金沙脆炸蟶子│広東風マテガイのフライの卵黄和え

難易度:☆ 調理時間:30分以内
広東地方の伝統料理『金沙脆炸蟶子│広東風マテガイのフライの卵黄和え』のレシピを紹介します。フライにしたマテガイに、炒めたゆで卵の卵黄を絡めて美しく仕上げた料理です。さっくりふわふわのマテガイのフライに調味料としての卵黄が美しく混ざり合った見ても楽しい料理です。見てよし食べてよしの豪華な料理です。

マテガイは中国語で「蟶子」といいます。蛤(ハマグリ)と同じように虫偏で、古代中国では貝や蛙などの小型の生物をひっくるめて「虫」と考えていたことが分ります。いわゆる昆虫以外にも虫偏を持つ漢字を眺めると古代中国人の思考の一端が垣間見える気がしますね。ちなみに「蟶」は訓読みで「まて」と読み、和名のマテガイは漢字で蟶貝と書きます。もともとあった中国語の字に和名を読み方として充てた珍しい例です。ちなみに「まて」とは馬刀、鎧どおしのことで、戦国時代の甲冑組打ちの時に使われた小型の刀の事で、外見はマテガイそっくりです。 マテガイは学名を Solen strictus といい、英語では Razor clam といいます。剃刀の刃に似ていることから名づけられていますが、和名と考え方が似ているのが面白いですね。

マテガイの仲間は世界中に分布しており、日本では西日本の砂浜で採取できます。巣穴に塩を振りかけて飛び出してきたところを捕まえるという漁法は見たことがある人も多いのではないでしょうか?他の貝のようにあまり砂を食べていないので、そのまま食用にすることができ、身が大きくアサリのような美味であるため、古くから世界中で食用にされてきました。中国ではフライやスープの具にしますし、西洋ではバター焼きやホイル蒸しなどにして食べるのが一般的です。パスタの具としても定番ですね。

マテガイの採取は簡単で、慣れると半日でひとかかえほども採取することができますが、初心者は巣穴を見つけるのにも一苦労でしょう。西日本の海辺に住んでいる方は採り方を知っている人と一緒に干潟を訪れて、マテガイ採取で遊んでみるのも面白いと思いますよ。

それではレシピです。


[材料1]
マテガイ ……… 400g
牛脂 ……… 30g
卵 ……… 3個
ニンニク ……… 3個
ネギ ……… 30g

[材料2]小麦粉 ……… 100g
卵 ……… 1個

[調味料]
醤油 ……… 大さじ2
砂糖 ……… 小さじ1
塩 ……… 適量
胡椒 ……… 適量

[作り方]
1.マテガイの身を殻から外しよく洗っておく。ニンニクをみじん切りにする。材料1の卵を茹でてゆで卵を作り、卵黄だけを取り出してみじん切りにする。

2.小皿に醤油、砂糖、塩、胡椒を入れてよく混ぜ合わせ、マテガイの身を入れてよく混ぜ合わせておく。

3.ボウルに材料2の小麦粉と卵を入れてよく混ぜ合わせ、作り方3のマテガイの身を入れて衣をつける。鍋に揚げ物油を入れて150度に熱し、衣をつけたマテガイを入れてきつね色になるまで揚げる。火が通ったら取り出して油を切っておく。

4.熱したフライパンに牛脂を入れて溶かし、ニンニクを炒めて香りを出す。続いて作り方1のゆで卵の卵黄を適量の塩(分量外)と一緒に炒め、パラパラになったら作り方3で揚げたマテガイと混ぜ合わせる。卵黄とニンニクと絡めたマテガイのフライを器に盛り付けたら、みじん切りにしたネギを振りかけて完成。

Point!
マテガイ以外の貝を使っても作れます。大型の貝を手に入れたら試してみましょう。

卵黄は一度蒸してからよくほぐし、焦がさないように炒めて下さい。写真のような粉状にするのが理想的です。


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