子を貼り付けておき、乾燥させたものを子供に食べさせることで健康と長生きを祈っていたそうです。さすがに現代ではここまで行わないと思いますが、冬至に『湯圓』を食べて長生を祈る風習は台湾の風物詩として残っています。

…近所の有名店では2時間ほどの行列が出来てテレビの取材が入ってました。

もともと冬至はあらゆる神様を祀る祝祭の日なのですが、この日に団子を食べるようになったのは、冬至→陰気(夜)のもっとも強い日に太陽を模した団子を食べると健康になるという考えからきています。陰陽五行説の考え方が元になっているのです。それが健康→長寿→先祖を祀ると形を変えて受け継がれてきました。

台湾ではさらに「補冬補嘴洞(冬を健康に過ごすには口に物を詰めろ)」ということわざがあり、冬至には鶏やカモなどを補薬と煮込んだ薬膳スープをつくって食べたりする習慣もあります。またこの日に何を食べるかで金持ちかどうか分かるという俗信(?)もあるのが面白いところです。

ちなみに陰気の最も盛んであるはずの冬至ですが、昨日は日中30度もありました…。思わず氷入りの冷たい『湯圓』を買って食べてしまいましたが、筆者が体を壊さないようお祈りください(笑)。
 

胗心相伴│砂肝とハツ炒め

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
前回に続いて安徽料理から『胗心相伴│砂肝とハツ炒め』のレシピを紹介します。砂肝と鶏の心臓を調味料で炒めた料理で、下ごしらえしておけば調理は一瞬で済みます。ビールのおつまみに食べたいですね。

砂肝はニワトリ(など)の砂嚢と呼ばれる器官のことで、解体したとき中に砂粒が入っていることから名付けられています。全ての鳥類がもつ器官で、ご先祖である爬虫類と魚類の一部もこの器官を持っています。また多くの恐竜も砂肝を持っていたと考えられています。

発達した筋肉の塊のような器官で、飲み込んだ砂粒を使って食材をすりおろし、胃に送る役目を持っています。

ニワトリやアヒルの砂肝は中国では各地で幅広く利用される食材の一つで、ニワトリのものは雞肫、雞胗、雞胃などと呼ばれます。今回の料理名にある「胗」が砂肝の意味です。台湾語では
腱」とかいてキアン、広東語では「脽」とかいてゾウのように発音します。ちなみにインドネシア/マレー語では「Ampela」というのですが、これってカヤツリグサ科の植物の学名だった気が…。調べてみるとやっぱりカヤツリグサの仲間で、それで作ったむしろを日本語でもアンペラというそうです。元の植物もマレー半島原産なので関係があるのかもしれません。ただジャワ語では「Rampela」と書くそうなので、別の語源由来の単語がたまたま同じ表記になったという可能性も…。思い出すことがあれば続けて調べてみます。

それではおいしく調理してください!


肥西老母雞湯│肥西風鶏スープ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
使うのは鶏肉と水と塩のみ!安徽省は肥西の名物『肥西老母雞湯│肥西風鶏スープ』のレシピを紹介します。しかしただ煮込むだけではありません、塩を使ってどれだけ鶏肉のうま味を引き出せるかが調理のポイントとなります。

安徽省肥西縣は合肥市にある県です。中国では日本と違って市の中に県があったりするので複雑です(笑)。安徽省にある○○県の中では最大の規模を誇ります。清代末に台湾省の巡撫(今の日本ででいう知事クラスの地位ですが、軍の責任者でもあります)として活躍した「劉銘傳」の出身地です。

劉銘傳は台湾基隆がフランス軍に占領されたときに、台湾の軍を率いてフランス軍と戦い勝利した名将です。また彼は日本統治が始まる前に小規模ですが台湾に鉄道の敷設を行いました。他にも台湾で初めての電灯を整備したり、学校を作ったりと台湾近代化の礎を築きました。そういえば台北市には彼の名前を取った「銘傳大學」や「銘傳國小(小学校)」もあります。清末台湾史に名を残す人物の一人です。(彼が基隆を占領したフランス軍を破る経緯はこちらのレシピを参照。)

そんな彼の出身地に伝わる伝統料理です。冷蔵庫がない時代はどうやって作っていたのでしょうか?シンプルな料理だけに料理人の腕や素材の善し悪しが味を左右します。それほど手間はかかりませんが、何度も練習しておいしい『肥西老母雞湯│肥西風鶏スープ』が作れるようになりましょう。


霸王花煲猪骨│サボテンの花と豚肉煮込み。

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難易度:☆(食材の入手による) 調理時間:2時間
「足のあるものは椅子以外なんでも食べる」でおなじみの広東料理からちょっと珍しい食材を使った『』のレシピを紹介します。覇王花という夜に咲くサボテンの花を使った料理で、広い中国でも広東地方くらいでしか食べられない特殊な料理です。出張時などにぜひ一度食べてみましょう。

さて、この「覇王花」と呼ばれる食材ですが、もともと中国語普通話では世界最大の花「ラフレシア」の中国語名として通用しています。覇王花がサボテンの花を指すのは広東(または海南)地方だけで、中国語でも方言にあたる表記なので注意が必要です。他にも量天尺花、龍骨花(海南)、三角柱、三棱箭(北京)、三棱劍、劍花、七星劍花、霸王鞭(海南、廣東)、假曇花など多くの別名を持ちます。

食材としての覇王花は南アメリカ原産のサボテン科 Hylocereus undatus という学名の植物で、成長すると最大で2-3mほどの高さになる直立サボテンの一種です。食材として使うのは広東省くらいですが、観賞用としては世界中で栽培されています。他に近縁の H. ocamponis や H. escuintlensisの二種も食用に使うようです。

新鮮な覇王花を使う場合もあり、その場合は粘液が多いためスープの口当たりが滑らかになるのだとか。また粘液には潤腸効果があるそうです。乾燥させたものは中薬でいう清熱の効果があり、肺にたまった熱をとる効果があるそうで、インフルエンザの食事療法に使ったりもするそうです。

南アメリカ原産のサボテンの花をなぜ広東料理の食材として使うようになったのかは不明ですが、何でも食べる広東人のこと、香港にこの植物がもたらされた直後から食材として利用しはじめたのではないでしょうか?みたことのない料理、食材に出会ったら「ひとまず食べてみる」の精神は我々日本人も学ぶところが多そうです。

ちなみに覇王花を使った料理は他にも『霸王花瘦肉湯』、『霸王花蒸雞 』などがあり、香港で食べられます。いいスープが取れるので香港を訪れることがあれば購入して日本で試して見ましょう。多くの広東料理店のある台湾でも、筆者の知る限り食べられません。



北京炸雞│北京風唐揚げ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
酸っぱい味付けの北京風唐揚げ『北京炸雞│北京風唐揚げ』のレシピを紹介します。調味料に浸けた鶏肉を衣をつけずに揚げ、ごま油と酢ベースのソースを絡めて食べます。ご飯のお供にもピッタリな食欲をそそる料理です。

北京は日本語でペキンと発音しますが、中国語普通話のピンインでは「Beijing」と表記しベイジンのように発音します。"一応"公式にはこのBeijingがペキンの正式なアルファベット表記です。

ただし現在の我々が用いる普通話のピンインは1950年代に制定された比較的新しい中国語に則ったもので、西洋の多くの国では1906年に制定された郵政式ピンインと呼ばれるもので表記した「Peking」を自国語の発音で読んだものをペキンの名称としていることがあります。郵政式ピンインが制定された時代の中国の公用語は今の普通話とはかなり異っており、中国各地の方言の特色を色濃く残しています。(もちろん政治的な理由です。)

郵政式ピンインでは入声が残っており、「北」の字は「Pek」のように発音し、郵政式ピンインでは「pɛʔ」と表記しました。また「京」の字は広東語と似た発音の「King」と発音、表記することが決められていました。つまり100年ほど前の北京は「Pek king」のように発音し、「pɛʔ king」→アルファベットでは「Pĕking」などと表記していたのです。当時から中国と交流のあった西洋諸国では、このPekingの音や表記を元にしたものが現在でも北京の正式名称として通用しています。例えばフランス語では「Pékin」、ポルトガル語では「Pequim」、スペイン語では「Pekín」、イタリア語では「Pechino」、ドイツ語では「Peking」、ロシア語では「Пекин(Pekin)」がそれぞれ「北京」の正式な表記となっています。まったく同じ単語から派生したのに、微妙に表記が違うというのも面白いですね。

台湾に居るとちょっとマイナーな日本の地名を中国語音で発音するか、日本語の音そのままで発音するかで迷うことがあります。東京・大阪出身者はそのままトーキョー、オーサカで通じますが、それ以外の地方出身者は自分の出身県名と地方名くらいは中国語で発音できるようにしておくと便利ですよ。

雞肉蒸餃│鶏肉蒸し餃子

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
鶏肉で作る餃子『雞肉蒸餃│鶏肉蒸し餃子』のレシピを紹介します。『小籠包』とは形状が違いますが、基本的な作り方は同じです。

中国で生まれた餃子は国境を越え、世界各地に派生料理を生み出しました。また国境を接するロシアでは『пельмени│ペリメリ』という類似の伝統料理があり、旧ソ連などの東欧諸国にも伝わっています。中国で生まれた料理というよりは中国北部で古代から食べられている料理なのかも知れません。

ウクライナでは『Вареники│ヴァレーニキ 』、ポーランドにも『pierogi│ピエロギ』という餃子に似た料理があります。ウクライナ語もポーランド語も同じ西スラブ語群に属しますが、ウクライナ語では「茹でたもの」という単語が元になっており、ポーランド語では祝祭を意味する「pir」という単語が元になっています。

韓国語では「饅頭」を漢字音で読んだ『만두│マンドゥ』、インドネシアやマレーシアでは中国語のピンインをそのまま英語で表記した『Jiaozi│ジァォジ』または日本語の音をそのまま読んだ『Gyoza』と表記されます。

我々がよく知る『餃子』は中国の山東省で生まれましたが、小麦粉を延ばした生地に具を包んだ料理は何も『餃子』に限らず世界中で類似の料理を目にすることができます。世界をぐるりと回りながら各地の『餃子』に似た料理(英語で「Dumpling」といいます)を食べ比べてみたいものですね。

特に西洋ではクリームチーズ、バター、キノコソースやドレッシングなど様々なソースをかけて食べるそうです。面白いですね。

栗子燒香菇雞│鶏肉とクリと二種類のシイタケ煮込み

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
中国の家庭料理『栗子燒香菇雞│鶏肉とクリと二種類のシイタケ煮込み』のレシピを紹介します。鶏肉とクリを干しシイタケと生シイタケの両方で煮込んだ料理で、それぞれのシイタケ食感の違いも楽しめます。栗は甘栗を買ってきて使うのが簡単です。

クリは中国で古代から食用にされてきました。北京名物のいわゆる『甘栗(糖炒栗子)』は西太后の好物であったといわれています。木材は高級家具の原料となり、樹皮は皮革のなめしにも使います。また葉は蚕の餌にもなり、超有用な植物です。

当ブログではすっかりおなじみ《本草綱目》にも記載があるので一部を抜き出して見ます。


氣味 鹹,溫,無毒。
主治 益氣,濃腸胃,補腎氣,令人耐飢(《別錄》)。生食、治腰腳不遂(思邈)。療筋骨斷碎、腫痛瘀血、生嚼塗之、有效(蘇恭)。栗楔(音屑) 時珍曰︰一球三顆,其中扁者栗楔也。
主治 筋骨風痛(士良)。活血尤效(頌曰︰今衡山合活血丹用之)。毎日生食七枚,破冷癖。又生嚼、惡刺、出箭頭、敷瘰癧腫毒痛(大明)。


古くは生のものを噛み砕いて外傷に用いていたようで、おそらく狩猟採集時代から生活の知恵として伝わっていたのでしょう。他にも馬に咬まれたり、熊や虎(!)の爪に引っかかれたり、刀や斧で切りつけられたりしたときに生の栗を噛み砕いて傷口に塗るという方法が書かれています。渋皮や樹皮には相当のタンニンが含まれると思うので外傷に使うというのも分かりますが、食用の品種が発明される前は実もそのままでは苦くて食べられたものではなかったのでしょうね。

また栗の薄皮を蜂蜜と一緒に皺に貼るとよい、栗の果皮を煎じて飲ませると鼻血に効くなどの使い方も書かれています。面白いですね。

中華料理でも主に鶏肉とあわせた料理が多数あり、今回紹介する『栗子燒香菇雞』もその一つです。ぜひ挑戦してみましょう。


蠣餅│馬祖風カキと岩海苔のかき揚げ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
馬祖地域の名物料理『蠣餅│馬祖風カキと岩海苔のかき揚げ』のレシピを紹介します。ダイズと米を練った生地でカキ、豚肉、岩海苔を包み、油で揚げて作ります。現地ではお菓子代わりにも食べられるポピュラーな料理です。

『蠣餅』は別名を『海蠣餅』、『紫菜海蠣餅』などといい、福建省ではとても一般的なカキ料理の一つです。ミキサーや冷蔵庫のなかった時代の『蠣餅』は、家庭で作れる簡単な料理ではなかったそうで、専門店でも一家総出で早朝からを準備をしないといけない大変な料理だったそうです。

まず前日から水に浸けておいたダイズと米を、石臼で挽きます。ダイズと米は別々に作業しなければならない上、石臼一つに挽く人と材料を逐次投入する人、二人の労働者が必要です。カキシーズンの早朝寒空の下、十キロ近くのダイズと米を挽いたら、カキを剥いて餡の準備をし、開店の準備です。『蠣餅』は一度下揚げしておいたものをお客さんの注文が入ってから二度揚げして供します。開店後も休む暇がありません。今でこそ調整済みの粉も売られていますし、ミキサーも使えますが、それらがなかった時代の料理はとても大変だったことが分かりますね。

一説によるとこの料理を開発したのは清代初期、福建省のある若者であったそうで、福建名物の『蠔仔煎│福建風オーアーチェン、福建風カキオムレツ』が元になっているそうです。若者は親の代から真面目に『蠔仔煎』を売っていましたが、生活はあまりにも貧しく、妻を娶ることも出来ませんでした。毎日どうすればお金持ちになれるかを考えていたところ、ある日夢の中で白髪の老人に出会いました。老人が「おぬしの運気が上向いてきたぞ」と言うと、若者は「ではどうすればいいのか?」と問い返しましたが、老人は何も言わずにその場を立ち去ろうとしました。答えのほしい若者は老人を追いかけていくと、目の前に明るい太陽が東から昇る景色がひろがり、その瞬間若者は目を覚ましたそうです。「太陽…、太陽…、これだ!」と閃いた若者は今まで月に例えられていた『蠔仔煎』をひしゃくを使って揚げて作る方法を思いつきました。月を太陽に!この新しい料理が大成功して若者はお金持ちになり、美しい妻を娶ることができたそうです。とても中国的な故事ですね。

現在我々が食べている色々な料理を、電気や機械のなかった時代はどうやって作っていたのか?あらためて考えてみるのも面白そうです。昔の人はどんな工夫をして料理を作っていたのでしょうか?


地瓜餃│カボチャ餃子

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
馬祖の美食続けます。『地瓜餃│カボチャ餃子』のレシピを紹介します。カボチャと豚ひき肉を具として使った揚げ餃子、または水餃子で、台湾馬祖地区の美食として有名です。

色々な作り方があるのですが、今回は揚げ餃子での作り方を紹介します。

馬祖は台湾の北西、福建省に近い場所にある列島の名前で、まとめて媽祖列島と呼ばれます。合計36個の島をあわせて呼ぶ名称ですが、正式には馬祖島という島があるわけではありません。最も大きな島は南竿島といい、これが通称で馬祖島と呼ばれています。中華民国で最も北部に位置し、冬は日本の南九州ほどの寒さになります。また全台湾で唯一、中国語のほか閩東語が話されている地域で、この地域出身者の話す中国語は台湾本土でも聞き取りにくい口調になるとして有名です(笑)。

馬祖という地名は台湾や福建省で篤く信仰されている媽祖(天上聖母、天后などとも)に通じます。媽祖(宋代初期の人)は生前数々の奇跡を起こして仙女と呼ばれていましたが、両親と台湾海峡を航海中に海に投げ出され命を落としました。媽祖の両親は彼女が天に上ったと信じましたが、実は彼女の遺体は馬祖の漁民らによって引き上げられ、ここ馬祖の海岸に葬られたという伝説が残っています。一説によると遺体は馬祖天后宮の石棺の中に今も眠っていると考えられており、このことから媽祖島、転じて馬祖島(馬祖地域)と呼ばれるようになりました。

媽祖列島には宋代後半から元代にかけて多数の漁民が移り住みかなりの繁栄をみせたそうですが、明代に入ってたびたび倭寇の被害にあうようになり衰退します。清初期の鎖国政策では媽祖列島も渡航禁止地域に指定されましたが、周辺の海賊の討伐が住んでからは渡航が許可され多くの人がこの地に移り住みました。

1919年には台風の被害により6万人が家を失い、また津波被害により数年にわたって稲作が出来なくなってしまったため、多くの住民が島を離れて福建省本土に移り住みました。1949年に国民党軍が進駐し、南竿島に「馬祖守備區指揮部」を設立して守備に当たりました。2000年に「小三通」政策が始まってから対岸である福建省とのヒト、モノ、カネの交流が活発になりました。いまではビジネスによって多くの福建成金が生まれ経済活動も活発化しています。

金門と同じく馬祖も福建省に属し、本格的な福建料理が食べられます。中華人民共和国の方が近い中華民国という奇妙なムードを味わいたい方はぜひ馬祖を訪れてみましょう。



繼光餅│馬祖バーガー

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内+下準備
台湾馬祖地域から福建省にかけての名物料理『繼光餅│馬祖バーガー』のレシピを紹介します。台湾名物の『オーアーチェン 』をバンズに挟んで食べるだけの料理で、今回はバンズの作り方を紹介します。『オーアーチェン 』の作り方は過去記事を参考にしてください。台湾本土と福建省では『オーアーチェン 』の作り方に違いがあるので、それがそのまま料理の地方差となります。

オーアーチェン│カキオムレツ』の作り方はこちら(リンク先に台湾風、福建風どちらの作り方もあるので、好きなほうを作ってください。)。

『繼光餅』は馬祖地域の伝統料理で、別名を『夾光餅』、『鹹光餅』、または簡単に『光餅』などと呼び、福建料理の一つに数えられます。台湾では馬祖地域を代表する軽食とされ、当地を訪れる観光客に人気があり、馬祖漢堡(媽祖バーガー)や馬祖貝果(媽祖ベーグル)などとも呼ばれています。台湾本土では福州料理のレストランでも定番メニューとして食べることができます。

結構歴史ある料理の一つで、元々は軍の兵糧として開発されたものだそうです。最初期のものは現在のようにゴマが乗っていたわけでもパンのようにフワフワしていたものでもなく、乾パンのように固く、行軍時の携帯性と保存性を追及したものであったそうです。あまりおいしくはなさそうですね。

初期のものはあまりにも固く、時に兵士らの便秘の原因となったためいつからかゴマを振るようになり、名前も『麻餅』と呼ばれるようになりました。この『麻餅』は明末に開発されたそうですが、同じ時期に台湾海峡で倭寇との戦闘で活躍していた名将戚繼光(1528-1588年)の名前を取って『繼光餅』とも呼ばれるようになりました。日本は戦国時代、倭寇が台湾海峡辺りで暴れまくっていた時代ですね。

この福建省の軍人らの携帯食は四方八方に伝わっていく過程で様々な派生料理を生み出しました。甘い『征東餅』やご存知『胡椒餅』もその仲間です。

馬祖や福州には『繼光餅』の名店が多数ありますが、そのほとんどが焼き方や生地の配合に工夫を凝らした独特のもので、レシピは門外不出のものとされています。
ちなみに名前の由来ともなっている戚繼光は日本刀を参考に「繼光刀」と呼ばれる刀を作り、当時最新鋭の武器「鳥銃」や「フランキ砲」を活用し、攻防どちらにも長けた『鴛鴦陣』と呼ばれる陣を編み出しました。中国の軍史に陸海上問わずに戦略、戦術に長けた名将として名を残しています。

中に挟むのは『オーアーチェン』に限らず、福建省の肉料理なら何でもOKです。当ブログを「福建」などのキーワードで検索してみて、色々と試してみてください。


雙皮奶│ミルクプリン

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
広東省順徳の伝統菓子『雙皮奶│ミルクプリン』のレシピを紹介します。いわゆる『ミルクプリン』です。牛乳と卵白、砂糖だけで作るお菓子で、簡単なので子供と一緒に作るのも良いでしょう。表面に浮いた牛乳の膜が特徴で、名前の由来にもなっています。

見るからに西洋風の料理ですが、伝統ある広東料理の一つです。1850年に董という姓のお婆さんが順徳の大良で発明した料理とされます。本来は牛乳より脂肪分の高い水牛のミルクで作りますが、日本では入手が難しいので市販の全脂乳で作りましょう。

1940年代に広州で南信甜品というデザート会社がこの『雙皮奶』を売り出して大成功し、広東を代表するお菓子となりました。今では小豆餡や各種ジャム、シロップ、チョコレートをかけたものや、コーヒーやココアを加えて作ったものなど様々な『雙皮奶』が開発されています。

作るのは本当に簡単なので、基本を覚えて色々なアレンジを加えて見ましょう。



紅油桂竹筍│タケノコのラー油和え

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
おつまみにも最適な台湾の伝統小菜『』のレシピを紹介します。千切りにしたタケノコとシイタケをラー油と調味料でいためた料理で、小皿に盛り付ければご飯のお供にピッタリです。

多忙につき記事は後日!


刈包(2)│台湾バーガー(2)

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難易度:☆ 調理時間:2時間
台湾発祥のハンバーガーのような料理『刈包(2)│台湾バーガー(2)』のレシピを紹介します。小麦粉で作った半球形のパンに醤油で煮込んだ豚肉を挟んで 食べる料理で、台湾バーガーの別名を持ちます。今回は外側の生地のレシピです。前回紹介した肉をはさんで食べましょう。

台湾では農暦で毎月2と16日に神のお金を燃やして土地公(土地神様)に商売繁盛を祈る習慣があります。各地のお店の前にテーブルを広げてお菓子や食べ物を供え、簡易式の炉で何かを燃やしているのを見たことがある人も多いことでしょう。特に正月2日の「頭牙」、12月16日の「尾牙」は会社の新年会や忘年会を兼ねた行事が催されます。台湾で仕事をしている人ならよくご存知のことでしょう。12月16日の「尾牙」では土地公に一年間の庇護を感謝し、宴を催して社員らの一年の苦労をねぎらいます。普通はこの尾牙の費用は全部会社・社長もちで、巨大な会社になるとスタジアムを貸しきって有名歌手のコンサートを開催したり、社員全員で海外旅行に行ったりもします。

また普通の民家でもこの日は土地公にお参りし、お金が儲かるようお祈りする習慣があり、信心深い家庭ではその日の晩に今回紹介する『刈包』を食べる習慣があるのです。これは『刈包』が『錢包(財布)』の形と似ているためで、たくさんのお金が入ってくるようにとの願いがこめられています。


台湾人はあらゆる場面で「發財(お金が儲かること)」を祈ります。「發財」は日本語でピッタリの訳語がなく、日本人が金運上昇を祈るのとは想いが異なるようですが、明清代に極貧地域から命をかけて台湾に渡ってきた人々の苦労や願いを考えれば納得です。

そんな想いを飲み込むように『刈包』を食べましょう。金運が少しはアップすると良いですね。



刈包(1)│台湾バーガー(1)

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾発祥のハンバーガーのような料理『刈包(1)│台湾バーガー(1)』のレシピを紹介します。小麦粉で作った半球形のパンに醤油で煮込んだ豚肉を挟んで食べる料理で、台湾バーガーの別名を持ちます。今回は中身の肉のレシピをを紹介しますが、もちろん肉だけでも食べられます。

『刈包』は『割包』とも書かれ、その形状から別名を『虎咬猪(台湾語でフーカーティ)』とも呼びます。いわゆる『肉まん』系の料理ですが、皮で中の具を挟みこむように作るのが特徴です。今回作る豚ばら肉の醤油煮込みのほか、白菜の塩漬け、ラッカセイの粉、香菜などを一緒に挟んで食べます。また近年の健康志向の高まりから、豚ばら肉の代わりに赤身が使われたりもします。

台湾の伝統的な食べ物なのですが、その形状が『ハンバーガー』に似ているため西洋では「台湾バーガー(Taiwan hamburger)」などと呼ばれ、近年チキンカツ、魚のフライ、目玉焼き、そしてレタスなど、ハンバーガーと変らない具を挟んだものが登場して多様性を見せています。

今回紹介する『刈包』に挟む肉は単体でもご飯のお供にピッタリの濃い目の味付けです。冷めると油が固まってしまうので、弁当に入れる場合は一瞬湯通しして表面の油を取り除いてから入れましょう。


番茄芙蓉蛋│中華風トマトオムレツ

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
台湾の家庭料理『』のレシピを紹介します。家庭料理ですが熱炒店などでも食べられます。トマトのみじん切りを炒めたものを半熟の卵でとじた料理で、中華圏のどこでも食べられる大衆料理です。

卵を産む動物は何も鳥類に限ったものではありません。鳥類をはじめ爬虫類、昆虫などは乾燥を防ぐための殻を持つことが多いですが、両生類や魚類、無脊椎動物などの卵は通常水中で産み落とされるため殻を持ちません。またほとんどの動物の卵は成長のために豊富な栄養を蓄えていることが多く、他の動物にとってよい食料となります。自然界では卵を食べられてしまうと、種の絶滅に直結するため、親が卵を守ったり、産卵数を多くして捕食されても成体になる可能性を高めたりと、卵にはあの手この手の生存戦略が組み込まれています。

生物学の中でも発生の研究は面白い分野で、特に卵や種子の生存戦略は特殊なものも少なくありません。生物学でも種の増減や環境適応などの分野は経済学との親和性が高く、筆者も一時期はまって勉強していたことがあります。流通や経営学の分野でも有名な「ロジスティック方程式」やそれを更にすすめた「r-K戦略説」、さらに進めた「C-S-R三角形」などは、高校数学で(たぶん)解けるので数学に自信のある方は検索してみてください。新しいところではマクロ経済学の理論を応用して昆虫の増減や突然変異を説明しようとする試みもあったりします。

我々がなんとなく口にしている食材にも、生物学的な生存戦略が組み込まれています。ときどきは自分たちが口にしている食材がなぜその形になっているのか、どういう機能をもっているのか、他の生物と何が違うのかなど考えながら口にするのも良いかも知れません。




港式煎釀豆腐│香港風豆腐と魚すり身ボール焼き

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
香港風のおしゃれな料理『港式煎釀豆腐│香港風豆腐と魚すり身ボール焼き』のレシピを紹介します。魚と豆腐のすり身を混ぜ合わせてフライパンで焼いて作り、仕上げにあんかけをかけたりすることも。


香港といえばジャッキーチェン、特に1980年代の彼の映画には多くの水上生活者の姿が映し出され有名になりました。香港近郊に住むこの水上生活者らを「蛋民(蜑民、疍民)」といい、今でこそ数は激減していますが、香港近郊の特殊生活者として非常に有名です(…でした?)。他にも福建、広東、海南省の沿岸に少数が今でも同様の海上集落を作って生活しています。中国全土を見渡しても非常に特殊な生活をしている人々であり、数を減らしている現在にわかに注目が集まっています。

「蛋民」らはもともと漢族で少数民族ではありません。彼らが海上生活を送るようになったのは、5世紀頃この地域の人々らが王朝に対して反乱を起こして失敗、鎮圧され海上に逃げ延びたのが始まりといわれます。統治者は「上陸して居住しない」、「勉強して字を覚えない」、「陸上の人と結婚しない」という三つの禁令を出し、海上生活者らはこれを遵守、この習慣が1000年以上続いた結果、「蛋民」とよばれる特殊な海上生活者が生まれたということです。1000年間陸上とほぼ隔絶され、しかも文字を持たない生活を送っていたため、彼らは広東語とはちょっと異なる「蛋民語」と呼ばれる特殊な方言を話します。英語で「香港」を「Hong kong」と綴るのはこの「蛋民語」によるヒョンコンのような発音が由来となっています。

遺跡研究によるとこの地域に越族(現在のベトナム人)らが居住して国を建てる以前から多くの水上生活者らがいたことが分かっており、三つの禁令も陸上生活者らが海上生活に変えられたというより、もともと海上生活を行っていた人らが陸上生活者らとの交流を禁じられたという見方が正しいようです。1940年代初頭には人口164万人の香港で15万人を超える蛋民がいたと推定されているそうで、近隣のマカオでも総人口の10%以上が蛋民であったという統計があります。現地において昔はほとんど生活の一部として存在していたようです。

近代に入るまで1970年代に入って陸上生活者らとの通婚が認められるまでは被差別民として虐げられていましたが、海運、漁業、交易などに長けた「幫」を結成し、裏社会と繋がることでしぶとく生き残ってきたようです。現在は生活環境の変化や意識の変化によりほとんどの「蛋民」が陸上生活に移行しており、海上だけで生活する「蛋民」はほとんどいないと考えられています。実際の蛋民の姿を見たい人はジャッキー映画の中を探してみましょう。消えていくもののあはれを感じますね。

それと…実はこの蛋民、日本にも渡来して同じように海上生活を行っていたこともわかっています。海女文化や漁法を伝えたそうで、日本でも近世は海女を蛋女(蜑女)などと表記していたこともあるそうです。また近代に入って海上交易や漁業が盛んだった地域では生活の必要性から船に住居を構える人々が少なからずおり、各地の風物詩となっていた時代もありました。海上輸送がコンテナ主体となってからは一気に数を減らしたそうですが、現在でも極少数の海上生活者が各地に存在するようです。国勢調査では海上生活者も対象となるそうですが、住所はどのように表記されるんでしょうね…。昭和15年の新聞ですがこんなニュースも→(リンク)。

往時の香港に思いを馳せながら、おいしく作りましょう。

芋頭糕│タロイモ糕

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾の伝統料理『芋頭糕│タロイモ糕』のレシピを紹介します。『炸雞排』の屋台などで揚げたものが食べられたり、『滷味』の具として使われたりとなかなかに応用範囲の広い料理です。甘いものや塩気の効いたものなどいくつか種類があります。

この『芋頭糕│タロイモ糕』は元々広東料理のメニューなのですが、台湾に伝わってからかなり形と食べ方が変ってしまいました。広東料理ではサツマイモデンプンではなくもち米を使って作り、『水晶餃』や『シューマイ』と同じように蒸篭で蒸して作ったものにオイスターソースなどをかけて食べます。

ベトナムにも『Bánh khoai môn』 という類似の料理があり、中国南部一帯にかけて古くから伝わる料理であると考えられます。

ベトナムより更に南の国、特に南洋諸島の国々ではタロイモ以外のイモ類、例えばヤムイモやサツマイモを使った類似の料理があります。調理法や味付けも各国地域の特色があってどれもおいしそうです。日本でオリジナルのイモケーキを作るならせっかくなので日本産のもち米とジャガイモを使って作りたいものです。隠し味に醤油や塩胡椒を加えるとおいしいですよ!


黑豆燉雞湯│黒豆と鶏肉のスープ

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難易度:☆ 調理時間:下準備+1時間以内
台湾伝統の家庭薬膳『黑豆燉雞湯│黒豆と鶏肉のスープ』のレシピを紹介します。黒豆と鶏肉をシイタケのダシで煮込んだ料理で、低カロリーのダイエット料理としても食べられます。

黒豆はダイズの一種で種皮にアントシアニン系の色素を大量に含むため黒く見えます。アントシアニン系の色素は金属イオンと結合して発色が良くなるため、煮物にする時は鉄釘や重曹を加えて煮込むことが多いです。また日本では「マメになる」ようにとの願いをかけておせち料理にも使われます。

インドネシア語で黒豆は「Kacang hitam」といいます。インドネシア語は名刺の後ろに修飾語がくるのですが、そのまんまHitam(黒い) Kacang(マメ) という意味です。ちなみにダイズの正式名称は Kacang kedelai というのですが、こちらは Kedelai (ダイズの) Kacang(マメ)と二重の意味になっています。普通は Kedelai だけで通じます。

台湾では黒豆自体をあまり食べないのですが、黒豆乳(黑豆漿)として通常の豆乳よりも少し高めに売られています。

ちなみにアントシアニン系の色素には強いラジカル除去作用が報告されているのですが、鉄イオンと結びつけたほうがこの作用が強くなるという研究結果があります。昔ながらの知恵にはびっくりするような健康効果があったのです。


嘉興粽子│ 嘉興風ちまき

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難易度:☆ 調理時間:3時間
浙江省にある嘉興市の名物『嘉興粽子│ 嘉興風ちまき』のレシピを紹介します。醤油などの調味料をもみこんだもち米と豚肉を煮込んで作るシンプルな料理です。

『嘉興粽子』は1921年に開発された比較的新しい地方名物料理で、シンプル、食べやすくい、そしておいしいという三つの特徴を追求して開発されました。もともと同地方には明代から『五芳齋』という名物ちまきがあり、近代に入ってこの『五芳齋』を改良する過程で生まれたのがこのちまきです。

『五芳齋』とは古来よりこの地域につたわる『白水粽』、『紅棗粽』、『赤豆粽』、『豆板粽』、『鹼水粽』の五種類のちまきを五芳と呼んだことに由来し、近代に入って『五芳齋』という現地のちまきを製造、販売する会社が急成長したことで有名になりました。『五芳齋』はもともと綿花を栽培、販売する会社でしたが、1921年は春夏期の経営がよくなく、数人の従業員と共に苦肉の策で小さなちまきの販売を始めたのが始まりでした。ところがこのちまき店が本業の綿花業よりも儲かってしまい、1930年代に入ってちまきの専門店を開業、この地域のちまきがあまりに有名になったため、別の会社もこのちまき店の両隣に店を構え、激烈な競争が始まりました。三店はそれぞれ独自の工夫を凝らしたちまきを販売し、この地域のちまきが全国的に有名になりました。

1956年に共産党から公私合営という命令が出され、この三店は合併、半国営企業となり現在中国最大のちまきメーカーである「五芳齋」が誕生しました。「五芳齋」は1998年に地元の不動産メーカーから買収されて私企業に戻り、全国に多くの支店を建てて経営規模を拡大しました。その後順調に経営を拡大していましたが、2011年に南京の支店が販売した冷凍ちまきに発生していたカビ毒がある妊婦にひどい下痢を引き起こし、これにより流産してしまうという事件がありました。中国国内でも社会問題となり、経営が傾いてしまいました。幸いというかなんというか「五芳齋」の経営母体は不動産業であり、昔ながらの綿花栽培など農業分野の収入もあるため、倒産するまでには到らず、現在も経営再建に向けて努力を続けています。



碎肉豆腐│厚揚げと豚ひき肉の中華炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
和風食材で作る中華料理『碎肉豆腐│厚揚げと豚ひき肉の中華炒め』のレシピを紹介します。薄切りにした厚揚げを焼き、オイスターソースと醤油で味付けした豚ひき肉のそぼろをかけて食べる料理です。

中国語で「ひき肉」のことを「絞肉(Jiao rou)」または「砕肉(Sui rou)」と呼びます。稀にですが英語のミンチド(Minced)の音をとって「免治肉(Mian chi rou)」と呼ぶことも。日本語のミンチとかメンチと同じ意味です。日本語では魚のひき肉を「すり身」と呼ぶのと同じように、中国語では魚のひき肉を「漿(Jiang)」と呼び分けます。

通常100%肉だけを加工したものはほとんどなく、塩、水、タンパク質、その他の添加物を加えて売られています。また最初から目的とする料理が決まっているなら、ひき肉を作る段階で料理に合わせた調味料などを加えて作ります。そのためひき肉を使った料理は、どこで材料を買ったか、誰が作ったかなどによって、かなり肉の味が変ります。台湾でも『滷肉飯』や『肉燥』はお店によって味が違いますが、ソースだけでなくひき肉の質も味に影響しているのでしょう。面白いですね。

肉はすり身にすることによって表面積が増大するため、腐敗の速度が上がります。そのため中国では通常ひき肉には抗菌剤が加えらていることが多く実際に社会問題となっています。これには長距離輸送する必要があるので仕方がない面も。

ひき肉に加工後すぐに加熱処理したものを真空パックしたものなどは比較的安心です。とにかく細菌に汚染されやすい食材であることに留意し、どこで買ったものでも必ず完全に火を通してから食べるようにしましょう。

咖哩蕃茄麻婆豆腐│トマトカレー麻婆豆腐

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
マーボー豆腐を大胆にアレンジした『咖哩蕃茄麻婆豆腐│トマトカレー麻婆豆腐』のレシピを紹介します。市販のマーボー豆腐の基からでも作れますが、材料も簡単なので一から作ってみましょう。マーボー豆腐にカレーの辛味とトマトの酸味を加えた近代中華料理です。

この料理の元になっている『麻婆豆腐』は清代に周詢という人が書いた《芙蓉話舊錄》という書物に始めて登場します。ちょっと内容を抜き出して見ましょう。

"(成都)北門外有陳麻婆者、善治豆腐、連調和物料及烹飪工資一併加入豆腐價內、每碗售錢八文。兼售酒飯、若須加豬、牛肉、則或食客自攜以往、或代客往割、均可。其牌號人多不知、但言陳麻婆、則無不知者。其地距城四、五里、往食者均不憚遠。"

(訳)
"(成都の)北門の外に陳麻婆という人がいる。豆腐の名人で、具材や料理の腕も確かである。少しの人件費だけを足して、一碗8文という価格で売っている。酒と飯も売っており、一緒に食べるなら豚肉や牛肉を追加するとなお良い。テイクアウトや食べ残しの持ち帰りも可能である。店の名前は誰も知らないが、陳麻婆といえば知らぬものはない。4、5里離れた場所からも多くの人がこれを食べにやってくる。"

てな感じです。

実際の店名は「陳興盛飯舖」といったそうで、成都の北部郊外にあった萬福橋という橋のそばで営業をしていたそうです。この店を切り盛りしていた陳劉という女性が『麻婆豆腐』の開発者であるといわれており、陳劉の顔には多くのあばた(麻)があったため陳麻婆(あばたの陳おばさん)という愛称で親しまれていました。この人が開発した豆腐料理ということで最初期は「陳麻婆豆腐」と呼ばれていましたが、のちにただの『麻婆豆腐』と呼ばれるようになりました。

他の文献によると、最初期の『麻婆豆腐』は菜種油と牛肉を使うのが特徴であったそうで、熱した菜種油に一掴みのトウガラシ粉を入れて炒め、続いて牛肉、トウチを入れて火を通し、最後に豆腐と水を入れて煮詰めて作る料理でした。花椒の粉は食前に好みの量を振りかけて作っていたそうです。最初期の作り方で作ってもおいしそうですね。


清蒸雞肉豆腐│鶏肉と卵豆腐の中華蒸し

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難易度:☆ 調理時間:30分以内

鶏肉と卵豆腐で作るとっておきの蒸し料理『清蒸雞肉豆腐│鶏肉と卵豆腐の中華蒸し』のレシピを紹介します。調味料に浸けた鶏もも肉を卵豆腐と共にモヤシの上に乗せ、容器ごと蒸して火を通します。ふんわりふっくら柔らかい料理なのでお年寄りにも食べやすいと思います。

卵豆腐(玉子豆腐)は、豆腐と名前はついていますが大豆は全く使っておらず、ダシと玉子を混ぜ合わせて蒸し固めたものです。『茶碗蒸し』とほぼ同じ料理ですが、ダシと玉子の比率が若干異なります。日本で江戸時代に開発された和食素材の一つで、現在では中華料理や東南アジア料理にも使われます。

中国や台湾では卵豆腐を冷やしたものにタレをかけてそのまま食べるという習慣はなく、もっぱら鍋やスープの具として使われます。東南アジアでも状況は似ており『サンラータン』の具としてのほうが有名です。どこで間違ったんでしょうか(笑)?

そんな卵豆腐を中華風にアレンジした一品です。ぜひ再現してみてください。


蔥油淋雞腿│鶏もも肉のネギ油かけ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内

ゴマとネギの香る『蔥油淋雞腿』のレシピを紹介します。茹でた鶏もも肉にネギを乗せ、熱したごま油をかけて完成させる香ばしい料理です。やけどに気をつけて食卓の上で仕上げるとぱちぱちと油のはじける音と香りが食欲をそそります。

ごま油は中華料理、とくに台湾料理で非常に良く使われる調味料の一つです。植物から抽出する油としては最も早期から人類に使われていたものの一つで、メソポタミア文明やインダス文明ですでに大規模に栽培されていたことが分かっています。

中国でも最も古い時代の遺跡からもごま油の痕跡が残っており、相当古くから使われていたことが分かっています。

中国語でごま油は「香油」、「芝麻油」、「麻油」などと呼び、台湾では三つとも使います。中華料理で使うごま油は香りを引き出すために原料であるゴマを一度焙煎してから搾り出した褐色のものが主流です。生のゴマをそのまま搾ったほぼ透明の「白芝麻油」も売っていますが、香りが弱いので料理にはあまり使いません。

台湾では時々カラメルなどで着色した「偽ごま油」や、大豆油や菜種油などの安い油を混ぜた低質なものが出回り、検挙されてニュースになることがあります。台北でも郊外に出れば昔ながらの製法で毎日ゴマを搾って本物のごま油を作っている工場が残っています。食の安全に敏感な台湾人はそういう場所でごま油を購入したり、使うメーカーを決めていたりします。ちなみに筆者は三峽老街にあるごま油屋のものがお気に入りです。


福建紅麹湯│福建風紅麹スープ

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難易度:☆ 調理時間:3時間以内
紅麹を使った福建風のスープ『』のレシピを紹介します。そのまま飲んでもいいですが、豆腐や肉類など各種具材を煮込むことで色々な味を楽しめます。鍋のベースとしても使えます。紅麹が手に入らない方は普通の塩麹や酒糟を使って作ってみましょう。

さて、台湾にも「福建省」があることをご存知の方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?台湾に長いこと住んでいる人や台湾に何度も訪れている人でも知らないことがあるのですが、国共内戦で敗北した中華民国政府は台湾省の全域を支配化においたのですが、台湾省以外に福建省の島嶼の一部も支配を維持しました。場所的には台湾本島から遠くはなれた、大陸福建省の沿岸、金門島、烏島、馬祖島の三箇所が中華民国福建省にあたります。

現在の台湾のほとんどの地域は日本による統治を受けたことがあるのはご存知の通りですが、この中華民国福建省の地域は、日本統治を受けていません。辛亥革命から現在に至るまでずーーーっと中華民国国民党の支配を受けている地域で、政治的にも非常に独特な地域となっています。現在国政や地方政でまったくの落ち目にある国民党ですが、この三地域だけは圧倒的な国民党支持を維持しています。民進党やその他の政党が付け入る隙は全くありません。

金門島などは中国大陸と数キロしか離れていない場所なので、国共内戦時は多数の砲弾が島に降り注いだと言います。金門ではこのとき島内に残された多数の砲弾の鉄くずを加工し、包丁や鉄器を加工するという鉄産業が発達しました。今でも金門島産の中華包丁は台湾ではちょっとしたブランド品となっています。中国人のしたたかさがよく分かるようです。

中国台湾の両岸関係が改善された現在は、商業交流が盛んになり多くの人やモノがこの地域を往来するようになりました。金門などは普通の船に乗って30分ほどで中国に渡れてしまうので、日帰り旅行も簡単です。(ただし台湾人が中国に渡る時はビザを取得する必要があるため、観光で訪れる台湾人は稀です。日本人ならノービザで対岸まで渡れます。)台湾滞在が長くなりそうなら、一度中華民国福建省に足を運び、さらに対岸の中国福建省まで足を伸ばして違いを楽しんでみるのもよいでしょう。

そうそう、この地域で食べられる料理はもちろん「福建料理」です。台湾料理が福建料理から派生した料理であることがとてもよく分かる料理を楽しめます。

藥燉排骨│豚バラ薬膳煮込みスープ

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難易度: 調理時間:3時間
台湾ナイトマーケットでおなじみ『藥燉排骨│豚バラ薬膳煮込みスープ』のレシピを紹介します。色々な生薬を使うので一般家庭では材料探しに苦労すると思いますが、調理はとても簡単です。ぜひ一度自宅で再現して、家族や近所に「漢方臭い!」といわれて見ましょう(笑)。

この料理はだいたいどこの夜市でも食べられるとてもポピュラーなメニューの一つです。台湾の夜市といえば、つい先日ちょっと面白い訴訟の結果が出たのでお知らせします。

新北市永和区にある樂華夜市(MRT永安市場の横)の近くに住む住民らが"夜市の撤去"を求めた裁判で、周辺住民らの過半数が撤去に賛同し原告の勝訴が決まりました。非常に多くの市民らの注目を集めた訴訟でしたが、住民らは生活の安寧、安全、また道路使用権を求めて行政訴訟を起こし、3年前に政府が発行したナイトマーケットの営業許可証の発行過程に問題があったとして、夜市の営業撤回を求めていました。行政は最高裁に上訴を求めていましたが棄却され、この11月27日に住民の勝訴が決まりました。

台湾語に「乞丐趕廟公(軒を貸して母屋を取られるみたいな意味です)」という諺があり、それに準えて表現されるこの訴訟。もともと樂華夜市は50年以上の歴史があり、ほとんどの住民が夜市があることを知っていてあえて付近に越してきた人ばかりです。常設の夜市周辺は夜間の喧騒があるということで市価よりも安く不動産を入手できるのですが、それを分かっていて購入した住民らが結託して喧騒を取り除き、今度は手に入れたときよりもはるかに高額で不動産を売却するつもりなのではないかという批判も起きています。

筆者も大好きな樂華夜市…、近いうちになくなってしまうかもしれません…。夜市ファンは早目に訪れておきましょう。

同様の訴訟は師大夜市周辺でも起こされており、こちらも判決に注目が集まっています。台湾人は「不動産 = 命、人生の象徴」のように考えている部分があり、一度居住目的で手にした不動産はなかなか手放さそうとしません。たとえ家族が大病でお金が必要だったとしても、先祖代々の土地に手をつけようとすると、親族一同から猛烈に批判されるようなお国柄なのです。土地がらみの訴訟も多く、近年の投資熱も相まって不動産がらみのトラブルは絶えません。

樂華夜市問題も判決は出ましたが、政府が住人に不動産差額分を保証するのか、本当に閉鎖されてしまうのか…。経済学で言う「コースの定理」の例題にもなりそうです。今後も注視していきますので、続報をお待ちください。


青蔥油│ネギ油

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
焼肉のお供に『』のレシピを紹介します。サラダ油とごま油で刻んだネギを炒めて、適量の塩を混ぜるだけの簡単料理です。焼肉のタレが足りない!という緊急時などに、材料を集めてサッと作れるのがいいですね!

記事は後日!

羊肉爐│台湾風羊肉スープ

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難易度: 調理時間:3時間
中薬材をたっぷり使った薬膳効果もばっちりな『羊肉爐│台湾風羊肉スープ』のレシピを紹介します。材料の入手がネックですが、日本でも手に入るものばかりなので漢方薬局に相談してみましょう。羊肉意外にも様々な材料を煮込んで食べられます。補気、補血、活血、補陰、補陽、補腎、開胃の薬材を配合しており、疲れた体に効きます!

古代中国でヒツジは神の使いとされました。これはヒツジの性格が非常におとなしく、飼育も容易で貴重な古代では蛋白源となり、また羊毛も収穫できるといった人間にとっていいこと尽くめの動物であったことからだといわれています。神に捧げる生贄として牛(過去記事参照)と共に珍重されました。

こうしたヒツジの従順さは美徳の象徴とされ、「羊」の字は「美」という漢字のパーツとしても使われていますし、「義」も羊が身を捧げる姿を現した漢字です。犠牲の「犠」の字では牛と共に使われています。他にもヒツジを見て、口をあけて(欠)よだれ(シ)を流している姿は「羨」、ヒツジを焼く穴を「窯」、ヒツジに草を食べさせる「養」、人がヒツジを連れて目的地まで移動する「達」などがあります。

また古代、中国が女系社会であった頃の遊牧民族を「姜」と呼びました。彼らは遊牧民族であったため祭礼時でも礼儀や作法を守らず口うるさかったそうで、そのため羊の字に口をつけた漢字が「苟」という字になりました。もともとの字は草冠ではなく羊の角です。これからなぜか草冠が取れて「句」という漢字が、礼儀を守らない「苟」を鞭(攵)でしつける姿が「敬」という字になりました。現在の意味からはかけ離れた暴力と偏見に満ちた漢字ですね(笑)。尊敬の意味を教えるときは、先祖がえりしてしまわないよう注意しましょう。


丁香肉桂滷│クローブとシナモンベースの中華風煮込みスープ

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難易度: 調理時間:3時間
肌寒い季節にピッタリの『』のレシピを紹介します。様々な具材を煮込めるスープベースで、クローブとシナモンが肉類との相性ばっちり!すっきりとさわやかな香りで、体を温めてくれます。材料の入手がネックですが、どれもスーパーの香辛料コーナーで手に入れられます。

いわゆる『滷味』の一種です。材料さえあれば大量に作るのも簡単なので、文化祭の出店にも良さそうです。

さて日本の学校で恒例行事の一つである「文化祭」。実は台湾や中国の学校ではあまり(ほとんど)行われません。もちろん学校や先生次第なのですが、台湾の学校では各クラスで出し物や出店、イベントを行うという行事自体が極めて少ないのです。

いわゆる運動会はだいたいどこの学校でもやっていますが、日本のように多彩なプログラムで父兄も参加できるようなものではなく、各クラスの選抜選手がバスケットボール、リレー、綱引きなどの競技に参加する程度のものです。日本のイメージとは全く違います。

台湾の高校(高等中学)では各スポーツ競技ごとに地区の大会が開かれおり、全国大会ももちろん行われているのですが、実はこの大会に参加しているのは一般の学生ではなく、各学校に特別に設置されている「体育科」の学生たち。そもそも台湾の高校にはクラブ活動のようなものはほとんどなく、普通科の学生は学業が本分ということで放課後も塾や自宅で勉強を行います。日本の「文武両道」の精神は台湾ではあまり受け入れられなかったようです(笑)。

各学校ごとに一般の学生も体育科の学生も一緒になってクラブ活動を行えるのは大学生になってからで、ある程度運動神経のある人は学業の傍らスポーツに汗を流しています。ちなみに2015年の全国大学野球大会の優勝校は文化大学。全国大学22チームが参加した大会で文化大学は最多優勝回数を誇る強豪校です。日本プロ野球のスカウトも視察に来るとか来ないとか。

台湾の高校生以下で一般の学生も専門科の学生も同じ土俵で戦えるほとんど唯一の分野は「芸術分野」。特にピアノや二胡などの伝統楽器は幼少期から英才教育を受けている人がたくさんおり、才能次第ですが時々専門科の学生を差し置いて全国で優秀な成績を残したりもしています。

学生時代にある程度身体を使う練習をしておくと、大人になってからもハッとするような動きが出来たりして、意外な場面で役に立つことがあります。台湾に長期滞在する人は、地域の運動センターなどに申し込んで、スポーツを通じていろんな分野の人と交流するのも面白いですよ。


菠菜羹│ホウレンソウの中華風あんかけ

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難易度:☆ 調理時間:
野菜たっぷりのあんかけ料理『菠菜羹│ホウレンソウの中華風あんかけ』のレシピを紹介します。とろみのついた中華スープでホウレンソウ、ハム、トウモロコシをとじて作ります。とても簡単に作れる上、栄養価も高く、体も温まります。

ホウレンソウは漢字で「菠薐草」と書きます。中国語では「菠菜」、ヒユ科の植物で、学名は Spinacia oleracea といいます。中国には7世紀前後、唐代に今のネパールから伝わったとされ、古くは日本と同じように菠薐草と呼びました。当時のネパール辺りにあった Palinga(当時は頗稜と表記) という国の名前から頗稜菜と呼ばれるようになり、後にこれが転じて菠薐菜と書かれるようになったそうです。カンボジア→カボチャみたいなものですね。広東省の潮汕地区の閩南方言では「菠薐」と「飛龍」の音が似ているため飛龍菜とも呼ばれ、この名称も割と全国的に通用します。他にも鸚鵡菜、紅根菜などの別名があります。

日本には17世紀に中国から伝わり、かの伊達政宗もホウレンソウを食べた記録が残っているのだとか。しかし全国的に普及するのはアクが少なく味のよい品種が生また近代に入ってからで、和食の食材としてすっかり定着しました。

ホウレンソウを使った料理の歴史は中華に一日(千年?)の長があります。和食にはない色々な料理に挑戦してみてください。


銀芽拌魚柳│モヤシと白身魚和え

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『銀芽拌魚柳│モヤシと白身魚和え』のレシピを紹介します。茹でたモヤシと白身魚を酢醤油で食べます。どんな魚でも作れるので、レパートリーに加えておきましょう。

古代から現代に到るまで白色をあらわすのに使われてきた「白」という漢字は、謎の多い漢字です。シンプルな形で甲骨文字や金文にも図案が登場するのですが、実際には何をモチーフにしたものなのかはっきりと分かっていないのです。

ある人は「二枚、三枚に重ねた舌」 を表すといい、ある人は「親指の象形文字」であると言い、又ある人は「頭蓋骨」であるといいます。それぞれ「話す、言い尽くす」→白(色)、「指の長」→伯(偉い人)、「頭蓋骨の色」→白、伯(偉い人の頭蓋骨は保管されました)などの意味の変化があって、白色という意味が生まれたと推察していますが、未だにはっきりとしたことは分かっていません。他にも月の光をあらわす文字であるとか、貝殻の色であるとかの様々な説があります。長い間ほとんど形が変らず、よく使われる字であるのに、由来がはっきりしないという珍しい字です。こういうのは漢字学会の偉い人に考察を頼むよりは、どこか原始生活を送っている人々に甲骨文字を見せて何に見えるか尋ねたほうが正解に近づけるかもしれませんね。



薑汁肉片│中華風ショウガ焼き

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難易度:☆ 調理時間:30分以内




日本とは別の作り方でつくる『』のレシピを紹介します。豚肉は一度湯通しして火を通したものを使い、調味料とあわせて強火で一瞬加熱して味を馴染ませます。豚肉のうま味はそのままカロリーを落としているので、ダイエット中にも良さそうです。調味料に酢を使っているので暖かいうちに食べましょう。

(生)ショウガの有効成分は「ジンゲロール」 といいます。ショウガ特有の辛味と香りの成分です。妊婦さんの悪阻による吐き気を抑制したり、低体温症を改善したりする働きがあります。ジンゲロールを発見したのはイギリス人で、名前はもちろん英語の「Ginger」から名付けられています。

このジンゲロールは加熱や乾燥によりヒドロキシル基を失い、「ショウガオール」という成分に変ります。ショウガオールはジンゲロールよりも辛味が強く、薬理作用では咳止めの効果が現れます。抗酸化作用や抗菌作用はジンゲロールよりも強くなります。ショウガオールは1917年に日本人により発見され、もちろん日本語のショウガから名付けられました。

およそ100年前に発見された成分ですが、近年特定のがん細胞のアポトーシスを誘導する作用が発見されたりと古くて新しい成分です。

ショウガを使った中華料理は星の数…、というよりショウガを使っていない中華料理を探す方が難しいくらいの重要な食材です。和食とも上手く組み合わせて新しい料理を編み出しましょう。



滷鵪鶉蛋│ウズラの卵煮込み

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
ヨーロッパウズラの卵を中華風に八角で煮込んだ『滷鵪鶉蛋│ウズラの卵煮込み』のレシピを紹介します。台湾ではレストランの小菜としてもおなじみです。醤油と八角で茹で卵を煮込むだけ、卵が小さいのでそれほど時間をかけずに作れます。

日本のウズラはもともとヨーロッパウズラ( Coturnix coturnix )の亜種と考えられてきましたが、近年独立した種となり新しい学名( Coturnix japonica )を与えられました。種小名が Japonica(日本の) となっていますが、日本の固有種ではなく渡り鳥です。日本では古墳時代より飼育が行われており、肉や卵を食用に用いてきた由緒ある食肉の一種です。現在の日本でも盛んに飼育されていますが、野生種は姿を消しつつあり保護されています。もちろん狩猟は禁止です。

中国語では「鵪鶉」といい、各地で盛んに飼育されています。中国でも野生のウズラは姿を消しつつあるそうですが、幸いにして飼育品ですべての需要をまかなえているため、これ以上の乱獲の怖れはないそうです。台湾でも南部や東部で盛んに飼育されており、台北の市場で肉や卵が手に入ります。

古代中国では肉と卵を最高級の滋養品として薬用に用いてきた歴史があり、《本草綱目》には補五臟、益中氣、實筋骨などの効能があることが記載されています。実際、タンパク質やビタミン、鉄分の顔料は鶏肉以上、脂肪含量は鶏肉以下となっており、中国セレブの間では鶏肉の代わりにダイエット食材として用いられています。

ウズラは外部からの刺激にはめっぽう弱く、大きな音や刺激ですぐに逃げ出す性質があります。そのため中国では昔から怖がりな人を「ウズラ」と呼ぶこともあります。その癖、同じくらいの大きさのウズラとは非常に好戦的であり、中国では日本の闘鶏のように闘鵪鶉という賭博が行われています。愛嬌があるのかないのか…不思議な鳥です。



肉包│肉まん

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
日本でも台湾でもコンビニ軽食としてすっかりおなじみの『』のレシピを紹介します。中に入れる肉餡はチャーシューでもカレーでもシチューなどでもOK。ある程度の粘りがあれば何でも包めます。もちろん餡子を包んで『あんまん』にも出来ます。

『肉まん』系料理の始まりは三国時代、諸葛亮孔明が河の氾濫を鎮めるための生贄代わりに小麦粉で作った人型(饅頭)を投げ込んだのが始まりとされています。

死後1800年を経てもなお多くの人に愛されている諸葛亮孔明は、道教の神様として台湾でも祀られています。有名なのは南投縣魚池鄉の孔明廟や去年新しく台中にできた台中諸葛孔明廟などでしょうか?学問、政治、軍事、農業などあらゆる分野に精通する祭神としてここ台湾でも人気があります。

古の英雄を祀る習慣は道教独特のものなので、三国志ファンならずとも興味のある方は一度お参りに出かけて見ましょう。ちなみに神様としては関羽の方が格上で信者も多いのが面白いところです。

燒肉飯│中華豚丼

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
中華風のどんぶり飯『燒肉飯│中華豚丼』のレシピを紹介します。弁当のおかずにも最適!豚肉をとろりと焼いてご飯に添えた料理です。材料の比率も簡単でおいしいので覚えて置いて損はありません。ご飯の半分に納豆を添えるとベスト!

豚は世界中で400を超える品種が飼育されているそうです。中国にはその内64種が飼育されているそうで、飼育豚の種類の豊富さで世界トップの座に君臨しています。ほとんどが日本では見たことも聞いたこともないような豚の品種ですので、中国各地に旅行したらまずその土地の豚肉料理を食べて見ましょう。

台湾でも多くの種類の豚が飼育されており、大別して外来種と原生種に分けられます。

外来種は日本でもおなじみのヨークシャー種(Y)、ランドレース種(L)、デュロック種(D)の三種がメインで、これらを掛け合わせたものも多く飼育されています。業者や問屋レベルではY、L、Dの記号で品種が書かれているので、もし見かけることがあったら解析してみましょう。

原生種は明、清代から台湾で飼育されていた豚の生き残りで、各地の地名を取って桃園猪、頂雙溪豬、美濃豬などと呼ばれます。多くが白豚系で、小耳猪、小型長鼻猪などの品種は近年その数を急激に減らしており、国家から保護動物に指定されています。桃園新竹苗栗あたりの客家は伝統的に桃園黑豬という黒豚系の品種を飼育しており、これもその希少さから保護動物に指定されています。保護されている品種はよほどのことがないかぎり一般人が食べることができません。

他にもオランダ時代に持ち込まれて原住民に飼育されている系統の品種も煎るのですが、これまた現在非常に数を減らしており保護されています。普通は研究所内でしか見かけることが出来ません。

まぁ数を減らして保護されているとはいえ、だいたいは(他の品種に比べて)肉がまずくて飼育の価値がないということです。とはいえ豚肉≒台湾人の蛋白源として歴史的に価値が有るものなので、一部の希少品種は今後もひっそりと保護されていくことでしょう。こういった希少品種同士を掛け合わせて、いつかすばらしい肉質の豚が生まれるかもしれませんね。



鳳梨苦瓜雞湯│パイナップルとゴーヤ入りチキンスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『鳳梨苦瓜雞湯│パイナップルとゴーヤ入りチキンスープ』のレシピを紹介します。パイナップルの酸味とゴーヤの苦味を美味く組み合わせた鶏肉入りスープ料理です。缶詰のパイナップルで作れます。

パイナップルの原産地は南米ブラジル辺りで、先住民により栽培化されました。その後ヨーロッパ人によるアメリカの発見までに、南米および北米大陸のほとんどの栽培可能地域に伝播していました。新大陸発見後はすぐにヨーロッパに持ち込まれ、たちまち全世界の熱帯地域に広がりました。コロンブスの新大陸発見が1492年、1513年にはスペインへ、1558年にフィリピン、1599年にジャワと大航海時代と共にアジアへ普及していきます。台湾へは1650年ごろに伝わったそうです。ここから日本に伝わりそうな話ですが、ちょうど良い時期に鎖国していたため導入は1850年頃と遅れてしまいます。江戸時代にパイナップルの栽培が始まっていたなら、和食に取り入れられて面白い料理が生まれていたかもしれません。

タンパク質分解酵素のブロメラインを含むことで知られ、医薬品として火傷や褥瘡の壊死組織を除去するために多くの病院で使われています。


白灼牛肉│白灼牛肉

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
簡単に作れる家庭料理『白灼牛肉│白灼牛肉』のレシピを紹介します。醤油と酒に漬けた牛肉を茹でて火を通し、ソースを添えて作る料理です。数分で出来上がるので『すき焼き』などで余ったうす切りの牛肉があれば作ってみましょう。

「牛」の字が象形文字であるのは皆さんご存知の通り。篆書の時代までは左右対称でしたが、隷書になると、右利きの人が多いためでしょうか、上部が非対称になり現在の形となりました。古代中国では牛は農耕用の動力として大切に飼われていただけでなく、特別な祭祀用の供物としても重要で、そのため「牛」というパーツを使った様々な漢字が生まれました。

まずはオスの牛を「牡」、メスの牛を「牝」と書き分けるのはご存知のとおり。祭祀で「犠」「牲」にするための特別な牛を「特」、牛に刃を入れると「物」、切り分けた牛(肉)を「半」と書いたりもします。切り分けた肉を人が分けるときの単位が「件」です。また太鼓の「壴」の上部はもともと「牛」の字で、もちろん牛の皮を使っていたことを示しています。

他にも牛の檻は「牢」、それにヒモ(玄)をつけて引っ張りいれる作業を「牽」といいます。手に棒を持って(攵)牛を追う事は「牧」、元々は上下が逆の漢字ですが、牛の吐く息(ム)が「牟(mou│モー)」です(笑)。「角」の字も牛由来で、この角を口にして吹くことを「告」と書きます。

あとは牛に似た動物、例えば「犀」や「牦(氂)(ヤク)」に使われたりします。他にも50種類くらい牛由来の漢字があります。こうして並べてみると祭祀と関連した漢字が多く、古くから供物として大切に扱われていたことが分かります。牛は古代中国では神の使いの動物と考えられていました。おいしく食べましょう。

清真紅燒牛肉│イスラム風牛肉の豆板醤焼き

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
お手軽!そして美味!簡単に作れる『清真紅燒牛肉│回族風牛肉の豆板醤焼き』のレシピを紹介します。ご飯にも良くあう濃い目の味付けで、一噛みすると口の中に旨みが広がるおかず料理です。まあ…調味料に酒を使ってますが、アルコール分は飛んでいるのでギリギリセーフなのでしょうか?

「清真」(料理)とは汚れがないという意味で、通常は豚肉、一部の魚介類、酒などを使わない、「ハラール」を遵守した調理法で作られた料理を指します。他の料理に比べて使える材料に縛りがありますが、その分使える食材を活かした料理が特徴で、特に羊肉料理に定評があります。 宗派や住んでいる地域、信仰心、また自身がどこにいるかなどによっても食べられるものが変わるので、身近にイスラム教徒がいる人は聞いてみるとよいでしょう。海外在住者はある程度妥協していることが多いようです。

台湾にもインドネシアからの出稼ぎ労働者が多数おり、ほとんどはイスラム教徒です。台北市内でも大きな公園などに行けばヒジャブを纏った女性を見かけることがあります。桃園辺りの工業地域では自転車に乗って移動する集団を見かけることも。彼らは普通の台湾人とは食べられるものが異なるため、地域にあるイスラム料理店で外食したり自炊をしたりして生活をしていることが多いようです。台湾ではハラール認証済みの食材を売っている店は限られているため、そういうお店には連日イスラム教徒で賑わっています。イスラム食材を扱う店はそこかしこにあるのですが、普通の台湾人や観光客はまず足を運ばないので、探しあてるのは少々大変かもしれません。それっぽい店を見かけたらちょっと覗いて見るのも面白い経験になるでしょう。東南アジアのインスタントラーメンとかが珍しくておすすめです(笑)。

それではレシピです。10分ほどですぐに作れます。



客家鹹豬肉│客家チャーシュー

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難易度:☆ 調理時間:数日
客家の伝統料理『客家鹹豬肉│客家チャーシュー』のレシピを紹介します。香辛料と共に塩漬けにした豚肉を焼いて作る伝統料理です。お弁当に入っているとうれしい料理ですね。

客家が台湾に大量に移入したのは清康煕帝の時代中葉からです。初期の客家の大部分は広東省嘉應州からの移民で、韓江口(現在の汕頭港)から台湾に渡りました。1926年台湾総督府によって行われた漢人祖籍調査によると当時台湾に居住していた客家約58万人(当時の台湾人工のおよそ16%)近くのうち約30万人が嘉應州(鎮平、平遠、長樂、梅縣などの)出身で、潮州(大埔、豐順、惠來、潮陽など)出身者が13万人、惠州(海豐、陸豐、歸善、博羅など)出身者が14万人という結果だったそうです。(今まで当ブログでは潮州出身者が最多と書いていましたが、嘉應州出身者が最多でした。訂正しますが、過去記事は気付いたら訂正します。)

清代に台湾へ大量の移民が行われたとき、王朝は「台湾へ移民する時は本土の土地を放棄すること」、「かならず政府の許可を得ること」、「予備移民(まず調査として台湾に渡航する)時は家族を帯同しないこと」などの政策をとり、また出身地域ごとの渡航禁止令をたびたび出しました。これは当時の台湾が王朝から遠く離れた地であり、少数の軍と官僚によって統治していたため、台湾の人口増加は住民の反乱の恐れがあったことが原因です。また同じ地域の出身者を減らすことで住民同士の団結をある程度阻止していました。

当時の台湾海峡は航海の難所として知られ、まず最初の一歩、台湾への航海時に命を落としたものは数知れません。 そして到着してからも土地の開墾を行いながらも、襲い来る台風、マラリア、原住民の侵略に対処していくことになります。台湾への移民は簡単なものではありませんでした。台湾で航海の安全を祈る媽祖、疫病を静める観音菩薩や保安公、航海や疫病で命を落とした先祖を祀る風習が今なお根強いのはこうした移民の歴史があるからなのです。

それでも。台湾は高温多雨の土地で農作物の栽培に適しており、広大な荒地が広がり官僚の数も少なかったため、いわゆる脱税も容易でした。当時の広東省や福建省で極貧の生活を送るよりは"マシ"、山中で乏しい食料を採取しながら生きるよりも"マシ"だったのです。王朝が移民を認めてから約100年後、18世紀には台湾の物価は中国本土よりも高くなり、住民の生活水準も本土より豪奢になっていたそうです。もちろん実った果実を放置しておく王朝はないので、税も本土よりかなり高く設定されていました。

台湾に移民した漢人の中でも客家は少数後発組であり、山岳部で比較的劣悪な生活を強いられました。このためもともと同族間の結びつきが強い客家ですが、台湾では輪をかけて排他、保守的になってしまいました。数十年前までも閩南出身者と客家の結婚はほとんどなく、社会的な軋轢も少なからずあったそうです(今でもあるといえばあります)。

今回紹介する『客家鹹豬肉│客家チャーシュー』のような客家の伝統料理も万人が気軽に楽しめるようになったのはそれほど昔のことではないのです。


宮保雞丁│鶏肉の宮保ソース炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
中華圏全土で人気の高いオーソドックスな中華料理『宮保雞丁│鶏肉の宮保ソース炒め』のレシピを紹介します。トウガラシの香りを移した油と醤油ベースの調味料で鶏肉を炒めて作ります。いまでこそカシューナッツで作ったものが一般的ですが、オリジナルは今回のレシピのようにピーナッツで作ります。

『宮保雞丁』は各種宮保料理の元祖で、清末に丁寶禎という官僚が発明したといわれています。彼は山東省の民政、軍政長官であり、この料理で客をもてなしたということです。その後彼は四川省に移り、総督の地位まで上り詰め、最終的に「東宮少保」という職を封じられます。この役職名から「宮保」と名付けられました。発音の同じ「宮爆」とも書かれます。

丁寶禎の専属料理人の姓が「宮保」だったとか名称に関してはいろいろな説があるのですが、役職名から名付けられたというのが有力です。料理名の謎に迫る研究というのも面白そうですね。

ご飯のお供にも最適な料理なので、中華料理ファンでなくともぜひ作り方を覚えておきましょう。


五香烤猪肉│豚肉の五香粉焼き

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難易度:☆ 調理時間:数日
五香粉香る『五香烤猪肉│豚肉の五香粉焼き』のレシピを紹介します。ご飯との相性が抜群で、冷めても美味い豚肉料理です。五香粉ベースの調味料につけた豚肉をオーブンで焼いて作ります。

唐突ですが数学の話。ピタゴラス数(中国語では畢達哥拉斯定理)という数があります。 a2 + b2 = c2 を満たす自然数の組のことです。二等辺三角形の各辺が整数比になるというアレです。このピタゴラス数a、b、cの組のうち少なくとも一つは5の倍数であるという定理をご存知でしょうか?

簡単に証明します。

(証明)
(1) a = 5m ± 1、b = 5n ± 1 (m、nは自然数)のとき
 a2 + b2 = 25m ± 5m + 1 + 25n ± 5n + 1 = 5N + 2 となるが、どんな c = 5p ± 1、5p ± 2 でも c2 を5で割った余りは、1または4となり、余りが2となることはない。
(注:5の倍数以外の自然数の二乗を5で割った余りは必ず1か4になります。)

(2) a = 5m ± 1、b = 5n ± 2のとき(逆も同様)
 a2 + b2 = 25m ± 5m + 1 + 25n ± 10n + 4 = 5N となるが、どんな c = 5p ± 1、5p ± 2 でも c2 を5で割った余りは、1または4となり、余りが0となることはない。
(注:5の倍数以外の自然数の二乗を5で割った余りは必ず1か4になります。)

 (3) a = 5m ± 2、b = 5n ± 2のとき
  a2 + b2 = 25m ± 5m + 4 + 25n ± 10n + 4 = 5N + 3 となるが、どんな c = 5p ± 1、5p ± 2 でも c2 を5で割った余りは、1または4となり、余りが3となることはない。

(1)、(2)、(3)より、a、b、cとも5で割り切れない場合は、a2 + b2 = c2 にならない。したがって、a、b、c のうち少なくとも一つは5の倍数である。
(証明終わり)

そんなに難しくはないですが、数学から離れているとぱっと証明方法が思いつかないですね。台湾人に聞くと、台湾のの中学校では幾何学以外の分野で(たしか…)証明問題を取り扱わないそうなので、高校数学レベルだそうです。まぁまったく料理とは関係ないですが、たまには頭の体操ということで(笑)。


客家清燉猪肉湯│客家風豚肉スープ

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難易度:☆ 調理時間:2時間以内
客家に伝わる『客家清燉猪肉湯│客家風豚肉スープ』のレシピを紹介します。分類的には広東料理ですが、客家料理の一部です。台湾の客家料理とはまた一風変った独自の料理体系を持つ本土の客家料理で、容器ごと蒸し器で加熱して作ります。炊飯器や普通の鍋でも作れますが、なるべくオリジナルの調理法で作りましょう。

明末から清代にかけて台湾に移住した客家はその大半が広東省潮州あたりの出身です。彼らの話す客家語と台湾華語、或いは台湾語は相互に意思疎通が不可能なほど差がありますが、その客家語も細かく分けると五種に分類することができるそうです。

まずは廣東省嘉應州府の梅縣や近隣の長樂縣、興寧縣、鎮平縣、平遠縣出身の客家が多く住む苗栗あたりでは四縣腔(苗栗腔)と呼ばれる客家語が話されています。(「腔」は"なまり"の意味です。)大陸部では梅縣話と呼ばれます。台湾でもこの四縣腔が標準客家語とされ、地下鉄の公共放送やラジオ放送はすべてこの四縣腔で行われています。また廣東省梅州市の大埔縣出身者が台中市の一部に居住しており、四縣腔とちょっとだけ違う大埔腔(東勢腔)と呼ばれる客家語を話すそうです。廣東省潮州府の饒平縣、惠來縣、普寧県、揭陽縣、海陽縣、潮陽縣出身者が用いる客家語は饒平腔と呼ばれ、台湾では苗栗縣卓蘭鎮、彰化縣員林鎮、永靖郷、田尾郷、及び新竹縣の一部で使われています。発音は大埔腔と似ているそうです。これら三種の客家語方言はほとんど違いがありません。

廣東省惠州府の海豐縣、陸豐縣出身者の多い新竹では海陸腔(新竹腔)と呼ばれる客家語が話されています。こてこての客家語話者同士だと"お、新竹の人だね!"と分かる程度の差があるそうです。

最後に詔安腔と呼ばれる客家語があるのですが、これはもともと福建省漳州府の詔安縣、南靖縣、平和縣、雲霄縣出身者が用いる客家方言で、他の客家方言と最も隔たりがあります。同じ客家話者同士でも聞き取り辛い方言といわれており、台湾でも話者が数千人と非常に珍しい方言となっています。台湾語(閩南語)と同じ漢字の単語を聞き比べると声調がまるで反対のように聞こえるそうです。

客家語は古代中国語の特徴を色濃く残す言語で、中国語の歴史を探る上で非常に重要です。2007年時点で世界中に4400万人近くの話者がいるそうなので、しばらく絶滅の心配は要らなさそうですが、純粋な客家語話者は台湾でも中国でも数を減らし続けています。

清末に中国南部で成立した太平天国では客家語が公用語とされたこともあり、歴史の流れ次第では中国全土まで勢力を拡大した可能性もありました。今でこそ普通話を標準語のように使っていますが、歴史のIFによっては閩南語や広東語、上海語が標準語となっていた可能性もあったのです。

何歳になっても言語を身につけるための脳の機能は衰えない(勉強法次第です)そうなので、中国語をある程度話せるようになったら、いろいろな方言にチャレンジしてみるのも面白いかもしれません。語順も文字もほとんど同じで、発音を覚えるだけで行けます!それが難しいんですけどね…(笑)。



三寶豬肉湯│三宝豚肉スープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
久しぶりの薬膳の紹介。残暑で体にたまった熱や乾燥を清め潤わせる薬膳『三寶豬肉湯│三宝豚肉スープ』のレシピを紹介します。三種類の薬材と豚肉を甘いスープに仕立てます。この時期喉が渇いたり、どうも体が火照るような気がする方にピッタリの料理です。
 
この料理に使う三種類の薬について解説します。

百合(びゃくごう)
 ユリ科ユリ Lilium brownii F. E. Brown またはオニユリ L. alancifolium Thunb. 、イトハユリ L. pumilum DC. などの鱗片で、生薬としてはびゃくごうと読みます。ご存知美しいユリの花の鱗片です。潤肺止咳、清心安神の効能があります。

蓮子(れんし)
 ハス科ハス Nelumbo nucifera Gaertn. の成熟種仁で、いわゆる蓮の実です。中野胚芽(蓮心)がついているままのものと除いたものがあります。補脾止瀉、益腎固精、養血安神の効能があります。別名を藕実ともいい、中国大陸部ではこの名称を用いることも多いです。粉にしたものでクッキーも作れます。(今ふと思いつきましたが、刻んだナツメと砂糖水で煮出した百合片を混ぜ込んで、この料理そのままの薬膳クッキー作れますね。結構美味しそうです。)

大棗(たいそう)
 クロウメモドキ科ナツメ Ziziphus jujuba Mill. var. inermis (Bge.) の成熟果実で、普通の料理にもよく使われる中華食材の一つです。補注益気、養血安神、緩和薬性の効能があります。台湾では紅棗と呼ばれるものが、日本の大棗にあたります。

簡単にこんな感じです。三つの薬すべてに安神の作用があるので、不眠症や不安症などにも効くでしょう。蓮子は大腸を乾燥させて下痢を止める作用があるので、大便が乾いて固まり便秘になっているような人にはおすすめできません。

これに豚肉の滋養の効能が加わって、全体として補血養心、清熱潤燥、補虚安神、健脾滋陰などの効能となります。塩で味付けしてもいいですが、百合の入った薬膳はだいたい甘く作るので、一度レシピ通りでお試し下さい。


辣醬大白菜│白菜のチリソース和え

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
お手軽家庭料理『辣醬大白菜│白菜のチリソース和え』のレシピを紹介します。茹でた千切りの白菜にチリソースベースの辛味のあるソースをかけて作ります。

チリソースは中国語で「辣(椒)醬」といいます。そのままトウガラシ(辣椒)のソース(醤)の意味です。 もともとの唐辛子は中南米原産ですが、スペインとポルトガルの侵略によってヨーロッパに伝わり、各種の加工食品が生まれました。チリソース(Hot sauce)の最初の商業製品は1807年にアメリカのマサチューセッツで誕生したといわれています。同じ時期に多くの類似商品が生まれましたが、今に残るブランドはありません。

現代まで残る最古のブランドはご存知タバスコソース│Tabasco sauce で、これは1868年にアメリカで生まれました。タバスコの名称はこのソースに使うキダチトウガラシの品種名チレ・タバスコに由来します。1868年の創業から現在までほとんど変わらぬ手法で作り続けられているそうで、南北戦争後期のアメリカの味を楽しめます。

タバスコソースをはじめとするチリソースは日本では『ピザ』や『チキンウイング』などの油っこい料理に使われますが、もともとは生ガキ用のソースとして作られているため魚介類との相性は抜群です。今回の『辣醬大白菜』のように他の調味料と混ぜ合わせることでぴりりとした辛さと複雑なうま味を手軽に加えることができます。色々と応用に挑戦してみましょう。


素炒蟹膏│偽カニミソ炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
上海の名菜『素炒蟹膏│偽カニミソ炒め』のレシピを紹介します。「素」がついているのでベジタリアン向けの料理と思いがちですが、ちゃっかり卵を使って作ります。本物のカニミソで作るよりも安上がりでご飯とも相性がいいので、お弁当のおかずなどに使いましょう。


この料理は模倣料理なので実際には使いませんが、カニミソはカニの甲羅の裏にある中腸腺という器官を食材として使うときの名称です。中腸腺は我々脊椎動物にはない節足動物に特有の器官で、脊椎動物の肝臓に相当する生理機能と、膵臓に相当する消化液分泌機能をもちます。カニのものが有名ですが、イカ、ナマコ、貝類、ナメクジ、脊椎動物ですが一部の魚類などにも存在します。貝のはホタテガイのオレンジ色の部分が分かりやすいです。ちなみに中国語では肝胰臓(日本でも古くは肝膵臓と呼ばれました)といいます。肝臓と胰臓(膵臓の中国語)をあわせたものという意味です。

節足動物の中腸腺は脊椎動物でいうレバーのような濃厚な旨みがあり珍味として世界中で料理に使われますが、食べない地域では全く食べないので地域によっては格安で手に入ることも。海外旅行に出かけたらその土地でしか食べない珍味を食べてみるのもよい経験になりますよ。


四川泡菜│四川風野菜漬け

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難易度:☆ 調理時間:数日
四川料理の漬けあわせとして使われる『四川泡菜│四川風野菜漬け』のレシピを紹介します。山椒とトウガラシの辛味を使ってキャベツ、ダイコン、ニンジン、ピーマンの四種の野菜を漬けます。

泡菜はもともと中華料理のつけあわせとして食べられる漬物のことです。しかし近年泡菜といえば『김치│キムチ』のイメージが広がりすぎ、中国伝統の泡菜はシェアを失いつつありました。これに危機感を感じたのか、中国国内で強烈なアピールを行いシェアを回復したのが今回紹介する『四川泡菜』です。

伝統的な『四川泡菜』は山椒とトウガラシを加えた塩水で季節の野菜を漬けたもので、季節ごとに使う野菜が違います。トウガラシを使うとはいえその他の四川料理ほど辛くはないので、辛い綾里の口直しにピッタリなのです。今回のレシピでは冬の野菜を使って漬けていますが、以下に各季節の『四川泡菜』でよく使われる野菜を示しておきます。


 青菜、レタス、葉ニンニク、蓮の実、タケノコ、白菜など


 トウガラシ、エンドウマメ、サヤエンドウ、大豆、ナタマメ、ニンニク、キュウリ、カイラン、ナス、タマネギ、ゴーヤなど


 ショウガ、タマネギ、ピーマン、菱の実、レンコン、ニラ、ジャガイモなど


 ニンジン、ダイコン、タケノコ、ブロッコリー、カリフラワー、シイタケ、キノコ類、白菜など





野菜以外の作り方は共通しているので、日本で作るならその土地で取れる旬の野菜を四川風に漬けても美味しいと思います。中国人の友人がいるならぜひ日本の野菜で作った中華風泡菜を食べさせてあげましょう。きっと喜ばれること間違いナシです。


写真はキュウリとダイコン、ニンジンを使った夏の四川泡菜
 

豆腐蛋糕│豆腐ケーキ

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難易度:☆ 調理時間:2時間
豆腐で作るお菓子『豆腐蛋糕│豆腐ケーキ』のレシピを紹介します。基本的に『スポンジケーキ』と同じ手法で作るので、お菓子作りが趣味の方には簡単に作れると思います。豆腐を使って生地が重いので、ベーキングパウダーの分解を促進するクリームターターという調味料を使います。

今回はベーキングパウダーや重曹が膨らむ原理を紹介します。

ベーキングパウダーと重曹が膨らむ原理は同じですが、ベーキングパウダーは重曹に各種の添加剤を加えています。

重曹は化学式NaHCO3、いわゆる炭酸水素ナトリウムと呼ばれる物質です。炭酸水素ナトリウムは酸と反応することで炭酸と塩に分解され、この炭酸が水と二酸化炭素に分解することで、食品中で気泡を生みます。ベーキングパウダーはこの重曹に酸性物質(酒石酸水素カリウム、リン酸二水素カルシウム 、酒石酸、焼ミョウバン、フマル酸、リン酸ナトリウム等)を加えて、デンプンで両者を遮断したものです。以下に塩酸と炭酸水素ナトリウムの反応式を示します。
NaHCO3 + HCl → NaCl + H2CO3
H2CO3 → H2O+ CO2
今回の料理で使うクリームターターは酒石酸水素カリウムの商品名で、重曹の分解を促進するために加えます。酒石酸水素カリウムの原料である酒石酸は英語で Tartaric acid と呼ぶことからタルタル酸と呼ぶのですが、酒石酸水素カリウムのクリームターターという製品名もここからきています。

また重曹は酸を加えなくても加熱、とくに65度以上で急激に炭酸ナトリウム、二酸化炭素、水に 分解します。

2NaHCO3 → Na2CO3 + H2O + CO2
混ぜてすぐに加熱するお菓子、例えば『クッキー』や『どら焼き』、『煎餅』には重曹を直接用います。逆に混ぜ合わせてからしばらく時間を置いたり酸性物質を含まない食品、例えばケーキやマフィン、イーストを使わないパンなどにはベーキングパウダーを用いるとよいようです。うまく使い分けて料理の腕を上げましょう。




三琴涼菜│鶏、エビ、レバーの中華風盛り合わせ

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難易度: 調理時間:2時間+下準備
大皿に盛り付けて美しい『三琴涼菜│鶏、エビ、レバーの中華風盛り合わせ』のレシピを紹介します。台湾では漢人、客家の別なく自宅に客を迎えるときの宴席料理として作られます。ピリ辛のソースが味の決め手です。

料理名にある「琴」は現代日本語では伝統楽器「お琴」を示しますが、奈良時代に中国から祭祀用の楽器が伝わった当時は弦楽器全般を表していました。今の日本の琴は奈良時代に中国から伝わったものがベースとなっていますが、日本には中国の琴伝来以前にも琴に似た弦楽器楽器が存在していたことが分かっており縄文琴などと呼ばれます。

奈良時代に中国から伝わった琴は平安時代にはすでに奏者が数えるほどしかいないという有様だったらしく、その後伝統芸能としてひっそりと命脈を保ち続けました。中国でも日本でも「琴」の漢字を弦楽器の総称として用いる習慣は近代まで残っていたようで、西洋から多くの楽器がもたらされた近代以降は楽器の和名や漢名として使われることがありました。

日中の琴の字を使った楽器名をまとめてみます。

ピアノ│洋琴(日)、鋼琴(中)
オルガン│風琴(日)、管風琴(中)
アコーディオン│手風琴(日)(中)
オルゴール│自鳴琴(日)、八音盒(中)
バイオリン│提琴(日)、小提琴(中)

オルゴールは日中でぜんぜん違いますが、大部分は日本の翻訳が中国語に伝わったものなのでどれも似ていますね。もし楽器が弾けて歌が得意なら中国語のカヴァー曲を弾き語りすると拍手喝采間違いなし!友人を作るのがとても簡単になります。音楽の力は偉大です。


蝦醬空心菜│コンシンサイのシュリンプペースト焼き

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
コンシンサイ(空心菜)をシュリンプペーストで和えた『蝦醬空心菜│コンシンサイのシュリンプペースト和え』のレシピを紹介します。通常はフライパンで作りますが、今回は簡単に電子レンジで調理します。調理器具を汚さずに作れます。

今回の料理で使うシュリンプペーストは中国語で「蝦醤」、マレー語で「Belachan」 、インドネシア語で「terasi」、韓国語で「새우젓│セウジョッ」、タイ語で「กะปิ│カピ」などと呼び、アジアの沿海部でよく使われています。いわゆる「アミの塩辛」なのですが、乾燥させて固体にしたものや、小型のエビで作るもの、発酵の度合いが異なるものなど地域により様々な種類があります。共通しているのは割りと強烈な匂いがあることと濃厚な旨みがあること。発酵食品でもあるので、匂いになれてさえしまえば非常に美味しく感じることができる一方、匂いがダメだと何をどうやっても受け付けられないという外国人にとっての納豆のような調味料です。日本でも通販で手に入るので未体験の方は挑戦して見ましょう。

このシュリンプペースト、東南アジアでは特にソースを作るときには欠かせない調味料で、市場ではペースト状のものや乾燥させて固体にしたものがビニール袋に詰めて売られています。台湾では半固形の瓶詰めのものが多いです。中華料理では山東省の膠東半島や華南地区でよく使われ、特に野菜料理に大活躍します。チャーハンなどとも相性がいいので、手に入れた方は少量から使ってみましょう。きっと新しい味覚の扉が開かれることでしょう。

以下にアマゾンのシュリンプペーストのリンクを紹介しておきます。ぜひ手に入れて日常のソース料理に少量ずつ加えてみてください。




蠔油豆腐│豆腐のオイスターソース炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
手軽に作れておかずにピッタリな『蠔油豆腐│豆腐のオイスターソース炒め』のレシピを紹介します。フライパンで炒めた豆腐に中華スープとオイスターソースで作ったソースを絡めて作るおかず料理です。

1888年にオイスターソースを開発し商業化に成功したのは李錦裳という人で、彼は香港に本拠地を置くグローバル企業「李錦記」の創設者でもあります。二代目は戦前から盛んにアメリカへオイスターソースなどの中華調味料を輸出し財をなしました。現在も指導者である三代目の元、70年台に世界的に普及していた日本の醤油の製法を学んでオイスターソースのグローバル化に尽力し、品質と製法を改良しました。近年は産品の多様化にも力を注いでおり、中華調味料だけでなくレストラン、健康食品、不動産事業なども手がけています。今日の年商は100億人民元(約2000億円)以上で、オイスターソースの世界シェアトップの座に君臨しています。

香港には他にも調味料の製造・輸出で財を成したグローバル企業がいくつもあり、特に「李錦記」、「同珍醬油」、「淘大食品」、「八珍甜醋」の四社を香港四大酱園家族と呼び称えます。さすがに日本ではそれほど知られているわけではありませんが、華人のいる場所、つまり世界中で一定のシェアを持つ大企業です。日本でいう「キッコーマン」、「ミツカン」、「味の素」、「キユーピー」みたいなものでしょうか?

筆者が海外旅行に訪れる時は、ときどき現地の大企業に工場の見学を申し込み勉強させてもらうことがあります。台湾なら観光工場といって、各種企業の工場内を見学しながら色々体験も出来る制度があります。興味があれば交通部観光局のHPから探して訪問して見ましょう。


回鍋肉│ホイコーロー

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
日本や台湾でもおなじみの四川を代表する名菜『回鍋肉│ホイコーロー』のレシピを紹介します。中華鍋やフライパンで作る豚肉と野菜を炒めた料理で、中華といえばこの料理を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?

料理名にある「回」の文字は、一度取り出して鍋に"戻す" の意味で使われています。日本語ではホイコーローという名前で定着していますが、「回」の中国語の発音は「Hui2」、日本語だとフェィのように聞こえます。日本語のホイコーローを中国人に言ってもまず通じないので気をつけましょう。

「回」の字には様々な意味があります。中国語の辞典から回の意味を引いて見ましょう。

1.もと来た場所に戻る。→回家(家に帰る)、回國(帰国する)
2.後ろにまわす。→回頭(振り返る)、回顧
3.曲がる。→回腸、回廊
4.答える。→回答、回絶(明確に拒絶する)
5.(量詞)反復の数や小節の章などを数える。→第一回
6.中国に居住するイスラム族。→回族
7.(姓)。

日本語でも中国語とほとんど同じ意味で使えます。元々は水が流転する形を現した象形文字で、「転(轉)」と同じ意味で使われていましたが、ほどなく帰る、戻るの意味も加えられ、古代から現在までほとんど意味も形も変わらずに使われてきました。

「回」の字は眺め続けているとゲシュタルト崩壊を起こしてしまいます。現代人の絵文字を作るセンスもすばらしいですが、古代中国人の漢字を作り出すセンスも負けてはいませんね。

乾燒花枝│イカチリ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
以下を炒めて中華スープのあんかけでとじる『乾燒花枝│イカチリ』のレシピを紹介します。カニ足など他の海鮮で作っても美味しいおかず料理です。炒め物ですがエビチリのようにソースがかかっています。

今日のコラムはイカにまつわるアレルギーの話です。 ちょっと難しいので興味のない方は読み飛ばしてください。

一般の人は余りご存知ではないかもしれませんが、イカは高確率でアレルギーを起こす要注意食材の一つです。日本ではあまりにも一般的な食材であるため、自身がアレルギーを持っていることを気付かずに食べ続けている人もたくさんいます。筆者もその一人で、30歳を過ぎて病院で検査したところ、なんとイカに中等度のアレルギーを持っていることが分かりました。そういえば、イカ食べると口の周りや関節が痒くなってた気が…(笑)。思い当たる節がある方はぜひ調べてもらいましょう。台湾で200種類くらいのアレルゲン検査をすると8000元くらい、日本よりも格安で、結果は一週間くらいで出ます。もし検査したい方がいらっしゃれば病院紹介します。

イカのアレルギーの原因となるのは、筋肉に含まれているトロポミオシンというタンパク質です。人間にも存在し、アクチン、ミオシンなどと共同して筋肉の収縮、弛緩に関連します。筋肉のタンパク質なのでもちろんイカが新鮮かどうかに関わらず存在します。

このトロポミオシンは種ごとに構造が大きく異なり、特にイカ、エビなどの甲殻類、家ダニなどの昆虫類のトロポミオシンはアレルギーの原因となることが分かっています。トロポミオシンは加熱してもほとんど構造が変らない耐熱タンパクの一つで、火を通したからといってアレルギーが起きなくなるわけでもないので困ったものです。またある程度の抗原交差性を示すので、イカにアレルギーがあれば程度の違いはあれエビやカニにもアレルギーがあることが多いようです。(筆者もやっぱりエビやカニに軽度のアレルギーがありました。)

イカをはじめとするほとんどすべての食物アレルギーは花粉症と同じI型と呼ばれる即時型のアレルギーです。I型アレルギーは免疫グロブリンE(IgE)というタンパク質が関連するタイプのアレルギーで、アレルゲンが体内に吸収されると…(省略)…マスト細胞表面のIgEとアレルゲンが架橋し、ヒスタミン、ロイコトリエンなどが放出されて、アレルギー症状が引き起こされます。マスト細胞は皮膚、気管、腸管などに多く存在するので、皮膚ならじんましん、気管ならぜんそく、腸管なら下痢などを引き起こします。重篤な人は気道が閉塞し、呼吸困難を引き起こし死に到ることもあります。そういえばIgEを発見したのは石坂公成氏日本人)という方で、免疫学における一大発見であり何度もノーベル賞の候補に挙がっています。もしかすると近いうちに良い知らせがあるかも知れませんね。

というわけでレシピです。美味しそうですね!


牛肉蘿蔔湯│牛肉とダイコンのスープ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾の家庭料理『牛肉蘿蔔湯│牛肉とダイコンのスープ』のレシピを紹介します。シンプルに牛肉とダイコンだけを使ったスープです。風邪をひいてのどが痛いときなどに食べる薬膳の一種でもあります。

台湾の牛肉の生産量は6874トン(2013年)。生産量は近年増加傾向にあり、更にこの10倍以上の量を欧米からの輸入に頼っていますが、消費量はそれでも10万トンに届きません。国内で892万トンを生産している豚肉のと比べるととても少ない数字です。

もともと台湾では近代まで農業を主要な産業として発展してきた地域であり、牛馬、特に牛は貴重な労働力として農家で大切に養われてきました。そのためこの数十年で食の欧米化が進むまで、特に田舎では牛肉を食べるという習慣がまったくなく、今でも牛肉だけは食べないというお年寄りがたくさんいます。近代に入りわずかながら食べられていた牛肉にしても1970年代頃までは農家で労働に適さなくなった水牛を食べていただけであり、酪農すらほとんど行われていませんでした。日本の明治時代もこんな感じだったのでしょうか?子供が学校や家庭で牛乳を飲み始めたのも1970代後半から80年代に入ってからの話で、当時は政府によって盛んに牛乳の健康効果がアピールされていたようです。たしかこの年代を境に台湾人の体格が変わったという研究もあった気が…。

今では台湾の各地に観光農場が整備されており、国内でもとくに乳牛の飼育が増えてきています。ただもともと台湾は低緯度地域なこともあり、もともと牛の飼育に適してはいません。そのため牛乳の品質は日本と比べていまいち、しかも日本より価格が高く、若い人も日本人ほど牛乳を(直接)飲みません。今の台湾人にとっては牛乳は何かと混ぜて飲むもの、例えば『タピオカミルクティー』や『パパイヤミルク』、『スイカ牛乳』などにして飲むのが性にあっているようです。砂糖入れすぎ!などと批判されることの多い台湾のドリンク文化ですが、牛乳の消費には一役かっていそうです。

同じ品種の乳牛からとれた牛乳ですが、環境や飼育方法の違いもあって日本と台湾では品質が少し異なります。海外旅行に出かけたらその土地の牛乳を飲んでみて、味の違いを楽しんでみましょう。目指せ牛乳ソムリエ!

叉燒肉│チャーシュー

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難易度:☆ 調理時間:数日
ラーメン大好きなあなたに贈る『叉燒肉│チャーシュー』のレシピです。オーブンやトースターで作れるので実は大部分の家庭で自作が可能です。ぜひ一度チャレンジして見ましょう。

『叉燒肉』はもともと広東料理の一種で、その名の通り串(叉)で肉を刺して焼いたものが本当です。とはいえ日本のラーメン店でなくてはならない存在となってからは、日本式のフライパンやオーブンで焼いた『チャーシュー』が中国、台湾に逆輸入され、日本料理(主にラーメン具として)として親しまれています。

特に台湾では上記の理由からチャーシューに串焼きの調理法は必須ではなくなり、豚肉に味付けして焼いて火を通したもの全般を指すようになりました。相互に影響を与え合って料理が進化していくのを我々はリアルタイムで経験しているのです。

さて、叉焼の「叉」の字は「又」と同じく手の形を表した象形文字です。点はそのまま"モノ"を指しており、最も初期は「手で物を持つ」ことを表しました。甲骨文字の時代の初期には手の周りに点が六個もあったのですが、すぐ(甲骨文字の時代の後期)には二つに数を減らし、金文の時代には現代と同じように点が一つになりました。書いたり刻んだりが大変だったんでしょうね。

手の意味は早くになくなり、その形から"交叉したもの"、"歯や棘の有るもの"の意味だけが残りました。現代中国語でもそれほど多用される漢字ではないので、『叉焼』という料理がこれほど有名でなければもっと早くに絶滅していたのかもしれません(笑い)。

鳳城魚滑│中華風タイの刺身

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
中華風の刺身料理『鳳城魚滑│中華風タイの刺身』のレシピです。タイの刺身を各種香味野菜の千切りに乗せて出します。こういう刺身料理は日本で作った方が美味しそうです。居酒屋のメニューに載っていても違和感がなさそうですね。

鳳城とは中国遼寧省丹東市にある鳳城県のこと…ではなく、現在の廣東省佛山市順徳区、特に順徳の大良鎮という地域の別名です。順徳は広東料理の中心とも言える地域で、この地域で料理を学んだ人たちが世界中で活躍し、中華料理に多大なる影響を与えました。この周囲で作られる料理を順徳菜と呼びます。

生魚を食べるのは今では世界中でほとんど日本だけとなってしまいましたが、古くは中国沿岸部でも生魚は食されていました。秦の始皇帝や孔子、孟子などの著名人も生肉、生魚を好んで食べたという記録が残っており、中国全土で生肉生魚を食べる風習は明代頃まで残っていました。

明代に入ると全国的に生肉生魚を食べる習慣は廃れていきますが、それでも一部地域では食べられていたようで、生魚を食べるのも珍しい…ということではなかったようです。明代に書かれた《本草綱目》にも「魚膾」という項目があり、"魚膾:「劊切而成、故謂之膾、凡諸魚鮮活者、薄切洗淨血腥、沃以蒜齏薑醋五味食之。"という風に記載されています。この料理の作り方とも似ていますね。

清代に入るとすっかり生肉生魚を食す風習はなくなってしまい、現在に至っては中国の少数民族や広東、福建両省の一部で生魚を食べる風習が残っているだけです。多くの中国人は生魚を見ると日本料理を連想してしまうようになりましたが、数百年前までは中国でも生魚を食べるのは珍しい光景ではなかったのです。なぜこのようなことになってしまったのかは未だに明らかになっていませんが、同じようにいろんな食文化が歴史の中で廃れていったのでしょう。

現代に残る数少ない生魚を使った中華料理、本場で作るより日本で再現したほうが簡単で美味しく作れます。本場越えを目指して調理してみましょう。

芙蓉蛋│中華風エビオムレツ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
中華風のエビ入りオムレツ『芙蓉蛋│中華風エビオムレツ』のレシピを紹介します。フワフワの卵とじ料理です。強火で一瞬にして火を通す手法で作ります。

記事は後日!

牛肉蘿蔔湯│牛肉とダイコンのスープ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾の家庭でも良く食べられる『牛肉蘿蔔湯│牛肉とダイコンのスープ』のレシピを紹介します。牛スジ肉とダイコンを水で煮込んだだけのシンプルな料理で、素材の味が活きます。炊飯器でも作れます。

今回は牛にちなんだ天文学の話。我々現代日本人にはアラビア~古代ヨーロッパに伝わった星座がおなじみですが、古代中国では独自の星座体系が用いられており、今でも道教や占いなどで活用されています。

太陰暦を基本としていた中国では月の運行を元に星座(とはいえ現代のものとは概念からして全く異なります)を定めました。月の満ち欠けを基準に黄道辺りを28の区画に分ける方法を二十八宿と言い、この二十八宿を七曜で割り、それぞれに四方の聖獣(青龍、玄武、白虎、朱雀)を割り当てたものを四象といいます。下の表の(最初の文字)+宿で名前を呼び、例えば青龍の第一宿は角宿となります。またそれぞれに動物の名前が割り当てられている(三文字目)のが面白いので、興味がある人は頭の体操がてら全部おぼえて見ましょう。西洋の十二宮の倍ちょっとです。

四象、七曜、二十八宿

東方青龍 木蛟 金龍 土貉 日兔 月狐 火虎 水豹
北方玄武 木獬 金牛 土蝠 日鼠 月燕 火豬 水貐
西方白虎 木狼 金狗 土雉 日雞 月烏 火猴 水猿
南方朱雀 木犴 金羊 土獐 日馬 月鹿 火蛇 水蚓

ここに「牛」が登場するのは"北方玄武七宿の第二宿"、これだけ読んでも何がなんだか分からないでしょうが、西洋の星座でいうやぎ座の辺りがそのまんま二十八宿の牛宿になります。隣の女宿がいわゆる織姫で、この位置で、そう、七夕の物語が進行するのです。まぁ、実際の織姫星(こと座のライラ)は(ぎりぎり)牛宿に位置するのですが。

牛宿の牛とはもともと牽牛の意味で、天子の田を耕す牛(とそれを引き連れた牛飼い)を示しています。本来は宿の名前の通り隣の女宿と合わせた二つの宿で七夕の物語が進行していたのですが、後世に入ってわし座のアルタイルを牽牛(彦星)、こと座のライラを織姫としたため、牛宿の中だけですべての物語が完結するようになりました。織姫と彦星の距離も約半分、ぐっと近づいたふたりは幸せになれたのでしょうか?科学は時に講談よりもロマンチックです(笑)。

台湾でも星座はすっかり秋模様、遅い時間なら冬の星座も楽しめます。高雄あたりまで下れば南十字星も(楽に)見ることができるので、旅行の楽しみの一つに星座鑑賞というのもよさそうです。台北からでも計算上は南十字星が見られますが、南に猫空あたりの山があるので市街からは見られません。今の時期なら明け方2-3時頃でしょうか(たぶん…)。猫空の山頂あたりで台北市の喧騒とは逆方向、南に目を向けるといい思い出が作れそうです。日本で見られない星を探しに台湾へ…、というのも良いのではないでしょうか?


紅燒牛肉麵│醤油牛肉ラーメン

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難易度:☆ 調理時間:3時間以内
台湾を代表する軽食の一つ『』のレシピを紹介します。特に珍しい材料は使わないので、これなら日本でも作れそうですね(?)。過去に紹介した同名レシピなどはこちら

紅燒の「燒」という字は日本では「焼」と書きます。火が高く立ち上る様を表した漢字です。旁の部分は「堯(尭)」で、こちらはさらに「垚」と「π」 に分解できます。「垚」は「圭」と同じように土を盛った形で、高く積まれた様、高いという意味があり、どちらも良い意味に遣います。「垚」はただ単に土を積み上げた様子、「圭」は三角形に土を成形して積み上げた様子という違いがあり、そういえば圭のほうは美しいという意味もありますね。「π」の方は人を表しており、「堯」は高い人、すなわち背の高い人、位が高い人という意味になります。

中国史ファンならお気づきでしょうか? そう、この「堯」という字、中国伝説の三皇五帝の一人、聖天子の名前なのです。もともとの堯は伊祁(この姓も面白いのですが、別の機会に…)放勳という名前だったのですが、王位についてから堯と呼ばれるようになったそうです。彼の次代の王「舜」も五帝の一人で、彼らの治世は非常に安定したすばらしい時代であったと言われています。

堯は道教では三帝の一人、天上の神界と統括する天官大帝と同一視されており、上元節(元宵節)は彼を祭る祭日となっています。台湾の大きな廟ならたいていどこにでも祀られているので、機会があれば堯の顔を参拝しても良いかもしれませんね。もちろん帰り道には『牛肉麺』で一杯やるのが通というものです。


豆瓣燴蟹│タラバガニの豆板醤ソース炒め

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難易度: 調理時間:30分以内
(冷凍)タラバガニを豪華に使った『豆瓣燴蟹│タラバガニの豆板醤ソース炒め』のレシピを紹介します。揚げたタラバガニを豆板醤とケチャップなどがベースのソースに卵と一緒に絡めて作る料理です。

名前にカニとは付いていますが、タラバガニの仲間は生物学上はヤドカリの仲間です。古くからタラの漁場、すなわち鱈場(タラバ)で漁獲されることからタラバガニと呼ばれており、そのまま標準和名として通用するようになりました。足の数がカニとは違いますし、形も普通のカニよりははるかに大型なのでタラバガニを他の動物と見間違うことは余りありません。日本近海では4-5種が知られており、内タラバガニ(Paralithodes camtschaticus)、アブラガニ(P. platypus)、ハナサキガニ(P. brevipes)の三種は食用資源としても重要です。

タラバガニは中国語での正名を「堪察加擬石蟹」といいます。通常使用にこれではさすがに難しすぎるので、俗称を(阿拉斯加│アラスカ)帝王蟹、鱈場蟹などと呼びます。台湾では帝王蟹の名前で主に日本から輸入したものが売られており、店頭価格が1万円を超えることも珍しくない高価な食材です。他においしいカニがたくさん食べられるので、普通の人はまず食べません。台北にも専門店が数件あるのですが、どう考えても日本で食べた方がおいしくて安上がりです。

冷凍品などで通常我々が目にする甲羅の赤いものは一度加熱されたもので、タラバガニも海中では他のカニと同じように青緑色の甲羅を持っています。甲殻類の殻に含まれる加熱して紅くなる色素はアスタキサンチンという成分で強烈な抗酸化作用をもち、近年は化粧品や健康食品としても身近になっています。ちなみにアスタキサンチンの中国語名は「蝦青素」、または「蝦紅素」といい、加熱前後のどちらに焦点を当てるかで名前が変わるという珍しい成分名となっています。

そういえば鮮やかなピンク色のフラミンゴも、食物から摂取したアスタキサンチンが沈着してあの色になっているのだそうです。蟹の赤とフラミンゴの赤が同じ物質だなんて不思議ですね!


牡蠣鹹稀飯│牡蠣粥

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
カキを使った醤油味の粥『牡蠣鹹稀飯│牡蠣粥』のレシピを紹介します。カキのうま味を存分に楽しめるお粥です。豚肉も少量入っているのでうま味も増しています。

お粥は中国語でも「粥」と書きます。また中国各地で多くの方言があり、代表的なものに「大米粥」、「稀飯」、「糜」、「撩命湯」、「黏粥」などがあります。米以外の雑穀で作る粥も多く、トウモロコシ、粟、蓮実、ハトムギ、ソバなどでつくったもの、またそれらを混合したものなど多くの種類があります。

粥は当然のことながら普通のご飯よりもカロリーが低く、半流動食なので普通のご飯より消化も楽になっています。そのため粥は病中病後食として古くからアジア各地で用いられてきました。薬材を加えた薬膳粥も非常に種類が多く、中国や台湾では中医師から粥のレシピをもらって治療を行うこともあります。

中国では農耕の伝来とほぼ同時に食べられ始めたと考えられており、古過ぎてはっきりといつの時代から食べられていたのか分かっていません。唐代にはお茶で作る粥『茗粥』が流行し、清代には黃雲鵠という人によって中国各地の粥のレシピだけを集めた《廣粥譜》という書籍も著されました。

中国の各地には『廣東粥』、『潮州粥(糜)』、『福建粥(糜)』、『江南粥』、『棗莊粥(稀飯)』、『河南稀飯(澥)』、『山東粥』など地名を関した著名な粥料理の体系があり、一部は台湾でも軽食として定着しています(カッコ内は当地での方言です)。台湾では中国各地の珍しい粥が一挙に食べられるので、それだけを目当てに旅行してもなかなか面白いですよ!


蘑菇煮白蘆筍│ホワイトアスパラガスとマッシュルームの中華煮込み

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
西洋風なのに中華!ごま油を加えると一瞬で風味が変る『蘑菇煮白蘆筍│ホワイトアスパラガスとマッシュルームの中華煮込み』のレシピを紹介します。料理名長いですね(笑)。チキンスープで煮込んで作ります。

いわゆるホワイトソースはクリームソースとも言われ、フランスではソース・ベシャメル(Sauce béchamel)と呼ばれます。中国語では白汁、白醬または貝夏媚醬と書きます。台湾では白醤と書くのが一般的です。17世紀にフランスのルイ・ド・ベシャメイユ (Louis de Béchameil)または彼の部下が考案したものが最初といわれています。

ベシャメイユが考案した(といわれる)ソースも、当時のウクセレス候国の料理人だったフランシス・ピエール・ド・ラ・ヴァレンヌ(François Pierre de la Varenne)が発明した牛乳と油を使ったソースを元にしたと考えられており、実際のベシャメルソースを誰が本当に発明したのかに関しては議論があるようです。

中国には英国やフランスの租界ができる清末の混乱期に伝わりました。アヘン戦争などで国内がドロドロに混乱していたようですが、ちゃっかり料理を学び取っているのは中国人のしたたかさと言えます。

擔擔麵│タンタン麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
四川風ですが辛味を抑えた本格『擔擔麵│タンタン麺』のレシピを紹介します。ひき肉とテンメンジャンで作る肉醤をラーメンなどに乗せて作ります。麺とスープはなんでも良いのでインスタントの塩ラーメンで作るのが簡単ですが、本格的に麺から作っても良いでしょう。

タンタン麺のタンタンは漢字で「擔擔兒│担担(ㄦ)」と書き、四川省成都の方言で天秤棒を指し、古くは天秤棒でこの料理を売り歩いたことに由来しています。台湾の『擔仔麵』の「擔仔」と同じものですね。つい最近まで本家四川省では一般的な麺を売り歩くスタイルだったのでしょう。

発祥は1841年ごろ、四川省自貢の陳包包というあだ名の男性が考案して、成都で売り歩いたのが始まりとされています。日本の江戸時代のそば屋のように天秤棒の片側に七輪と鍋を、もう一方に食材と食器などをのせ、担いで売り歩いていたそうです。案外江戸時代のそば屋台のスタイルを出島経由で出入りしていた商人もしくは苦力が中国に伝えたのかも知れません。

『タンタン麺』の肉醤は余ったらチャーハンの具にも出来ます。テンメンジャンとラー油の甘辛い味付けがポイントです。ぜひ再現してみてください。


 
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