風通薬酒│風通薬酒

たまにはこんなマニアックな料理のレシピはいかがでしょうか?筆者こだわりの薬種シリーズでその名も『風通薬酒』。

「経絡を通し、寒を散らし、痛みを止め、四肢の麻痺、風湿による麻痺を鎮め、筋骨の痛みをとり、腰膝に力を与え、古傷を癒す」とまぁ小難しい効能のある薬酒です。大陸の方の漢方薬局では、お年寄り向けにこういう薬酒を裏メニューとして量り売りしていたりしますが、観光客はまず取り合ってもらえません。台湾の漢方薬局でも薬酒を販売しているところはありますが、これまた観光客にはまず縁のないローカルな習慣なので、興味があっても探し出すことすら難しいでしょう。

というわけで自分で作ってしまいましょう。日本でも漢方薬局に問い合わせれば材料は全て手に入ります。薬酒作りを趣味にするのもいいかもしれませんね。

筆者も台湾の友人向けに先日薬酒を作成しました。現在熟成中ですが、出来上がったら製作過程も含めて紹介したいと思います。


難易度:
☆☆☆(材料入手による)

調理時間:
1時間以内+熟成

材料1:
丁公藤 ……… 1.9kg
白芷 ……… 160g
五加皮 ……… 120g
麻黄 ……… 320g
青蒿子 ……… 160g
当帰 ……… 100g
桂枝 ……… 160g
小茴香 ……… 120g
川芎 ……… 100g
威霊仙 ……… 160g
防己 ……… 120g
山栀子 ……… 100g
羌活 ……… 120kg
独活 ……… 120g

材料2:
ホワイトリカー ……… 20L



作り方:
1.生薬を全てざるなどで洗い、雑物を落としてから容器に入れる。ホワイトリカーを加えて密封する。

2.夏・秋は45日、春・冬は60日熟成させ、上澄み液を漉し取る。生薬から酒を絞って上澄み液と合わせ、別の容器に移して4-5日ほど静置し、更に上澄みを漉し取って完成。


飲み方:
一回15mLを毎日3回食後に飲む。


Point:
台湾だと「麻黄」の入手が一番の問題となります。迪化街ではなぜか手に入らない(たぶん倉庫にはおいてあるけど、売ってもらえない)ので、街中の漢方薬局を探すことになります。台湾でも材料の入手に手間取る薬酒です。

作り方で特に難しい点はありませんが、材料の入手が一番のネックです。特に主薬である「丁公藤」はかなりマイナーな生薬なので、よほど知識のある漢方薬剤師や医者でないと名前を聞いても分からないかもしれません。しかし問屋さんには存在していますので、入手は可能です。がんばってください。

普通の人はこの手のレシピは見ただけで心折れると思います(笑)。実際に作るというよりこんなものもあるのね程度の気持ちで読み流してください。 生薬が身近にある人(ほとんどいないと思いますが…)は勉強も兼ねて挑戦してみましょう。

氷砂糖は入れません。

「丁公藤」には強烈な発汗作用があります。虚弱体質の人や妊婦さんは飲まないでください。

生薬の読み方は
 丁公藤│ちょうこうとう
 白芷│びゃくし
 五加皮│ごかひ
 麻黄│まおう
 青蒿子│せいこうし
 当帰│とうき
 桂枝│けいし
 小茴香│しょうういきょう
 川芎│せんきゅう
 威霊仙│いれいせん
 防己│ぼうい
 山栀子│さんしし
 羌活│きょうかつ
 独活│どっかつ
です。

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