鹹蜆仔│台湾風シジミの醤油漬け炒め

難易度:☆ 調理時間:半日
本日の料理は『鹹蜆仔│台湾風シジミの醤油漬け炒め』です。シジミを凍らせてから醤油につけて炒めるという珍しい調理法の台湾伝統料理です。

シジミは中国語でも「蜆(子)」と書きます。古代から漢字表記がほとんど変わっておらず、多くの本草書でその名を見ることができます。台湾語でシジミは「蜊仔(ラアー)」といいこの料理も南部では台湾語で『鹹蜊仔(ギャラアー)』と呼ばれます。

日本でもシジミエキスを使った健康食品が流行していますが、中国でも古代よりシジミはすばらしい健康効果のある食材として珍重されてきました。唐代に書かれた《新修本草》という書物の記載が有名なので抜き出してみましょう。

“蜆、冷、無毒。主時氣開胃、壓丹石藥、及疔瘡、下濕氣、下乳、糟煮服良。生浸取汁、洗疔瘡。多食發嗽、並冷氣、消腎。陳殼、療陰瘡、止痢。蜆肉、寒、去暴熱、明目、利小便、下熱氣、腳氣、濕毒、解酒毒、目黃。浸取汁服、主消渴。爛殼、溫、燒為白灰飲下、主反胃、吐食、除心胸痰水。殼陳久、療胃反及失精。 ”

全体に体を冷やす働きがあり、体内の熱を取り去る働きに優れているようです。また二日酔いにも効果があり、その他の効能から総合すると肝臓の保護作用などもありそうです。まさに現代のシジミエキスが謳う効能と同じですね。

優れた健康効果を発揮するシジミ、おいしく調理してお楽しみください。実際の調理は数分で終わります。


[材料]
シジミ ……… 300g

[調味料]
醤油 ……… 150cc
砂糖 ……… 大さじ1
ニンニク ……… 5個
トウガラシ ……… 1本

[作り方]
1.シジミを良く洗い砂を吐かせた後、もう一度良く洗う。取り出して水気を切り、ボウルなどに入れて冷凍庫で一晩凍らせておく。

2.ニンニクとトウガラシはみじん切りにし残りの調味料と混ぜ合わせておく。作り方1の凍ったシジミにすべての調味料を混ぜ合わせ、強く熱したフライパンで殻が開くまで炒めたら完成。

Point!
シジミは淡水の貝なので、砂を吐かせるため浸けておくのはもちろん真水です。塩水に浸けないよう注意しましょう。

台湾でも貝の塩抜きには「錆びた鉄釘」を入れるとよいとされています。酸化鉄のイオンが水に溶け出して砂を吐き安くなるそうです。きれいな鉄では効果がないそうですので、身近に錆びた鉄製品があれば試してみてください。

シジミは調味料と混ぜ合わせたら半分凍ったままフライパンにいれ、全体の口が開くまで加熱したらそれで完成です。火を通しすぎると身が縮んでしまいますがこの方法だとちょうどいい感じで火が通せます。


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