黑芝麻卷│香港式ゴマ巻き

難易度:☆ 調理時間:30分以内
香港の伝統料理『黑芝麻卷│香港式ゴマ巻き』のレシピを紹介します。黒ゴマをクワイ粉と合わせて糊状にし、蒸して火を通したものをくるくると巻いた伝統料理です。香港ご当地では「菲林卷(フィルム巻)」と呼ばれ親しまれています。日本で作っても見た目の面白さから喜ばれそうです。

別名の「菲林巻」の菲林(Fei lin)とは一昔前までのカメラで使われていたフィルムのことを指します。静止画だけでなく動画撮影にも使われたロールフィルムは、それまでの写真乾板に取って代わり一大産業を築きました。

ロールフィルムの発明は映画の発明とほぼ同義です。開発当初はセルロイドを利用したフィルムが主流で、その易燃性が非常に問題となりました。それを改善したアセテートフィルムは劣化しやすく保管に注意が必要でした。さらに90年代からポリエステル製に置き換えられ、フィルムカメラは一世を風靡しますが、近年はデジタルカメラに押され世界的な多くのフィルムメーカーが倒産、または事業転換を余儀なくされました。日本のフィルム最大手だった富士フィルムが現在医薬品事業を行っていることを20年前の誰が予測できたでしょうか?最盛期(1998年ころ)は日本国内だけで毎年4億本以上生産されていたフィルムは、2010年には3400万本まで生産量が落ち込んでいます。現在は…さらに少なくなっていることでしょう。

しかしフィルムカメラが完全にデジタルカメラに取って代わられた…、という時代も今は昔、そのデジタルカメラの出荷台数も近年減少傾向にあります。その最大の理由が携帯電話のカメラ性能がアップしたため。デジタルカメラよりはるかに性能で劣るはずの携帯電話のカメラは、ハードウェア性能よりもむしろソフトウェア性能を伸ばすことでシェアを拡大しています。

お持ちの携帯電話に複数のカメラアプリが入っているという人も珍しくないことでしょう。携帯電話のカメラはSNSとの連携やシェア機能を追求したものが多く、自動で画像を修正してくれたり、加工しえくれたりと、「写真を撮る楽しみ」をそのまま形にしたようなものが多いのです。

フィルムの開発も、カメラの普及も、デジタル化も、携帯カメラの進化も、すべては人間の「視覚情報を形に残したい」という根源的な欲求から来ています。もっと遡れば自分の見た事物を他人に伝えるために「言葉を生み出した」のがカメラの元祖なのかもしれません。視覚の部分を聴覚や味覚などに置き換えれば、今後の新しい発明を先読みできるかもしれません。10年20年後にはどんなアイディアが、どんな形で、どんな欲求を満たすために表れるのでしょうか。楽しみですね!



[材料]
黒ゴマ ……… 100g
クワイ粉 ……… 30g
米粉 ……… 100g
砂糖 ……… 100g
水 ……… 400cc

[作り方]
1.黒ゴマ、砂糖、クワイ粉、米粉、水をミキサーにかけ細かく粉砕する。

2.バットの表面に薄く油をぬり、作り方1の黒ゴマ液を厚さ0.3mmほどの厚さに広げる。

3.バットを蒸し器にかけ、中火で3分ほど蒸して火を通す。火が通ったらヘラで四隅を持ち上げ、取り出してクルクルと巻きあげる。

4.作り方3のロールを適当な長さに切り分け、器に盛り付けて完成。

Point!
通常は白ゴマを表面に散らして飾りつけします。手元に白ゴマがあればやってみましょう。

チョコレートを混ぜて作ってもおいしそうです。





1 コメント :

匿名 さんのコメント...

いつも拝見させて頂いてます。
台湾料理についての記事は多くあるものの、レシピはなかなか見つからずこちらのサイトでの紹介がありがたく、そのような使い方があったのかと毎回驚きと感心します。
これからも頑張ってください^_^

 
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