紅豆紫米露│糯米と小豆の甘粥

難易度:☆ 調理時間:1時間以内
暑い季節にはたまらない台湾伝統のスイーツ『紅豆紫米露│糯米と小豆の甘粥』のレシピを紹介します。プチプチの食感がたまらないもち米で作るデザートです。

台湾だけでなく中国南部やシンガポール、香港でも食べられる伝統的な料理で、夏場は冷やして、冬は温めて食べられます。特に夏場はアイスクリームを乗せたりココナッツミルクをかけて食べたりすることもあります。筆者も大好きな料理です。

特に紫米(黒米)は火を通しにくいので、レシピでは圧力鍋を使って調理しています。普通の鍋で作る方はPointを参照してください。

さて、もち米食をハレと結びつけるなど共通の特徴の多い文化圏を「照葉樹林文化圏」と呼ぶことは以前の記事で紹介しました。日本でこの照葉樹林文化が残されているのは正確には西日本までで、東日本には「ナラ林文化」とよばれる別の文化圏が形成されていたとされています。こちらはドングリやソバを食料とする中国北部・モンゴルからシベリア、樺太を通った北回りで文化が流入したとされ、稲の品種改良が行われるまで稲作文化がなかなか根付かなかった地域です。

西日本のかまどに対する東日本の囲炉裏、うどんに対するそば、天秤棒と背負子、牛と馬、ふんどしと袴、あとは味噌の種類や餅の形など多くの差異があることが指摘されています。古代から縄文時代を通して実は東日本の方が圧倒的に人口が多く、西日本と人口が逆転するのは弥生時代になってからです。西日本に伝わった稲作文化は現代からしても圧倒的なスピード(九州から伊勢湾まで数十年)で伝わりました。しかし稲作がナラ林文化の東日本に浸透するには数百年の断絶があり、文化の衝突や気候の違いなどが理由として指摘されています。古代日本は西と東で相当な文化の違いがあり、数百年かけて融合していったとされています。

日本を西と東に二分する古代文化をざっと見てみましたが、ううむ、日本語のルーツが不明なのもこの辺が関係しているのかも知れませんねぇ…。古代日本を二分した西と東の文化!と…、言いたいところですが実はもう一つ、別のルートから伝わり日本に大きな影響を与えた文化があるのです。海女さんに代表される「海人文化」といわれるものですが、機会があればそのうち紹介したいと思います。

今回の料理は「照葉樹林文化」にそのまま属する典型的なものです。上述のように日本の文化を分けるのと同じように中国・台湾も各地の料理を通して大まかに民族や文化を分類し歴史を語ることができます。 筆者もまだまだ勉強中なので詳しく語れない部分もありますが、日本ではなかなか紹介されない分野ですので、いずれ当ブログで伝えて行きたいと思います。

それではレシピいって見ましょう。



[材料]
紫米 ………150g
もち米 ……… 100g
小豆 ……… 150g
水 ……… 2500cc

[調味料]
砂糖 ……… 180g
ココナッツミルク ……… 適量
 (牛乳を使ってもよい)

[作り方]
1.紫米、もち米、小豆を良く洗い、水と一緒に圧力鍋に入れる。蓋をして強火で加熱し、調圧弁が動いたら弱火にして12-15分蒸らす。

2.その後火を止め鍋の温度が手で触れるくらいまで下がったら蓋を開けて中身を取り出し、砂糖を混ぜて器に盛りつける。適量のココナッツミルクをかけたら完成。

Point!
普通の鍋で作る場合は紫米を6時間、もち米を2時間、小豆を半日以上水に浸けておきます。蒸す時間も1時間以上取りましょう。

鍋の内圧を調節する機能のある圧力鍋は1.8気圧ほどで作るとよいようです。

冬は暖かいまま、夏は冷蔵庫で冷やして食べましょう。アイスクリームや白玉を添えてミントを載せてもおいしいです。

紫米だけで作っても作れます。

ココナッツミルクの代わりにコーヒーミルクを使うと簡単です。


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