難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾の家庭料理『紅燒獅子頭│中華風ミートボール』のレシピを紹介します。下味をつけた肉団子を揚げて表面を固め、オイスターソースベースの濃いめのソースで煮込んで作る料理です。団子一つでご飯一杯が食べられるほど濃厚な旨味をぎゅっと閉じ込めた料理です。
中華料理で『獅子頭』とあれば江蘇省准陽菜の流れを汲む伝統的な中華料理を指します。台湾や福建省に伝わっている肉団子料理はこの准陽菜の流れを汲んでおり、肉団子は伝統的に獅子頭と書かれます。
これに対してそれ以外の流れを汲む肉団子料理は「肉丸」と呼ばれます。西洋のいわゆる「ミートボール」も肉丸です。
獅子頭の方は伝説によると隋煬帝が揚州に下ったときに、当時の揚州にあった萬松山、金錢墩、象牙林、葵花崗の四つの絶景をお題に料理を作らせたことに由来するそうです。
当時の宮廷料理人たちは総出で新料理の製作に当たり、『松鼠桂魚』、『金錢蝦餅』、『象芽雞條』、そして『葵花斬肉』という四つの料理を生み出しました。この時に生まれた『葵花斬肉』が『葵花肉丸』と名前を変え、さらに後代『獅子頭』と呼ばれるようになったと言われています。また唐代、西安に生まれた韋陟という当時の祭祀を取り扱っていた文官のお抱え料理人が開発した料理が元になっているという説もあります。
中国では各地にある絶景をテーマとして作られたという料理が多数あります。現代の日本にもこれだけ世界遺産が増えてきたので、それらを主題とした和食を開発し後代に残してみるのも良いかも知れません。中国では時々こういった料理大会が政府主催で行われることがありますが、日本では民間主催で行うのが良さそうですね。
それではレシピです。
[材料]
豚ひき肉 ……… 200g
ショウガ ……… 10g
ニンジン ……… 10g
サツマイモデンプン ……… 少々
[調味料1]
醤油 ……… 大さじ2
胡椒 ……… 少々
ごま油 ……… 小さじ1
[調味料2]
オイスターソース ……… 大さじ2
氷砂糖 ……… 小さじ1
塩 ……… 少々
水 ……… 100cc
[作り方]
1.ショウガとニンジンを細かくみじん切りにする。
2.ボウルに豚ひき肉と作り方1のショウガ、ニンジンとサツマイモデンプン、そしてすべての調味料1を加え、粘りが出るまでよく混ぜ合わせる。粘りが出たら直径7-8cmの球状に成形する。
3.鍋に揚げ物油を入れて150度に熱し、作り方2の肉団子を入れて表面がきつね色になるまで揚げる。
4.鍋にすべての調味料2を加えて溶かし、加熱して沸騰させる。これに作り方3の豚肉団子を入れて内に火が通るまで蓋をして煮込む。火が通ったら肉団子を取り出して器に盛り付け、スープを煮詰めて作ったソースを適量振りかけて完成。
Point!
肉団子は肉だけで作るシンプルなものから、ハンバーグのようにニンジンやタマネギのみじん切りを練り込んだもの、タケノコやシイタケのみじん切りを練り込んだものなど様々なパターンがあります。共通の作り方として、食感を増すために加えるタケノコなどの野菜以外は入っていることが分らなくなるくらいまで細かく刻み、肉に練り込みます。
ソースはオイスターソースをベースに作っていますが、好みで様々にアレンジしてください。
通常は茹でて火を通したチンゲンサイが添えられます。準備できる方は適量の葉野菜を添えましょう。
獅子頭を四つ並べて作ると『四喜丸子』と呼ばれる宴席料理になります。
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