芙蓉鯽魚│フナの芙蓉蒸し

難易度: 調理時間:1時間以内
湖南省の洞庭地方の家庭料理から『芙蓉鯽魚│フナの芙蓉蒸し』のレシピを紹介します。フナと卵白をあわせた美しい料理です。日本で作るなら他の魚で代用した方がよいでしょう。

料理名にある「鯽(魚、ji4 yu2)」は中国語でフナを意味します。日本語では「鮒(フナ)」と書きますが、どちらももともとは「鰿(ji2)」と書き、異体字の関係にあります。もっともフナを指す漢字はこれ以外にも数多くあり、(魚+脊)、(魚+(束の下に貝))、(虫+責)など様々な異体字があります。それだけ多くの地域、時代に渡って重要視されてきた魚ということでしょう。

中国で食べるフナは日本の川にすむフナと同じものですが、養殖されているので臭みがほとんどなく、うま味も段違いです。日本の川に自生するものを採取して調理することも可能ですが、臭み抜きが非常に面倒くさいので、現実的には他の魚で代用した方が無難です。

またフナには産婦の乳の出を良くするという薬膳効果もあります。この料理は卵で良質なタンパク質も補給し、フナで母乳の出をよくするという薬膳でもあるのです。気になる方はぜひ再現してみましょう。

どんな魚で調理しても非常に美しい料理が完成します。ぜひ一度挑戦してみてください。



[材料]
食用フナ ……… 2匹(約750g)
卵白 ……… 5個
ハム ……… 20g
ネギ ……… 1本
ショウガ ……… 15g
チキンスープ ……… 250cc
鶏油 ……… 大さじ1

[調味料]
酒 ……… 50cc
塩 ……… 5g
味の素 ……… 2g
胡椒 ……… 少々

[作り方]
1.食用フナは鱗、エラ、内臓を取り、よく洗っておく。ハムはみじん切りにする。ネギは白い部分を千切りに、緑の部分はぶつ切りにする。ショウガはネギの緑の部分と一緒に包丁の腹で叩いてつぶしておく。

2.フナの頭と尾を切り落とし、身の部分と一緒に耐熱容器に盛り付ける。上から酒を振りかけ、作り方1のネギの緑の部分、ショウガを上に乗せて蒸し器にかける。 中火で10分ほど蒸したら頭と尾、器に溜まった汁を別に取り分けておく。

3.作り方2で蒸した食用フナの身の部分を食べやすい大きさに切りわけておく。

4.卵白を泡立つほどよくかき混ぜて作り方2の器の底に残った汁と混ぜ合わせる。これに塩、味の素、胡椒を加えて味を調えたら、半量を茶わんに入れて完全に火が通るまで蒸し器で10分ほど蒸す。蒸しあがったら残り半量の卵白を上に乗せ、再び完全に火が通るまで蒸し上げる。この時別の皿に作り方2で取り出しておいたフナの頭と尾を乗せて再度蒸しておく。

5.作り方3で切り分けたフナの身と作り方4で蒸した卵白を混ぜ合わせて器に盛りつける。盛り付けたフナの身の両側に頭と尾を添えて魚の形状に整える。最後にハムとネギの白い部分、鶏油を散らして完成。

Point!
実際にはフナで作るよりもその他の魚で作ることになるでしょう。中型で骨が少ない魚なら何でも作れるのでぜひ挑戦してみてください。

余った卵黄部分はせっかくなので『黄金炒飯』を作るのに使いましょう。


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