難易度:☆☆ 調理時間:30分以内
福建省の伝統料理、しかし料理名を見るだけでは何がなんだか分からない『八寶雞腿│鶏もも肉のもち米詰めフライ』のレシピを紹介します。こんな調理法方があったのか!と驚くことうけあいの珍しい料理です。材料は日本で簡単に手に入るので、調理方法をよく読んでぜひ挑戦してみましょう。
料理名にも使われている宝という字の旧字体「寶」の成り立ちを見てみましょう。家屋をあらわす「ウ」の下に、貴重なものを示す「王」、貨幣として使われていた「貝」、そして音を表す「缶(もともとはフウ、フの音)」の字があります。また音は「封、包、保」などにも通じ、何かを包んでいることをあらわしています。そういえば現在の「缶(カン)」もそのもの包まれたものの意味ですね。古くは貴重品や貨幣をしまっておく建物の意味でしたが、次第に宝物、貴重品そのものを表す字となりました。
「宝」はよく知られた異体字ですが、「珤」やこれにウ冠がついたもの、ウ+王+缶が縦に並んだもの、「王+呆」、寶に雨冠がついたものなど標準のフォントでは表せない10を超える異体字があります。他の異体字を知りたい方はこちらをどうぞ。(リンク:http://chardb.iis.sinica.edu.tw/meancompare/5BF6/3EC4)
宝とは一言で言えば「ある個人や集団にとってその瞬間に貴重であるもの」のことです。 貴重であるかどうかは今現在はありふれたものでも、長い年月を経た後にあまり変わらない形で存在すればそれは宝となりえます。遺跡や古文書は歴史的に貴重ですが、宝石などは存在そのものが貴重です。個人にとっての唯一無二の思い出や存在も宝となりえます。
台湾にも多くの国宝が存在し、そのほとんどが故宮博物館で見ることが可能です。故宮博物館の宝物の中には中華圏、アジア、いや人類史上非常に貴重な「地球宝」と呼ぶべきものが多数あります。未経験な方は絶対に、経験済みの方は定期的に故宮博物館を訪れましょう。今まで見落としていたエリアに実はすごいお宝が眠っていたりするのです。
[材料]
鶏もも肉(膝から先の部分) ……… 6本
ご飯 ……… 2合
タマネギ ……… 30g
干しエビ ……… 30g
干しシイタケ ……… 3個
タマゴ ……… 1個
小麦粉 ……… 適量
パン粉 ……… 適量
[調味料]
醤油 ……… 大さじ1
味の素 ……… 小さじ1/2
砂糖 ……… 小さじ1/2
五香粉 ……… 少々
ごま油 ……… 少々
[作り方]
1.鶏もも肉の皮を破らないように半分ほどまで剥ぎ、見えている部分の肉をそぎ落とす。そぎ落とした肉はみじん切りにしておく。干しシイタケのいしづきを除き、水で戻しておく。干しシイタケが柔らかくなったらみじん切りにする。タマネギをみじん切りにする。
2.フライパンに適量のサラダ油(分量外)をひき、タマネギをきつね色になるまで炒める。続いて作り方1でみじん切りにした鶏肉と干しシイタケ、干しエビを加えて更に炒め、全体に火が通ったらご飯とすべての調味料を加えて混ぜ合わせておく。
3.作り方1の鶏もも肉の皮を剥いだ部分に作り方2で具を混ぜたご飯を適量詰め、口を爪楊枝などで閉じる。全体に小麦粉をまぶし、溶き卵を塗ってパン粉をまぶす。
4.鍋に揚げ物油を160度ほどに熱し、作り方3の具を詰めた鶏もも肉を揚げる。火が通ったら油を切ってから、静かに口を閉じていた爪楊枝を抜いて完成。
Point!
鶏ももの膝下半分辺りまで、皮を破らないようにめくってから肉を骨からそぎ落とします。高級料理にするならこの部分で骨を砕き肉を取り出しますが、骨のカケラも残ることですし、家庭ではそこまでしなくても良いでしょう。
要は取り出した肉とご飯で炒飯を作ってから、皮の中に戻します。余ったチャーハンは作っている時につまみ食いしちゃってください。 炒飯の味付けは好みでアレンジしましょう。
写真は太もも部分の肉から骨を抜いて衣をつけずに蒸して火を通し、輪切りにしたものです。いろんなつくり方があります。
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