蔥爆牛肉│山東風牛ネギ炒め

難易度:☆ 調理時間:30分以内
山東料理続きます。今回は山東風の『蔥爆牛肉│山東風牛ネギ炒め』のレシピを紹介します。以前紹介した四川風とは違い、オイスターソースや醤油を使った濃厚な味付けになっています。白ご飯のお供に最適です。

日本に住んでいると中国各省の地理について勉強することはほとんどありません。料理ブログとしての主旨とは外れてしまいますが(いや、脱線してばかりですけど…)、今回は山東省の地理について簡単に見てみたいと思います。と言っても京杭大運河の話です。

山東省の中部を貫くのはご存知「黄河」、この黄河を南北に縦断するように隋の時代に作られた「京杭大運河」が延びています。今ほど交通が発達していなかった時代、あれほど巨大な平野を持つ中国がなかなか戦国時代を抜け出せなかったのには巨大河川という大きな理由がありました。

中国三大河川と呼ばれる黄河、長江、淮水とその支流は平地を分断し、往来と物流を難しくしていました。行軍のように数万人単位で人を移動させるとなると、まずどうやって河を超えるかという大きな問題があり、これが中国の統一を長きに渡って遅らせていたのです。

これを解決しようとしたのが隋の初代皇帝である文帝と二代皇帝煬帝です。まず文帝が587年に長江と淮水を繋げ、煬帝がまず黄河と淮水を結ぶ部分を建設、さらに黄河から天津までの北側半分を連結し、610年に全運河が完成しました。なんと全長2500km、直線距離にすると東京から北京や台湾の南端辺りまで届いてしまう距離です。

もちろん招集された労働力も半端なものではありません。隋の時代の戸籍登録人口は約4600万人と言われています(もちろん戸籍登録されていない人がこの数倍はいたでしょう)が、この運河の開通に100万人以上の労働力が投入されました。 運河に沿った地域では女性ですら労働に借り出されたといわれています。既存の小河川をところどころ利用したとはいえ、相当の重労働であったことでしょう。この過酷な労役により各地の住民は建設が完了した後も、隋王室に強い恨みを抱いてしまうことになるのです。唐王朝はこの住民らの不満を上手く利用して、隋打倒を成功させることとなります。

運河開通後の中国ではまず流通が、そして経済、文化が一変しました。次から次へと新しい技術や芸術、商品、アイディアが各地へ飛び込んでくるのです。運河は中華全土のあらゆる分野で計り知れない恩恵を与えました。隋の次代の唐王朝は特に運河によって得られるあらゆる恩恵を一挙に甘受しました。中国歴史上最高といわれる文化を発達させていくのです。隋もそうですが、運河により社会が一変するほどの利益が生まれ始めた中国では、海外からの留学生を招き、自国の文化を周辺諸国へと伝え始めました。日本からも多くの遣隋使、遣唐使が派遣され、今の日本文化の礎となる唐の文化を日本へ持ち帰りました。東アジアの歴史を変えたといわれる隋の大運河、世界遺産候補にも登録されているので近いうちに更に有名になるかもしれません。

山東省を南北に縦断する運河の恩恵はもちろん料理にも計り知れない影響を与えました。山東省は東西南北の海山の幸をあらゆる技巧をこらして作り上げることに特徴があります。その一端をぜひお楽しみください。



[材料]
牛肉 ……… 500g
ネギ ……… 1本
ニンニク ……… 4個
ショウガ ……… 20g

[調味料]
オイスターソース ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ1
片栗粉 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
塩 ……… 小さじ1/3
酒 ……… 大さじ2
固形ブイヨン ……… 小さじ1/2
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1

[作り方]
1.牛肉をうす切りにし、オイスターソース、醤油、片栗粉、塩、を混ぜ合わせたものに30分ほど浸けておく。ネギを3cmほどの長さに切り分けておく。ニンニクをみじん切りにする。ショウガをうす切りにする。

2.熱した鍋に大さじ3のサラダ油(分量外)をひき、作り方1の牛肉を固まりにならないよう炒めて表面の色が変わったらすぐに取り出して油を切っておく。

3.作り方2の鍋に適量のサラダ油(分量外)を足し、ニンニクとショウガを炒めて香りを出す。続いてネギを加えて軽く焦げ目が付くまで炒めたら、作り方2で取り出しておいた肉を加える。砂糖、塩、酒、固形ブイヨンを加えて味を調えたら、最後に水溶き片栗粉でとろみを加えて完成。

Point!
火を通した肉を一度取り出して鍋に戻す「回鍋」の技法を使って作ります。火加減は調味料が焦げない程度に調節してください。


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