客家粿粽│客家風粽

難易度: 調理時間:1時間以内
本日は『客家粿粽│客家風粽』のレシピです。端午の節句を祝う地域では何処でも食べられるちまき、今回は客家のレシピで作ってみましょう。 普通に作ると端午の節句用のちまきになりますが、中の餡・具を変える事で様々なアレンジ料理が作れます。お弁当にも最適です。

さて、台湾には多くの種類のちまきがあり、それぞれ特徴が違います。簡単に見てみましょう。

○北部粽
 台北で食べられる粽は全てこちら。三角錐型でタケの葉で包んで作ります。深坑の蒸粽が有名です。米の粒が残ります。

○南部粽
 北部粽よりも小型で脂っこく、濃い味付けが特徴。茹でて火を通します。竹の葉以外の葉で包んで風味を付けることもあります。米の粒が残ります。

○菜粽
 落花生と米を混ぜ合わせて作る特殊な粽。主に南部地方で食べられます。普通はソースをかけて食べます。

○鹼水粽、又は甜粽
 デザートとして食べられる小さな甘い粽で、うっすらと黄色い色が付いています。シロップなどに浸けたり、砂糖をまぶして食べます。中には小豆餡などを包みます。

○客家粽
 米粽:蒸したもち米に干しエビなどを加えて作る客家風の粽です。米の粒が残ります。

 粄棕又は粿粽:今回のレシピで紹介するのがこちら。もち米を粉にして水に溶いてから作る粽です。他の粽と比べて独特の食感があります。

○原住民粽
 漢人が台湾に粽をもたらす以前に食べられていた台湾土着の粽です。一部の原住民に伝わる伝統的な食品です。タロイモの粉、粟、稗、もち米を使って作るのが特徴です。

以上のようになります。

台湾の粽の多様性は、広い中華料理界においても非常に珍しいと思います。古代から近現代まで様々な時代の様々な民族のちまきが、台湾で共存しているのは驚くべきことですね。筆者は原住民粽だけ食べたことがありません。いつか食べる機会があればぜひ報告したいと思います。

それでは、本日は客家風の『客家粿粽』です。非常にアレンジの幅の広い料理ですので、まずは一度レシピ通り作ってみましょう。



[材料1]
もち米粉 ……… 350g
米粉 ……… 250g
水 ……… 500cc


[材料2]
豚ひき肉 ……… 300g
エシャロット ……… 8個
干しシイタケ ……… 8個
干しエビ ……… 70g
糸こんにゃく ……… 100g

[調味料1]
砂糖 ……… 大さじ5
サラダ油 ……… 大さじ5

[調味料2]
砂糖 ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ4
胡椒 ……… 少々
五香粉 ……… 少々
ごま油 ……… 少々

[道具]
笹の葉 ……… 32枚
 (朴葉、蓮の葉、バナナの葉などなんでもよい。) 
たこ糸 ……… 数メートル

[作り方]
1.材料1と調味料1をボウルなどに入れ、手につかなくなるまでよく混ぜ合わせる。生地の完成。

2.干しシイタケを水に浸けて戻しておき、みじん切りにする。エシャロットはみじん切りにする。糸こんにゃくは4-5cmの長さに切っておく。

3.フライパンに大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、豚ひき肉、エシャロット、シイタケ、干しエビ、糸こんにゃくを入れて香りが出るまで中火で炒める。続いて調味料2を加えよく混ぜ合わせる。餡の完成。

4.作り方1の生地を16等分し、餡を包んで口を閉じ、食べやすい形(→Point参照)に成形して表面にサラダ油を塗っておく。

5.笹の葉などで餡を包んだ生地を包んだら、たこ糸でゆるく縛る(→Point参照)。蒸し器に入れて中火で30分蒸したら完成。

Point!
笹の葉を使う場合は三角錐に成形します。食用や包装用に出来る葉野菜なら何でも使えるので、オリジナルの『粿粽』を作ってみてもよいでしょう。

桜の葉、キャベツ、エゴマの葉などで包んでそのまま食べてもよいかもしれません。

タコ糸はきつく結ぶ必要はありません。蒸すと少し膨らむので、少しゆるめに結びましょう。

中の餡を余ったカレーやシチューに代えると便利なお弁当となります。また生地にインスタントラーメンのスープを練りこんだり、ゴマやナッツ類を混ぜ込んだりしてもよいでしょう。餡は塩気のあるご飯のおかずなら何でも合うと思います。オリジナルの餡を使う場合は生地に混ぜる砂糖の量を調節してください。


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