刈包(2)│台湾バーガー(2)

難易度:☆ 調理時間:2時間
台湾発祥のハンバーガーのような料理『刈包(2)│台湾バーガー(2)』のレシピを紹介します。小麦粉で作った半球形のパンに醤油で煮込んだ豚肉を挟んで 食べる料理で、台湾バーガーの別名を持ちます。今回は外側の生地のレシピです。前回紹介した肉をはさんで食べましょう。

台湾では農暦で毎月2と16日に神のお金を燃やして土地公(土地神様)に商売繁盛を祈る習慣があります。各地のお店の前にテーブルを広げてお菓子や食べ物を供え、簡易式の炉で何かを燃やしているのを見たことがある人も多いことでしょう。特に正月2日の「頭牙」、12月16日の「尾牙」は会社の新年会や忘年会を兼ねた行事が催されます。台湾で仕事をしている人ならよくご存知のことでしょう。12月16日の「尾牙」では土地公に一年間の庇護を感謝し、宴を催して社員らの一年の苦労をねぎらいます。普通はこの尾牙の費用は全部会社・社長もちで、巨大な会社になるとスタジアムを貸しきって有名歌手のコンサートを開催したり、社員全員で海外旅行に行ったりもします。

また普通の民家でもこの日は土地公にお参りし、お金が儲かるようお祈りする習慣があり、信心深い家庭ではその日の晩に今回紹介する『刈包』を食べる習慣があるのです。これは『刈包』が『錢包(財布)』の形と似ているためで、たくさんのお金が入ってくるようにとの願いがこめられています。


台湾人はあらゆる場面で「發財(お金が儲かること)」を祈ります。「發財」は日本語でピッタリの訳語がなく、日本人が金運上昇を祈るのとは想いが異なるようですが、明清代に極貧地域から命をかけて台湾に渡ってきた人々の苦労や願いを考えれば納得です。

そんな想いを飲み込むように『刈包』を食べましょう。金運が少しはアップすると良いですね。



[材料]
中力粉 ……… 500g
牛乳 ……… 240cc
ドライイースト ……… 15g
ベーキングパウダー ……… 5g
砂糖 ……… 45g
塩 ……… 一つまみ
オリーブオイル ……… 大さじ1

[作り方]
1.すべての材料をボウルに入れ、表面に光沢が出るまで良く混ぜ合わせる。

2.作り方1のボウルに濡れ布巾かラップをかぶせ、生地が約二倍の大きさになるまで30-50分ほど発酵させる。

3.生地を10-12等分し、それぞれを円形に成形して表面に薄くオリーブオイル(分量外)を塗り上にラップをかぶせ10分ほど置く。

4.作り方3の生地を半分に折り、クッキングペーパーなどを敷いた蒸篭の中に並べて入れてそのまま30分ほど最終発酵させる(→Point参照)。

5.作り方4の蒸篭を蒸し器にかけ、中火で12分ほど蒸す。取り出したら作り方4で折りたたんだ割れ目に沿って開き、好みの具を挟んで完成。

Point!
蒸すと少し膨らみます。隣同士くっつかないようある程度の隙間を空けて蒸篭に並べましょう。

牛乳を使っているため、生地の水分は少なめです。表面が乾燥するとひび割れたりするので、常にラップや濡れ布巾で乾燥を防ぎましょう。オリーブオイルを塗ってからはそのままでOKです。

オリーブオイルがない人は普通の食用油(サラダ油)が使えます。

出来上がった「バンズ」はハンバーガーのように何を挟んで食べてもOK。『月見刈包』や『グラコロ刈包』もおすすめです。

出来上がったバンズは冷凍しておけば電子レンジで過熱するだけで食べられます。


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