湯包魚生│湖南風魚肉スープ

難易度:☆ 調理時間:30分以内
久しぶりの湖南料理から『湯包魚生│湖南風魚肉スープ』のレシピを紹介します。湖南の名物料理で、薄切りにした魚の身に沸騰させた中華スープを注ぎ一瞬にして火を通して食べます。本場では草魚│ソウギョを使いますが、好みの白身魚で調理しましょう。レストランで食べると高級料理ですが、家庭で簡単に再現できます。

草魚は中国原産のコイ科の魚で、日本にも明治11年に食用のため導入されました。導入から100年近くが経ちますが、各地で深刻な水草の食害を起こし、現在は特定外来種に指定されています。利根川、江戸川などで繁殖しているそうなので釣りが趣味の方はぜひ釣り上げて食べてみてください。ただしソウギョを食べる場合は加熱必須です。

おなじみ《本草綱目》にも鱗の部に「鯇」として記載があります。短いので抜き出してみましょう。

【釋名】 魚(音緩)。草魚。 時珍曰:鯇又音混、郭璞作。其性舒緩、故曰鯇、曰閩畜魚者、以草飼之焉。
【集解】 藏器曰:鯇生江湖中、似鯉。
時珍曰:郭璞云:今子、似鱒而大、是矣。其形長身圓、肉濃而松、狀類青魚。有青鯇、白鯇二色。白者味勝、商人多之。

【氣味】 甘、溫、無毒。
時珍曰:李鵬飛云:能發諸瘡。
【主治】 暖胃和中(時珍)。
膽(臘月收取陰乾)。
【氣味】 苦、寒、無毒。
【主治】 喉痺飛尸、暖水和攪服(藏器)。一切骨鯁、竹木刺在喉中、以酒化二枚、溫呷取吐(時珍)。

当時は草魚の胆嚢を酒に漬けたものを喉に刺さった骨を抜く時に使っていたようです。他で有名なのは無患子や威霊仙などでしょうか。喉に刺さった魚の骨には昔の中国人も悩まされていたようですね。

今回紹介する『湯包魚生│湖南風魚肉スープ』は台湾の湖南料理レストランでも食べられる絶品料理です。ぜひ挑戦してみてください。


[材料]
白身魚 ……… 300g(身の重量)
レタス ……… 葉を数枚
揚げ麩 ……… 30g
ショウガ ……… 15g
ネギ ……… 15g
卵 ……… 1個
中華スープ ……… 適量

[調味料]
塩 ……… 適量
味の素 ……… 適量

[作り方]
1.白身魚の鱗と内臓を除き、身をうす切りにする。ショウガとネギを千切りにする。

2.揚げ麩を軽く砕いて容器の底に敷き詰め、上によく洗ったレタスの葉をちぎって重ねる。中央にショウガとネギを盛りつけ、その上に作り方1の白身魚のうす切りを盛り付ける。

3.鍋に中華スープを入れ、塩と味の素で味を調える。中華スープを加熱してグツグツと沸騰させたら、食べる直前に作り方2の容器に白身魚の身にかかるように注ぐ。白身魚の身に火が通るように箸で押さえて未加熱の部分をスープの中に入れたら完成。


Point!
白身魚はスープで火を通しますが、刺身でも食べられるくらい新鮮なものを使いましょう。少し油の乗っている方がスープに風味が付いて美味です。旬、もしくはちょっと旬を外れたくらいの白身魚を使いましょう。

ソウギョ自身で調理する場合はスープで火が通ったのを確認してから食べてください。加熱しないと寄生虫症の危険があります。

魚を捌くのが面倒くさい方は切り身を買ってきて2-3mmの薄切りにしてください。

魚のうま味と中華スープの味付けがこの料理のほとんどすべてです。しっかり味付けをしましょう。


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