蓮子木耳羹│蓮の実とキクラゲのあんかけスープ

難易度:☆ 調理時間:1時間以内
日本でも手軽に楽しめる薬膳料理『蓮子木耳羹│蓮の実とキクラゲのあんかけスープ』を紹介します。胃腸が虚弱な人向けの漢方薬膳料理です。簡単な料理なのですが、説明はちょっと難しめかも…(笑)。

蓮の実は生薬名を「蓮肉」、「蓮子」または「蓮子肉」などといい、補脾止瀉、益精固腎、養心安神などの作用があります。料理の注意は「便秘の人は食べないように!」ですね。

蓮の漢字は草冠に「連」。これは今回の料理でも使う蓮の実がバラバラではなく花托の中で連なっていることから名付けられています。日本語の「ハス」はこの花托の部分が蜂の巣のように見えることから「ハチス」→「ハス」と訛ったものです。ちなみにMicrosoftの日本語IMEで「ハチス」と入力するときちんと蓮の字が出てきます。

蓮は英語で Lotus といいたいところなのですが厳密には違います。まぁ、Lotus で通じるんですけど…。正確には Lotus は「スイレン」の意味で、「ハス」は Nelumbo というのが正しいのですが…、英語圏の人も余り区別しないので普通は気にする必要はないでしょう。

釈迦の誕生時に咲いていたことから仏教では非常に重要な意味を持つ植物ですが、仏教が伝来する以前の古代中国でも泥の中から咲く事から「純潔」のシンボルとして各種のモチーフに用いられました。仏教が盛んな国では蓮の葉に集まった朝露を集めて作るという恐ろしく手間をかけて作るお茶があり、非常に高級なものとして珍重されます。

通常売られているものは中心にある「蓮子芯」と呼ばれる芯の部分を残しており、この部分は清心瀉火という別の効果があります。現代風に言えばヒステリー解消といったところでしょうか、普通は残したまま調理します。この部分を取り出してお茶を作ると「蓮子芯茶」というちょっと変わったお茶が作れますので、興味がある方は挑戦してみて下さい。

白キクラゲは蓮子と合わせて気陰両補の効果を表します。春の薬膳としてぜひお楽しみいただきたい料理です。

[材料]
蓮子肉 ……… 30g
白キクラゲ ……… 20g
水 ……… 400g

[調味料]
砂糖 ……… 適量

[作り方]
1.蓮子肉と白キクラゲをよく洗い水400gを加えて弱火で煮込む。

2.蓮子肉が柔らかくなったら適量の砂糖を加えて甘みを付けて完成。

Point!
作るのは非常に簡単ですが、蓮の実を柔らかく煮込むには結構30分以上時間がかかります。

水気がなくなってきたら適宜追加しましょう。

スープにはほんの少しだけとろみが付きます。


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