難易度:☆ 調理時間:1時間以内
福建省福州の名菜『班指干貝│ダイコンの干し貝柱詰め蒸し』のレシピを紹介します。輪切りにしたダイコンの中心に干し貝柱を詰めて蒸して火を通したシンプルかつ美しい料理です。日本でも簡単に作れるので、ぜひ再現に挑戦してみてください。おすすめです!
料理名にある「班指」とは、福州の伝統芸能である「評話」という歌劇の演者が身につける石の指輪のことです。これを用いて銅鑼を強く叩き、甲高い音を出すのに使います。
「評話」は古書にもほとんど記載がなく、歴史がはっきりとは分かっていない伝統芸能です。少なくとも唐末には存在したようですが、詳しいことは分かっていません。はっきりとした記録が残っているのは清末からで、当時300人ほど芸人が福州で公演を行っていたようです。
内容は歴史故事を伝える長解書、創作武侠物の短解書、これらの複合物の半長短書、王朝に請願などを行った公案書、そして教育目的や恋愛ものを謳う家庭書の5種があり、近年はこれらを面白おかしくアレンジした新しいものもあるのだとか。台湾でも福州出身者の集まる地域で時々演じられているそうで、機会があれば取材してみたいものです。
厳格な楽譜はなく、演者の"興"で楽器を打ち鳴らしたり語りにメロディを付けたりします。長編日本昔話を打楽器や小道具片手に行うようなものでしょうか。日本のラジオドラマみたいなものでしょうか。2-3人の複数で演じることもあります。
全編を福州話と呼ばれる方言で行うので、普通の日本人が聞き取るのは至難の業です。福州話はどことなく台湾語に近いのですが、評話では特殊な言い回しも多用するそうなので台湾人(閩南語話者)はほとんど聞き取れません。
こういった中国各地に残る漢族の伝統芸能も趣が合ってよいものです。何を言っているのか分かれば更に面白いのでしょうが、なかなか難しいですね。それではレシピです。
[材料]
干し貝柱 ……… 20-30個
(直径1cmほどのものを使う)
ダイコン ……… 1本
[調味料]
塩 ……… 適量
味の素 ……… 適量
[作り方]
1.干し貝柱をよく洗いって表面に水をまぶしたまま耐熱容器に乗せ、容器ごと蒸し器に入れて中火で15分ほど蒸して柔らかくする。
2.ダイコンの皮を剥き、厚さ1.5cm、直径2cmの輪切りにする。ダイコンの中央に貝柱がきれいにはまるように直径1cmほどの穴を空け、作り方1の貝柱をはめる。これを耐熱容器に乗せて作り方1で貝柱を蒸した容器にたまった汁をかけ、蒸し器に入れて強火でダイコンに火が通るまで蒸す。
3.作り方2のダイコンを容器に盛りつけ、蒸したときに出た汁を鍋入れて沸騰させる。塩と味の素で汁の味を調えたら、盛りつけたダイコンの上にかけて完成。
Point!
班指干貝│ダイコンの干し貝柱詰め蒸し
●
2015年9月23日水曜日
登録:
コメントの投稿
(
Atom
)
Search this blog
シリーズ
レシピ電子書籍紹介
About this blog
人気の投稿
-
2016年8月31日 クジの引き方と解説のお願いについて追記 台湾旅行時の楽しみの一つといえば現地の有名な寺廟をめぐってのおみくじ引き。台北市の 龍山寺 や行天宮は人気の観光スポットの一つです。いろいろな神様にお参りして、願いを届けた後はその願いに対する神様からのお告げ、お...
-
観世音霊籤百首 第一首 上上 天開地闢結良緣 日吉時良萬事全 若得此籤非小可 人行中正帝王宣 意訳: 天開地闢結良緣 これは天を開き地を闢くよい時期である。 日吉時良萬事全 吉祥の時分であり、各種の条件は全て整っている。 若得此籤非小可 この籤を...
-
観世音霊籤百首 第六十六首 路險馬行人去遠 失群羊困虎相當 危灘船過風翻浪 春暮花殘天降霜 意訳: 路險馬行人去遠 馬とも遠く離れ危険な道を行く。 失群羊困虎相當 群れから逸れた羊が狼に出会うかのようだ。 危灘船過風翻浪 船が嵐の中を進むよう...
-
観世音霊籤百首 第七十六首 上上 魚龍混雜意和同 耐守寒潭未濟中 不覺一朝頭角聳 禹門一跳到天宮 意訳: 魚龍混雜意和同 魚なのか龍なのか現在は区別が付かない。 耐守寒潭未濟中 今はおとなしく岩の上で待っているのだ。 不覺一朝頭角聳 時が...
-
観世音霊籤百首 第八十六首 大吉 春來花發映陽臺 萬里舟行進寶來 躍過禹門三級浪 恰如平地一聲雷 意訳: 春來花發映陽臺 春は大いなる喜びの季節。 萬里舟行進寶來 遠方より宝を載せた船がやって来る。 躍過禹門三級浪 大きな門をくぐれば、三...
-
観世音霊籤百首 第十六首 中上 攢眉思慮暫時開 咫尺雲開見日來 宛如汙泥中片玉 良工一舉出塵埃 意訳: 攢眉思慮暫時開 混迷の時はしばらくおちつくだろう。 咫尺雲開見日來 曇り空からも光が差す。 宛如汙泥中片玉 泥の中から宝の原石を見つけ出し...
-
観世音霊籤百首 第九十一首 上上 好把愁眉須展開 大才大用薦將來 一條大路平如掌 凡有施為總稱懷 意訳: 好把愁眉須展開 心配するのを止めよ。 大才大用薦將來 将来大きなことを為すだろう。 一條大路平如掌 未来の道は大きく開かれている。 ...
-
観世音霊籤百首 第二十一首 上吉 陰陽道合總由天 女嫁男婚豈偶然 但看龍蛇堪運動 熊羆叶夢喜團圓 意訳: 陰陽道合總由天 陰陽が和合協調し、天の定めがあるだろう。 女嫁男婚豈偶然 この調和は偶然などではない。 但看龍蛇堪運動 龍と蛇が相まって...
-
観世音霊籤百首 第四十六首 上平 勸君耐守舊生涯 把定身心莫聽邪 直待有人輕著力 滿園枯木再開花 意訳: 勸君耐守舊生涯 今以上の発展を望むなら今までのやり方を変えてはいけない。 把定身心莫聽邪 心身を定めてこそ邪な意見が聞こえてこなくなるのだ。 ...
-
観世音霊籤百首 第五十六首 中平 澗小石粗流水響 力勞撐駕恐損傷 路須指出前江去 風靜潮平儘不妨 意訳: 澗小石粗流水響 状況は時につまづき、些事が流れを止める。 力勞撐駕恐損傷 強引に押し通ろうとしても傷つくだけだ。 路須指出前江去 その道に...
材料で探す
調理方法で探す
Powered by Blogger.
0 コメント :
コメントを投稿