三色四季豆│インゲンの三色炒め

本日は食卓を彩る『三色四季豆│枝豆の三色炒め』という料理を紹介します。三色というのはインゲンの緑、ギンナンの白、そして赤ピーマンの赤を指し、(そしてときどき同じ色の食材で代用したり…)見た目も鮮やかな家庭料理です。

台湾でも今でこそ下火にはなっていますが、「食事で美容」などという日本と同じような流行が数年周期であるらしく、一時期流行した美容食品に関する書籍が投売りされているのを見かけます。次はいつ流行るんでしょうね…?

さて、インゲンにはその色からは想像が難しいですが豊富なカロチンを含み、体内でビタミンAに変換されることで抗酸化作用を表します。また豊富な鉄分と亜鉛を含み、貧血やホルモンの作用などを正常化させる作用も期待できます。

っと、久しぶりに亜鉛という名前を聞いたのでここで昔話を…。料理とは関係ないので興味の無い方は以下読み飛ばしてください…。

--読み飛ばし推奨--
(ここから)

台湾での大学院時代、薬学部(学部)で気になる授業があったので受講してみたのはいいですが、試験で出てくる化学成分や官能基、元素の名前がほとんど漢字で、ほとんど手も足も出なかった記憶があります。一般薬局で販売される医薬品についての授業でビタミンやミネラルに関する講義もありました。海外で教育を受けた教授陣は授業では成分をジンクとかセレニュームとか英語で発音してくれるので、知識の確認も含めて授業にはついていけていたのですが、中間試験の用紙を見たときに目が点に…。

1.上の成分に当てはまる栄養素を以下から選べ。
 A.鐵
 B.鈣
 C.鎂
 D.硒
 E.鋅

こういう問題がずらずらと並ぶわけです。鉄以外知るか!と思わず試験用紙を破り捨てそうになりました(笑)。仕方なく挙手しては試験監督の院生にその都度元素記号を尋ね、なんとか試験を終えました。(ちなみに上からFe、Ca、Al、Se、Zn。)

ちなみに取れた点は58点…。これはで成績がヤバイと、栄養素として使われる元素の漢字を覚えて望んだ期末試験。ページをめくるとそこには…。

1.上の括弧に当てはまる単語を以下から選べ。
 A.乙醇
 B.甲醇
 C.氨
 D.甘油

化合物の名前まで漢字…って甘油ってなんだそれ!と…、中間後覚えた元素の漢字はあまり役に立たず、問題用紙には見慣れない化合物の単語がずらり。更に難易度アップ!試験監督にいちいち英語名を質問するわけにもいかず、漢字を頼りに感覚と勘で答えましたが、結果は48点。もちろん落第です(笑)。むしろ勘を頼りに半分点を取った自分を褒めたい…。(ちなみに上から、エタノール、メタノール、アンモニア、グリセリン。)他にもビタミンB類をそれぞれ表す単語など出てきましたが、今後二度と目にする機会はないことでしょう(笑)。ちなみに一部知識は台湾で化粧品を自作する時に役立ってます。

あとは日本とは薬学教育の制度が違うので驚きましたが、普通に市販薬の名前が問題に出てきてびっくりしました。日本の大学ではパブ○ンとか製品名を学校で教えたりするのはダメで、あくまで成分名を使って勉強しなければいけないのですが、台湾では普通にOKのようです。期末試験に20数種類の台湾の一般用医薬品の名前と薬効を一致させる問題が出てきた時点で笑うしかなくなりました。台湾人なら当然知っている有名な薬ばかりなんでしょうが、私には普拿疼しか分かりませんでした。 せめて主成分の名前くらい記載しておいて欲しかった…。

--読み飛ばし推奨--
(ここまで)

というわけで、本日は鉄分や亜鉛、アルミニウムを豊富に含むインゲンを使った家庭料理です。中華では『三色○○』や『五色○○』という色とりどりの料理がたくさんあります。材料に決まりがあるわけではないので、いろいろと代用して試してみましょう。

この『三色四季豆』もインゲン以外の食材はほとんど自由で、ジャガイモとニンジンで三色、コーンとニンニクで三色など、色さえそろえばほとんどの緑黄色野菜が利用できます。各人でいろいろと応用して作ってください。

写真はコーンとニンジン、そしておそらくナス(?)を使ったもの

難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
インゲン ……… 300g
赤ピーマン ……… 40g
ギンナン ……… 20g

調味料:
ケチャップ ……… 大さじ2
酢 ………大さじ1
砂糖 ……… 大さじ1と1/2
塩 ……… 少々
ごま油 ……… 少々
オリーブオイル ……… 10g


作り方:
1.材料をよく洗い、インゲンはヒゲを取り除いて1cmほどの長さに切っておく。ピーマンは食べやすい大きさに切る。

2.鍋に湯を沸かし、インゲン、赤ピーマン、ギンナンをそれぞれ別々にサッと湯がき、取り出して水気を切っておく。

3.熱した鍋にオリーブオイルを引き、インゲン、赤ピーマン、ギンナン、全ての調味料を入れ、よくかき混ぜながら炒めて火が通ったら完成。


Point:
作り方2の湯がく作業を抜くと野菜が変色します。色鮮やかに作る料理なので、見た目にはこだわってみましょう。逆にそれほどこだわらずに作るなら作り方1と3だけで作れます。
 
インゲンはよく火を通さないと胃腸障害の元になります。湯がくよりも高温で炒めて中まで火を通すのが効果的です。

いためるときに刻んだシイタケや干しエビなどを30gほど加えると味がよくなります。辛いのが好きな方はケチャップの変わりに豆板醤などを使ってください。酢や砂糖を抜いても作れます。自由に味付けしてください。

ちなみに台湾の「中餐丙級證照篇」という料理人を名乗るための資格試験でも課題になっている料理の一つです。試験では制限時間内にレシピを見ずに○○を作れという風に行われるようで、本レシピとは違いますが、『三色四季豆』の作り方が動画で紹介されています。中国語が分からなくても参考になると思うので、リンクしておきます。


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