新疆風雞排│新彊風フライドチキン

難易度:☆ 調理時間:3時間
新疆ウイグル地区で食べられる『新疆風雞排│新彊風フライドチキン』のレシピを紹介します。回族の多い地域だけあって孜然(クミン)粉を使ってスパイシーに仕上げます。サツマイモ澱粉で衣を作っているので、味付け以外は台湾で売られているフライドチキンに似ています。

新疆の「疆」の字は境界の境と同じく「境目」の意味を示します。すなわち新彊とは「新しい境目」の意味で、新しく得た中国の辺境地域を指します。もともとこの地域は回族が多く、中国というよりイスラム文化の影響を強く受けていた地域です。古くは「東トルクメニスタン共和国」として独立していたこともあり、近年も独立運動が盛んです。当局に徹底的に握りつぶされているようですけど。

さて、古いMS-IMEで「しんきょう」と入力して出てくる「彊」の字は「強い弓」の意味で、「疆」の字とは別字です。下手すると新聞記事や学者のサイトでも間違っていたりするので、この文章を読んだ方は間違えないようにしましょう。まぁ、筆者もつい最近間違えてましたけど(笑)。

甲骨・金文にまで遡ると彊の字を疆の字の代わりに使っていたことが分かっており、もともと同じ字であったとされています。現代中国では地理や国語の引っ掛け問題としてこの漢字が非常に有名だそうで、よっぽど油断していないと間違えることはありません。しかしもし新彊が独立して別の名前になったりしたら、日常生活でこの漢字を使うことはほとんどなくなってしまうことでしょう。100年以内に絶滅してしまいそうな漢字ではあります。

いつもどおり各国の検索エンジンで調査してみました。
              ○新疆      ×新彊
日本Google  67,900,000件   526,000件
中国百度   51,700,000件   418,000件
台湾Yahoo!  16,200,000件   110,000件

台湾は(Yahoo! 奇摩)あんまり間違えてませんね…。ただ間違えている場所のほとんどが飲食店の看板や旅行会社のパンフレットだったりします。影響は大きくないですが地名こそ命っぽい業界なのであんまり笑えないですね(笑)。日本は個人ブログやレポートでの間違いが目立ちます。中国でも新聞記事やメディアが結構な頻度で間違ってたりとなかなか洒落になりません(笑)。

このブログを読んだ方は間違えないようにしましょう!ただ筆者も油断してると間違えてしまいそうです。今後間違いを発見された方は…筆者のIMEのせいだとご理解ください。

それではレシピいってみましょう。




[材料1]
鶏むね肉 ……… 一匹の半分
サツマイモ澱粉 ……… 400g
塩胡椒 ……… 適量

[材料2]
ネギ ……… 40g
ショウガ ……… 10g
ニンニク ……… 40g
水 ……… 100cc

[調味料]
クミン粉 ……… 大さじ1
五香粉 ……… 小さじ1/4
砂糖 ……… 大さじ1
味の素 ……… 小さじ1
醤油 ……… 大さじ1
重曹 ……… 小さじ1/4
酒 ……… 大さじ2

[作り方]
1.鶏むね肉を切り分けないように薄く半分に切り、広げて一枚の大きな肉片にする。

2.すべての材料2をミキサーに入れて粉砕し、すべての調味料と混ぜ合わせて漬け汁を作る。

3.作り方1の鶏むね肉を作り方2の漬け汁に入れ、冷蔵庫で約2時間漬け置く。

4.作り方3で漬けておいた鶏肉に押さえるようにしてサツマイモ澱粉をまぶす。粉をまぶしたら余分な粉を落とし、一分ほど皿の上に置いて衣を馴染ませる。

5.鍋に揚げ物油を入れて180度まで熱し、作り方3の鶏肉を入れて約2-3分、両面がきつね色になるまで揚げる。火が通ったら好みの量の塩胡椒をかけて完成。

Point!
鶏むね肉は体の横側から背骨方向に向かって包丁を入れたほうが開きやすいのですが、区別がつかないときはどちらからでもかまいません。

漬け置き時間を長くすれば肉の中まで味が染みます。準備に時間をかけられる方は一昼夜ほど漬けておきましょう。

サツマイモ澱粉の代わりに市販の揚げ粉でも作れますが、衣の風味が変わります。

ネギは可能なら長ネギの白い部分を使いましょう。

衣にベビースターラーメンを混ぜ込むと美味です。


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