小籠包│ショウロンポー Step 2 [皮凍│にこごり]

難易度:☆ 調理時間:3時間
超本格『小籠包』を作るシリーズ Step 2 は『小籠包│ショウロンポー Step 2 [皮凍│にこごり]』のレシピを紹介します。皮を破るとあふれ出るあの肉汁の正体とは…!ちなみに『小籠包』の具としてだけではなく、冷やして固めればそのまま醤油をつけても食べられます。

清代1871年の上海。現在の嘉定区南翔鎮に「古猗園」と呼ばれる庭園がありました(今もあります)。それほど平和な場所と時代ではありませんが、当時の上海の文人らはここに集い交流を行っていたそうです。この古猗園の八字橋の側に「日華軒糕團店」と呼ばれる饅頭屋がありました。この饅頭屋の店主「黃明賢」が肉入りの饅頭を売り出したところ大ヒット、ところが模倣する店が後を立たなかったため黃明賢は皮を薄く、小型にした『小籠饅頭』を開発します。それまで日華軒糕團店を真似していただけの模倣店も商品開発に追従し、それぞれ砕いたゴマを入れて香りを高めたり、カニやエビを入れて風味を増したりと、見せごとに研究、改良を重ねました。それらの成果は来園客らに非常な好評を博しますが、元祖の日華軒糕團店は内心複雑なものがあったことでしょう。古猗園園内の外食店はついにはすべての店が「古猗園南翔小籠」という看板を掲げるまでになってしまいました。

しばらく時は流れて1900年。黃明賢の元で小籠包の作り方を学んだ吳翔昇と趙秋荣は、上海の城隍廟の側に「長興樓點心店」という店を開きます。この店は現在も観光客に愛される「城隍廟南翔饅頭店」の前身です。上海を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみましょう。有名な観光地「豫園」の側にあります。



南翔小籠包は現在では厳格にその製作工程が保護され、2007年には上海市で始めての非物質文化遺産に指定されました。これだけ書くと上海が小籠包の発祥の地のように思われますが、前回の記事にもあるように『小籠包』は華南地区ではとても一般的な料理です。次回は無錫地区の小籠包について簡単に解説したいと思います。


[材料]
豚皮 ……… 500g
鶏骨 ……… 200g
鶏脚 ……… 300g
ネギ ……… 75g
ショウガ ……… 75g
タケノコ ……… 120g
水 ……… 2000cc

[調味料]
酒 ……… 大さじ1

[作り方]
1.ショウガはうす切りにする。ネギはぶつ切りにする。タケノコは下処理し、薄切りにしておく。

2.熱した鍋にお湯(分量外)を沸騰させ、豚皮、鶏骨、鶏脚をそれぞれサッと茹でてアクを抜く。アクを抜いたら取り出して冷水に付け、水気をふき取っておく。

3.豚皮の裏についている脂肪を包丁などでこそぎ取りみじん切りにした後、フードプロセッサーなどで粉砕しておく(→Point参照)。

4.鍋に水を入れ、沸騰させる。沸騰したら、作り方1のネギ、ショウガ、タケノコと作り方2の鶏骨、鶏脚と作り方3の豚皮を入れる。

5.作り方4の鍋を弱火で加熱しながら浮いてくるアクと油を除く。水量が約2/3になったら火を止める。

6.作り方5の鍋のスープを材料を漉しとりながら別の鍋に移す。荒熱が取れたら酒を加え、タッパーなどに入れて冷蔵庫で固まるまで冷やしたら完成。

Point!
豚皮は包丁で細かくみじん切りにしてもかまいません。

『皮凍│にこごり』はコラーゲンの塊。刻んだネギや葉ニンニクを添えてそのまま食べてもOK!固まったものを薄切りにして醤油を添えて出しましょう。きちんと油を取り除いていればとてもヘルシー!何より美容に効果抜群です。

味付けのポイントは「タケノコ」です。ここを別の野菜に変えると風味が少し変わります。ニンジンやダイコン、トマトなどを使ってみましょう。


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