難易度:☆ 調理時間:30分以内
『中餐丙級證照』シリーズから『煎黑胡椒雞脯│鶏むね肉の黒胡椒炒め』のレシピを紹介します。お手軽料理ながら鶏肉のステーキのような豪華に出来上がる料理です。ビールによく合います!
今回は皆さんもご存知の胡椒について解説します。
コショウは学名を Piper nigrum といいます。属名がコショウ、種小名は黒を意味し、ラテン語の学名もそのまま「黒いコショウ」の意味になっています。日本でもよく使われる黒コショウ、白コショウはもともと同じ植物で、黒コショウは完全に熟す直前の実をそのまま乾燥させたもの、白コショウは完熟した実を乾燥後、水に浸けて皮を柔らかくし剥いたものです。コショウは実が完熟すると赤くなるのですが、この完熟した実をそのまま乾燥させたものを南米では赤コショウと呼び、こちらも香辛料として使います。赤コショウは英語に直訳するとレッドペッパーになりますが、トウガラシとの混乱を避けるためピンクペッパーと呼びます。
その昔、大航海時代には金と同じ価値を持ち、貨幣として流通したこともあるのはご存知のとおり。冷凍技術のない時代は、航海に、戦争に、あらゆる移動手段と共に防腐殺菌作用のある香辛料が欠かせませんでした。瓶、缶詰が発明されるまでは乾燥、燻製、塩漬けくらいしか保存技術のなかった時代、香辛料の発見は一大トピックだったのです。「そんなに高価なものならヨーロッパで栽培すれば良いんじゃない?」と思いますが、コショウの栽培は一筋縄ではいきません。コショウは種から発芽させること自体が非常に難しい(現代は接木で増やします)上に、温度に敏感で中世のヨーロッパの温室程度では栽培することができませんでした。また連作障害や寄生虫病もある植物で、近年も産地が壊滅的被害を受けたりとそれはそれは収穫が安定しない商品作物なのです。今でこそ大量栽培により安価に供給できていますが、今後何かの拍子に値段が上がる可能性も否定できません。
そんなコショウをたっぷりと使ったスパイシーな『煎黑胡椒雞脯│鶏むね肉の黒胡椒炒め』をお楽しみください。
[材料]
鶏むね肉 ……… 300g
[調味料]
黒胡椒 ……… 大さじ1
塩 ……… 小さじ1/4
砂糖 ……… 小さじ1/4
小麦粉 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 大さじ1
[作り方]
1.調味料をすべて混ぜ合わせ、鶏むね肉を10分浸けておく。
2.熱したフライパンに大さじ2のバターをひき、作り方1の鶏むね肉の両面を炒めて完成。
Point!
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