茶葉蛋│茶葉ゆで卵

茶葉蛋│茶葉ゆで卵

台湾にはじめて訪れた人たちがはじめて受ける香りの洗礼、コンビニの自動ドアが開くと花に飛び込んでくる強烈な八角の香り。この香りを受け入れられるかどうかで台湾を好きになるかどうかが、ほぼ決まるといってもいいのではないでしょうか?

本日は、台湾の国民食といってもいいでしょう、『茶葉蛋│茶葉ゆで卵』のレシピを紹介します。慣れると病みつきになり、毎日でも食べたくなる香りですが、普通の日本人は八角の香りに耐性がないため、初めて作るときは念のため換気扇を全開で作りましょう。

茶葉と香辛料で卵を煮込むという料理は明代に生まれたといわれ、卵の形を宝石に見立てて年越し時に客人に一つずつ振舞う風習があったそうです。

ちなみに台湾でもっとも一般的なコンビニチェーン店のセブンイレブンでは、年間4000万個の『茶葉蛋』が売れるといいます。また『茶葉蛋』の価格は重要な物価指数の一つとして、経済年鑑などにも記載されています。 去年の総統選のときにも最低賃金を上げる上げないの政策が議論されましたが、「時給を6元上げただけでは『茶葉蛋』も買えない」などの名言を生みました(通常は一つ7-15元程度です)。

使う茶葉は烏龍茶、緑茶、紅茶などさまざまなものがあり、それぞれ出来上がりの香りに特徴があります。

台湾の有名な観光地である日月潭のものは紅茶を使っており、他の地域では見られない干しシイタケを加えた出汁の効いたスープで作るのが特徴です。通常は数種類の香辛料を混ぜて作りますが、今回は簡単に八角のみで作れるレシピを紹介します。Pointには好みで加える香辛料一覧を載せておきますので、台所であまっているスパイスがあれば加えてみましょう。

長時間スープに浸けておく必要があるので、出来上がりまで時間はかかりますが、 手間はほとんどかかりません。台湾人は外で「滷包」を買ってくれば家で簡単に作れますが、なかなか日本では食べられない台湾料理です。ちなみに英語では『Egg in tea』といいます。



難易度:


調理時間:
1日

材料:
卵 ……… 10個
茶葉 ……… 20g
 (初回は烏龍茶か紅茶をおすすめします)
八角 ……… 6粒

調味料:
醤油 ……… 大さじ3
塩 ……… 少々


作り方:
1.沸騰したお湯で15分ほど卵を茹でて、ゆで卵を作る。

2.ゆで卵が冷めたら殻全体にヒビを入れる。

3.底の深い鍋に殻の付いたままゆで卵を入れ、卵全体が浸かるまで水を入れる。

4.茶葉、八角、醤油、塩を加え極弱火で2時間以上煮込む。(Point参照)

5.スープと一緒に冷蔵庫に一日入れておき、食べる前に再び加熱して完成。


Point:
作り方4の時点でも食べられますが、卵の中まで味は染みていません。また、煮込むときは水量に注意して、適宜水を足してください。

本格的に作るには6-8時間煮込む→冷蔵庫で半日冷やすを2-3回繰り返します。非常に忍耐が必要ですが、黄身の芯まで味が染みて超絶美味な茶葉蛋ができます。

ティーパックでも作れますが、茶葉をそのまま使った方が味が染みやすくなります。

烏龍茶や紅茶などの発酵茶を使った方が、緑茶よりも味が染みやすく短時間で調理できます。緑茶を使う場合は3-4時間煮込みましょう。

他に香辛料を加えるなら
 +甘草 ……… 50g
 +桂皮 ……… 5g
などから試してみましょう。

普通の家庭においてある香辛料ならどれを使っても(たぶん)大丈夫です。筆者はカレー粉で試したことがありますが、見事に『カレー卵』ができました(笑)。

茶葉の種類に決まりはありませんがまずは紅茶と烏龍茶で作るのが無難です。さまざまな茶葉で作ったものを比較したところ、台湾人は紅茶と烏龍茶で作られたものをもっとも好んだという調査結果があります。

数種類の茶葉を混合して作ることもあります。量も鍋の大きさや水量で適宜増減してください。普通のお茶が出る量で十分です。

以前紹介した『滷汁』の香辛料パックをそのまま使ってもOK。香辛料の配合を変えればさまざまな味を楽しめます。





1 コメント :

Unknown さんのコメント...

確かに懐かしい味です。
八角が使われているとはきがつきませんでした。
コンビニより、大きな量販店でも良く買って食べました。😁

 
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