莧菜魚羹│ヒユとタラのあんかけスープ

難易度:☆☆ 調理時間:30分以内
日本では珍しい野菜を使った『筧菜魚羹│ヒユとタラのあんかけスープ』という料理のレシピを紹介します。

「莧菜」とは日本ではほぼ見かけませんが、台湾、中国では良く食べられる野菜です。葉っぱがかなりシャキシャキしています。初めて食べると表面にビニールをコーティングしているのかと勘違いするかもしれません(笑)。このせいで日本では受けないんでしょうか?

「莧菜」は学名を Amaranthus mangostanus といい花屋さんでおなじみの「アマランサス」の仲間です。和名はありませんが、レシピでは近縁で日本でも時々食用にされる「ヒユ」を使っています。この植物の属するヒユ科植物はケイトウ、ノゲイトウ、アマランサスなど観賞用植物としておなじみのものも多数含まれます。花からは鮮やかな染料、いわゆるアマランサス色が採れ、種子は食用に出来るため古代には重要な商品作物として流通したこともありました。日本以外の地域では今でも割りと食用にされています。

「莧菜」は中国でも非常に書き間違いの多い漢字で、たびたび「筧菜」と間違えて表記されます。2014年5月22日現在、中国最大手の検索エンジン「百度」の百科事典にすら「筧菜」の表記で「莧菜」の解説が載っているくらいです。「莧」と「筧」の字は中国語でそれぞれXian4、Jian3と発音が違い、意味も違うのですが、パソコン上ではパッと見で区別が難しいので困ったものです。図鑑に間違って記載でもされたら、後世に誤った表記が定着してしまう可能性もあります。すでにオンラインの百科事典では間違えられてますが…(笑)。

莧(ひゆ)と筧(かけい)はまったく別物…。中国語でも漢字の意味は同じなので、それぞれの現物と漢字の意味を知っていればまず間違うことはないと思うのですが…。手書き入力の弊害でしょうかね?。

ちなみに日本語のGoogleと台湾のYahoo奇摩では間違った表記の「筧菜」の方が圧倒的に多くヒットし、正しい「莧菜」の表記はまさにスズメの涙…。中国の百度では正しい表記の方が多くヒットします。

 莧菜 筧菜
日本Google   358,000 1,840,000
中国百度 9,490,000 690,000
台湾Yahoo奇摩 53,500  107,000

日常的に使う漢字ではないですが、これを期に正しい表記を覚えて起きましょう。あらためて書きますが、筧と莧は別物。竹で水を通すのが筧、植物が莧ですのでお間違えなく!

コラムを書こうと思った最初は「莧菜」(実は薬用植物)の薬効やヒユ科の有名な生薬「牛膝」について解説しようと思ったのですが、書き間違いの調査がメインになってしまいました(笑)。莧菜については色々な料理があるので、機会があればまた書いてみたいと思います。それではレシピ行って見ましょう!

[材料]
タラ ……… 250g
ヒユ ……… 250g
コーン ……… 70g
タマネギ ……… 1個(150g)
ショウガ ……… 10g
中華スープ ……… 1000cc

[調味料]
片栗粉 ……… 適量
塩 ……… 適量
水溶き片栗粉 ………小さじ1
酒 ……… 大さじ1

[作り方]
1.タラの身を一口サイズに切り、片栗粉と塩をまぶしておく。

2.ヒユの葉を2cmほどの大きさのみじん切りにする。ネギ、ショウガはみじん切りにする。

3.熱した鍋に少量のサラダ油(分量外)をひき、ネギとショウガを炒めて香りを出す。酒、中華スープを加えて沸騰させたら、作り方1のタラの身、コーンを加え煮込んで火を通す。最後に作り方2のヒユを加え、火が通ったら水溶き片栗粉でとろみをつけて完成。

Point!
日本でヒユを手に入れるのは難しくありませんが、植物学の知識が必要なので他の野菜、レタスや白菜などで代用してください。他の野菜で作るととても簡単です。

タラの代わりにシラスを使った「莧菜吻(魩)魚羹」も有名です。おいしい出汁のとれる白身魚を使いましょう。

さいの目に切った豆腐を加えても美味です。


0 コメント :

 
日本で作れる台湾料理 © 2012 | Designed by Rumah Dijual , in collaboration with Web Hosting , Blogger Templates and WP Themes
FB FACEBOOK TW TWITTER