台湾の街角で売られている『楊桃湯』 を紹介します。湯とかかれていはいますが冷やして飲まれることの多いトロピカルなフルーツジュースです。楊桃とは断面が星の形をしたスターフルーツという果実のことで、台湾の果実店でもそのまま売られています。日本ではほとんど見かけることのなりトロピカルフルーツの一種です。和名を「五斂子│ごれんし」と呼ぶのですが、英名のスターフルーツと呼ぶのが一般的です。
筆者も以前風邪を引いたときに、友人に飲まされたことがあります。ジュースとはいえ、日本ではほとんど飲むことのない、塩気の利いた甘い味はかなり好みが分かれると思います。興味のある方は台湾旅行時に一度試しに飲んでみてください。砕いた氷入りのもの、温かいもの、熱々のものなど選んで注文できます。またジュースの中に果肉が1-2切れ入っているので、ジュースを飲み終わった後は果肉を食べます。
中華料理ではこのスターフルーツをスープに入れたり、サラダに入れたりして使うこともありますが、台湾ではそのまま果物として食べるか、この『楊桃湯』として飲むのが普通です。果肉に高濃度のシュウ酸を含むので、腎機能不全者は果肉を食べるのを控えてください。
『楊桃湯』の作り方は結構複雑で複数の工程を経て、長時間熟成させて作ります。台湾で一度飲んでみて興味がある方は作ってみるとよいでしょう。声のかすれや喉の痛みなどに効くといわれています。
難易度:
☆☆
調理時間:
数日~熟成
材料:
スターフルーツ ……… 1kg
三温糖 ……… 300g
塩 ……… 20g
甘草 ……… 8g
レモン汁 ……… 1-2個分
作り方:
1.スターフルーツはよく洗い、それぞれの五角形先端の実を細く切り取っておく。輪切りにして芯部の種をくりぬいて取り除く。
2.ボウルなどでスターフルーツと塩を入れ混ぜ合わせておく。密閉のできる広口の瓶にまず150gの三温糖を入れ、上に先ほど塩と混ぜた半量のスターフルーツを入れる。さらに残りの150gの三温糖、スターフルーツを交互に入れ、最後に甘草とレモン汁を掛けて蓋をし、冷蔵庫に入れる。
3.2-3日後に自然に染み出した水分を取り出して、三温糖100gを加えてかき混ぜながら沸騰させ、荒熱が取れたら瓶に戻して再び冷蔵庫に入れる。
4.再び2-3日後、染み出した水分に三温糖50gを加えてかき混ぜながら沸騰させて、荒熱が取れたら瓶に戻し冷蔵庫に戻す。
5.冷蔵庫で1ヶ月放置し、濃縮楊桃湯の完成。適宜希釈して飲用する。中のスターフルーツは取り出して食べる。
Point:
適切に管理したまま3ヶ月以上熟成させたものは、超高級品として高値で売買されます。非常に美味しいらしいのですが、筆者はまだ未経験なのでなんともいえません。
完全に熟しきっていないスターフルーツを用いるのが良しとされます。出来上がった果肉を食用時に適度に繊維質が残っていたほうが食べやすいためです。
作り方2でスターフルーツを瓶に入れる前には、必ず水分をよく切りましょう。水道水が大量に混入するとカビの原因になります。
保存中のカビの発生を避けるためガラス瓶は熱湯などで消毒し、清潔なものを用いましょう。調理時は手をよく洗い、マスクなどをして調理するのがよいと思います。
カビを避けるため過熱したスターフルーツの抽出液を冷ます時は蓋をして冷ましましょう。カビの発生をいかに避けるかが調理のポイントです。
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