難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾家庭料理『茄子拌肉燥│四季豆茄子拌肉燥│中華風サヤインゲンと茄子と豚ひき肉の味噌炒め』のレシピを紹介します。サヤインゲンとナスを中華風そぼろでの「肉燥」とあわせたおかず料理です。ご飯のお供に最適です。
今回の調理には「味噌」を使います。味噌の歴史について簡単におさらいしておきましょう。
今でこそ万能な和食「調味料」として様々な料理に使われる味噌ですが、開発された当初、今ほど肉食が発達していなかった江戸時代くらいまでは重要な蛋白源の一つ、「おかず」の一種でした。もっとも江戸時代は大豆だけでなく麹を使った甘い味噌を食べていたようです。ともあれ、中世の日本人は味噌をおかずにご飯を食べていたようです。
大豆を塩蔵した食品は古墳時代にはすでに存在していたことが分かっています。相当歴史が古い食物のようです。文献に登場するのは奈良時代、「大豆の粒が残っている醤(ひしお)」ということで「未醤(みしょう)」というものが存在し、宮廷で食べられていたようです。同じ時代にすでに「未蘇(みそ)」という表記も登場します。当時は豆の粒がそのまま残っていたため、そのまま箸でつまんで食べていたようです。
そのまま時代はずっと下って江戸時代、豆の形を残していた「未醤」をすりおろしてペーストにしたものが登場します。これから味噌は現代のような形になりました。江戸時代までは味噌は熟成に1-3年ほどもかかる食材でしたが、明治時代の陸軍が温度管理による早熟方法を発明し、製作期間を半年ほどに短縮することに成功しました。さらに1944年、長野県の味噌製造メーカーマルマンが発酵段階の温度管理を最適化することで製作期間を20日程度まで更に短縮することに成功しました。ここに現代の味噌の形がほぼ完成します。
この早熟製法が古代の製法をまったく駆逐してしまったかというとそうでもなく、今でも数年の熟成を経て作られた味噌とそれを作る会社が全国各地に残っています。どちらがおいしいとか良いとかはないので、好みのものを使えばよいでしょう。実は台湾にも日本統治時代に伝わった味噌を作るメーカーがいくつか残っており、今でも営業を続けています。旅行時にアポを取って大人の社会見学というのも楽しいかもしれませんね。
それではレシピです。
[材料1]
豚ひき肉 ……… 150g
ショウガ ……… 5g
[材料2]
ナス ……… 200g
サヤインゲン ……… 100g
[調味料1]
味噌 ……… 25g
オイスターソース ……… 大さじ1
酒 ……… 大さじ2
砂糖 ……… 大さじ1/2
[作り方]
1.ショウガをすりおろしておく。
2.フライパンに適量のサラダ油(分量外)をひき、豚ひき肉を入れて色が変わるまで炒める。続いてすべての調味料1とショウガを加え、水気がなくなるまで炒める。肉燥の完成。
3.ナスのヘタを取って一口サイズに切る。サヤインゲンをぶつ切りにする。フライパンに適量のサラダ油(分量外)をひいてナスとサヤインゲンを入れ、中火で炒めて火を通す。作り方2の肉燥を加え、よく混ぜ合わせたら器に盛り付けて完成。
Point!
ナスだけ、またはサヤインゲンだけでも作れます。
サヤインゲンはナスより火を通しにくいので一度茹でて火を通すなどしておくと作るのが簡単です。
レシピ通りだと肉燥が多すぎるかもしれません。余ったらご飯に載せて食べましょう。
「肉燥」に少量のみじん切りにしたシイタケを加えても美味です。
四季豆茄子拌肉燥│中華風サヤインゲンと茄子と豚ひき肉の味噌炒め
●
2015年6月15日月曜日
登録:
コメントの投稿
(
Atom
)
Search this blog
シリーズ
レシピ電子書籍紹介
About this blog
人気の投稿
-
2016年8月31日 クジの引き方と解説のお願いについて追記 台湾旅行時の楽しみの一つといえば現地の有名な寺廟をめぐってのおみくじ引き。台北市の 龍山寺 や行天宮は人気の観光スポットの一つです。いろいろな神様にお参りして、願いを届けた後はその願いに対する神様からのお告げ、お...
-
観世音霊籤百首 第四十六首 上平 勸君耐守舊生涯 把定身心莫聽邪 直待有人輕著力 滿園枯木再開花 意訳: 勸君耐守舊生涯 今以上の発展を望むなら今までのやり方を変えてはいけない。 把定身心莫聽邪 心身を定めてこそ邪な意見が聞こえてこなくなるのだ。 ...
-
観世音霊籤百首 第十六首 中上 攢眉思慮暫時開 咫尺雲開見日來 宛如汙泥中片玉 良工一舉出塵埃 意訳: 攢眉思慮暫時開 混迷の時はしばらくおちつくだろう。 咫尺雲開見日來 曇り空からも光が差す。 宛如汙泥中片玉 泥の中から宝の原石を見つけ出し...
-
観世音霊籤百首 第一首 上上 天開地闢結良緣 日吉時良萬事全 若得此籤非小可 人行中正帝王宣 意訳: 天開地闢結良緣 これは天を開き地を闢くよい時期である。 日吉時良萬事全 吉祥の時分であり、各種の条件は全て整っている。 若得此籤非小可 この籤を...
-
観世音霊籤百首 第四十一首 無限好事君須記 恰如認賊作為子 莫貪眼下有些甜 可慮他時還受苦 意訳: 無限好事君須記 物事に絶対はない。 恰如認賊作為子 盗人を自分の子供として育てるようなものだ。 莫貪眼下有些甜 目の前のうまい話に飛びついたり...
-
観世音霊籤百首 第六首 中平 投身巖下飼於菟 須是還他大丈夫 捨己也應難再得 通行天下此人無 意訳: 投身巖下飼於菟 自分を犠牲にし、他人のために尽くすこと。 須是還他大丈夫 必要なのはその他人であり、自分ではないのだ。 捨己也應難再得 このように...
-
観世音霊籤百首 第二十六首 平 上下傳來事總虛 天邊接得一封書 書中許我功名事 直待終時亦是無 意訳: 上下傳來事總虛 上から下から伝わってくる情報は全て中身がないものばかりである。 天邊接得一封書 天に一通の手紙が届くだろう。 書中許我功名事 ...
-
観世音霊籤百首 第七十六首 上上 魚龍混雜意和同 耐守寒潭未濟中 不覺一朝頭角聳 禹門一跳到天宮 意訳: 魚龍混雜意和同 魚なのか龍なのか現在は区別が付かない。 耐守寒潭未濟中 今はおとなしく岩の上で待っているのだ。 不覺一朝頭角聳 時が...
-
観世音霊籤百首 第八十一首 中中 庭前葉落暮秋時 行客奔程勢若飛 謝得天公輕着力 順風相送寶船歸 意訳: 庭前葉落暮秋時 晩秋落葉の時。 行客奔程勢若飛 旅人はきびすを返して故郷に戻る。 謝得天公輕着力 天に感謝すれば体が軽くなる。 ...
-
観世音霊籤百首 第七十一首 上上 誰知愛寵遇強徒 女子當年嫁二夫 自是一弓施兩箭 騎龍跨馬上安居 意訳: 誰知愛寵遇強徒 自分のものが他人に奪われてしまう。 女子當年嫁二夫 この場合両方に同じように接するのがよい。 自是一弓施兩箭 一度に...
材料で探す
調理方法で探す
Powered by Blogger.
0 コメント :
コメントを投稿