雞肉飯│鶏飯

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
中華米食シリーズ。他にもたくさんありますがここらで一区切り。最後はおなじみ『雞肉飯│鶏飯』のレシピを紹介します。今回は1970年くらい、一昔前の新聞に載っていた『雞肉飯│鶏飯』のレシピを紹介します。現在のものより"懐かしさ"を感じることができるかもしれません(笑)。過去の同名レシピはこちらから。

せっかくなので1970年代の台湾で起きた様々な事件をざっとまとめます。

まず忘れてはいけないのが1971年、台湾の国連脱退です。アメリカの思惑に翻弄される形で常任理事国の座を追われました。いわゆる「ニクソンショック」ってやつが引き金ですね。中華民国は抗議の意味で国連を脱退しますが、その後何度も国連再加入を申請しては拒否され続けています。これをうけて翌1972年には日本との正式な国交がなくなりました。

つづいて1975年、日本では蒋介石として知られる中華民国総統蔣中正が死去します。清末の混乱期に生まれ、日本へ留学、対日戦争、二度の世界大戦と共産党との内戦、そして台湾への逃亡、中華民国の軍事独裁政権の確立、経済発展などなど、とても小さなスペースでは書ききれないほどの濃密な人生を歩んだ男がこの年の4月5日、士林の官邸で心臓病にて死去しました。

さらに1977年、日本ではあまり有名ではありませんが台湾最初の不正選挙抗議事件である「中壢事件」がおきました。あらましを簡単に説明すると、国民党が桃園県の首長選挙に不正に介入して票を操作、それを知った民衆が警察署及び消防署に放火して破壊、鎮圧するために出動した警官の発砲により一般人が死亡したという事件です。後の民主化に繋がる端緒の事件とも言われます。昨年この事件に関わったとされる人物が事のあらましを告白し、票の操作及び放火は実はすべて国民党の民間人スパイが行ったことが明らかになり、国民党に対する信頼性を著しく損ないました。結局選挙は民衆寄りの政策を掲げる許信良が当選し桃園県長となりますが、彼は国民党籍を剥奪されてしまいます。

1978年は1971年の国連脱退とも関連しますが台湾はアメリカと断交、この混乱を受けて時の総統蔣經國(蒋介石の実子)が一時的に台湾での選挙の中止を発表しました。これに反発した高雄の民衆が逮捕・投獄されましたが、中壢事件後の桃園県長許信良が支持者らと共に釈放を求め台湾初とされるデモを行いました。この台湾初のデモに到る流れを「美麗島事件」と呼び、台湾民主化に向けた大きな一歩となりました。この時の投獄者の弁護団の一人に後の総統陳水扁がいます。

同じく1978年は南北を縦断する高速道路である現在の国道1号が開通、翌1979年には桃園国際機場が開業し、台湾の経済発展を牽引していきます。また1973年と1979年のオイルショックは台湾経済にも大きな影響を与えました。

70年代の台湾をざっくりまとめてみましたが、ここ10年より民衆が忙しそうに感じるのは私だけでしょうか?そんな賑やかな1970年代、当時のレシピは書籍よりも新聞が主体で、各紙は毎日の紙面に必ず家庭料理のレシピを載せていました。当時の主婦は新聞のスクラップをたくさん集めてノートに貼り付け、オリジナルのレシピ本を作っていたそうです。


驢打滾│リューダーグン、落花生団子

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難易度: 調理時間:3時間
中華米料理シリーズ。今回は満族の伝統料理、つまり清王朝の宮廷料理でもあった『驢打滾│リューダーグン、落花生団子』のレシピを紹介します。台湾を含む清朝の支配が及んだほとんどの場所でおやつとして食べられるお菓子です。

『驢打滾』は別名を『豆麵糕』ともいいます。料理としてはかなり珍しい名前ですが、当て字でもなんでもなく「ロバ(驢)が地面を転がりまわって泥まみれになった(打滾)」姿に似ている事から名付けられているそうです。すばらしいネーミングセンス!北京あたりでは元宵節に『湯圓』の代わりにも食べられます。通常は小豆餡を遣って作りますが、レシピではちょっと珍しい落花生とママレードジャムを混ぜた餡を使っています。

ロバは中国でも古くから家畜として飼育されてきました。少々小型なのが玉に瑕ですが、少食で強健、寿命が長く、食肉にもなり、熱帯から寒冷地、高山までほとんどの環境に適応し、世界各地の古代文明にも飼育の記録が残っているほど古い歴史を持つ優秀な家畜です。

古代から近代まで日本にもちょくちょく移入されているらしいのですが、なぜか日本ではまったく定着せず「畜産史の謎」とまで言われています。現在世界のロバのなんと1/3が中国で飼育されているそうですが、今現在日本にいるロバは多くてもせいぜい数百頭に過ぎないそうです。そういえば牛や馬に比べてまったく見かけませんね。

そんなわけで日本(そして台湾)ではほとんどロバ肉を食べることはありませんが、中国北部、とくに北京あたりではロバ肉は盛んに食べられます。筆者も数度食べたことがあり、味付け次第ですがかなりおいしいです。チャンスがあれば皆さんも一度食べてみてください。

そんなロバが地面を転げまわって泥だらけになった姿を模したお菓子『驢打滾』、ぜひ自作に挑戦してみましょう。『驢打滾』は台北にもいくつか専門店があります。



河粉、phở│米麺、フォー

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
中華米食シリーズ。今回は米で作る麺『河粉、phở│米麺、フォー』のレシピです。普通市販の乾燥させたものを使うと思いますが、作り方を知っておけばあら不思議、いろんな料理に応用できちゃいます。

中国南部から東南アジアにかけて広く広がる米麺『河粉、phở』。米を使っているのでその歴史はかなり古い…ように思えますが、実は生まれたのは近代、1860年頃といわれています。一説によると『河粉』は現在の広東省広州沙河で生まれたので、『河粉』と呼ぶのだとか。その後広東省潮州で流行し、潮州出身の移民らによって中国各地、東南アジアにもたらされました。

台湾では専ら『河粉』と呼ばれますが、 本場潮州では『粿條(gui-tiao)』の呼び名の方が普通です。東南アジア各地の現地語は『粿條(gui-tiao)』の発音を取って、『ก๋วยเตี๋ยว│クァィティァォ(タイ語)』、『គុយទាវ│クィティゥ(クメール語)』、『Kuetiau│クェティァゥ(マレー語)』と呼ばれます。ベトナム語の『phở』はフランス統治の影響からかフランス語の「feu│フ(炎)」が由来だと言われています。

日本にもベトナム料理店がたくさんあり、簡単に米麺が手に入るようになりました。『河粉、phở』は『うどん』や『ソバ』よりも簡単に自作できるので、ぜひ家庭で挑戦してみていただきたいと思います。生『河粉』は乾燥したものを水で戻したものより米の風味が強くておいしいですよ!


麻糍│ もち

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難易度:☆ 調理時間:3時間
中華米料理シリーズ。台湾の米料理といえばこれを紹介しないわけには行きません。『麻糍│ もち』のレシピを紹介します。色々な作り方があるのでまとめていくつか紹介しちゃいます。

『麻糍』は日本語の「もち」に漢字を当てたもので、台湾語で「Moa-Chi」などのように発音します。『麻糬(発音同じ)』などとも書かれます。

我々日本人が日常的に食べる杵と臼で搗いたいわゆる「搗き餅」は、実は世界的にみてもかなりの少数派。というか日本と台湾(および客家のすむ福建、広東省の一部など)くらいでしか食べられません。その他大多数の地域では「搗き餅」ではなく、もち性を持つ穀物の粉に熱湯を注いで作る「練り餅」を食べます。

台湾の搗き餅は大きく二系統に分けられます。一つはもちろん日本人が伝えた『もち』で、もう一つは客家に伝わる『糍粑(もち)』です。日本で餅の製作が始まったのは古墳時代(7世紀ごろ)といわれているのですが、このころ中国にあった王朝は唐。杵と臼で搗く『もち』は遣唐使により唐から伝わったという学説もあります。客家は唐王朝の生き残りとも言われるので、唐から伝わった日本の『もち』と、唐王朝の末裔である客家の『糍粑(もち)』が台湾に同居している(かもしれない)というのは不思議な話です。

「搗き餅」、「練り餅」の別に関わらずどの地域でも『もち』はハレの日に食される縁起物。もちろん台湾でも年越しや成人の祝い、そして各種お祭りで食べられます。台北市内にもいくつか有名な餅の専門店があるので、旅行時に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?日本のものとほとんど変わらない見た目と味に驚かれることでしょう。


粿粉│各種米粉料理ベース

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
中華米料理シリーズ。今回はちょっと趣向を変えて台湾で使われる米を粉にした各種の食材を作り方とあわせて紹介します。紹介するのは『米漿』、『粿粉團』、『水磨粉』、『潮粉』、『生粉』、『熟粉』の六つ。一部はそのまま食べられます。

今回は日本統治時代の台湾の米の話を少々いたしましょう。

日本統治が始まってから1910年代後半まで、実は台湾ではほとんど蓬莱米、いわゆるジャポニカ米(今我々が普通に食べている米のことです)は生産されていませんでした。代わりに生産されていたのが在来米、いわゆるインディカ米(タイ米などの細長いタイプの米)です。

総督府がやってきてまず手をつけたのは台湾で生産されていたインディカ米の"把握"です。どんな品種があるのか、どうやって作っているのか、どれだけの収穫があるのか、病気は、肥料は、加工方法は…とあらゆる統計を厳密に取り、分析しました。

その結果様々なことが分かったのですが、中でも面白いのは台湾で作られているインディカ米には"約1400種類(雑種含む)"ほどの品種が雑多に栽培されていたこと。今現在日本で市場に出回っている食用米の品種数が250種類くらいなので、あまりにも膨大な種類がめちゃめちゃに作られていたことがわかります。総督府は1907年からこれを整理、病害に強く、収穫率が高く、味が良く、栽培が容易な種を10数年かけて選別、同時に栽培を奨励していきました。これにより統治前後の台湾インディカ米の単位あたりの収穫率は実に二倍 (それでも現在の半分ほどですが…)ほどに増えることになります。これと平行してすすめられたのがジャポニカ米の導入で、インディカ米の研究と平行して、台湾の気候に合った品種の選別、栽培実験を重ねていきました。ジャポニカ米の栽培が統計に登場するのは1920年からで、導入と同時に一気に栽培が拡大し「農業台湾」の名を内地に轟かせることになったのです。

米(特にジャポニカ米)の栽培が拡大していくにつれて総督府の頭を悩ませる一つの問題が発生しました。日本統治開始時の台湾農業の中心は"製糖”で、主要な経済作物として栽培が奨励されていました。ところが米の栽培の方が儲かるとなると砂糖栽培をやめて米農家に鞍替えする農民が続出し、砂糖の生産量が低下するという「米糖相克」が起きるようになったのです。この時期の「米糖相克」は経済学的には非常に面白いテーマで多くの研究論文があります。

とまぁ、日本統治時代の台湾の米栽培については、製糖、製樟脳や果樹、灌漑、そして当時の貿易や内政、外交、そして戦争と密接に係わっています。ちなみに総督府時代の統計データはまだ完全にデジタル化されていないので、データをまとめて分析するだけで様々な発見があり、場合によっては学術論文になることも。興味と根気があるかたは総督府時代の統計データ分析に挑戦してみてください。面白い結果が得られたらぜひ教えてくださいね!


與佛有縁燴飯│仏さまとご縁があるあんかけご飯

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
中華米食シリーズ。まったく奇妙な名前の『與佛有縁燴飯│仏さまとご縁があるあんかけご飯』のレシピを紹介します。名前から分かるように仏教由来の素食の一つですが、必ずオイスターソース(肉由来)を使わなければならないという名前だけでなく調理方法も奇妙な料理です。

『與佛有縁燴飯』はもともと広東省のお寺で食べられていた素食の一つ『素什錦燴飯』という料理が元になっています。これを某ホテルの料理人がアレンジしたのがこの料理。救いを願う我々普通の民衆はこの料理を口にして仏様とのせめてもの縁を願いましょう。(中国の信心深い仏教徒は決して動物由来の食材を口にしないのでもちろんこの料理を食べることはできません。 )

なぜ素食にわざわざオイスターソースを使うのかというと…。


釈迦の内弟子の一人に「目蓮(モッガラーナ)」という人物がいます。彼は釈迦の弟子のうち最も神通力に長けていたとされる人物で、彼は生前の行いの報いとして餓鬼道に落とされていた自身の母親を様々な人の力を借りて救い出しては解脱させました。この物語は儒教にも取り入れられ、「目蓮救母」という忠孝の故事として広まっています。台湾の様々なお寺の壁画にも意匠が取り入れられているので興味がある方は探してみましょう。

この目連が母を助けるストーリーは《目蓮經》という経典に書かれているのですが、実はこの物語は「盆踊り」の由来ともなっていまして、現代日本人にも密接にかかわりがあるのです。この《目蓮經》はその内容の面白さから様々な派生作品を生み、多くの中国人に愛されてきました。

料理名の由来はこの派生作品の一節から。簡単に説明すると、目蓮は母を救うために目の前に広がる大きな海を渡らないといけませんでした。この時目蓮が持っていた杖で海底を衝くと付近にいた牡蠣が衝撃で地獄に落ちてしまいました。カキはこれを機に「仏と縁を結ぶことができた」という話があるのですが、これが「カキ」を使った精進料理が「與佛有縁」と呼ばれるようになった由来です。

この料理を作って食べるときは話のネタに困らなさそうですね(笑)。

過橋米線│雲南式ビーフンしゃぶしゃぶ

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難易度:☆ 調理時間:3時間
中華米料理シリーズ。雲南省伝統のビーフン料理『過橋米線│雲南式ビーフンしゃぶしゃぶ』のレシピを紹介します。脂肪たっぷりの鶏肉を使って表面に油が浮くほど煮出した熱々のチキンスープを鍋に注ぎ、薄切りにした具と米線をしゃぶしゃぶして食べる不思議な料理となっています。

この料理は雲南省蒙自市、すなわち中国雲南省紅河哈尼族彝族自治州蒙自市という非常に複雑な地名の場所で130年ほど前に生まれた料理です。正式な地名から分かるようにハニ族とイ族という少数民族が多く暮らしています。

料理名の「過橋」とはそのまま「橋を過ぎる(渡る)」、「米線」とは雲南方言でビーフンのことです。ただし我々が知る細いビーフンとは違いラーメン麺ほどの太さがあります。

伝説によると苦学生の夫のために妻がアツアツのチキンスープと様々な具、そして米線を同じ鍋で調理して生まれたといわれています。学生が勉強する場所を訪れるためには小さな橋を渡らなければならなかったそうですが、弁当を持って自分のもとを訪れる妻を見た学生が「今日の料理は何だ?」と大きな声で訪ねたところ、たまたま橋を渡っていた妻が「過橋米線!」と答えたのが由来になっているのだとか。一昔前のドラマのワンシーンのようですね(笑)。

この『過橋米線』、日本でも一部のレストランで少し形を変えたものが食べられるようです。台湾には『過橋米線』の専門店があります。旅行時に挑戦してみましょう。ちなみに火傷注意です。


酒釀蛋、酒釀年糕│チューニャン卵、チューニャンぜんざい

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
中華米料理シリーズ。前回作った『酒釀』を使って、『酒釀蛋│チューニャン卵』と『酒釀年糕│チューニャンぜんざい』の二種類の料理を作ってみましょう。『酒釀』なしで再現するなら米粒入りの甘酒を使って作ると簡単です。

さて、ここで甘酒…というかお酒の歴史を簡単におさらいしておきましょう。日本で甘酒(のようなもの)が記録に現れるのはなんと《日本書紀》。「醴酒(こざけ)」という名称で登場します。古代日本で作られていた甘酒(のようなもの)は唾液で糖化させてから作る「口噛み酒」であったといわれています。

実はこの「口噛み酒」、もともとは古代台湾の原住民、つまりオーストロネシア語祖族が世界各地に伝えたともいわれています。口噛み酒が古代台湾の原住民の手により海へ、米が雲南省あたりから東へ。この二者が出会い古代日本に甘酒がもたらされることになった(かも知れない)なんて、なんとも壮大な歴史を感じさせてくれますね。

さてこの口噛み酒は唾液中の酵素によってデンプン→糖の分解を行います。この糖を酵母によって糖→アルコールと変化させてエタノールを得るのです。このデンプン→糖の反応を糖化、糖→アルコールの反応をアルコール発酵と呼びます。実は麹菌が担当するのはこの糖化の部分のみ、麹菌だけを米に作用させると甘いだけの甘酒(『酒釀』)が出来ます。酒粕(酒糟)には麹菌だけでなく酵母が含まれるので糖化と同時にアルコール発酵が進み、これを使うとアルコール分を含む甘酒(『酒釀』)が出来ます。ちなみに酵母で得たアルコールを抽出したのが日本酒です。もちろんデンプンさえ含んでいれば原理的にはどんな食材からでも『酒釀』を作ることができ、世界各地には様々なデンプンを発酵させて作ったアルコールがあります。お酒好きには旅行の楽しみの一つとなっていることでしょう。

台湾訪問時にはぜひ『酒釀』を使った様々な料理を食べてみてください。


酒釀、紅糟│中華酒麹、福建紅麹

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難易度: 調理時間:数日
中華米食シリーズ。続きましては今まで何度か調味料として紹介した『酒釀、紅糟│中華酒麹、福建紅麹』を自作してみましょう。今回は豪華に『酒釀』と『紅糟』の二種類のレシピを一気に公開です。

『酒釀』は甘酒と同じ製法で作る発酵食品で、古くは甘味料としても使われました。というかアルコール発酵させないものが甘酒、アルコール発酵させると『酒釀』くらいの違いしかありません。あとは麹の品種で微妙に味が違いますが、ほとんど同じ料理といってもいいでしょう。中国南部では『酒釀』を冷やして白玉を浮かべた『酒釀湯圓』が盛んに食べられます。日本で作るなら冷やした甘酒に白玉を浮かべて簡単に再現できます。

『紅糟』はご存知福州料理を代表する調味料で、『紅糟』を肉にまぶして揚げた『紅糟肉』はあまりにも有名。福建料理の流れを引く台湾でも盛んに食べられます。独特の風味と旨みが特徴で、多くの料理に調味料として使われます。近年は『紅糟』に含まれるモナコリンKという成分に血中コレステロールや血圧を低下させる効果があることが分かり、健康食品としてもにわかに注目を浴びています。というかコレステロールを低下させるスタチン系の医薬品は紅麹の研究から生まれたものもあるほど。健康効果は折り紙つきのようです。

麹は米と水だけでいくらでも増やせるのが良いところ。昔ながらの発酵食品を家庭で再現してみましょう。種になる酒麹、(白)麹、紅麹は通販で手に入ります。





荷葉飯│ハスの葉飯

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難易度: 調理時間:2時間
中華米料理シリーズ、続いては『荷葉飯│ハスの葉飯』のレシピです。ハスの葉で炒飯を包んで蒸して作る、豪華な宴会料理です。ハスの葉さえあれば日本でも作れます。

ハスの和名はその実の形状から「蜂の巣」 が訛ったものといわれています。蜂といえば台南市で行われる「鹽水蜂炮」という祭りをご存知でしょうか?「爆竹で無病息災を祈る」という祭りですが、百聞は一見に如かず、まずは動画を紹介しましょう。


「鹽水」は地名、「蜂炮」はロケット花火のことで、鹽水蜂炮はそのロケット花火を"人に向けてぶち当てる(笑)"という祭りのことです。

もともと…、本当に元々は1885年に漁民らが疫病を払うために鳴らした爆竹が由来になっているのですが、これが徐々に周辺の村に伝わり、徐々に形を変えながら、様々な俗信を生み、現在のような形になりました。台湾政府から文化遺産にも指定されています。

台湾全土、というか中華圏全土を見渡してもこれほど"クレイジーな祭り"はあまり見当たりません。一応管理委員会みたいなものがあり花火一つあたりの火薬量や間隔等が規制されてはいますが、その規則をかいくぐり毎年記録を超える大型の発射台が準備されては大きなニュースになります。

ロケット花火を"間近で受けるほど健康になる"という迷信がいつからか生まれたため、動画のように発射台の間近にヘルメットと防火布に身を包んだ観客らが押し寄せています。観光客も参加できますが、必ず地元の人らと一緒に完全武装して祭りを楽しんでください。ちなみに完全武装とは、「フルフェイスヘルメット」、「首に巻く不燃性のマフラー」、「不燃性の長袖長ズボン」、「登山靴」、「軍手」、そして「対衝撃性のある下着」です。中途半端な格好で参加すると全身火傷を負うことになるのでお気をつけて。

この祭りは毎年の元宵節(農暦1月15日)に台南武廟を皮切りに各地で同時進行的に始まります。この時期ここだけでしか味わえない特殊な祭りですので、時期が合えば参加を検討してみてはいかがですか?「台南人の心意気」を感じることができます。怪我にはくれぐれも気をつけて。



倫教糕│もち米蒸しパン

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内+下準備
中華米料理シリーズ、続いては広東省のある地域で生まれた『倫教糕│もち米蒸しパン』という料理のレシピです。モチモチの蒸しパンが作れます。

料理名にある「倫教」とは広東省仏山市順徳区倫教という地名のことです。このあたり一帯は古くは順徳県と呼ばれ美食の都として栄えました。世界中で中華料理の代名詞ともなっている広東料理の下位分類には、「広州菜」、「潮州菜」、「東江菜」、そして「順徳菜」があるといわれ、中でも順徳は広東料理の始原であるとも言われています。細かいことを言うと、もともと明代に到るまで順徳という地名は存在せず、古くは太艮、またはこれが訛って太良、更には鳳凰山という山があることから鳳城とも呼ばれました。そのため歴史を強調して言う場合は「順徳菜」ではなく「鳳城菜」とも呼びます。

倫教はそんな順徳の一地域で、「糕村」の別名を持ちます。もちろんこの別名は今回紹介する『倫教糕』、つまりもち米で作る蒸しパンを150年ほど前に生み出したことから名付けられました。現代の世界各地で食べられる『米蒸しパン』の元祖とも言える料理なのです。

ちなみにこの料理は香港では『白糖糕』などとも呼ばれます。他にも各地で様々な別名があるようですが、すべては「倫教」に端を発します。150年前…、清末の混乱期によくこんな料理を生み出せたものですね…。

この『米蒸しパン』、今では中華全域に広がりもちろん台湾でもいたるところで食べることができます。現代人の趣向に合わせたコンビニ商品の方がおいしいかもしれませんが、たまにはオリジナルをリスペクトして日本で再現してみるのも悪くないでしょう。パン作りの材料があれば家庭ですぐに再現できます。


湖州鮮肉粽│湖州風豚肉ちまき

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難易度: 調理時間:3時間+下準備
中国米の一大産地湖州から名物『湖州鮮肉粽│湖州風豚肉ちまき』のレシピを紹介します。巨大な鍋で煮込んで作る大き目のちまきです。

粽(ちまき)の字は元々「糉」と書きました。現代の字は発音が同じ別の字を当てたものです。元々の漢字は「米を集めて作ったもの」を意味し、まさにちまきの意味にピッタリです。古代の医書《本草綱目》にも記載があるのでちょっと抜き出して見ましょう。

古人以菰蘆葉裹黍米煮成、尖角、如糉櫚葉心之形、故曰糉、曰角黍。

古代より三角錐方に作り、今とほとんど形は変わっていないようです。 今より2000年ほど前の戦国時代にはすでに多くの地域でちまきが食べられていたことが分かっており、その歴史の深さに驚かされます。中国各地、というより中国の影響を受けたあらゆる地域にちまきは伝わっており、その調理法や具も千差万別です。中国出身の人にちまきを作らせると出身地域どころか民族まで当てられるほど多様性と伝統に富んだ料理でもあります。

今回紹介するのは中国の米の都湖州のちまき。湖州は中国浙江省、中国三大淡水湖のひとつ「太湖」の周辺にある風光明媚な都市です。湖州をはじめとする浙江省では古来より中国語呉方言と呼ばれる特殊な方言を話し、いわゆる普通話はあまり通じません。また湖州には清末に開墾のため福建省閩南地域から多くの移民が集められました。これら移民の子孫は福建語閩南方言を話すため、なんと台湾語がある程度通じます。台湾語を話せる台湾人が旅行に行くとちょっと面白そうですね。

湖州は米の産地としても有名ですが、古くは上質な絹の産地としても有名でした。また近年は工業も盛んで台湾からの出資者が工場を建設し経営するという例も多く見られます。台湾語が通じるというのも大きいのかもしれませんね。

というわけで米の都湖州の伝統料理『湖州鮮肉粽│湖州風豚肉ちまき』のレシピです。本物は人の腕ほどもある巨大なちまきですが、適当にアレンジして作ってみましょう。そしてこれ、なんと台湾でも食べられます。


金包銀│黄金炒飯

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
金色に輝く美しい『金包銀│黄金炒飯』のレシピを紹介します。その名の通り卵黄の「金」で米の「銀」を包んだ美しい料理です。

中国各地で古来より主食として食べられてきた米。しかし古来より炊いて余ったご飯を翌日以降どうやって調理するかは常に料理人の頭を悩ませて来ました。この問題に対する一つの回答が「炒飯」です。

中国各地にはほとんど無限といって良いほどの様々な炒飯が存在します。どれも特色がありますが、米粒がすべてパラパラと分かれ、米粒の表面にうっすらと油がのり、しかし油っこくないというのがすべての炒飯に共通する「技」です。この技法のキモは調理に使う油の量と火加減ですが、他にも「ジャポニカ米」と「インディカ米」を半々ずつ使用するなど、細かな技が各種あります。

日本統治時代に台湾にもたらされた「ジャポニカ米」、いわゆる「蓬莱米」は今でも台湾人の食卓に毎日並ぶ主食となっています。当時天皇家にも納められていた台湾産の米は現在でもブランド米として流通しています。日本がもたらした「おいしいお米」は今でも台湾に脈々と受け継がれているのです。

「台湾と米」について語り出すとかなりの長文になってしまうので、今日はこの辺で…(笑)。

今回からしばらく中国全土の米を使った料理をぽつぽつと紹介していきたいと思います。炒飯、餅、粥、粽、糕など日本でも作れるおいしい米料理をお楽しみに!



粉粿│キャッサバゼリー

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾伝統のゼリー状の食材『粉粿│キャッサバゼリー』のレシピを紹介します。『豆花』や各種ドリンクなど様々なデザートに配合される「Q感」が特徴の料理です。

台湾旅行に慣れてくると道端の店で適当に注文して食べるデザートが恋しくなってくるもの。今回は台湾の各種デザートには欠かせない『粉粿』のレシピを紹介します。中国語で「Fen guo」と呼んでも通じますが、やはり台湾で注文するなら「Hun gui」と台湾語で読んで注文したいところ。各種『カキ氷』や『豆花』にトッピングしても美味です。

材料にはキャッサバのデンプンを使います。日本ではキャッサバはそれほど有名な食材ではありませんが、東南アジアからインド、アフリカなどの熱帯地域においては炭水化物源として非常に重要な植物です。学名を Manihot esculenta といい、塊根に溜まったデンプンを食用にするいわゆるイモ類に分類されます。実はキャッサバの単位面積当たりの生産カロリー率はすべてのイモ類、というか食用植物中最高であり、米やコムギをも凌ぎます。毒があるので食べるには毒抜きをする必要があるのですが、イモ類だけに栽培も簡単で、世界中で飢餓を救っている優れた食用植物なのです。

このキャッサバを毒抜きして加工したのが「キャッサバ粉」。日本でも手に入ります。



台湾では他にも『粉圓│タピオカ』の原料としても使われます。

『粉粿』未経験の方がいたら、ぜひ台湾訪問時に味わってみてください。



二冬鮑魚│アワビとシイタケとタケノコの中華風あんかけ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
福建から台湾で食べられる伝統料理『二冬鮑魚│アワビとシイタケとタケノコの中華風あんかけ』のレシピを紹介します。材料を中華スープで煮込んで作るだけの簡単な料理ですが、それぞれの食材が合わさって濃厚なうま味を楽しめます。

料理名の「二冬」とは「冬笋│タケノコ」と「冬菇│シイタケ」のこと、「鮑魚」はもちろん「アワビ」のことです。アワビは貝類ですが、中国語では伝統的に「鮑魚」と魚の字をつけて呼びます。古代中国で水中にすむ生物は「鱷魚│ワニ」などほとんどが魚の字をつけられていたので、アワビもそういうものと考えられていたということでしょう。でもアワビ以外の貝類には魚の字は使わないんですけどね…。

アワビは古くは「鰒魚」と書かれ、中国史上多くの英雄らにも愛されました。特に三国志の曹操のアワビ好きは有名で、彼の死後故郷の徐州では葬儀にアワビ200匹を供えたという伝説も残されています。

中国の東北部でもアワビは採取されますが、最高品質のアワビはやはり日本産のもの。中国でも高級料理店で一枚数万円もするようなアワビはほとんどが日本から取り寄せられた干しアワビを戻したものが使われます。日本産のアワビは古来より中国で非常に珍重されてきたようで、宋代は日本のアワビを「倭螺」と呼び、それを運んでくる船を「宝船」とも呼んでいました。もし国産の干しアワビが手に入る人がいれば、中国の友人に送るとものすごく喜んでもらえそうです。

今回紹介する料理は缶詰を使って作るのが現実的ですが、家庭で作っても非常に濃厚なうま味を楽しめます。ぜひ再現してこのおいしさを味わってみてください。



軟蟳粥│福建風カニ雑炊

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難易度:☆ 調理時間:2時間
福建の老ホテル「聚春園」の名物料理といわれる『軟蟳粥│福建風カニ雑炊』のレシピを紹介します。カニ肉ともち米を中華スープで煮込んで作ります。

簡単に福建料理についておさらいしておきましょう。

福建料理は中国八大菜系の一つで、歴史的には大きく福州菜と廈門菜の二つに大別されます。このうち福州菜は現代に到るまで更に福州、閩南、閩西などいくつかの細かな流派に分かれました。小分類の福州菜は台湾へも多くの移民を送り出した泉州を中心とした地域の料理で、薄味爽快、新鮮、酸味や甘味を中心とした味付け、また紅麹を使った料理が特徴です。多くの魚介料理の他、スープ料理にも定評があります。閩南菜はこれまた台湾へ多くの移民を送り出した漳州一帯の料理で、酸味と辛味を中心とした味付け、また食材のうま味を引き出すような調理方法が特徴です。閩西菜は福建長汀地域から西南一帯の料理で、塩辛く辛めの味付け、また山の幸を多用したちょっと奇抜で独特な料理が多くあります。廈門菜は福州菜と同じような菜系ですが、それに加えて小皿に乗った小菜、野菜だけを使った素食、そして薬膳が多い点が異なります。

これらのうち福州菜と閩南菜は台湾料理に深い影響を与えており、食べ比べると「なるほど!」と思える多くの発見をすることができます。

いままで何度もこのブログで書いていますが、「台湾料理」→「福建料理」/「(台湾)客家料理」→「(広東)潮州料理」という料理の歴史を遡るグルメ旅行は本当におすすめです。ただのツアーでは絶対に行かない、日本では決して体験できない、そしてすべて台北市内で完了するHigeneおすすめのグルメツアー、ぜひご自身で計画を立てて色々なレストランを巡ってみてください。

それでは福建の名菜『軟蟳粥』をお楽しみください。ちなみに台湾でも食べられます。



豆腐蛎│福建風カキ豆腐

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
福建省の伝統料理『豆腐蛎│福建風カキ豆腐』のレシピを紹介します。カキと豆腐をシイタケのダシであわせた料理で、どこか和食の雰囲気をもつ中華料理です。

もともと福建省では遠方より訪ねてきた友人をこの料理で出迎えたそうです。これには豆腐の製法が「液体から個体になる」→「河などの氾濫で通れなくなった道を固めて、往来の安全を保証する」という願掛けによるものだそうです。その意味ではこの料理の最後に加える水溶き片栗粉も、多めに加えた方が良いかもしれません。

ご存知のように中国語では「朋友」と書いて友人の意味を表します。「朋」の字はもともと通貨の代わりとして使われていた貝殻を紐に通して一まとめにし、更にそれを二つ並べたものを示した象形文字です。つまりもともとは「(ある程度まとまった)お金」をあらわす単語でしたが、その字形から「肩を並べた対等なもの」→「友人」の意味でも使われるようになりました。

漢字の「友」も元々は「二つ並べた手」が変化した漢字なので、どちらも「友人」の意味にピッタリの漢字です。

「有朋自遠方来不亦楽」という論語の中の一文がふと思い出されるそんな料理です。簡単に作れるのでぜひ日本でもお楽しみください。

芙蓉鯽魚│フナの芙蓉蒸し

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難易度: 調理時間:1時間以内
湖南省の洞庭地方の家庭料理から『芙蓉鯽魚│フナの芙蓉蒸し』のレシピを紹介します。フナと卵白をあわせた美しい料理です。日本で作るなら他の魚で代用した方がよいでしょう。

料理名にある「鯽(魚、ji4 yu2)」は中国語でフナを意味します。日本語では「鮒(フナ)」と書きますが、どちらももともとは「鰿(ji2)」と書き、異体字の関係にあります。もっともフナを指す漢字はこれ以外にも数多くあり、(魚+脊)、(魚+(束の下に貝))、(虫+責)など様々な異体字があります。それだけ多くの地域、時代に渡って重要視されてきた魚ということでしょう。

中国で食べるフナは日本の川にすむフナと同じものですが、養殖されているので臭みがほとんどなく、うま味も段違いです。日本の川に自生するものを採取して調理することも可能ですが、臭み抜きが非常に面倒くさいので、現実的には他の魚で代用した方が無難です。

またフナには産婦の乳の出を良くするという薬膳効果もあります。この料理は卵で良質なタンパク質も補給し、フナで母乳の出をよくするという薬膳でもあるのです。気になる方はぜひ再現してみましょう。

どんな魚で調理しても非常に美しい料理が完成します。ぜひ一度挑戦してみてください。



火腿蚕豆│ソラマメとハムのあんかけ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
浙江省の家庭料理『火腿蚕豆│ソラマメとハムのあんかけ』のレシピを紹介します。ソラマメとハムを中華スープで煮込んであんかけにした料理で、日本でも簡単に再現できます。

ソラマメは中国語で「蚕豆」と呼びます。日本ではサヤが空に向かって実るため「ソラマメ」と呼ばれ、中国では形が蚕に似ているため「蚕豆」と呼ばれます。

中国には非常に古くから伝わったマメで、なんと紀元前3000年にはすでに食用にされていた記録が残っているそうです。 日本にはインドの仏僧を通じて8世紀に伝わりました。古代とはいえ海峡を挟んだ地域で4000年近く伝来に差がある食材は非常に希です。日本にはソラマメよりもダイズの方が先に伝来(一説によると縄文時代)していたため、ダイズを発行させた「味噌」食文化が発達しました。中国でも紀元前4000年頃から大豆の栽培の痕跡は残っているそうですが、ソラマメが伝来した後マメといえばソラマメを指すようになり、これを発酵させた「豆板醤」食文化が発達しました。

もし古代日本にソラマメが伝わっていると、今我々が食べている味噌はソラマメで作られたものだったかもしれません。

またアジアではほとんど心配の必要はないのですが、ヨーロッパから中央アジアにかけて特定の酵素の欠損による「ソラマメ中毒」を起こす人がいます。人によっては花粉を吸っただけで致命的な中毒を引き起こす場合があるそうで、時代によっては教会や貴族によって食用が禁止されたこともありました。この酵素欠損症は人類全体における酵素欠損の中でも最大のもので、研究によると現在4億人の人がこの酵素を欠損しているとか。最大の人口密集エリアであるアジアにはこの酵素欠損を持つ人はほとんどいないので、ヨーロッパあたりでは結構な割合でソラマメ中毒を引き起こす人がいることになります。この酵素を欠損する人はマラリアに耐性があるそうで、古くからヨーロッパがいかにマラリアに悩まされてきたかを示す自然淘汰の証左ともなっています。西洋の友人がいたらソラマメを食べられるかどうか確認した方が良さそうです。


ちなみにかの有名な数学者ピタゴラスもこの遺伝子を欠損しており、逃亡中に目の前に広がるソラマメ畑に逃げ込めなかったため命を失うことになったとも言われています。


爛糊│江南風肉白菜煮込み

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
蘇州料理は江南地方の家庭料理の一つ『 爛糊│江南風肉白菜煮込み』のレシピを紹介します。白菜と豚肉の千切りをトンコツスープで煮込み、最後にとろみをつけて作る料理です。日本でも簡単に再現できる蘇州の名菜の一つですのでぜひ再現してお楽しみ下さい。『爛糊肉絲』、『黃芽菜爛糊肉絲』とも呼ばれます。(黄芽菜とは蘇州方言で白菜のことです。)


料理名にある「爛」とは、中華料理では食材をくたくたになるまで煮込んだ状態のこと。歯で噛み切らず舌ですりつぶすだけでとろけてしまう状態まで煮込む調理法のことです。これに水溶き片栗粉でとろみをつけて完成する料理なので「糊」の字が付いています。

中国語でご飯が柔らかいときは「飯太軟」と表現しますが、これが更にいきすぎると「飯太爛」と表現します。こうなると米粒はほとんど原型を留めていない状態です(笑)。また、粥の中の米粒が溶けてしまった状態も「爛」と表現します。きらびやかで「絢爛」なイメージのある漢字ですが、こと料理に関してはドロドロとしたあまり美しい形容詞としては使われないようです。

材料にトンコツスープを使うので、九州…特に福岡県出身者にはとても食べやすい料理なのではないでしょうか(笑)?あんかけになっていなければ麺を加えたくなるかも知れません。

白菜と豚肉の濃厚な旨みが味わえる江南の名物料理、ぜひ日本の食卓でも再現してみてください。


炸淮山夾│ヤマイモの網脂包み揚げ

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難易度: 調理時間:1時間以内
福建省の名物料理『炸淮山夾│ヤマイモの網脂包み揚げ』のレシピを紹介します。フランス料理で頻用される網脂(クレピーヌ)という牛の内臓の周りにある網状の脂を使います。

この料理で使う網脂は中国語で「網油」と書かれます。もともとフランス料理でよく使われる食材で、網脂時代はフランス語で「crépine(クレピーヌ)」、これを使って包むこと、また包んで作る料理を「Crépinette(クレピネッテ、クレピネットとも)」といいます。もともと中華料理では使わない部位なのですが、近年の文化交流を受け様々な料理に利用されるようになりました。今回紹介する『炸淮山夾』もそんなクレピーヌを利用した料理です。

料理名にある「淮山(わいさん)」 とはいわゆるヤマイモ、つまり山薬の別名で、特に淮河(わいが)流域で栽培され収穫されたものを指して言います。中国医学でも「山薬」の別名として使われます。

中国では山薬も淮山もナガイモ Dioscorea batatas の根茎を乾燥させたものを指すのですが、ややこしいことに日本では(いつもではないですが)山薬はヤマノイモ D. japonica 、淮山はナガイモと使い分けることがあります。見た目も使い方もほとんど同じで通常はまったく区別する必要がないのですが、時々プロ中のプロから基原植物まで指定した細かい注文が入ることがあるので甘口男としては要注意です(笑)。

今回紹介する『炸淮山夾』はもちろんヤマイモを使って作ります。網脂が手に入らない場合はそのままコロッケにしたり、湯葉や海苔で包んで揚げても美味です。エビすり身とヤマイモのハーモニーをお楽しみください。


写真は湯葉で包んで揚げたもの。
こちらの方が簡単に作れます。

豆腐蒸蛋│豆腐茶碗蒸し

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
日本に和風中華があるように、台湾にも中華風和食というものがあります。今回はそんな中華風和食から『豆腐蒸蛋│豆腐茶碗蒸し』のレシピを紹介します。日本人には少々物足りないかもしれませんが、台湾の多くの家庭ではこんな風にアレンジした和食が作られているのです。

明日以降記事の更新が正常に戻ります。書けていなかった料理のコラムも追加していきますのでお楽しみに!今回の記事も明日以降更新します。


饅頭│中華蒸しパン

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難易度:☆ 調理時間:2時間
中国、特に北京の町中いたるところで見ることができる『饅頭│中華蒸しパン』のレシピを紹介します。小麦粉を発行させて作るパンのような料理で、中国北部ではごはん代わりにも食べられる料理です。

記事は後日!




三絲涼拌豆芽│モヤシと三種野菜の千切りサラダ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
中餐丙級證照」シリーズから『三絲涼拌豆芽│モヤシと三種野菜の千切りサラダ』の紹介です。モヤシと千切りにした各種野菜をドレッシングで和えたサラダ料理です。

記事は後日!11日以降に更新できると思いますので、もうしばらくお待ちください。


鹹蜊仔│台湾風シジミ漬け

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難易度:☆ 調理時間:半日
伝統的な台湾料理『鹹蜊仔│台湾風シジミ漬け』のレシピを紹介します。シジミを醤油で煮込んで冷やした料理で、ほとんどの軽食店で小菜として食べることができます。

『鹹蜆仔』とも『鹹蚋仔』とも書かれます。

日本で現在流通している「シジミ」は実は台湾からもたらされた「タイワンシジミ」を養殖したもの。もともと日本には「ヤマトシジミ」などの在来種が存在していましたが、現在はほとんどがタイワンシジミに生息域を侵され、絶滅の危機に瀕しているそうです。

タイワンシジミは世界中で(主に中国人によって)生息域を広げており、各地で環境問題を引き起こしています。特に日本では在来のシジミとの鑑別が難しいため、産地偽装に利用されたりします(笑)。

料理名にある「蜊仔(ラーアー)」とは中国語では日本語と同じく「蜆(xian)」と書きます。淡水域に生息する貝で、肝臓に作用するオルニチンや鉄分を豊富に含みます。またうまみ成分の一つであるコハク酸も多く、スープのおいしさは日本人なら誰もが知るところでしょう。台湾でも蜆のスープはどの家庭でも食べられる料理の一つです。



西芹炒雞片│セロリと鶏肉炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
中餐丙級證照」シリーズから『西芹炒雞片│セロリと鶏肉炒め』のレシピを紹介します。セロリと鶏肉を炒めて作り、もう一品何かほしいという時にぴったりのお手軽料理です。

すいません!最近忙しくて記事がかけてません。絶対に更新するので少々お待ちください。



香菇燴絲瓜│シイタケとヘチマのあんかけ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
中餐丙級證照」シリーズから『香菇燴絲瓜│シイタケとヘチマのあんかけ』のレシピを紹介します。日本では珍しいヘチマを中華風に調理した料理で、台湾の家庭ではよく食べられます。

記事は後日!


老少平安│豆腐と魚介すり身の広東蒸

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
広東料理から『老少平安│豆腐と魚介すり身の広東蒸』のレシピを紹介します。台湾でも高級レストランのコース料理でもおなじみの絶品料理、日本の家庭でも簡単に再現できますのでぜひ挑戦してみましょう。

料理名は「老人(老)や子供(少)にも食べやすい(平安)」ということで名づけられています。

漢字の「老」という字はもともと人が杖をついている姿を現す象形文字で「年上の」、「古い」、「時間が長い」などの意味があり、日本と中国でほとんど意味が変わりません。しかし中国語では日本にはない独特の用法がいくつかありますのでいくつか紹介しておきましょう。

一つめは「火を通しすぎ」という意味です。鍋料理などで鍋に長時間入っていた肉を指して「阿,這個肉太老了。(この肉煮すぎ)」のように使います。台湾ではかなりの頻度で食事中に使う語なので中国語学習者は覚えておくと便利です(笑)。

二つ目は中国を代表する偉大な哲学者「老子」の略称として。転じて偉い人を現す単語に使われ、台湾ではボスを意味する「老闆」が上司や小さなお店の店主に呼びかける単語としてよく使われます。大学院などでは自分を担当する教授も「老闆」と呼びます。

日本にはない用法ですので中国語学習者は覚えておきましょう!

それではレシピです。


紅蔥酥│エシャロットチップ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾料理には欠かせない食材『紅蔥酥│エシャロットチップ』のレシピを紹介します。これさえ作っておけば様々な台湾料理の製作がぐっと楽になる料理(?)で、この風味が台湾の味そのものと言っても過言ではありません。『油蔥酥』ともいいます。

台湾をはじめ中華料理で使われる「エシャロット」は西洋からもたらされたものです。台湾では日本で言うタマネギのように様々な料理に使用される非常に重要な食材で、我々日本人が感じる「台湾料理っぽさ」はほとんどがこのエシャロットの風味によるものといっても過言ではありません。

エシャロットはもともと中東が原産だそうですが、十字軍の遠征によりヨーロッパにもたらされたといわれており、その名もイスラエルにあるアシュケロンという都市名に由来します。ヨーロッパではとくにフランス料理で多用される食材で、日本で使われる「エシャロット」という名称もフランス語に由来しています。中国語では「胡蔥」、「火蔥」などと呼びますが、台湾では「紅蔥頭」と呼びます。一口に「エシャロット」とは言いますが、その元になっている植物は Allium oschaninii 、 A. ascalonicum 、 A. stipitatum A. cepa var. aggregatum などかなりの数に及び、さらにそれぞれに多くの品種があります。今後世界中でエシャロットを使った料理が普及してくると、細かく分類されるようになるでしょう。

今回紹介するエシャロットを揚げて作る『紅蔥酥│エシャロットチップ』は世界中を見渡しても台湾くらいにしか存在しない台湾独自の食材です。台湾ではスーパーでも市販されていますが、有名な料理店はほとんどが厨房で自作しています。慣れると非常に簡単に作れるので、台湾料理を自作したい方はぜひ作って冷蔵庫に入れておきましょう。

ちなみに…今までの当ブログで材料にエシャロットと書いていた物のほとんどは本来この『紅蔥酥』を使って作るものです。これを期にぜひ再挑戦してみましょう!



福州肉鬆│福建肉でんぶ

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難易度: 調理時間:3時間
台湾名物としてもおなじみの『福州肉鬆│福建肉でんぶ』のレシピです。家庭で作るにはかなりの根気を要しますが、材料はすべて日本でも入手可能。どこか懐かしく味わいのある手作りの味が楽しめます。

記事は後日更新します!


鹹蛋炒青江│塩卵とチンゲンサイ炒め

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難易度: 調理時間:一瞬
本日は「中餐丙級證照」シリーズより『鹹蛋炒青江│塩卵とチンゲンサイ炒め』のレシピを紹介します。チンゲンサイと「鹹蛋」という食材を炒めるだけの料理で、台湾では簡単に作れるのですが、日本では材料を手に入れるのが難しいため難易度が上がっています。

「鹹蛋」 は台湾では普通にスーパーで買える食材ですが、日本では自作する必要があります。作り方はこちら

記事は後日更新します。


 
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