碧螺蝦仁│蘇州風エビの茶葉卵とじ

難易度:☆ 調理時間:30分以内
前回に引き続き台湾でも食べられる蘇州料理『碧螺蝦仁』を紹介します。貝を使った料理…ではなく、茶葉を使います。

茶葉とエビをあわせた料理は中国各地のお茶の産地では結構ポピュラーな料理で、おそらくもっとも有名なのは「龍井茶」という茶葉を使った『龍井蝦仁』という料理でしょうか。今回は蘇州の「碧螺春」という有名な茶葉を使った『碧螺蝦仁』です。中国十台茶葉に数えられる極めて優れたお茶で、もともと蘇州の方言で”吓煞人香(嚇死人香、びっくりした)”という名前のお茶でした。清の康熙帝が南巡時にこのお茶を飲んでとても気に入り、あまりにも俗っぽい名称を「碧螺春」と改め、以後宮廷で使うお茶に抜擢されたという歴史を持ちます。

他の土地の茶葉と違い非常に決めの細かい白い産毛を持ち、お茶を入れるときのお湯の色や茶葉の見た目の変化も味わえます。が、そこは中国、結構な量の偽物が流通しているので気をつけましょう。台湾でも高いですが本物を買えます。

日本の茶葉を使ってももちろん作れます。使う茶葉の名前を「蝦仁」の前に付ければいいだけなので、日本の茶葉で作るなら「宇治蝦仁」や「八女蝦仁」と呼べばいいでしょう。日本語名も「宇治風エビの茶葉卵とじ」みたいにしてください。日本で作る場合は日本の茶葉で作ればよいでしょう。

前回の『松鼠鱖魚』よりははるかに簡単に作れます。ぜひご家庭で挑戦してみてください。
 


[材料]
エビ ……… 350g
茶葉 ……… 10g
卵白 ……… 1個分
片栗粉 ……… 20g

[調味料]
塩 ……… 6g

[作り方]
1.エビはよく洗い頭と尾を切り落として殻を剥き、背ワタを抜いておく。ボウルに入れて塩、卵白、片栗粉をまぶしよく混ぜ合わせておく。

2.沸騰したお湯を茶葉に注ぎ、お茶を一杯、50ccほど濃い目に出しておく。

3.鍋に油をひき弱火で120度まで熱する。これに作り方1のエビを加え、菜箸で散らしながらまんべんなく火を通し全体が乳白色になったら、取り出して油を切っておく。続いて同じ鍋を強火で160度まで熱したら、取り出したエビを戻し、作り方2のお茶を少しずつ振りかけながら炒める。お茶の香りが移ったエビを取り出し器に盛りつけたら、のこった茶葉を上に散らして完成。


Point!
緑茶でも玉露でも、それぞれの茶葉に合わせてお茶を出して使って下さい。日本茶でも普通に美味しいものが作れます。

エビは低温で火を通します。表面の卵白を焦がさないよう注意しましょう。

普通は生臭さを取るのにエビにお酒を振り掛けたいところですが、この料理では濃い目のお茶がにおい取りの役目も果たします。という分けでお酒は使いません。しかし、香りが命の料理なので、エビの身はよく洗っておきましょう。




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