八角、大茴香│Star Anise

八角、大茴香│Star Anise

先日漢方薬局に行って香辛料と生薬をいくつか手に入れてきました。中華で使う香辛料についてレシピとは別に時々記事を書いてみたいと思います。

八角は本ブログでたまに出てくる五香粉などにも配合されており、非常に有名な香辛料です。さわやかな香りが特徴で多くの中華料理に使われており、日本でも手軽に手に入るので台所の隅に常備されている人も多いことでしょう。

トウシキミという熱帯樹木の果実を乾燥させたものをそのまま使い、成分のシキミ酸は2007年頃まで抗インフルエンザウイルス薬である「タミフル」の原料として使われていましたが、今は別の合成方法で作っているはずです。この「原料として使われる」が、八角がSARSやインフルエンザに効果があると曲解され、2005年冬に中国で八角の買占め騒動が起きたのは有名なアホ話。2009年にも中国の厚生労働大臣にあたるお偉いさんまで変な談話を発表して騒ぎになりました(参考:Reuters)。(中国のお偉いさんたちはそんなアホじゃないはずなので、たぶん八角の市場価格高騰を狙った情報操作だと思います。日本でもテレビでたまにやってますね。)

インフルエンザやSARSが流行るたびに話題になる人騒がせなスパイスでもあります。日本のほかの人のブログでも中国で話題になったからとか、中国では鶏インフルエンザが大規模流行しなかったからとかで、「インフルエンザ予防に八角を食べてみては?」とか、とんでもないことが書かれていることがありますが、改めて言っておきます。

「八角とインフルエンザは何の関係もありません。」

八角には消化を助け、体を温める作用があります。非常によい香りがするので、トンポーロウや杏仁豆腐などのさまざまな中華料理に香り付けに使われます。本ブログでも多用していますので、中華料理を作ろうと思う方は、ぜひ手に入れておきましょう。台湾ではも漢方薬局で普通に買えます。

香辛料にも品質というものがあり、八角は実が大きく、きれいな八角形を残しており、香りが強いものが上等とされます。その点では写真の八角(台湾の漢方薬局で購入)は形が悪く、あまり品質がよくありません。まぁ、家庭で使う分には十分ですし、値段も非常に安いので、台湾旅行時に手に入れて日本に持って帰るのもアリでしょう。

日本の家庭で使うならすき焼きなど醤油を使って肉を煮込む料理に少量入れるといいと思います。中華では魚を煮込むときに臭み消しとして一緒に入れることが多いようです。よく作る方は常備しておくとよいでしょう。密封しておけば相当な長期間保存できます。

八角に関しては他にもたくさんの話題があるのですが、今回はこの辺で。






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