萬巒豬腳│屏東豚足煮込み

難易度: 調理時間:2時間
台湾南部、屏東の伝統料理『萬巒豬腳│屏東豚足煮込み』のレシピを紹介します。調味料を足していきながらじっくりと豚足を煮込む料理です。これぞ台湾料理!といったご飯に合う濃い目の味付けが楽しめます。

この『萬巒豬腳』は1949年に台湾屏東縣萬巒郷で生まれたとされる台湾発祥の料理です。開発者は王依悌さん。なんと福建省福州出身の武道家です。彼は終戦後の1948年に(おそらく国共内戦のどさくさで)屏東に移住してきました。彼はこの地で『滷製豬腳│豚足煮込み』の販売を始め、それが好評を博すようになると地域の人々に請われて作り方を教えることになりました。そして彼の店の周りには次々と『豚足煮込み』の店が軒を連ねるようになり、それぞれが人気店となったそうです。この屏東県萬巒郷(特に民和路、褒忠路一帯)で作られる『豚足煮込み』を『萬巒豬腳』と呼び名物となりました。

ちなみにここ「萬巒」は屏東にある「六堆(その内紹介します)」と呼ばれる客家の居住地の一つで、「先鋒堆」とも呼ばれます。多くの客家系住民が住んでおり、『萬巒豬腳』は客家の『豬腳』の技法を取り入れている部分もあります。客家料理ファンなら、にやりとする技法がちらほら(笑)。

台湾全土でこの料理の名前が知られたのは1980年、時の相当蔣經國がこの地を立ち寄り、この料理を絶賛したことから。今では台湾全土で食べられます。もちろん台北にも専門店がいくつかありますので、旅行時に立ち寄ってみましょう。

時間差で調味料を加えながら煮込む『萬巒豬腳』。醤油ギフトを大量にもらった時などに試してみましょう。


[材料1]
豚足 ……… 1本(約2kg)
ニンニク ……… 20g
ネギ ……… 15g
八角 ……… 3個
甘草 ……… 10g

[材料2]
ニンニク ……… 20g

[調味料1]
氷砂糖 ……… 50g
醤油 ……… 1200cc
黒糖 ……… 大さじ1
酒 ……… 200cc

[調味料2]
醤油 ………350cc
麦芽糖 ……… 60g
紹興酒 ……… 200cc
 
[調味料3]
砂糖 ……… 小さじ1
黒酢 ……… 大さじ3
醤油 ……… 200cc
水 ……… 大さじ5

[作り方]
1.豚足のひづめ部分を取り除き、よく洗ってから沸騰したお湯にくぐらせアクを抜く。アクが抜けたら豚足と豚足が浸かる量の熱湯を鍋に入れ、中火で約25分ほど煮込む。火が通った豚足は取り出して氷水に浸けて冷ましておく。

2.材料1のニンニクをみじん切りにする。ネギをぶつ切りにする。

3.熱したフライパンに材料1のニンニク、ネギ、八角、甘草を入れ、軽く炒めて香りを出す。続いて調味料1の氷砂糖を入れ、弱火でじっくり加熱しながらカラメルを作る。

4.作り方3でカラメルが出来たら中身をすべて鍋に移し、調味料1の醤油、黒糖、酒を加えてよく混ぜ合わせる。続いて作り方1の豚足を入れ、豚足が浸かるまで水を加えたら落し蓋をして加熱して沸騰させる。沸騰したら弱火で30分煮込む。

5.作り方4の鍋に調味料2の醤油と麦芽糖を加えてよく混ぜあわせ、更に弱火で15分煮込む。

6.作り方5の鍋の火を止めたら調味料2の紹興酒を加えてよく混ぜ合わせ、そのまま20分ほど蒸す。

7.作り方6の鍋から豚足を取り出し、骨を除いて身を切り分けて器に並べる。材料2のニンニクをみじん切りにしてすべての調味料3と混ぜ合わせてソースを作ったら、豚足に添えて完成。

Point!
調味料を順番に入れていくのが秘訣です。順番と時間を間違えないようにしましょう。

レシピにある豚足とはひづめの部分だけでなく、膝下あたりまでの部位を指しています。手に入らない場合は豚もも肉の切り出しやひづめ部分などで代用しましょう。

煮込み終わったスープはそのまま別の豚足を煮込むのに使えます。

醤油の量が多いですが、思い切って使ってしまいましょう。

もうちょっと本格的に!という方は桂枝、草果、胡荽などの中薬材を加えて作りましょう。


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