難易度:☆ 調理時間:1時間以内
『麵糰│肉まんベース』を使った「○○まん」シリーズ!今回はニラとビーフンを使った面白い食感の『韭菜米粉包│ニラビーフンまん』のレシピを紹介します。
前々回から続く原住民の名前について。
国民党の遷台後、1953年に交付された《修正台灣省人民回復原有姓名辦法》、《姓名條例》および《姓名條例施行細則》により原住民も漢姓を持つことが法律により定められました。漢名を持たない原住民は居住区の役所に自分の名前を申請することが義務付けられたのです。
その申請猶予期間はなんと3ヶ月。それを過ぎると役所の職員が"勝手に"漢姓を与えるというむちゃくちゃな内容でした。日本時代にひらがなやカタカナの教育により"いちおう"伝統的な名前を保存していた台湾原住民ですが、その使用も禁じられてしまいます。
教育水準が高かったとはいえない原住民らの知る漢字は多くなく、多くの原住民がほとんど同じ姓を名乗ることになってしまいました。また申請の間に合わなかった原住民は役所職員により適当な姓をつけられてしまいますが、多くは家族関係を無視した適当なもので、一家族で別々の姓を持つことになったり、同じ集落のものがすべて同じ姓を持つことになったりとめちゃくちゃでした。その命名方法も高山族なので「高」、河の側に住む番人なので「潘」、温泉の湧く地域に住むので「湯」、また国父孫文にちなんで「孫」など、適当なものです。ひどいものになると原住民の無知を利用した「怠惰」、「男性生殖器」などといった侮蔑的な意味を持つ語を姓に付けられた者さえいたそうです。
台湾で原住民が人口に占める割合は2%ほどですが、原住民同部族同士の婚姻は現在でも多く、家族間で異なる性をつけられてしまった原住民らは、血縁関係があると知らずに結婚し子供を残してしまうこともしばしばあったそうです。
その後二二八事件などもあり原住民をはじめとする民衆の原論は封殺されたまま時は流れます。1998年に戒厳令が解除されると原住民らによる「正名回復運動」が起こり現在に到ります。
正名回復運動により様々な調査が行われ、現在ほとんどの原住民は伝統的な方式の"正名"を持ちます。表記方法はインドネシア語のようなアルファベットを使った方式ですが、これらの正名は未だに公的に使用できず戸籍は漢字を使ったものに限定されています。
台湾原住民は我々の知るものとは大きく異なる姓名のシステムを持ちます。これを従来の方式で処理しようとする方が土台無理な話であり、現在でも時々戸籍登録時などに問題が発生しています。誰もが納得できる形で早期に解決できる方法が見つかることを祈っています。
というわけで、今回は『韭菜米粉包│ニラビーフンまん』びレシピです。ヘルシーでおいしいですよ!
[材料]
麵糰│肉まんベース ……… 1回分
ニラ ……… 400g
ビーフン ……… 120g
干しエビ ……… 10g
ショウガ ……… 10g
[調味料]
塩 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ2
胡椒 ……… 小さじ1
ごま油 ……… 大さじ4
[作り方]
1.ビーフンを30分ほど水に浸けて戻したら、まな板の上で長さ3cmほどになるようぶつ切りにする。ニラは長さ1cmほどに切り分けておく。干しエビはみじん切りにする。ショウガはみじん切りにする。
2.ボウルに作り方1のビーフン、ニラ、干しエビ、ショウガ、ごま油を入れてよく混ぜ合わせたら、塩、砂糖、胡椒を加えて更によく混ぜ合わせる。餡の完成。
3.麵糰│肉まんベースを20等分し、それぞれを円形に延ばす。濡れ布巾などをかけて20分ほど寝かせておく。
4.生地が落ち着いたら作り方2の餡30gを生地に包み、蒸し籠に入れて蓋をして30分ほど寝かせておく。
5.蒸し器を火にかけて蓋の隙間から蒸気が出始めたら、強火で15分ほど蒸して完成。
Point!
調味料の代わりにニラとビーフンをみりんと醤油で味付けしても美味です。
肉じゃがを包むと『肉じゃがまん』が出来ます。肉じゃがの水分が皮に染みてしまうので、適量のごま油を混ぜておきましょう。
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