宋宮面油│宋王宮の美容オイル

難易度: 調理時間:1時間以内
昨日に引き続き美容のレシピをひとつ。『宋宮面油│宋王宮の美容オイル』というフェイシャルオイルの紹介です。

北宋の太宗趙光義の在位時に王宮で女性らが使っていたとされる美容処方です。現代化粧品に勝るとも劣らないすばらしい配合となっています。外用、しかも美容目的とあって内服で病気の治療では普通使わない珍しい薬物がいくつか使われています。簡単に見てみましょう。

まずは「零陵香」、すばらしい芳香を持つ生薬で解毒、殺菌、血流増加などの効果があります。香りに蚊や蠅などの害虫を遠ざける効果があるとされ、宮廷では観賞用の植物の下草として植えられていたこともあります。

「甘松」は中国南西部からチベットにかけて生えるオミナエシの仲間で、淡い甘味が特徴の生薬。消炎、血流改善の効果があります。

「干胭脂」は特殊な昆虫から取れる赤い色素で、現代でも超高級化粧品用の色素として使われます。宋代も海外から輸入していました。抗酸化作用を持ち、紫外線でも分解しないという特徴があります。近年高級化粧品の需要が高まっていることから価格が跳ね上がっており入手が困難です。

もとの処方では「腊鹅脂」というガチョウの燻製の油を用いますが、質のいい油脂が手に入る現代ではワセリンや他の植物油を使って作るのが現実的でしょう。薬局でワセリンを購入してください。

処方中の藿香、零陵香、山奈、甘松はすばらしい芳香と共に毛穴に詰まった汚れを除き、血流を改善する作用があります。(入手が難しいので使わなくても作れますが)干胭脂は皮膚に赤味を与えると共に肌に停滞した毒気、滞った血液を取り去ります。

本来のレシピ通りで作ると非常に高価になってしまいます(特に「麝香」…)。なくても作れますので、手に入るものだけで試してみましょう。筆者も作ってみたくなりました。

[材料]
オリーブオイルかワセリン ……… 200g
 (本来はガチョウの燻製油を使う)
藿香 ………  10g
零陵香 ……… 10g
山奈 ……… 10g
甘松 ……… 10g
蜜蝋 ……… 10g
 (オリーブオイルかワセリンを使う場合なくてもよい)
干胭脂 ……… 10g
 (なくてもよい)
麝香 ……… 1g
 (なくてもよい)

[効能]
滋潤皮膚、消除面皺、香膚開窍

[作り方]
1.オリーブオイルかワセリンを120度まで熱し、薬物を全て入れて軽くかき混ぜながら加熱する。全体が泡立ったら火を止める。

2.火を止めて泡が収まったら再び加熱して泡立てるのを2-4回繰り返し、 液状のまま雑物を漉しとって冷ましたら完成。

3.洗顔後少量の美容オイルを肌に薄く塗り広げて使う。

Point!
植物材料が原料となります。使用前に肘の内側などでアレルギーテストを行ってから使いましょう。

ワセリンが入っていた容器などに戻して保管しましょう。かなりの長期間保存できます。

麝香と干胭脂まで全ての材料で作ると200ccで数万円、干胭脂を入れても1万円は超えます。残りの生薬だけなら数千円で作れると思います。興味がある方は見積もり出してみますので、メールください。


1 コメント :

甘口男 さんのコメント...

興味ある方が多数おり、材料のセットを販売しております。
ワセリンかオリーブオイル、またはその他のナチュラルオイルで作る場合の、
藿香 ……… 10g
零陵香 ……… 10g
山奈 ……… 10g
甘松 ……… 10g
のセットを送料込み2500円で販売しております。
甘松と零陵香は日本の漢方薬局でも手に入らないと思います。
興味のある方はメールください。

tw-cai@live.jp

まで。

 
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