白玉含鈴│白玉含鈴(びゃくぎょくがんれい)

難易度: 調理時間:3時間
たまには超本格薬膳を作りたい!という筆者のわがままにしばらくお付き合いください。『』のれしぴをしょうかいします。薬膳ですが薬材を使わずに作れば普通のおいしい中華料理になりますのでご心配なく。米粉の生地で具を包んで作る料理です。キャラ弁の素材にも使えそうですね。

今回の薬膳では「五加皮」と「茯苓」という生薬を使います。どちらも薬膳ではよくつかう薬材ですが「茯苓」のほうは『茯苓糕│ぶくりょうケーキ』などで紹介しているので、今回は「五加皮」について簡単に解説したいと思います。

五加皮はウコギ科ウコギ Acanthopanax gracilistylus 及びエゾウコギ A. senticosus の根皮を乾燥させたものです。袪風湿の要薬として様々な処方に配合される他、酒に浸けて「五加皮酒」とし薬用や料理の風味付けに用います。他にも起原となる植物が多数ありますが、今回はそこまで踏み込まないことにしましょう。ちなみにウコギもエゾウコギも日本の山野に普通に生えているので、植物の目利きができる人は山野に分け入って自分で採集して使ってもよいですね。ちゃんと図鑑で調べれば見間違えるような植物ではないですし、毒もありませんが自分で採取して使う場合は自己責任で。

よく知られた薬理作用として抗疲労、免疫増強、抗炎症、血管拡張、抗腫瘍作用などがあり、特に骨折や打撲などの外傷によく使われます。

台湾では『四神湯』の店などに調味料として「五加皮酒」がおかれていることがあります。普通は琥珀色の液体(古いものは黒くなります)がビンに入ってテーブルに無造作に置かれているので、少量をスープに加えて食べてみましょう。独特の香ばしい風味があり食欲が増します。日本でも北陸や東北の一部地域では「五加皮酒」を飲む風習があるところがあります。

袪風湿の生薬として非常に優れた「五加皮」、日本の漢方薬局でも購入できますし、甘口男でも販売しています。

今回紹介する『白玉含鈴│白玉含鈴(びゃくぎょくがんれい)』 はレシピ通り薬膳として作ってもいいですが、薬材を抜いて作っても非常においしいのでぜひ再現にチャレンジしてみて下さい。


[材料]
牛ひき肉 ……… 150g
エビ ……… 150g
韮 ……… 70g
ネギ ……… 少々
ショウガ ……… 少々

[材料2]
片栗粉 ……… 大さじ1と1/2
米粉 ……… 200g
水 ……… 400cc

[材料3]
五加皮 ……… 10g
酒 ……… 100cc
茯苓 ……… 5g

[調味料]
ごま油 ……… 小さじ1
醤油 ……… 大さじ1
塩 ……… 少々
片栗粉 ……… 少々

[作り方]
1.五加皮を酒に2時間ほど浸けておく。茯苓をミキサーで粉砕して粉にする。

2.米粉と作り方1の茯苓粉を水に加え軽く混ぜ合わせ、更に片栗粉を加えてダマにならないようによく混ぜ合わせる。全体がよく混ざったらごま油を加えてよく混ぜ合わせておく。

3.ニラを3-4cmの長さに切る。ネギをみじん切りにする。ショウガを細く千切りにする。

4.牛肉をボウルに入れ、作り方1の五加皮酒を小さじ2と醤油を加えてよく混ぜ合わせておく。

5.エビの殻をむき、作り方1の五加皮酒を小さじ2と少量の塩と片栗粉をまぶしておく。

6.フライパンかホットプレートに薄くサラダ油(分量外)をひき、作り方2の生地を適量入れて延ばす。すぐに蓋をして焦がさないよう弱火で焼く。火が通ったら端から箸などで生地を引き上げてラップを敷いたまな板の上などに乗せる。

7.作り方6で作った生地を半分ほどの大きさに切り、片方には牛ひき肉とニラを巻く。もう片方はエビ、ネギ、ショウガを乗せて巻く。

8.作り方7で具を巻いた生地の閉じ口を下にして耐熱容器に乗せ、陽気語と蒸し器に入れる。強火で7分ほど蒸したら完成。

Point!
薬材を使わずに作る場合は五加皮と茯苓をそのまま除いて作ってください。五加皮酒の代わりに紹興酒などを使うと良いでしょう。茯苓はレシピからそのまま除いてOKです。

出来上がりは醤油やラー油を混ぜたものを添えて、餃子のようにして食べるとよいでしょう。

余った五加皮酒は就寝前に10ccほど飲んだり、スープ料理の風味付けに使ってください。


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