難易度:☆ 調理時間:一時間以内
台湾伝統の炊き込みご飯の一種『芋頭鹹飯│タロイモ炊き込みご飯』のレシピを紹介します。タロイモの甘味と中華スープの塩味が絶妙にマッチした中華風炊き込みご飯です。
もともとこの『芋頭鹹飯』は福建省の漢族らに食べられていた軽食で、清朝時代の移民らによって台湾にもたらされました。台湾は金門に程近い廈門や漳州では台湾に渡る以前の古いレシピで作った『芋頭鹹飯』が今でも食べられます。
タロイモは日本ではあまりなじみがありませんが、台湾では食材にデザートに非常に幅広く調理されて食べられる野菜で、漢字で「芋」 の字を見かけたらこのタロイモを指していると思って間違いありません。
タロイモの学名は Colocasia esculenta (L.) Schott といい、日本でおなじみのサトイモはこのタロイモの一品種、つまりもともと同じ植物です。もともと赤道地域が原産のタロイモですが、多くの品種のうち最も北方で栽培されるのがサトイモというわけです。ピーマンとトウガラシの違いくらいのものです。原産地はマレー半島といわれており、非常に栽培が容易であるため、発見とほぼ同時期から食用に使われるようになりました。古代の台湾原住民がフィリピン→マレーシアと移住先を求めて南下する過程でタロイモを発見、食用に使うようになり、そのまま南洋諸島やハワイに拡散していきました。東南アジアから日本、はたまた世界各地に分布する過程で各地の伝統料理に取り込まれて様々なレシピが存在します。台湾のタロイモ料理は大体サトイモで代用できますので、ぜひ日本でもお楽しみ下さい。
[材料]
タロイモ ……… 150g
(サトイモで代用する)
豚肉 ……… 120g
干しエビ ……… 40g
干しシイタケ ……… 3個
米 ……… 3合
中華スープ ……… 600cc(適量)
エシャロット ……… 40g
[調味料]
醤油 ……… 大さじ1と1/2
塩 ……… 小さじ/2
酒 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 少々
胡椒 ……… 少々
[作り方]
1.米はよく研いで水に10分ほど浸けておく。タロイモは皮を剥きさいの目に切る。豚肉は細切りにする。干しシイタケは水で戻して千切りにする。エシャロットは皮を剥いてみじん切りにする。
2.熱した鍋に大さじ3のサラダ油(分量外)をひき、エシャロット、干しエビ、干しシイタケ、豚肉、タロイモを加えて香りが出るまで炒める。
3.米を加えてその他の材料と混ぜ合わせるように炒め、調味料と中華スープを加えてよくかき混ぜながら沸騰するまで加熱する。
4.沸騰したら火を止めて鍋の中身をそのまま炊飯器に移し、スイッチを入れる。炊きあがったらよくかき混ぜて完成。
Point!
塩の量は中華スープの濃さに合わせて適宜増減してください。少し塩気を効かせて作るのがおいしく作るコツです。
鍋で米に火が通るまで炒めても作れますが、混ぜる過程でタロイモの粒がつぶれます。きれいに作るならレシピのように炊飯器で炊いて火を通すか、あらかじめタロイモを素揚げして表面を固めておきましょう。
中華スープを多めにして炊いてお粥風にしたり、タロイモの量を多めにしてコロッケの具にしたり、様々なアレンジ料理があります。特にコロッケはおすすめです。
肉は鶏肉やベーコン、野菜はニンジンやタマネギをみじん切りにしたものを加えてもよいでしょう。
2 コメント :
タロイモはどこで購入できますか? 宜しくお願いします
日本でならサトイモで作ってください。タロイモの一品種がサトイモです。
台湾風のタロイモ(熱帯産サトイモ)は沖縄で栽培しています。
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