地瓜餃│カボチャ餃子

難易度:☆ 調理時間:30分以内
馬祖の美食続けます。『地瓜餃│カボチャ餃子』のレシピを紹介します。カボチャと豚ひき肉を具として使った揚げ餃子、または水餃子で、台湾馬祖地区の美食として有名です。

色々な作り方があるのですが、今回は揚げ餃子での作り方を紹介します。

馬祖は台湾の北西、福建省に近い場所にある列島の名前で、まとめて媽祖列島と呼ばれます。合計36個の島をあわせて呼ぶ名称ですが、正式には馬祖島という島があるわけではありません。最も大きな島は南竿島といい、これが通称で馬祖島と呼ばれています。中華民国で最も北部に位置し、冬は日本の南九州ほどの寒さになります。また全台湾で唯一、中国語のほか閩東語が話されている地域で、この地域出身者の話す中国語は台湾本土でも聞き取りにくい口調になるとして有名です(笑)。

馬祖という地名は台湾や福建省で篤く信仰されている媽祖(天上聖母、天后などとも)に通じます。媽祖(宋代初期の人)は生前数々の奇跡を起こして仙女と呼ばれていましたが、両親と台湾海峡を航海中に海に投げ出され命を落としました。媽祖の両親は彼女が天に上ったと信じましたが、実は彼女の遺体は馬祖の漁民らによって引き上げられ、ここ馬祖の海岸に葬られたという伝説が残っています。一説によると遺体は馬祖天后宮の石棺の中に今も眠っていると考えられており、このことから媽祖島、転じて馬祖島(馬祖地域)と呼ばれるようになりました。

媽祖列島には宋代後半から元代にかけて多数の漁民が移り住みかなりの繁栄をみせたそうですが、明代に入ってたびたび倭寇の被害にあうようになり衰退します。清初期の鎖国政策では媽祖列島も渡航禁止地域に指定されましたが、周辺の海賊の討伐が住んでからは渡航が許可され多くの人がこの地に移り住みました。

1919年には台風の被害により6万人が家を失い、また津波被害により数年にわたって稲作が出来なくなってしまったため、多くの住民が島を離れて福建省本土に移り住みました。1949年に国民党軍が進駐し、南竿島に「馬祖守備區指揮部」を設立して守備に当たりました。2000年に「小三通」政策が始まってから対岸である福建省とのヒト、モノ、カネの交流が活発になりました。いまではビジネスによって多くの福建成金が生まれ経済活動も活発化しています。

金門と同じく馬祖も福建省に属し、本格的な福建料理が食べられます。中華人民共和国の方が近い中華民国という奇妙なムードを味わいたい方はぜひ馬祖を訪れてみましょう。



[材料]
カボチャ ……… 200g
豚ひき肉 ……… 100g
餃子の皮 ……… 15枚

[調味料]
醤油 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1/2
カレー粉 ……… 10g
酒 ……… 大さじ1
塩 ……… 少々

[作り方]
1.カボチャの皮を剥き、蒸して火を通す。火が通ったらすり潰してペースト状にしておく。

2.熱したフライパンに大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、豚肉を入れて色が変わるまで炒める。続いてすべての調味料を加え、豚肉と混ぜ合わせながら軽く炒める。

3.作り方1のカボチャと作り方2の豚ひき肉を混ぜ合わせて餡を作る。 餃子の皮に約20gの餡を乗せ、包んで餃子を作る。

4.鍋に揚げ物油を180度に熱し、作り方3の餃子を入れて表面がきつね色になるまで揚げる。火が通ったら取り出して油を切って完成。

Point!
揚げずに茹でて作る場合もあります。

餃子の皮から作るなら生地に少量のカボチャを練りこんで、皮もカボチャ色に染めましょう。

日本人なら焼いて作りたいところですが、揚げるか茹でるかして作るのが媽祖風です。


0 コメント :

 
日本で作れる台湾料理 © 2012 | Designed by Rumah Dijual , in collaboration with Web Hosting , Blogger Templates and WP Themes
FB FACEBOOK TW TWITTER