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鳳梨蝦球│エビマヨパイナップル

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『鳳梨蝦球│エビマヨパイナップル』のレシピを紹介します。調味料に浸けて揚げたエビのから揚げにマヨネーズを絡め、てパイナップルを添えた料理です。エビの旨味、マヨネーズとパイナップルの酸味と甘みが一体となった料理です。日本の中華料理店でも定番のメニューかと思いますが、家庭でも簡単に再現できます。

記事は後日!




番茄桂花釀│ミニトマトの桂花ソースかけ

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難易度:☆ 調理時間:数日
台湾の家庭料理『番茄桂花釀│ミニトマトの桂花ソースかけ』のレシピを紹介します。皮をむいたプチトマトに『桂花醤』というギンモクセイの花で作った甘酸っぱいソースをかけた料理です。素晴らしい香りのするサラダで、そのほかのフルーツサラダにも応用できます。調理時間の大半はソースに漬けておく時間です。

桂花醤』の作り方はこちら。

台湾のトマト産業は少々複雑な様相を呈しています。20年ほど前に台湾でトマトの需要が高まったときは、アメリカ産の品種のトマトが抗病性に優れ、輸送中も傷みにくく、しかもおいしいという特徴を武器に瞬く間に台湾市場を席巻しました。大体こういうのは「台湾でトマトの需要が高まった」から「アメリカの品種が入って来た」わけではなく、「アメリカの品種のトマトを売りたい」ために「台湾でトマトの需要を高めた」と考えるのが自然です。その後台湾の農業界では様々な新種トマトを開発しましたが、アメリカの品種のトマトに置き換わることができませんでした。ブルーオーシャンを自ら作り出すアメリカの農業界の貪欲さもすごいですね。

その後しばらくアメリカ品種のトマト優位が続いていましたが、近年になって「日本で生まれた品種のトマト方が台湾人の口に合っている」、また「日本産の方がなんとなくブランド力がありそう」ということで、多くの農家が日本で作られた品種のトマト、特に「桃太郎」という品種のトマトが大流行しました。

一時期台湾中北部のスーパーに並ぶトマトのほとんどがこの「桃太郎」だったという現象すら起こしたのですが、みんなが一斉に同じものを作り始めたので希少性が低下し、農家によっては日本から別の品種のトマトの種を取り寄せて栽培することも多くなりました。ここでも"日本ブランド強し"です。さらにここ数年は世界各地のトマトをかけ合わせて台湾独自品種のトマトの開発ラッシュが(やっと)起きており、毎年のように、特に花蓮地域の農協で新品種が登録されています。

これらの台湾で生まれた新品種のトマト、実は台湾で現地の市場に流通することはあまりありません。新品種の開発ができるほどの"先進的な"農家は商魂たくましく、これら新品種を引っ提げて中国大陸に攻勢を仕掛けているのです。台湾の小さな農場でちまちまと小規模に新品種を作ってブランド力をじわじわ高めていくより、中国の巨大農場で大規模に作ってさっさと売っちまえ!という方法です。もともと台湾人の口に合うように改良されたトマトなので、同じ民族である中国人受けは非常によく、多くの(とはいえ農業人口からすればごく一部ですが)農家が大陸に渡り、大規模農場を経営するようになりました。

中国大陸、特に香港周辺での農場経営という話は、実は筆者も数度オファーを受けたことがあります。かなーり元手が安く、一獲千金を狙えるおいしいビジネスです。日本で農業をやっている人で、一山当てたい!という気概のある方はご相談ください(笑)。一緒にやりましょう!


芒果拌牛肉│芒果と牛肉のサラダ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『芒果拌牛肉│芒果と牛肉のサラダ』のレシピを紹介します。醤油で味付けしたスープで表面だけを茹でた牛肉に、新鮮な芒果を合わせて作る料理です。日本で芒果を買うと贈答用は数千円もしますが、 台湾は一つ200円ほどで、産地でなら数十円で買えます。

台湾では今まさにマンゴーの旬を迎えています。台北の市場では南部で栽培された様々な種類のマンゴーを見ることができます。台湾のマンゴーの品種をまとめた記事があるので参考にしてください。

東京の築地市場は今では一大観光スポットとなっています。台北にも同じようにいくつかの食品市場があり、その中でも各市場の人々が買い付けに来る中央卸売市場と呼べるのが華中橋の隣にある「中央市場」です。俗称では中央市場とひとくくりにして言いますが、この市場は魚類、野菜、果物の三つの市場が集まったもので、正確にはそれぞれ別々の名前があります。ちなみにどこも月曜日はお休みです。

特に野菜、果物の市場は台北最大規模で、朝三時過ぎから自分のお店用に買い付けに来る商人たちで市場はごった返します。セリなどは行われていないので、普通の人も普通に購入できるのですが、買い物にはちょっとしたコツのようなものがあります。早朝の早い時間、特に4時から8時くらいまではお店用の商品を箱買いする人でいっぱいなので、市場の熱気を感じるにはいいですが、ほとんどのお店は箱やkg単位でしか売ってくれません。その代り市場卸値で新鮮な食材を購入することができます。青い5tトラックが市場近くの道を埋ずめ、脇にある快速道路の入り口から次々と出発してゆく光景はなかなか見ものです。

その少し後の時間帯は自分の経営する飲食店の食材を買い付けに来る自営業者の人々でにぎわいます。同じく箱買いしていきますが、一部の食材は個単位で購入ができるようになります。青いトラックよりもワゴンタイプの自家用車が目立つようになります。

その後、午前中から午後にかけては近くに住む主婦らが家庭で使う食材を買い求めにやってきます。箱売りした後の売れ残りを買っていくわけですが、売っている方も売り切ってしまえばその日の仕事が終わりで家に帰れるので、値段が跳ね上がるわけではありません。スーパーマーケットの半分ほどの値段で購入できるので近くに住む主婦たちはこぞって大量の食材を購入していきます。

昼前には市場の営業は終わりますが、市場の外周にある個人のお店や市場内の売れ残りを裁く人たちもいるので1-2時くらいまでは買い物を楽しめます。台北観光中で朝早くに目が覚めて眠れなくなってしまった時など、カメラ片手に訪れてみましょう。見たこともない果物や野菜と出会えるかもしれません。

他のアジアの市場のようにスリの心配もいらず安心して見学や買い物を楽しめます。

注意事項ですが、自家用車で行く場合は駐車場が少々不便です。快速道路をくぐってすぐ隣に大規模な駐車場がありますが、ほとんどが年間契約したトラックが所狭しと駐車しています。自家用車を止めるスペースは駐車場の端の端にしかないので箱買いする場合などは荷物の運搬が極めて不便です。観光客ならタクシーで行くのが良いでしょう。

それではレシピです。



鳳梨炒蝦仁│エビとパイナップル炒め

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難易度:☆ 調理時間:
台湾の家庭料理『鳳梨炒蝦仁│エビとパイナップル炒め』のレシピを紹介します。名前の通りパイナップルとエビを簡単に炒めた料理です。さわやかな酸味がおいしい夏の料理です。

台湾の果物と言えばやはりマンゴー。それに続いてパイナップルが有名なのではないでしょうか?特に台湾南部はマンゴー王国であるとともにパイナップル王国でもあり、数多くの品種が栽培されています。

日本で出回るパイナップルの品種はそれほど多くありませんが、台湾では釋迦、冬蜜、牛奶、蘋果、香水、金讚などさまざまな品種があります。日本のパイナップルのイメージを持って果物市場に行くと想像を裏切られることになるので注意しましょう(笑)。

中でも白い果肉が美しい牛奶(牛乳)パイナップルはおすすめです。季節になると普通にスーパーに売っていますので、手に入れて食べてみましょう。ホテル滞在者はフロントに言えばナイフを貸してくれたり、切ってくれたりもします。

台湾では日本にはない様々な新鮮な熱帯フルーツを格安で、安全に食べられます。見たことのない果物を手に入れたらホテルの従業員などに食べ方を聞いてぜひ口にしてみましょう。

それではレシピです。



八寶梨罐│八宝梨缶

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難易度: 調理時間:1時間以内
山東料理からちょっと珍しい中華デザート『八寶梨罐│八宝梨缶 』のレシピを紹介します。皮をむいて中をくりぬいたナシに、もち米と各種フルーツを詰めて加熱して作る料理です。器になっているナシごと食べます。一度冷やしてもおいしいので、興味がある方は挑戦してみましょう。もち米の代わりに白玉などを詰めてもよさそうですね。

もともとこの料理は現在の山東省煙臺市の縣級市である萊陽市の名物料理です。萊陽の名産品である「茌梨」と呼ばれる品種のナシを使って作ります。茌梨は中国ナシの一品種で、明末から清代初期にこの地で栽培が始まり、朝廷へ献上されていました。庶民が口にできるようになったのはここ100年ほどの話です。大型の物は800gを超えるサイズとなります。日本で再現するなら二十世紀などの中~大型のナシを使って作りましょう。

中国で栽培されているナシは、正確には日本のナシとは異なる種で、チュウゴクナシと呼ばれます。中国語では日本のナシ Pyrus pyrifolia を「水梨」、「日本梨」、「沙梨(標準中文名)」などと呼び、自国のチュウゴクナシ P. bretschneideri は「鴨梨」、「白梨」と呼び分けます。ちなみにセイヨウナシ >P. communis はそのまま「西洋梨」です。台湾の市場ではほとんどが水梨か西洋梨、ごくたまに白梨を見かけます。

日本ではナシは弥生時代から食用にされていたようで、かなり歴史のある食材です。中国ではさらに古くから食用にされていたと言われています。

砂糖がなく、甘いものといえば果実くらいしか手に入らなかった時代、ナシの実は庶民にとって最高のごちそうだったことでしょう。歴史ある料理ですが昔の人の気持ちになって食べてみるとまた違った発見があるかもしれませんね。




羅漢果燉雪梨│ナシの羅漢果煮

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難易度: 調理時間:1時間以内
久しぶりに本格薬膳『羅漢果燉雪梨│ナシの羅漢果煮』のレシピを紹介します。羅漢果でナシを丸ごと煮た料理で、のどの炎症に非常に効果があります。デザート代わりに食べてもおいしいので、材料が手に入る方はぜひ作ってみましょう。

ラカンカは学名を Siraitia grosvenorii といいます。20年ほど前に科が変わり、以前は Momordica grosvenorii とも呼ばれていました。キュtウリやスイカの仲間のウリ科の植物で、モグロシドという特殊な甘味成分を持っています。

モグロシドはその構造の違いによってモグロシドII、III、IV、V、VIなどに分類され、さらに微細な構造の違いによってオキソ-、デオキシ-、A、B…などの接頭接尾語が付きます。それぞれ砂糖の300-500倍もの強力な甘みを持つのですが、生体では分解できないためなんとカロリーゼロ。これを利用して糖分制限の人向けの甘味料としても販売されています。


モグロシドは複雑な構造をしているので、いまだ商業レベルで化学合成するまでには至っておらず、ほとんどがラカンカから抽出して得られます。世界で流通する羅漢果の9割が中国江西省で産出され、地域の一大産業ともなっています。

日本では抽出物のほうが有名ですが、台湾では漢方薬局で生薬自体を手軽に手に入れることができます。台湾訪問時に一度経験してみるのはいかがでしょうか?羅漢果は一個15-30元程で買えます。



鹹檸檬│レモンの塩漬け

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難易度:☆ 調理時間:数か月~数年
外で食べるというよりは家庭で作って家庭で味わうあまりにもローカルな台湾料理『鹹檸檬│レモンの塩漬け』のレシピを紹介します。よく洗って殺菌したレモンを皮ごと飽和した塩水につけて作る
料理です。数か月から数年つけたものを輪切りにした後、熱湯を加えて飲料として飲みます。福建省ではこれを料理の素材としても使いますし、伝統的には喉の痛みなどの家庭薬としても使われます。

金柑や柚子、レモンなどの柑橘類は古くから世界中で薬品として用いられてきました。柑橘類がのどによいというのは含有するビタミンCやその香気成分によるものと考えられていますが、咳や痰がひどいときには単独で用いず、ほかの薬と組み合わせて使います。

中国医学でいう風寒の風邪には体を覚ます効能のある柑橘類系の生薬は単独では使いません。必ず体を温める別の薬、有名どころでは生姜や桂枝などと組み合わせて使います(例えば香蘇散) 。はちみつレモンも風邪の時に飲んだりしますが、体を温めるはちみつと合わせていますね。

今回紹介する『鹹檸檬│レモンの塩漬け』 は台湾では伝統的に咳止めとして用いられてきました。レモンを塩漬け処理することで体を冷やす作用を抑え、抗炎症作用のみを高めたと解釈することができます。数か月ではまだまだ写真のように果肉を包む皮が残っていますが、二年も漬けておくと果肉部分がペースト状になり、外皮の中は、種だけを残して茶褐色の液体になってしまいます。この段階が元も効果が高いとされますが、実際に目にするのはなかなか難しいでしょう。

ぜひ自作してレモンを塩漬けにするとどんな風に変化するのか試してみてください。もちろんレモン以外の柑橘類でも同じように作れます。ただしあまり大型の果実はやめておきましょう。


写真は漬けてから5か月目のもの。

咕咾肉|酢豚

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難易度:☆ 調理時間:
日本でもおなじみ『酢豚』のオリジナルともいわれる中華料理『咕咾肉|酢豚』のレシピを紹介します。日本のものとほとんど作り方は変りません。老若男女誰からも好かれる中華のひとつです。晩ご飯のレパートリーに入れておきましょう。

過去に紹介した同名料理はこちら

料理名にある「咕咾」とは中国語で喉を鳴らす時の音を表す擬声語です。日本語だと「ゴクリ」、「ゴクゴク」、「ゴックン」みたいな単語です。台湾人も時々使います。

台湾語に擬声語が豊富なこともあって、台湾人の使う中国語は中国人のものよりも擬声語を多用する傾向 があります。日本統治時代に日本語の教育を受けたことがあることも影響しているのかもしれません。

筆者の聞いたことがある範囲だけでも、「ピリパラピリパラ」、「キャ」 、「プルル」、「ババババ」、「シューン」などなど。何の音や様子を表しているかも文脈により様々で、日本語の感覚では思いつかないような面白いものがたくさんあります。慣れてくるとオリジナルの擬声語や擬態語を使って台湾人と音の持つ"ニュアンス"だけで会話することも可能です(笑)。そういえばもっちりとした食感を表す「QQ」も台湾で生まれた擬態語の一つでした。よく使うので、台湾を訪れる際は覚えておきましょう。

こういった擬声、擬態語は専門的にはオノマトペというのですが、これらが生まれるのはその言語を使う高IQの人による「共感覚」が元になっているという説があります。味覚や視覚を言語という別の感覚に置き換えて表現しているわけです。数字を見ると形が浮かぶとか、音を聞くと色が見えるとかのアレです。これが言語に対して起きると新しいオノマトペが生まれるということらしいです。なかなか興味深いですね。少々古い論文ですが、興味がある人はこの辺(Williams, J.M (1976) “Synaesthetic adjectibes: A possible law of semantic Change,” Language52, pp.461-478.)から読んでみましょう。

それではレシピです。



越式酸魚湯|ベトナム風魚スープ

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難易度: 調理時間:30分以内
たまには台湾で定番の南洋料理から。『越式酸魚湯|ベトナム風魚スープ』のレシピを紹介します。白身魚とパイナップルなどをナンプラーとタマリンドベースのスープで煮込んだベトナム料理です。

四年ごとの台湾総統選挙、各政党ほぼ戦略が出尽くして選挙戦も落ち着いてきた感があります。選挙前の下馬評通り、民進党の蔡英文候補の勝利はほぼ確定的で思ったより選挙は盛り上がりに欠けました。

さて今回は選挙に関する経済学的な"数学的モデル"というものをいくつか紹介してみましょう。数学といっても使うのは小学校で習った加減乗除だけです。

まずは投票に関する行動モデルから。(本来は難しい専門用語を使いますが、適宜なじみのある単語に言い換えます。)

B = E[Ux] - E[Ey]  ……… (1)

政党XとYがあるとして、E[Ux]は政党Xが政権を取ったときのあなたへの利益、E[Uy]はYが勝ったときの利益だとします。B>0ならあなたはXに投票し、B<0ならYに投票します。記号は難しいですが、簡単にいえば「Xが勝ったときのウマミ」と「Yが勝ったときのウマミ」の差を比較して投票する、というだけです。ウマミの部分は立場によるので個人で異なります。(記号はB:Benefit、E:Expectation、U:Utility。)

続いて

R = PB + D - C ……… (2)

Bは(1)のBで、それに「その投票が選挙結果に与える確率の"主観的"予測」のPが掛かっています。Dは民主主義に貢献するという信念、または義務感、Cは投票にかかる費用です。客観的にはPは限りなくゼロに近い、つまりあなたが投票に行かなくても選挙の結果には影響がないのですが、主観的予測はそれよりもかなり大きな値をとります。Dは投票に行くこと自体の快感です。「選挙に行こう!」という広告を見ることや、教育によりUPします。Cは…実は日本では大きな問題となります。投票に行くための交通費や消費する時間、仕事を休むことによる損失、候補の政策を吟味するための労力、子供を預ける手間などが全て含まれるため、特に日本で忙しく仕事や家事をしている人はこの数値がとても高くなる傾向があるのです。そのため最終的にR:利得がマイナスになり、投票に行かない(R = 0、つまり現状維持)という選択肢を取ることになるのです。(記号はR:Reward、P:Probability、D:Democratic valueまたはDuty、C:Cost。)

この数式は同じ民主主義でも国により大きく数字が異なります。日本ではCの高さ(相対的にDの低さ、Pの低さ)が問題となり、他の国よりも投票率が下がります。アメリカでは政党による政策の差がはっきりしているためBが大きく、Dも高くなります。韓国もBやDが高くなります。

では台湾ではどうでしょう?アメリカと同じようにPとBも比較的高いのですが、特筆すべきはDの高さです。台湾人は選挙を四年に一度のお祭りのように捉えている節があり、ある種の敬虔さをもって選挙に臨みます。道教のお祭りや廟へ参拝しているときのような状態になっているのではないかと筆者は推察しています。要は選挙のことを考えると脳内麻薬が出るという条件付けがされているのです。そしてそれは道教の信仰の記憶とリンクしているのでしょう。今回のように余りパッとした候補がいない選挙でも、高い投票率になると予想されているのはそういうことなのかもしれません。

日本で選挙の投票率を高めたいなら、Cを減らすために選挙の投票者全員に1000円分の地域振興券を渡すなどすると良いかもしれません。

ちなみに(1)式のBの求め方は大まかに、イメージで決める、過去の業績で決める、自分の所属するコミュニティの総意に従う、そして政策を自分で判断して決めるなどの方法があります。最初の三つなどは衆愚政治に陥る危険をはらんでいますね(笑)。人によって無意識にどれかを選好していることが多く、無意識の行動であるためなかなか変えることができません。台湾に滞在する期間が長くなれば、選挙をきっかけに政治について語る機会も多くなります。(中国語が堪能なら)あなたの周りにいる台湾人がなぜ、どうして投票に行くのか、どういう基準で候補を選ぶのかを聞いてみると面白いと思います。よほど暇なら候補者を訪ねてみるのも良いでしょう。割と…相手してくれます(笑) 。

投票は16日で、即日開票されます。日本人の私には台湾の国政選挙はほとんど関係がないのですが、やっぱりなんだかドキドキしてきました(笑)。

それではレシピです。



水晶荔枝│水晶ライチ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
ちょっと季節はずれですが福建省泉州の名物デザート『水晶荔枝│水晶ライチ』のレシピです。作るのはとっても簡単、寒天入りの砂糖水に荔枝を半分だけ浸けて固め、半冷凍して食べます。非常に美しい料理です。

 この料理で使う寒天は中国語でも「寒天」と書きますが、地域によって「瓊脂」、「洋菜」、「大菜」、「菜燕」など様々な名称があります。台湾では「洋菜」と表記されることが多いですが、海を隔てた福建省では「瓊脂(琼脂)」と書くことも多いようです。どれも同じものなので覚えておきましょう。

英語の Agar はもともとマレー語で寒天を指す Agar-agar を短縮したものです。19世紀頃マレーシアのマラッカから西洋に向けて、盛んに寒天が輸出されていたことから定着しました。マレー語由来の英語はなかなか珍しいですね。

ほとんどの日本人はマレー語由来の英単語を知る機会がないと思い…、せっかくなので Agar 以外の有名どころを調べてまとめてみました。

Bamboo│竹 =  オランダ語 bamboes 由来ですが、 bamboes は更にマレー語の mambu に由来します。

Durian│ドリアン = すばらしい香りで有名な果物のドリアンです。マレー語で棘を表す Duri に名詞化の接尾辞 -an が付いています。

Gecko│ヤモリ = マレー語の geko または gekok から。

Gingham│ギンガム = 俗にギンガムチェックと呼ばれる織物の模様はオランダ語の gingang が由来で、 gingang は更にマレー語の genggang (縞模様)に由来します。

Gong│ゴング = ボクシングの試合などで使われるカーンという音を立てるあの楽器です。マレー語のGong または Gung に由来します。

Mandarin│標準中国語 = いわゆるマンダリンチャイニーズと呼ばれる中国の公用語(普通話)はポルトガル語の mandarim が由来で、mandarim は更にマレー語の menteri (大臣)に由来します。この menteri を更に遡れば、サンスクリット語のmantra(言葉)にまで遡れます。

Orangutan│オランウータン = 有名な単語です。 マレー語の Orang(人) + utan(森)で、森の人の意味です。

ドリアンをはじめとするいくつかの植物名やソースのサテー(satay)などの料理名は、他にもたくさんあるのですが、難しすぎるので省略しました。

どうでしょう?バンブーやゴング、マンダリンなど意外な単語がマレー語由来なのには筆者も驚きました。

それでは…寒天(Agar)を使ったデザート、お楽しみください。

肯特│Kent、ケント種

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肯特│Kent、ケント種

1954年にアーウィン種などと共にアメリカフロリダ州から台湾に導入された種で、現在も少数だが生産が続いている。

ケント種の原種は1932年にインドからフロリダに持ち込まれたBrooks種の第二世代実生として生まれ、Leith D. Kent氏によって発見されたためこの名前が付けられた。2005年の研究によるとケント種はBrooks種とHaden種の交雑種である可能性が極めて高いという。

ケント種の原種が初めて実を付けたのは1938年のことで、1945年に品種登録された。そのすばらしい味と繊維が少なくなめらかな食感からフロリダで大流行したが、炭疽病にかかりやすいため貯蔵寿命が短く、当初は流通がフロリダ州に限られていた。今日では特にラテンアメリカ地区で最も人気のあるマンゴーのひとつであり、徐々に商業規模を拡大させている。ケント種はいくつかのフロリダ原産マンゴーの親品種としても有名で、Young種、Golden nugget種、Jakarta種などのマンゴーを生み出した。またフランスの主要な輸入作物のひとつでもある。

ケント種の樹は直立性であり、 自然に任せると10 m を超える巨木に成長する。手入れを行ってもその他のマンゴーよりも巨大になるため、樹形を見ればすぐにケント種であると分かる。

一般的な旬は8-9月。未成熟の果実は黄緑色だが、成熟するにしたがって黄色から赤色に変色する。果皮は薄く、果肉にはほとんど繊維がない。種は薄く小さいため可食部が多い。

市場に出回る果実の重量は500-700g、大きさは長さ約12cm×幅約10cm×厚さ約9cm。大型のものは1kgに達するものもある。糖度酸度は不明だが一般的な品種より甘い。

ラテンアメリカやヨーロッパで絶大な人気のある種で、生だけでなくアイスクリームやジュースに加工されて大量に消費されている。

台湾のスーパーでは一個60-100元(約130元/kg)、市場では更に安い。アーウィン種とほぼ同じ方法で栽培でき、アーウィン種よりも遅く収穫できるケント種は農家に根強い人気がある。アーウィン種よりも晩性で手に入りやすく味もよいため、シーズン中に台湾を訪れたらぜひ味わっていただきたい。



果皮が黄色くなる種のほか、薄いピンクに色づく種もある。

果肉は鮮やかな黄色。
果肉は非常に滑らかで濃厚な甘みがある。


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聖心│Sensation、センセーション

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聖心│Sensation、センセーション

1967年及び1970年にアメリカから台湾に試験導入された種のうちのひとつ。アーウィン種よりも遅く結実し、品質も生産量もアーウィン種に劣らないことから商業栽培が始まった。

センセーションの原木は1935年にフロリダで実生苗として生まれた。近年までの数十年、その両親は不明であった。しかし2005年に行われた遺伝子分析の結果、センセーションはおそらくヘイデン(Haden)種及びブルックス(Brooks)種に起源を持つことが確認された。 1941年に初めて実をつけ、1949年にセンセーションと名付けられた。

美しい外観と高い生産性を誇りるが、未成熟果実の大きさが比較的不揃いであるという欠点がある。生産者による広告が功を奏したのか大規模な商業生産がはじまり、アメリカでも人気の種となった。

台湾に導入されて後の1973年から政府の保護を受けて大規模生産が始まった。しかし台湾の気候に合わなかったのか毎年の収穫が安定せず、また後発のその他晩生種に押されて徐々に生産量を減らし現在は台南県楠西郷及び玉井郷でわずか70haの生産面積しかない。

炭疽病に強く露天栽培が可能である。

一般的な旬は7-9月。未成熟の果実は暗緑色~赤紫色で、一ヶ月ほどで完熟し美しい黄色と赤のグラデーションとなる。果皮は薄く、果肉は細かい繊維質で滑らかな食感が特徴である。糖度と酸度のデータはないが実食した感覚ではそれほど高くない。

台湾のスーパーでは一個100-130元(約200元/kg)、市場では更に安い。アーウィン種の旬が終わってから出回るので、8-9月に台湾を訪れた場合でも楽しめるマンゴーである。

外観は明るい赤と黄緑色のグラデーションで非常に美しい。

果肉は薄いオレンジ。クセのないさっぱりとした味わい。


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懷特、香蕉│White、ホワイト種、バナナマンゴー

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懷特、香蕉│White、ホワイト種、バナナマンゴー

「黒香」と同じく日本統治時代に三井物産によりインドのジャカルタから台湾に試験的に持ち込まれた種のうちのひとつ。

1916年から台湾には三井物産によりマンゴーの品種改良のためAlphonso、Applegroom、Aroemanis、Bombay、Carabao、Gadoeng、Hafoas、Java、Manis、Onza、Pairi、Pearl、Pico、Sandersha、Wagim、Whiteなど計33種の品種が断続的に持ち込まれた。これらはすべてインド、南洋地域から導入されたため南洋種とも呼ばれる。

上記の品種はすべて味や香りに非常に優れているが、台湾の気候に適合せず結実率が悪かったためほとんどは研究が中止、廃棄、または放置された。この時代に台湾に導入された種のうち台湾に現存するのはここで紹介するWhite、Carabao、Aroemanis(「黒香」)の三種のみである。どれもほぼ趣味レベルでの栽培しか行われておらず、中でもWhiteの生産量が最も多いとされる。

White種はその独特の勾玉状の形と黄色の果皮から「香蕉檨」、「象牙檨」、「竹葉檨」などとも呼ばれる。市場ではもっぱら「香蕉(芒果)」の名称で親しまれている。また「金煌」の父系統としても有名で、マンゴーの品種改良にも用いられる。

旬は5-7月。未成熟の果皮は薄緑だが、完熟すると「金煌」のような鮮やかな黄色になる。果皮部分に繊維質が多いが、果実が大きいので可食部は多い。果肉は薄い黄色で外見だけでなく果肉もバナナに似ている。

果実の重量は200-400g前後、大きさは個体差が激しいが長さ約16cm×幅約11cm×厚さ約10cm。巨大なものは長さ20cmを超える。糖度などのデータはない。

ほとんど趣味レベルで栽培されているだけなので生産量は少なく、統計データもない。消費者には根強い人気がある。

 その細長い形状はまさに太めのバナナである。

滑らかで白みがかった果肉は正にバナナ。

台農一號、香水│台農(タイノン)一号、香水(シャンシュイ)

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台農一號、香水│台農(タイノン)一号、香水(シャンシュイ)

1969年に自然交配で生まれたものを選抜し、1985年に高雄鳳山熱帯園芸試験分所で命名された台湾生まれの品種。最大の特徴は極端に矮化された樹高と追熟が容易であること、このため採取が非常に簡単である。

ちなみに「台農一號」はこのマンゴーについての登録品種名であるが、台湾で生まれたブロッコリー、ビワ、パッションフルーツ、ライチ、モモなど多くの植物にも「台農一號」の名称を持つものがある。また他の品種に比べて香りが強いことから「香水」の別名があり、市場ではこちらの名前で呼ばれることが多い。また糖度の高いものは販売者によって「蜜芒果」と呼ばれることもある。

旬は5-7月。未成熟の果皮は薄緑だが、完熟すると「金煌」のような鮮やかな黄色になる。果肉は繊維質が少なく、種子も小さいため見た目の小ささに反して可食部は多い。

果実の重量は160g前後、大きさは長さ約10cm×幅約8cm×厚さ約7cm。糖度は14-25Brixと個体によって大きな差がある。酸度0.17%、糖酸比は平均115程度だが個体により大きな差がある。 炭素病にはかなり強い。

栽培面積は約200haで、生産量は少ない。

完熟したものは黄金色を呈し、その外観の美しさから贈答用にも人気がある。病害に強いため経済栽培に向いているとされ、台南地域の農協では栽培の奨励も行っているが、アーウィン種優勢の現状を打破するには到っていない。

台湾のスーパーでは約500元/kg。南部に行くほど安くなる。

まったく同時期に同じ高雄鳳山熱帯園芸試験分所にて品種登録された「台農二號」という品種もある。サイズは重量約300gで「台農一號」よりも若干大きく、外観の最大の違いはヘタ部分の突起である。糖度17.8Brix。種が大きく、結実率が低いので徐々に栽培量が減り、今ではほとんど見かけなくなった。

 外観は美しい黄色。小ぶりだが可食部は多い。
果実の先端まで均一な黄色になれば食べごろである。

果肉も鮮やかな黄色。


土芒果、土檨仔│台湾野生マンゴー

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土芒果、土檨仔│台湾野生マンゴー

明嘉靖年間の1562年にオランダを通じてインドからジャワを経由してもたらされた。台湾では最も古いマンゴー。台湾の気候に適応、土着し、近代に到るまで自然繁殖してきた。

最初は台南六甲地区に植えられた一本の木であったといわれており、これになった実が周囲に広がり、後に栽培されるようになったといわれている。最初期は当地の原住民(平埔族)らによって消費されていた。台湾語で「土檨仔(トーソァィヤー)」と呼ばれ、これはもともとこの植物を指した原住民語が由来となっている。

野生のものは10mを超える株高になり、病虫害にも強く、樹命は100年を超える。その強健性を活かして台湾各地で街路樹としても用いられている。

1954年にアメリカからその他のマンゴーがもたらされるまで台湾ではほとんど唯一の食用マンゴーであり、古くから台湾の民衆に親しまれてきた。幼果は「情人果」と呼び砂糖漬けなどにして古来より料理の甘味、酸味付けとして用いられている。

17世紀に書かれた《台灣府志》第十八巻には"檨種自荷蘭、切片以啖、甘如蔗漿、而清芬遠過之。這種獨特風味我們都不陌生、那就是現在俗稱土檨仔"という記載が見られ、当時から庶民に愛されていたことがうかがえる。1719年には福建巡撫呂猶龍によって皇帝に献上され、その添書には"福建有番樣一種、產於臺灣、每於四月中旬成熟、奴才於四月卄八日購到新鮮者、味甘微覺帶酸、其蜜浸與鹽浸者俱不及本來滋味。切條曬乾者微存原味。奴才親加檢視、裝於小瓶、敬呈御覽"と記載されていた。文中にある「番樣」が現在でいう「情人果」の砂糖漬け、即ち土檨仔を指すといわれている。

「情人果」の砂糖漬けは清代に流行し、大陸部から台湾を訪れた文人らに「蓬萊醬」と呼ばれ、土産物として喜ばれた。光緒年代に台湾を訪れた、福建巡撫王凱泰は"高樹濃蔭盛暑天、出林檨子最新鮮。島人豔說蓬萊醬、誰是蓬萊籍裡仙。"という詩を詠んで土マンゴーの味を称えている。

旬は5-7月。果皮は薄緑で、熟してもほとんど色が変わらない。果肉は繊維質が多くやや硬い。

台湾では最も小さいマンゴーで、果実の重量は120g前後、大きさは長さ約8cm×幅約6cm×厚さ約5cm。近年品種改良が進み、若干大型のものも出回るが、それでも他の品種と比べて小さい。糖度は14.9Brix、酸度0.23%、糖酸比は64程度。美味であるが種が大きく、果皮も厚く、可食部が少ないのが最大の欠点である。

非常に強健で栽培管理をほとんど必要としない。

在来種の栽培面積は約7,000ha。全マンゴー栽培面積の約30%を占めている。

古来から台湾人に愛されてきた品種で一定の需要があり、小規模ながら確実な栽培が続いている。近年在来種とほとんど区別がつかない改良品種が続々開発されており、糖度を高めたもの、流通機関を長くしたもの、香りを高めたものなど様々な試作品が毎年一定数市場で流通している。最も古く最も新しいマンゴーといえよう。

台湾のスーパーでは一個30-50元(約400元/kg)。南部では野生のものもあり、実がなっていればいつでも食べられる。

もともとオランダからもたらされたマンゴーは当時「柴檨仔」と呼ばれた土マンゴーの他に5種類、「香檨仔」、「肉檨仔」、 「牛犀檨仔」、「柿果檨仔」、「花蓮檨仔」があった。これら5種類も現存するが、好事家に趣味で栽培されている程度で、商業栽培はされていない。以下にこれ らの品種の特徴を簡単に紹介する。

「香檨仔」はオランダからもたらされた6種のうち最も品質に優れ、熟した果実は優れた香りを持つためこの名前で呼ばれる。しかし蠅害を受けやすく、また熟成時にヘタ腐病にかかりやすいという特徴があり、経済栽培に適さない。果実の重量は約270g、糖度12.8Brix、酸度0.12%。毎年極少量が市場に出回るというが、消費者にも人気が高く生産地以外で入手することは至難の業である。

「肉檨仔」は土マンゴーよりも小形の種で、果皮が熱く、種子が大きいので、可食部が少なく栽培価値はほとんどない。病虫害に非常に強いという特徴があるので、交雑や接木の材料として用いられることがある。果実の重量は約100g、糖度18.4Brix、酸度0.85%。

「牛犀檨仔」は果実が大型になる種で、果肉は牛臭い独特の香りがあることからこのように呼ばれる。蠅害を受けやすく果実を樹上で熟成させることができないため、未成熟のまま採取して保管する必要があるという。果肉は傷つきやすく輸送に適さないため現在ではほとんど栽培されることがない。

「柿果檨仔」は「柿果香」とも呼ばれ、特殊な香りがあり品質も非常に優れているため存在を知る消費者には絶大な人気がある。極少量が趣味レベルで栽培されているに過ぎないが、その果実が市場に出回ることはまずない。

果皮は薄緑色、熟したかどうかは指で触れて確認する。

写真のものはやや未熟、完全に熟すと果肉はもう少し濃い色になる。






玉文六號│玉文(ユーリン)マンゴー

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玉文六號│玉文(ユーリン)マンゴー

1995年に台南縣玉井鄉の農家郭文忠氏は金煌を母木に、アーウィン種を父木とし玉文六號という品種を登録した。1986年に玉文一號を開発してから現在まで28種類の新品種が郭文忠氏の手により生まれているが、現在最も品質が優れているといわれるのがこの玉文六號である。

郭文忠氏は17歳で玉井初級農校を卒業してから、すぐに土マンゴーの栽培を始めた。当時大部分のマンゴーは株間をかなりあけて栽培されていたが、彼は土壌改良とともに株を集中して栽培する手法を確立させ、栽培管理を格段に改善させた。1954年に台湾がアメリカから新種のマンゴーを導入すると決まった時、郭文忠氏もアーウィン種の栽培を開始、やがて彼の栽培する土マンゴーはすべてアーウィン種をはじめとする海外品種に置き換わることとなった。

1990年代、市場を席巻していたアーウィン種を脅かす新規開発されたばかりの金煌マンゴーが市場に出回り始め、郭文忠氏は品種の改良を手がけ始めた。

第一世代の改良品種は金煌マンゴーにアーウィン種の花粉が自然受粉して実った果実のうち、糖度が高く優良な果実を選別するという方法で行われた。選別した果実の種を植えて始めて実った果実は今までのどのマンゴーよりも糖度が高く、外見も非常に美しいものであった。彼はこれを接木方式で増やし、新種のマンゴーとして申請した。初期の改良品種のうち最も品質が良かったのが「玉文六號」である。

市場に出回り始めた当時、この新種はアーウィン種の美しい果皮と金煌マンゴーの大きさを持つことから、「紅金煌」と呼ばれていた。品種名を登録する段階で「金煌」と同じように開発者の名前を取って名称を「文忠」とすべきという意見もあったが、郭文忠氏は最終的にこの種の生まれた地名である玉林と自身の名前から一文字ずつ取って「玉文」と名付けたそうだ。

旬は5-6月。未成熟の果実は緑色だが、成熟するとアーウィン種のように全体が深紅色になる。

市場に出回る果実の重量は600-1000g前後、大きさは長さ約20cm×幅約10cm×厚さ約10cm。糖度は15Brixから品質の良いものでは22Brixを超える、酸度0.16%、糖酸比は94-135程度。果皮は薄く、種も小さい。

抗病性はアーウィン種より優れる。

開発者の郭文忠氏はこの玉文六號を元にして様々な種のマンゴーと掛け合わせる品種改良を続けており、昨年までに28種の品種が新規に登録されている。ちなみに郭文忠氏お勧めの品種は玉文二號、五號、六號、十九號、二十八號であるという。

台湾のスーパーでは一個150-220元(約350元/kg)。台湾生まれの台湾育ちである玉文シリーズは、現在日本の一部地域でも栽培が始まっている。まだほとんど市場に出回らない二十八號もこれから見かける機会が増えそうである。

 男性の手のひらほどもある大きさ。
まさに金煌のサイズでアーウィン種の色。
果肉は金煌とアーウィン種の中間くらいの色。

鳳凰│鳳凰(フォンファン)マンゴー

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鳳凰│鳳凰(フォンファン)マンゴー

屏東縣高樹鄉の農家賴清文氏が近年開発した新種のマンゴー。現在生産している農家は開発者の賴清文氏が経営する一箇所だけという極めて生産量の少ない品種である。

もともと電気技師であった賴清文氏は妻の徐沛筠氏とともに高樹鄉の農場を購入しマンゴーの栽培を始めた。10数年かけて土芒果にアーウィン種や金煌などの枝を接木し、接木した枝に更に別の種を接木するなどの工夫を重ね金煌の大きさ、アーウィン種の美しさ、土芒果の強健さ、そしてなんと冬に結実するという特徴を持つ新種のマンゴーを作り出し、「鳳凰」と名付けられた。

現在単一の農家でしか栽培されておらず、出荷量は限られている。完全に有機栽培方式で育てられており、中華有機農業協会からの有機生産証明も取得している。生産量に関するデータはない。

旬は2-3月。成熟した果実は全体が暗紅色になる。

冬季の市場に出回る果実の重量は500g前後、大きさは長さ約18cm×幅約9cm×厚さ約8cm。糖度、酸度に関するデータはない。

台湾のスーパーでは一個150-200元(約350元/kg)。台湾で冬に売られている赤いマンゴーを見かけたらこの種である。

金蜜│ジンミーマンゴー

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金蜜│ジンミーマンゴー

日本統治時代にフィリピンに出征した台湾の軍人が一粒のマンゴーを山中で収穫して台湾に持ち帰った。これが台湾で芽吹いて原木となったという珍しい歴史を持つ品種である。

軍人が台湾に戻った時には果肉はすでに腐敗し種のみが残されていた状態だったが、彼はこの種を彰化縣埔心鄉に住む友人宅の庭に植え、これが7-8年後に結実して親株となった。この株を分けたものが現在台湾で栽培されている金蜜マンゴーである。フィリピンにあるという原種は不明。

台湾にある各種マンゴーの中でも最高クラスの21.3Brixという糖度を持ち、農協への登録品種名は金蜜21となっている。その産出量の少なさからほとんど市場に出回ることがなく高級品。農家によっては完全予約販売しかしていない。現在かの軍人の息子である二代目張金泉氏が原木とその子孫を守り続けており、農協も優良品種に指定して生産と販売拡大に力を入れている。生産量が少なすぎて生産に関する統計資料がない。

旬は6月末~7月末。未成熟の果皮は緑色だが、熟すと黄色になる。果皮は薄いが実は小ぶりで種が大きいため可食部が少ない。果肉は若干の繊維質を含む。

果実の重量は約300g、大きさは約10cm×幅約8cm×厚さ約7cm。糖度は21.3Brix、酸度は0.18%、糖酸比は118。数あるマンゴーの品種中で最高クラスの糖度を誇る。

強健で病虫害にも強く、アーウィン種よりも長期保存が可能。果実の熟度も外見から判断が可能なため、食べ頃の見極めが容易で最高の状態で出荷することが可能であるという特徴がある。

台湾のスーパーでは一個160-200元(約600元/kg)。高級品で多くは贈答用の箱に入れられて販売されている。流通量が非常に少なく、産地の彰化と台北の中央市場で小売りにされたもの以外を見かけることはない。旅行者は見かけたら即買うくらいの気持ちでないとまず食べることができない。強烈な甘味とほど良い酸味が特徴で、おそらく一度食べたら忘れられない経験となるだろう。シーズン中に台湾を訪れたらぜひ手に入れて食べてほしい。

果皮は熟すと鮮やかな黄色になる。

果肉も美しいイエロー。

黑香、烏香│黒香(ヘイシャン)マンゴー

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黑香、烏香│黒香(ヘイシャン)マンゴー

日本統治時代に商社によってインドから試験的に導入された(当時)南洋種と呼ばれたマンゴーの生き残りを品種改良したもの。また近年アメリカなどから導入した緑色の品種も同じ名で呼び、品種の混乱が起きている。

日本統治時代に三井物産によって導入されたいくつかの品種のうちの一つ、おそらくAroemanis種が台湾に馴化したもの。当時数年の試験栽培が行われたものの熱帯原産種のため台湾の気候に馴染まず、経済栽培が見送られた。そのまま近年まで忘れられた存在であったが、残された株は現地農民らの手によって栽培を続けられ、台湾の環境に適応して行った。その独特の外観と香りから近年珍重されるようになり人気が高まっている。

日本統治時代に導入されたものはほぼすべての株が台南縣官田鄉および南化鄉の農家に点在するだけで、大規模栽培は行われておらず出荷に関するデータもない。

1990年代にアメリカなどから導入された緑色種は屏東などの一部農家で栽培されており、日本時代のものと同じ黒香・烏香の名で出荷されている。日本時代に導入されたものと同一の品種かどうかは不明であるが、こちらも出荷に関するデータがない。

どちらもリュウガン(龍眼)のような香りを持つため、龍眼芒果とも呼ばれる。

旬は6月中旬~7月末。果皮は緑色で厚い。熟しても果皮の色が変わらず柔らかくならないため、収穫時期の見極めは栽培農家の指先の感覚に頼ることが大きい。しかしマンゴーはウルシ科の植物で果皮にも微量の抗原を持つため、シーズン中の連日大量収穫では栽培農家の指先が腫れ上がってしまうことが問題視されている。種は小形だが果皮が厚いため、同じくらいの大きさのアーウィン種に比べて可食部が若干少ない。果肉は若干の繊維質を含む。

果実の重量は約400-500g、大きさは約12cm×幅約8cm×厚さ約8cm。糖度は15.6-17Brix、酸度は0.18%、糖酸比は87前後。濃厚な甘味と芳醇な香りが特徴である。

長年をかけて台湾の気候に馴化した種のため、他の種と比べて病虫害に強い。

台湾のスーパーでは一個160-200元(約500元/kg)。高級品。流通量は少ないが近年産出量が増えているため、シーズン中にスーパーの果物コーナーを探せば見つかる。完熟したものは高い糖度を持つが、外観からは完熟したかどうか見分けがつかないため見極めが非常に難しい。台湾では産出量が少なく希少品であるが、世界的には黒香マンゴーのような緑色種は長期保存が可能で病害に強いため貿易種の主流を占める。

 果皮は緑色でやや硬い。
完熟してもこのままの色で変わらないため熟成度合いが見極めにくい。


果肉はイエロー。
果皮が厚いので可食部は他の種より少し少ない。


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金煌│ジンファン(キンコウ)マンゴー

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金煌│ジンファン(キンコウ)マンゴー

金煌マンゴーは1974年に人工交配によって生まれた台湾原産のマンゴーである。

高雄縣六龜鄉の農家黃金煌氏によってホワイト(White)種を母木、キーツ(Keitt)種を父木として交配して生まれた種で、開発者の名前を取って「金煌」と名付けられた。非常に強健な種で、肥料や農薬が少なくても栽培が可能であり、それまでアーウィン種などを悩ませていた炭疽病に強い抵抗性を持つ。無性生殖でも結実し、それまで台湾各地に生えていた土芒果に接木するだけで収穫できるなど栽培上多くの優れた特徴を持つ。ただし枝が直立する傾向があり剪定などによる矮化が難しい。なお開発者の黃金煌氏はこのマンゴーの開発により1990年の台湾十大傑出農民の一人に選ばれている。

台湾での栽培面積は約3,200haで、マンゴー総栽培面積の約16%を占める。1990年代以降は盛んに海外に輸出されていたが、現在は他の品種に押され貿易作物としてのメリットは薄い。

旬は5月から8月。樹上で完熟させたものが出回るアーウィン種などと異なり、完熟したものは劣化が早いのでほとんどは未成熟のまま収穫・出荷される。購入後数日の追熟を経て食べるのが一般的である。未成熟の果実は薄い緑色、完熟すると黄色になる。可食部にはほとんど繊維がなく、肉質はクリーミーである。

果実は台湾で産出する一般的なマンゴーの中でも最大級の大きさで、果実の重量は600g~2kg、大きさは長さ約20cm×幅約10cm×厚さ約10cm。パパイヤほどの大きさになる。糖度は16-18Brix、酸度は約0.24%、糖酸比は73前後。

蠅害による果実の変色を防ぐため、果実は未成熟のうちから袋をかぶせて成長させる。また農薬の噴霧回数自体が少ないため、果実への残留農薬汚染が非常に少ない品種のひとつである。そのため健康志向の高まる台湾人からの人気が高い。前述の通り完熟後の劣化が非常に早いため、購入後数日置いて熟成の度合いを見極めてから食べると良い。指で触れて皮が柔らかいと感じたら食べ頃である。

台湾のスーパーでは一個80-200元(約80元/kg)、市場では更に安い。沖縄でも少量であるが生産されている。現在台湾以外ではほとんど食べることができない種なので、旅行時に見かけたらぜひ購入して味わっていただきたい。追熟が必要なので旅行初日に購入して常温で保存、数日後に冷やしてから食べると良いだろう。

もうすこし黄色が強くなると食べ頃。


中は鮮やかなオレンジ色。
未成熟果実は酸味が強い。

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