清蒸鮮魚│中華風蒸し魚

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
一月に渡って紹介してきた熱炒メニューのまとめも本日で終わり、明日からはまた普通の台湾料理の紹介に戻ります。最後のメニューは『清蒸鮮魚│中華風蒸し魚』です。

多くの熱炒店のメニューにある定番料理の一つなのですが、その多くは「時価」、その日その時に仕入れた新鮮な旬の魚を使って作られる料理で、シーズンごとに魚が違います。熱炒店のメニューの中でも特殊な料理です。

味付けはあくまで、魚の臭みを抜き本来の旨味を引き出すことに主眼が置かれます。もちろんダシなどを使って濃い目に味付けすることもありますが、もともとは魚の味を楽しむシンプルな料理なのです。レシピを見ていただいても特に変わった材料を使うわけではないのが一目で分かります。誰でも挑戦できる料理で家庭でもよく作られます。

しかしそのシンプルさゆえに、この料理をきちんと作るのは至難の業、料理人の腕と魚の鮮度がもろに料理に反映されます。舌の肥えた人にこの料理を提供する場合は注意しましょう。台湾では同じ店で価格が時価のクセになんか納得できない味の料理が提供されることもあります(笑)。格安がウリの熱炒店でも300-1000元、高級料理店なら時価で2000~5000元ほどする料理です。魚の種類にも寄るのですが、調理方法はシンプルですのでぜひ自宅で再現してみてください。

使われる魚はタイ、スズキ、サケ、ヒラメ、カレイ、コイなどの白身魚全般。ようは何を使っても作れます。

台湾料理をはじめ、中華料理では魚を低温熟成させて旨味を増してから調理するという技法がありません。同じ旬の白身魚でも塩を振って冷蔵庫で3‐4日寝かせたものを使うと本家中華料理を軽く超える恐るべき料理が完成します。せっかく日本で作るのなら、中華ミーツ和食、和中折衷の技術で更なる高みを目指して作ってください。(ちなみにサバやイワシなどの青魚は鮮度が命なので寝かせずにすぐ食べましょう。)


丁香花生│煎りピーナッツと煮干のおつまみ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
熱炒シリーズもいよいよ佳境に入ってきました(笑)。本日は『丁香花生│煎りピーナッツと煮干のおつまみ』のレシピを紹介します。

料理名にある「丁香(クローブ、丁子)」とは生薬、香辛料の名前…であるのが一般的ですが、ここでは魚の名前「丁香魚」の意味で用いられています。「丁香魚」は俗名で、中国語での正名は「日本銀帶鯡」、和名をキビナゴと言います。煮干のあの魚といえば、名前を知らなくても簡単に思い出すことが出来るはずです。

不飽和脂肪酸を多く含み、カルシウムが豊富なため台湾の小学校では給食に出されることがあります。台湾料理では煮干でダシを取ることはほとんどなく、煮干を使った和風のダシで台湾料理を作ると、驚きと共に喜ばれたりもします。以前紹介した台湾のスープ料理を煮干を使って取ったダシで作ってみてください。

甘口男で販売中の火鍋も、煮干でとっただしで作ると美味いですよ!

というわけで、今回はお酒のおつまみにピッタリの小料理『丁香花生』。ぜひ再現してみましょう。

鹽酥杏鮑菇、素鹽酥雞│エリンギの竜田揚げ

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難易度:☆ 調理時間:3時間
本日は『鹽酥杏鮑菇、素鹽酥雞│エリンギの竜田揚げ』のレシピを紹介します。いわゆる『鹽酥雞』をエリンギを使って再現したもので、菜食主義の人向けの料理の一つです。鶏肉に負けないくらいおいしい料理なので、晩御飯のおかずとしても十分通用します。

この料理で使うメイン食材のエリンギは、地中海から中央アジア、ロシア南部あたりを原産地とし、主に枯死したセリ科 Eryngium(エリンギウム)属植物の根から発育するのでエリンギと呼ばれます。

日本には自生していないので、食卓に並ぶものはすべて人工栽培されたものです。ヨーロッパでは天然物が古くから食用にされており、多くの料理に使われています。天然物を見かけたらぜひ食べ比べて見ましょう。日本に食用として導入された当初は食感がアワビに似るなど広告されたこともあるそうです。中国語では「杏鮑菇」といい、こちらにも食感をアワビに見立てた名前が使われています。

エリンギは近年多くの薬理作用が発見されており、健康食材として注目を集めています。便秘改善作用、免疫増強作用、中性脂肪の抑制効果、体脂肪低減効果など、現代人にはうれしい効果が満載です。

カロリー過剰気味な現代人にはうれしいヘルシーな料理です。ぜひお試しください。




滑蛋蝦仁│中華風エビ玉オムレツ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日は中華風のオムレツ『滑蛋蝦仁│中華風エビ玉オムレツ』のレシピを紹介します。熱炒店の定番メニューの一つです。

プリプリのエビの身をフワフワ卵に閉じ込めて作る料理で、シンプルながら作り手の技量が試される料理です。同じ材料とレシピで作っても火加減や箸さばきで出来上がりに差が出ます。何度も練習して美しく仕上げてください。こういうのが卵料理の難しいところです。

この料理、とても簡単に作れるのですが[Point]に記載してあるように様々な料理に派生が可能です。色々と応用してみてください。

それにしても…そろそろダシやスープで作る「おかずとしてのケーキ」が流行ってもいいと思う今日この頃(笑)。記憶の片隅に中華スープで作るカステラみたいな中華料理があったようなきがするのですが…、どこの料理だったのか思い出せません…。誰か日本で試して見ませんか?



五味軟絲│中華風コウイカの五味ソースがけ

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難易度:☆☆ 調理時間:30分以内
熱炒店の料理の中でも割りと高度な技が必要な料理(といってもそんなに難しくないですが…)である『五味軟絲│中華風コウイカの五味ソースがけ』を紹介します。

コウイカはヤリイカと違いフネと呼ばれる巨大な軟甲を持つのが特徴です。主に炭酸カルシウムからなるコウイカ類に特徴的な付属器官です。

このコウイカのフネ、甲のことを中医学で「烏賊骨(別名を「海螵蛸」)」と呼び、胃や皮膚の薬などに配合されます。牡蠣の殻「牡蛎」やアワビの貝殻「石決明」などと同じように動物由来の生薬です。まぁ、日本ではほとんど使わないので普通の人は覚えておく必要はないでしょう(笑)。

固く締まった弾力のあるヤリイカの身と違い、ふわふわで甘みのあるコウイカは台湾でも高級食材で、新鮮なものは市内に点在する高級日本料理店に卸されます。熱炒の店で食べるコウイカは生食に適さない加熱を必要とするものばかりですが、それでも他のメニューの倍ほどの値段がつけられます。

今回は調理にすこしコツが要ります。作り方をよく読んでから挑戦してみましょう。



明蝦沙拉│エビサラダ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
熱炒といえば、多種多様な野菜類を家庭よりも手軽に食べられるのも魅力の一つ、というわけで今回はサラダメニュー『明蝦沙拉│エビサラダ』のレシピを紹介します。店によってまったく作り方が変わりますので、レシピはあくまで一例です。

さて中国語を学習中の皆さん、中国大陸部と台湾ではサラダをあらわす単語がすこし異なるのをご存知でしょうか?中国では色拉、沙拉、沙律などと様々に呼ばれ、台湾では沙拉でほぼ統一されています。

サラダ(Salad)とは古代ローマ時代に、塩(Salt)、もしくは塩を混ぜた油で野菜に味を付けたものを指しました。当時の塩を表す単語「Sal」が、サラダと塩にも、そして給与(Salary)にも残っていますね。古代は塩が通貨の代わりだったというわけです。古代中国でも採掘技術が発達してからは岩塩が給与の代わりに使われていたことがあります。通貨としての塩の利用は古代世界でみられた地球規模の興味深い貨幣現象です。

その後世界各地の主に野菜料理をサラダと称すようになり、特色あるものは特別な名前で呼ばれるようになりました。中華料理にも数多くの面白いサラダがあるので、いつか紹介したいと思います。

今回はシンプルにエビを楽しむため野菜を簡単に組み合わせて調理します。様々にアレンジしておつくり下さい。
 

蚵仔湯│台湾風カキスープ

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
以前紹介した『蛤蜊湯│ハマグリスープ』に続いて、熱炒店の定番スープ料理『蚵仔湯│台湾風カキスープ』を紹介します。「蚵仔」の部分は台湾語で「オーアー」と発音しましょう。

スープといえばコトコトと煮込んで作ると思いがちですが、この料理は一瞬で作れます。新鮮なカキを使って作りましょう。

台湾料理でよく使われるカキはほとんどが国産品、特に台湾西南部の海岸沿いでは大規模なカキの養殖が行われています。ほぼ毎年台風による被害が起きているので、なかなかに難しい商売のようです。養殖をやっている当地では冷凍ではない獲れ立てのカキを使った台湾料理を賞味できるので、台湾料理ファンの方は足を運んでみるのもよいでしょう。台北から最も近いカキ養殖場でも彰化、嘉義辺りまで行かないといけませんが、当地で食べるカキ料理は絶品です。遊覧イカダで養殖地を見て回るツアーがあり、なんとイカダの上ではカキが食べ放題。養殖場までの交通は相当不便ですが、台湾上級者を名乗りたいなら一度は訪れておきたい場所の一つです(笑)。

さて、昨今話題のノロウイルス、日本で食べられるカキの15パーセントほどがこのノロウイルスに汚染されています。85度以上、1分の加熱で無効化できるので、カキを食べるときは1分以上の加熱を心がけましょう。台湾では生ガキを食べる習慣はほとんどないので、あまり問題になる事はないようです。

今が旬のカキ料理!冷凍品なら手ごろな値段で手に入りますので、ぜひお試しください。


炒蘆筍│台湾風アスパラ炒め

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
熱炒店の人気メニュー『炒蘆筍│台湾風アスパラ炒め』のレシピを紹介します。家庭料理としても定番のメニューです。簡単です。

熱炒店で通常『炒蘆筍』 といえば、シイタケと一緒に炒めたものか、このレシピのようにニンニクと一緒に炒めたものに大別されます。シイタケを使う場合は軽くとろみを付けるとおいしいです。

さて、アスパラガスと台湾には深い歴史的なつながりがあることをご存知でしょうか?国民党政府は遷台後、台湾全土の農業開発を最優先課題とし、パイナップルやパッションフルーツなどの熱帯果実の商業栽培に成功しました。これらの果実が当時の世界市場を席巻したのはご存知のとおり。今でも台湾といえば南国果実を思い浮かべるのは、当時の印象があまりにも強かったせいでしょう。この時、台湾では大規模に栽培が始まった南国の果実に混ざってアスパラガスの商業栽培にも成功します。

1970年代終わりには総栽培量12万トン、台湾製のアスパラガス缶は世界のどこでも見かけることのできる大ヒット商品となりました。台湾のアスパラガスはパイナップルやバナナと並び外貨獲得の主要品目となります。当時の台湾は「アスパラ王国」とも呼ばれ、台湾製アスパラガスはまさに一世を風靡するのです。日本にも相当量輸入されていたはずなので、当時のことを覚えている方もいらっしゃるかもしれませんね。

そんなアスパラガスですが、人件費の上昇や台湾ドルの上昇の影響を受け、80年代から急速に生産量が減り、今ではすっかり零落産業となってしまいました。生産量は全盛期の10分の1ほどに縮小し、輸出量も激減しています。いわゆる「新興国のジレンマ」にまんまとはまってしまった形です。その後マザーボードや自転車など、新たな分野で国内経済を盛り返し「アジアの四龍」と呼ばれるようになりますが、当時世界を驚かせたアスパラガス産業は復活することはありませんでした。

と、そんな歴史を持つ台湾とアスパラガス。アジアの経済史と料理には、時々こうした深いつながりがあるので面白いところです。


炒羊肉│羊肉炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日は『炒羊肉│羊肉炒め』という料理のレシピを紹介します。本ブログではほとんど紹介したことのない「清真料理」というイスラム料理の一種で、もちろん熱炒店の定番メニューの一つです。

さて「清真料理」という単語になじみがない方のために簡単に説明しておきましょう。広大な領土を持つ中国、その住民たちが信仰する宗教も様々です。仏教、道教、キリスト教などとともに中国宗教の一角を占めるのがイスラム教で、中国には住民のほぼ100%がイスラム教徒という地域も多数あります。それらの地域ではイスラム教の教義にのっとって、豚肉を使わない、酒を使わないなどの戒律を守って作られます。

イスラム教徒は世界中に散らばっているので、豚肉や酒が禁止されているという共通点以外、その食習慣も様々です。中国のムスリムは主に牛肉、羊肉の肉類を食べ、香草(パクチー)やクミンなどの香辛料を多用した料理を作るのが特徴といわれます。ウイグルや寧夏回族自治区、モンゴルなどが発祥の料理が多く、北京料理に取り込まれて定着したものもあります。日本のジンギスカンももともとは中国の清真料理が由来です。台北にも「清真料理」専門のレストランが数件あります。興味のある方は探して尋ねてみましょう。イスラム教徒以外の人も自由に利用できます。

普通の焼肉のように羊肉をただ炒めるだけでなく、いくつもの調味料を組み合わせて作るのはさすが中華料理。羊肉が手に入ったら挑戦してみましょう。あまりに有名な料理のため、中国や東南アジア全土で食べられます。

糖醋鮮魚│白身魚の甘酢ソース

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
日本でもある程度普及しており、給食等でも出されることのある中華料理といえば『酢豚』!その酢豚の原型とも言える料理で、台湾の熱炒店でも人気のメニュー『糖醋鮮魚│白身魚の甘酢ソース』を紹介します。

「糖醋」の名を冠した料理は多数ありますが、その源流は江蘇省淮安にあるといわれています。今でこそ中国の大都市といえば北京や上海などが思いつきますが、明の時代以前は大都市といえばこの「淮安」を指すほど中国でも有数の大都市でした。隋や唐の時代から神州とも呼ばれ、中華料理の伝統を連綿と伝える料理の里としても名を馳せていたそうです。

「淮安」は隋の時代に建築が始まった京杭大運河の起点ともなった場所で、まさに長い中国の歴史を通じて東西南北交通の要所となった場所です。淮安はすぐそばにある揚州とともに、政治、軍事、人文、風俗などだけでなく食の都として一大発展し、現在の日本にも伝わる多くの名作中華料理を生み出しました。その一つが『酢豚』の原型となった『糖醋鮮魚』です。四川、広東、山東料理と並び、淮安と揚州の淮楊料理(蘇州料理)は中国四大菜系の一つにも数えられます。

あの『満漢全席』もこの地域が発祥といえば、どのくらいすごい食の都だったのか分かっていただけるでしょうか…?

今ではすっかり中国全土に普及した糖醋料理、日本でも簡単に再現できるます。歴史を感じながらぜひお楽しみください。


墨魚香腸│イカ墨ソーセージ

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
本日は真っ黒な海の幸と濃厚な陸の旨味のコラボレーション、『墨魚香腸│イカ墨ソーセージ』を紹介します。正直レシピというほどの料理ではないのですが、台湾では夜市でも売られているほど根強い人気を持つレシピですので、紹介させていただきます。

イカは中国語では「烏賊」、「中卷」など種類や大きさにより様々な呼び名があります。イカの数ある別名の一つに「墨魚」というものがあり、とくに墨を吐くことを強調するときはこの名称を使うようです。当レシピ「イカ墨ソーセージ」はイカの身も入っているので『墨魚香腸』と呼びます。ちなみにイカの墨はそのまま「墨汁」とよび、墨だけを練りこんだパスタ、いわゆる「イカ墨パスタ」は「墨汁麵」と呼びます。

現在でこそ非常に多くの中国語名を持つイカですが、古くは「鰂(Ze2、ぞく)」と呼ばれました。イカを「烏賊」と書くときの「賊」の字は古くはこの字を使って「烏鰂」と書き、いつの間にか書くのが簡単で同じ発音の「賊」の字に置き換わったようです。頭についている「烏」の字にもちゃんと由来があり、海面を漂っているイカを死体と勘違いしたカラスがこれを食べようと水面まで降りてきたところを、イカは脚で絡めて逆に捕食してしまうそうで、これが「烏」の字の由来になっているそうです。恐るべき生物ですね…。

イカの骨は「烏賊骨」という生薬になるのですが、古代中国の本草書ではこの「烏鰂」の表記を用いて「烏鰂骨」と紹介されていることがあります。とてもマイナーな中薬ですが、アロエの絞り汁とイカの骨を丸めて、アワビのスープで飲むという「四烏鰂骨一蘆茹丸」という薬もあります。苦そうですが、薬膳料理としてそのまま通用しそうです。女性の血液不足に使います。

今回の『墨魚香腸│イカ墨ソーセージ』は日本では沖縄などで生産されているようで、通販で購入できます。 興味のある方は取り寄せてお楽しみください。中には豚肉と共にイカの身も入っており、普通のソーセージと食感が少し違います。とてもおいしいので、ぜひお試しください。調理はただ焼くだけと非常に簡単です。



アマゾンでも購入できますので、お楽しみください。


蜜汁里肌│豚ロースのオレンジソース揚げ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
家庭で作りたい熱炒店のメニューの筆頭といえばこれ!『蜜汁里肌│豚ロースのオレンジソース揚げ』のレシピを紹介します。

中国語の「里肌」は日本語のロースと一対一で対応するわけではないのですが、ほぼ似たような部位なので訳語として使っています。肩ロースでもリブロースでも好きなほうを使ってください。

日本語のロースという語は英語の Roast (ロースト)が訛ってできた語で、もともと「ローストに適した部位」の意味です。英語でも中国語でも日本語のロースに相当する部位は正確な訳語がなく、別の名前で呼ばれるので混乱します。国際的に統一してほしいものです。


子供から大人まで楽しめる料理で、弁当のおかずにも最適です。ぜひ日本の家庭でも再現してみてください。


炒蟹腳│カニ脚炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
熱炒店の人気メニュー『炒蟹腳│カニ脚炒め』のレシピを紹介します。カニの足だけを使った炒め物で、冷えたビールのお供にピッタリです。尿酸値を気にしながら食べてください(笑)。

いきなり質問ですが、皆さんカニの足は何本あるか知っていますか?正解はハサミを含めて5対、計10本です。このことから分類学上は「十脚目(えび目)」に分類されます。ラテン語名も Decapoda といい、しっかり10(Deca)の意味が入っています。

同じ十脚目に分類されるエビとの最大の違いは、腹部が胸部に折りたたまれているかどうか。カニの甲羅を外すときに最初に指を入れる部分、いわゆるふんどしの部分がカニの腹部というわけです。この部分にタマゴを保持して育てるため、メスの腹部はオスよりも大きいのが特徴ですね。

タラバガニは同じ十脚類でもヤドカリの仲間、ハサミを除いた歩脚の数が違います(最後の一脚はエラの内側に折りたたまれています)。

ところでカニは横にしか歩けないと考えられていますが、実は目を回すと直進して歩くことがあります。海辺で生きたカニを見かけたらグルグルまわしてお試しください。


巴西蘑菇雞│アガリクスと鶏肉の薬膳スープ

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難易度: 調理時間:半日
本日はあっと驚く『巴西蘑菇雞│アガリクスと鶏肉の薬膳スープ』という料理のレシピを紹介します。

アガリクス…といえば、がんに効く!糖尿病に効く!など1990年代から2000年代にかけて一世を風靡した健康食品。もともとブラジルで(再)発見されたため中国語名を「巴西蘑菇」などと言います。

日本では一部の商品から発ガンプロモーター作用があることが見つかり、厚生労働省のお達しによって商品を撤去、回収する騒ぎがありました。おかげで現在は健康食品としてほとんど見かけることはなくなりました。当時日本の薬局で勤務していた Higene もこのアガリクス回収騒動をリアルタイムで体験しており、通達の出たその日に真っ青な顔した数人の客が薬局に「頼むからアガリクス売ってくれ!」と詰め掛けてきたのを覚ええています。健康食品神話がもろくも崩れさった瞬間です。まぁ、まだ売ってますけど。

このアガリクス、学名に関しても非常に複雑な変遷をたどっています。薬剤師でちょっと詳しい人なら、当時ヒメマツタケと呼ばれていたアガリクスの学名が Agalicus blazei といったのを覚えているかもしれませんが、現在この名称は別のキノコを指す学名となっています。ぱっと読んだだけでは何がなんだか分からないでしょうが、なかなか面白い話なので Wikipedia から抜粋します。

<引用ここから>
2002年に、Wasserらは当時ヒメマツタケやRoyal Sun Agaricusとして広く栽培されていたキノコがA. blazei MurrilでではなくA. blazei Murrill ss. Heinemとほぼ同一種であることを明らかにし、A. brasiliensisと改名した(不幸なことに既に他種のキノコAgaricus brasiliensis Fr. (1830) に命名されたものと同じ学名を付けてしまった)。しかし2005年、Richard Kerriganによるいくつかの菌種の遺伝的試験や相互生殖能試験の結果、ブラジルで発見されたA. blazeiA. brasiliensis)は北米のAgaricus subrufescensと遺伝的に類似しており相互生殖能があることが証明された。また、これらの試験において、ヨーロッパのA. rufotegulisも同種であることが判明した。分類学的には最も古い命名であるA. subrufescensが使われる。
Agaricus blazei Murrillは完全に有効な学名であるが、全く異なるキノコである。また、Agaricus silvaticus Schaeff. も、一般的な北温帯の森林地帯のキノコの完全に有効な学名であるが、こちらもAgaricus subrufescensのシノニムではない。
<引用ここまで、Wikipediaより>

普通の人には何を言っているのかさっぱりでしょうが、とにかく非常に複雑な学名の変遷があったのです。つまり2005年まで Agalicus blazei と呼ばれていたキノコは、現在 A. subrufescens と呼ばれます。

さて、もともとアメリカで食用にされていたアガリクスは、栽培方法が確立していることもあり日本以外の国では普通に食用にされています。はっきりと健康効果がない!…とも言い切れないとも言い切れないアガリクスは、健康野菜として根強い需要があるのです。乾燥アガリクスを食べたことがある方はご存知かもしれませんが、キノコ類に特有の強烈な旨味成分があり、さまざまな料理に使われます。

台湾でも大手スーパーなら「姫松茸」などの名前で普通に手に入ります。日本で生のアガリクスを手に入れることも不可能ではないですが結構な値段がします。この料理に挑戦する場合は食材探しから始めましょう。がんばってください!別のキノコで作れば難易度が一気に下がります。


麻油川七│アカザカズラのごま油炒め

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
本日は『麻油川七│アカザカズラのごま油炒め』という不思議な名前の料理を紹介します。熱炒店では定番のメニューの一つ、家庭でも食べられます。

料理名にある「川七」は和名をアカザカズラといいツルムラサキ科アカザカズラ属の植物で、学名 Anredera cordifolia といいます。乙女心をくすぐる素敵な響きですね。学名の通りハート型の葉っぱが特徴の野菜です。日本では「オカワカメ」、「雲南百薬」などの名前でも呼ばれ、知る人ぞ知るマイナーな野菜として流通しています。沖縄でも栽培されているようです。

台湾では半ば野生化しているので、探せば台北市内でも結構簡単に見つかります。台湾でならどこでも栽培できるので、自家栽培の野菜としても人気です。

中医学の世界では有名な傷薬で、別名を「三七」、「山漆」などとも言います。まったく同じ名前を持つウコギ科の三七(田七)人参という有名な生薬があり、こちらも古名を山漆などと呼ぶのでちょっと紛らわしいのですが、まったく別の生薬です。薬としての性質が「瀉」で血液に関する薬効を持つため、「川七を食べているときはエッチしてはいけない」などの迷信が横行したりもしています(笑)。台湾人の妄信ともいえる中医学への間違った知識はどこから来るものなのか興味深いところです。中医学と道教の概念が容易に結びつきやすいのも困ったものですね…。

日本でも通販などで手に入ります。もし手に入れたら挑戦してみてください。日本でも栽培できますので、種がほしい方はメールください。

鳳梨苦瓜雞│パイナップルとゴーヤと鶏肉のスープ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
まだまだ寒い今の季節ちょっと珍しい組み合わせの『鳳梨苦瓜雞│パイナップルとゴーヤと鶏肉のスープ』という中華スープ料理を紹介します。

別名『鳳梨苦瓜雞湯』と呼ばれるこのスープは、パイナップルの酸味、ゴーヤの苦味、鶏肉の滋味の合わさったスープで、台湾各地で食べられます。家庭料理としても人気の品で、普通の台湾人の家庭でなら年に数度は食卓に上るような料理です。

パイナップルは西インド諸島の原住民により栽培されていたものが、あのコロンブスにより1493年に発見されて西方世界に紹介された後、瞬く間に世界中に熱帯に伝播しました。1513年、スペインに到達した後は、大航海時代の船に乗り、キリスト教の布教にあわせてアジア各国へももたらされ、1558年にフィリピン、1605年にマカオ、福建を経て、1650年頃に台湾へ伝わります。

当時の物流速度から考えれば爆発的といっていい速度です。恐るべしパイナップルの魔力ですね。

台湾ではすでに360年以上の歴史を誇るパイナップル栽培、旅行で台湾を訪れたら果物ナイフを購入してホテルで一晩中南国フルーツ祭りという遊び方も楽しいものですよ!



鱈魚肝│タラ肝サラダ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日はタラの肝の缶詰を使った簡単サラダ『鱈魚肝│タラ肝サラダ』を紹介します。タラの肝自体には手を加えないので、非常に手軽に作れます。

タラの肝は英語で Cod Liver と呼び、海外では多くの缶詰製品が出回っています。日本ではあまり見かけませんが、台湾でもお酒のおつまみとしてタラの肝臓は人気です。

台湾や中国でもタラを漢字で「鱈」と書きますが、実はこれは和製漢字が逆輸入されたもの。現在では中華圏で広く用いられます。もともと深海に生息する魚の上、寒帯、亜寒帯にしか生息しないので、中国では近代まで食用にしていなかったのかもしれません。

ちなみに韓国ではタラを「明太(명태)」とよび、韓国医学で薬として使ったりします。この卵巣を塩漬けにしたものが北九州に伝わりトウガラシなどでつけるよう工夫して「辛子明太子」が生まれるのです。

この料理で使うタラの肝はアマゾンで缶詰が手に入ります。


手軽に作れるうえビールや日本酒にも合う濃厚な味わい、まだタラの肝を未経験の方はこれを機会にぜひ挑戦してみてください。


起司奶烤蝦│エビのチーズホワイトソース焼き

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日はオーブンで作れる『起司奶烤蝦│エビのチーズホワイトソース焼き』の紹介です。西洋風の料理ですが台湾の熱炒店でも類似の料理が食べられます。

チーズといえば多数の牛乳を発酵、個化させた製品の総称、原料となる牛乳や製法が様々で世界中で様々な種類のチーズが作られています。中国語の表記もチーズを音訳した芝士、起司、起士、漢字で奶酪、干酪、乳酪、乾酪など様々な表記があり一定していません。

最古のチーズは現在のポーランドあたりで作られ始めたといわれています。日本では飛鳥時代に乳牛と共に伝来し、様々な乳製品が作られて居たそうです。推古天皇の時代に既に全国で作った「醍醐」の品評会まで行われていたようです。近代に入りチーズが本格的に作られるようになったのは1902年にフランス人宣教師が近代チーズの製法を伝えてからです。

チーズ生産の中心は今も昔もヨーロッパで、各国で多種多様なチーズが生産されており味を競っています。ヨーロッパの国々はその他の地域から輸入するチーズの量も莫大で、彼らのチーズ愛が分かります。ちなみに日本のチーズ輸入量はヨーロッパ中心の西洋諸国に並んで世界第10位で、アジアでは最も消費量が多い国となっています。ちなみに生産はアメリカが世界最多、輸入はドイツが世界最多です。

今回紹介する料理はシチューの残りなどを使って簡単に作れます。オーブンで焼くだけで作れますので、挑戦してみてください。

炒螺肉│台湾エスカルゴ炒め

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難易度: 調理時間:30分以内
今回は台湾でおそらくもっとも危険な動物を使った料理『炒螺肉│台湾エスカルゴ炒め』のレシピを紹介します。カタツムリが危険?ご冗談を…という方は記事をよく読んでください。

他の台湾関係のブログ記事で「螺肉」=サザエと訳している場合がありますが、ぜんぜん違います。見た目もまったく違うんですが…、どこで間違えたんでしょう?「螺肉」とは「アフリカマイマイ」という大型のカタツムリの肉のことで、中国でも食用にされています。

アフリカマイマイは中国語名を「非洲大蝸牛」といい、時に貝の大きさが20cmにも達する世界最大級のカタツムリの一つです。アフリカマイマイというだけあって原産はアフリカです。

その特徴を羅列すると、雑食、多産、生育が早く長寿、強靭で乾燥に耐え、カタツムリのくせに高速移動、大型という食用にするには最適のような条件を備えており、100年ほど前に世界中に研究用として持ち込まれました。

そして…一部の国を除きその食用用途での研究は頓挫します。生命力が強すぎ、在来の生態系を破壊してしまうことが分かったのです。日本では幸い離島にしか定着しておらず、本土への侵食はほとんどありません。植物防疫法により有害動物に指定されており、本土への持ち込みはかたく禁止されています。日本以外の国でも持ち込みはほとんど禁止されており、国によっては国内移動ですら罰せられるほど有害です。

台湾には日本統治時代の1933年に旧台北帝国大学教授により研究用として持ち込まれました。これが沖縄に持ち込まれ、厳重に隔離された上で研究されていましたが、沖縄戦の混乱で野生化、大量発生し、社会問題化します。

台湾では市内各地を流れる小さなドブ川周辺では必ず見ることができ、特に雨降る夜の小川の周辺では溢れかえるほど野生化したアフリカマイマイを見ることが出来ます(そのため俗名「露螺」と呼んだりもします)。が、野生のアフリカマイマイを絶対に素手で触ってはいけません。

この「アフリカマイマイ」は広東住血線虫」という寄生虫の中間宿主であり、接触しただけで人間に感染する危険があります。この寄生虫が人間に感染すると中枢神経に移動し、「好酸球性脳脊髄膜炎」などの時に死にいたる症状を発症させます。2000年に沖縄でこの寄生虫病による死者も出ています。1980年頃から「アフリカマイマイ」は害虫として徹底的に駆除されたのですが、まだ根絶できていません。安易な外来種の移入が生態系を激変させる例として、動物学や生物学のテキストに載るくらいの有害動物なのです。(気になる方はWikipediaで勉強しておきましょう。)

台湾では何の宗教か知りませんが1989年に「生のアフリカマイマイを食用にすると健康になる」と信じた金蘭醤油の理事長一家3代9名がこの寄生虫に感染し、内2名が死亡した」というニュースが話題になったこともあります。金蘭醤油…台湾ではとても有名なメーカーなんですが…。日本にも古くはナメクジを生で食べて肺病を治すとかの民間療法がありました。台湾では、いままで400人以上が感染し15名の死亡者が出ています。

台湾の小学校では必ず「素手で触ってはいけない」ことを教えられるそうですが、無知な教師が教室で飼育したり、教材に使ったりすることもあり、その都度ニュースになっています。旅行者、滞在中の方も気をつけましょう。こういう情報は旅行ガイドには載ってませんからね。

台湾では衛生管理した上で養殖されたものをカンズメなどにして食用にしています。まぁ、ほとんどの熱炒店ではアフリカマイマイではなく、輸入したエスカルゴや別の種を使っている“らしい”のでほとんど問題はありません。が、いつどんなニュースが流れるから分からないのが最近の台湾の怖いところです。しっかりと加熱されたものを食べましょう。

日本では沖縄以外では再現不可能な料理ですので、レシピでは冷凍エスカルゴを使っています。サザエで代用してもいいでしょう。沖縄在住の方も野生のアフリカマイマイを使って再現しないでください。



アマゾンでエスカルゴの缶詰売ってました。

鹽烤鯖魚│熱炒風鯖の塩焼き

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
今回は台湾の日式料理『烤鹽鯖魚│鯖の塩焼き』を紹介します。日本の塩焼きとは…ちょっとだけ作り方が違います。

日本各地で漁獲されるサバ、身が青い光を帯びることから「鯖」という漢字を当てられており、中国でも「鯖魚」と書いてサバを表します。中国語で発音のまったく同じ「青魚(こちらも台湾で食用とされます)」とは別種なので注意しましょう。

脂肪を蓄えながら北海道のあたりまで北上し、その脂肪を身にまわしながら南下するという回遊魚で、脂肪が身に回った状態の「戻りサバ」が各地に到達する時期がその地域のサバの旬、八戸沖では9月、九州では冬になります。

台湾でも漁獲されますが、日本ほど脂肪が乗っていないためほとんど別の魚のような味がします。きちんとしたものを食べるには、日本から輸入された冷凍のサバを選んで食べる必要があります。

日本でなら脂の乗り切ったサバに塩を振って一夜干し、そのまま焼いて食べるというのが最高の調理法のような気がしますが、台湾では脂の不足を何とか補おうと様々な調理法が工夫されているようです。今回紹介するのはその台湾風サバの塩焼きのレシピです。

今の時期、日本のどこでも美味しいサバが手に入るとおもいます。興味があればこの調理法もお試しください。脂が少ないサバを何とかおいしく調理するため、網ではなくオーブンで作るのが台湾風です。日本のサバを使うなら網焼きにしてもおいしいと思います。


椒麻松坂肉│ピートロの花椒炒め

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
『椒麻松坂肉│ピートロの花椒炒め』のレシピを紹介します。もともと四川料理の一つだそうですが、家庭料理として中華全土で食べられます。

「え?松坂肉、でも日本語の名前は豚肉になってますよ。Higeneさん間違ってますよ」というメッセージが本気で来そうなのでよく説明しておきます。

台湾で「松坂肉」と呼ばれるのは、豚の首肉、いわゆるピートロの部分で、別名を「將軍肉」 、「禁臠肉」とも呼ばれます。松坂牛とはまったく関係がありません。一頭の豚から200-300gしか取れない貴重な部位だそうですが、なにぶん飼育頭数が多いので他の部位よりは高いとはいえ、割と手ごろな値段で食べられます。

台湾も中級者になってくるとレストランのメニューで「松坂肉」の字を見つけては、「またぁ、高級感出そうと嘘ついちゃって…、松坂牛がこの値段で食べられるわけないじゃん」と心の中で思ったりするのですが、残念…、それ、ピートロです。

これ、台湾の美食を楽しむために日本人が知っておくべき知識の一つです。絶対に覚えて起きましょう。

花椒さえあれば日本でも手軽に再現できる絶品料理です。ぜひ挑戦してみてください。

(写真は牛肉で作ったものです。)

芹菜魷魚│中華風セリとイカの炒め物

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難易度:☆☆ 調理時間:30分以内+下準備
本日は水で戻したスルメを使った『芹菜魷魚│セリイカの炒め』のレシピを紹介します。

世界でもっともイカを消費する日本人にはうれしい中華のイカ料理。台湾でも多くのイカ料理がレストランのメニューに並びます。中国でイカを食用にするようになったのは宋代かそれよりもすこし前だといわれており、日本に比べてその食用の歴史は長くはありません。

日本のイカは貝塚や遺跡からイカの骨が見つかっていることから、縄文時代には既に食用にしていたことが分かっており、927年に書かれた『延喜式』にも朝廷にスルメを献上したことが記載されています。日本人は地中海沿岸のアングロサクソンと並んで、世界で有数のイカ食の歴史を持つ民族なのです。

日本では、活きているときは一匹二匹、死ぬと一杯二杯、そして乾かすと一枚二枚と数える奇妙な助数詞の生き物として有名ですが、中国語では動物の形のときはすべて「只」を使い他の動物と同じ数え方をします。スルメになると「個」を使ったりもしますし、袋に入っていると「袋」を使ったりもするのですが、日本ほど複雑な数え方はしません。

スルメの戻し方をPointに記載していますので参考にしてください。面倒くさければ…、生のイカを使いましょう。


娃娃菜│中華ベビー白菜炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日は『娃娃菜│中華ベビーキャベツ炒め』のレシピを紹介します。なんともかわいらしい名前ですが、台湾でも謎の多い料理です。

「娃娃菜」が指す野菜はかなりの数に上ります。通常「娃娃菜」と呼ばれるのは、別名「人蔘菜」などと呼ばれる野菜で、中国語の正名を「抱子芥菜」といいます。茎から多くの小型の白菜が生えてくるブロッコリーと白菜の相の子のような野菜です。日本のGoogleで「娃娃菜」を検索するとこちらの「娃娃菜」が多数ヒットします。正しい「娃娃菜」の形を見たければ「抱子芥菜」などで検索してみてください。

ところが市場で売られている「娃娃菜」はこれとは異なる形態のものが多く、見た目はいわゆる小型の白菜、他にベビーキャベツなどもすべて「娃娃菜」として売られています。小型の白菜型のものが最も多く、中国のサイトで「娃娃菜」を検索すると、この野菜の写真や解説がたくさん出てきます。

日本人が考える「娃娃菜」と中国人が考える「娃娃菜」にはすこし差があるようです。おそらく「抱子芥菜」が日本に「娃娃菜」として紹介された後、中国でアメリカや日本からもたらされた小型の白菜が流行し、その見た目からこちらも「娃娃菜」と呼ぶようになり、いつの間にか定着したというのでしょう。台湾でも「娃娃菜」と言えば小型の白菜を指す方が一般的で、スーパーでは小型白菜が「娃娃菜」の名前で売られています。商標や品種の登録がきちんと出来ていないのでしょう。日本では考えられませんが、台湾では十分考えられる話です。そのうち開発者か最初に輸入した会社と商標登録者の間で訴訟が起き、泥沼の争いが…(笑)。本当に台湾ではよくある話なので、困ったところです(笑)。

海外から様々な食材が気軽に取り寄せられるようになった現在、この手の名称の問題が少なくなるよう法整備を進めていただきたいものです。台湾や中国でもこの二つの「娃娃菜」問題は識者らに頭痛の種として認識されているようです。

熱炒店で食べられる『娃娃菜』はほとんどが小型の白菜を使ったもの。レシピでも小型白菜の「娃娃菜」を使ったレシピを紹介します。小型白菜の「娃娃菜」は普通の白菜よりも身が締まっており、甘く、水気が多いのが特徴です。もちろん普通の白菜でも作れます。


白灼蝦│エビの白焼き

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日は『白灼蝦│エビの白煮』という料理を紹介します。臭みを抜いて火を通したエビを好みのソースで食べるお手軽料理です。

日本語の「えび」とは元来葡萄、およびその色を表す単語だったそうです。このブドウの色に似ていることから今のエビを「えび」と呼ぶようになったと言います。漢字の「海老」は腰が曲がっていることからつけられてます。古い中国の本草書にも登場する薬用動物でもあります。

世界中でほとんどの種類が食用とされ、人類とのかかわりの深い動物です。

ちなみに、日本で三大アレルギーと呼ばれる「タマゴ・牛乳・大豆」に次いでカニ、エビなどの甲殻類はアレルギーの多い食品でもあります。食べられない人に無理やり勧めたりしないようにしましょう。

夏場は冷やしてお召し上がりください。
 

蛤蜊湯│ハマグリスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内+下準備
熱炒店では定番のスープ『蛤蜊湯│ハマグリスープ』のレシピを紹介します。とても簡単な料理ですので、『ハマグリの澄し汁』とかの名前で日本でも普通に作られているかもしれません。

本来「ハマグリ」という貝は唯一ハマグリ属ハマグリ Meretrix lusoria ただ一種類のみを指す和名なのですが、日本では別の科の貝の和名や、いわゆる「ハマグリのような貝」の総称としても使われます。「ハマグリ」という語の指す範囲が非常に広いため、それが本当にハマグリを指しているのか、ハマグリのような貝を指して言っているのか注意が必要です。

これは中国語でもそのまま当てはまります。漢字で「蛤」と書けば日本ではもちろんハマグリの意味ですが、中国語ではこの字が二枚貝の総称のように使われます。ハマグリそのものを表すのは「文蛤」、もしくは台湾では「蛤蜊」の二文字。その他「蛤」の字を使った貝はたくさんあり、いろんな科にまたがっています。中国語では日本語よりもかなり分かりやすく、「文蛤」とあればハマグリ科、「魁蛤」とあればフネガイ科などハマグリの前の字で原則科を区別します。漢字ばかりでとても見づらいんですけどね…。

台湾中央研究所に台湾の貝のデータベースがあったので、(ほとんどの人は意味が判らないと思いますが)台湾に生息し「蛤」の字を中文名に持つ貝をピックアップしてみましょう。

芮氏黃文蛤、黃文蛤、夕陽黃文蛤、日本黃文蛤、射帶黃文蛤、褐邊黃文蛤、淡帶黃文蛤、秀峰文蛤、秀美文蛤、霧花文蛤、裝飾文蛤、滿月鏡文蛤、布紋鏡文蛤、日本鏡文蛤、牙白鏡文蛤、銀蛤、船魁蛤、布氏魁蛤、鷹翼魁蛤、鞋魁蛤、紅杏鬍魁蛤、紅鬍魁蛤、窄鬍魁蛤、布紋魁蛤、鬍魁蛤、獸脂魁蛤、青鬍魁蛤、紋疊魁蛤、扭魁蛤、半扭魁蛤、牛角江珧蛤…。

「文蛤」の前についている字が…なんともロマンチックですね…。夕陽、秀峰、秀美、霧花、裝飾、滿月鏡…、同じ人が名付けたんでしょうか?(ちなみにお世話になったデータベースはこちら、中央研究院生物多様性研究中心 軟体動物学研究室 台湾貝類資料庫)。ちなみに韓国語でハマグリは「대합(大蛤)」と呼びます。中医学でハマグリの殻は「蛤殻」と呼び清熱化痰の薬として使いますね。

というわけで今回のレシピはハマグリを使ったお手軽スープ、砂さえ抜けていればものの10分ほどで完成します。ぜひ日本でも再現してみてください。
  

空心菜│クウシンサイ炒め

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
台湾ではおなじみの野菜料理『空心菜│クウシンサイ炒め』のレシピを紹介します。空心菜とは料理に使う野菜の名前ですが、そのままメニューの名前としても使われます。

空心菜は別名を蕹菜ともいい、学名を Ipomoea aquatica といいます。学名からピンと来た方はご名答、サツマイモ属の植物で、葉の形以外はとてもよく似ています。種小名の aquatica は水辺によく生育するの意味です。漢名の「空心菜」は茎の中が空洞になっていることから名付けられています。というわけで、水辺に生える+茎が空洞=水に浮くという性質を持っており、水耕栽培も可能です。湿地の浄化などにも使われている有用な植物なのです。

塩分をよく吸収する性質があり、水気が多くても大丈夫、寒いと育っても種をつけないという特徴があるので、近年津波被害によって塩害を受けた場所の土地浄化に役立つのではないかと注目されています。もちろん暖かい場所の方がよく育ち、台湾でもたくさん栽培されています。

空心菜は中華料理では広く一般に使われる食材で、近年日本でもよく食べられるようになってきました。どこの熱炒店でも注文できる定番料理の一つで、家庭料理としても人気です。とても簡単ですので、作り方を覚えておきましょう。


澎湖冰卷│澎湖氷イカ

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
本日は澎湖名物『澎湖冰卷│澎湖氷イカ』のレシピを紹介します。というか茹でたイカを輪切りにして氷の上に並べただけというシンプルな料理、何も難しいことはありません。調味料は普通つけずにそのまま食べます。本当にこれだけの料理です(笑)。

澎湖(Peng hu、ほうこ)とは台湾の行政区の一つで、台湾本島の西方50kmに位置する諸島の名前です。以前紹介した『黑糖糕│黒糖蒸しケーキ』も澎湖の名産ですね。

複雑怪奇な海岸とサンゴ礁が特徴の美しい島なのですが、高山がないため降水量が少なく、サンゴ礁であるため土地が痩せていて、農業に適しません。そのため島の産業は観光。漁業が中心で若者たちは職を求めて台湾本島に流出していきます。

スキューバーダイビングなどのマリンスポーツのメッカとして、またはサンゴ礁を中心にした観光リゾートとして、アジアでも有数の観光地になるポテンシャルは十分あると思います。開発の余地は存分にあると思うのですが、大資本の投資を呼び込めない限りなかなか難しいことでしょう。選挙もあまり盛り上がらないようですし、政府の助けも当てにできません。一人天才的な政治家でも現れれば一気に有名になるかもしれませんね。

『澎湖冰卷│澎湖氷イカ』は最初に紹介したとおり、以下の切り身を氷の上に乗せただけのシンプルな料理。近年開発された新しい料理で、澎湖にある『南北樓』というもともと四川料理のレストランを受け継いだ二代目のオーナーが、四川以外の料理をメニューに取り入れる過程で開発された料理です。契約した漁師がイカを釣り上げたらその場でゆでて火を通し冷凍、それをオーナーが買い付け、店内で徐々に解凍し、氷の上に乗せて食べるというのが正式な作り方だそうです。

日本でも新鮮なイカはたくさん手に入ります。いいヤリイカが手に入ったら再現してみましょう。あまりにも簡単に作れるため、台湾本土の熱炒店でもよく食べられます。新鮮さが命です。

桂花炒蟹│台湾風カニ炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日は『桂花炒蟹│台湾風カニ炒め』という熱炒料理のレシピを紹介します。

台湾(福建)料理で料理名に「桂花」と名前にあれば、炒めた卵を指します。「桂花」とは漢字通り「桂の花」ではなく、ギンモクセイの花のことで、炒めて細かく散った卵がまるでギンモクセイの花の様に見えることから名付けられています。卵が散り散りになるよう、注意して作りましょう。

レシピではワタリガニを使っていますが、ある程度大きさのあるかになら何を使っても作れます。台湾でも店によってカニの身だけを使ったり、あわせる野菜を替えたりと様々にアレンジして作られます。レシピでは殻付きのまま調理していますが、各人の好みに合わせて手を加えてください。

カニカマボコで作っても美味いです(笑)。

それではレシピ行ってみましょう!


烤烏魚子│焼きカラスミ

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
台湾名物カラスミを使った料理『烤烏魚子│焼きカラスミ』のレシピです。熱炒店でビールを飲むときは定番のメニューですが、日本でもカラスミさえあれば一瞬で再現できます。

ぱっと思いつく限り、台湾と日本でもっとも値段が違う食材の一つがこのカラスミ。台湾で数千円で手に入るものも、日本だと一万円を越える値段になることもしばしば。若い人はほとんど食べないと思われますが、何でこんなに珍重されているのでしょう。日本の食品業界の大きな謎の一つです。

カラスミとは「唐墨」の意味で、もともとは中国の墨に形が似ていることから名付けられました。アジアでは台湾のものが抜群に有名ですが、イタリアのボッタルカなどヨーロッパにも類似の料理があります。それもそのはず、カラスミはもともとは古代ギリシャやエジプトが発祥で、その流れでヨーロッパに製法が伝わっているのです。これがシルクロードを通って中国に伝来。明朝時代に日本にもたらされ、秀吉が珍味として食したという記録が残っています。

日本ではお茶漬けにして食べる人が多いと思いますが、台湾では酒に浸けた後表面を焼いて食べます。高級品はチーズのような独特の風味があり、日本酒だけでなくコニャックやウォッカともよくあいます。筆者はフレッシュトマトと合わせると美味しいと思うのですが、誰か居酒屋メニューで出してみませんか(笑)?

というわけで台湾の焼きカラスミのレシピです。色々な作り方があるので、まとめて紹介しておきます。冷えたビールやお気に入りのお酒を用意してどうぞ。


鹽酥軟殼蟹│ソフトシェルクラブの唐揚げ

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難易度:☆☆ 調理時間:30分以内
熱炒店では高級な部類に入るメニュー『鹽酥軟殼蟹│ソフトシェルクラブの唐揚げ』のレシピを紹介します。高級といっても200元ほどです。紹介してたら食べたくなってきました。

料理名にある「軟殼蟹」とは文字通り「軟らかい殼の蟹」の意味で、脱皮したてのまだ殻の柔らかい蟹のことです。通常はアメリカ産のワタリガニのソフトシェルクラブが冷凍で出回っていると思いますので、スーパーなどで購入して使ってください。

海外に負けずカニ好きな日本でも実は大量に獲れているのですが、近年まで「身が詰まってない」という理由で廃棄されていました。食べるようになったのはアメリカ料理『ソフトシェルクラブのハンバーガー』などが逆輸入されたためといいます。いままでかなりもったいないことしてたんですね。

カニやエビなどの甲殻類が脱皮して大きくなるのはご存知の通り。脱皮のメカニズムは、甲羅にあるカルシウムを体液中に吸収し、殻が柔らかくなったところで脱皮、内側にある新しい殻に水分を含ませて膨張させることで一回り大きな殻を作り、これに体液中のカルシウムを戻すことで再び硬化させて大きくなります。成体では大体1-2年に一度脱皮するようです。

殻が再び硬化する前の甲殻類は全て殻がフニャフニャ、指で押しつぶせるほど柔らかくそのまま食べられます。まぁ、たしかに身入りは悪いのですが、殻に含まれる栄養成分もそのまま摂取でき、何より殻を食べてる!という驚きもある料理です。ソフトシェルクラブが手に入ったらぜひ挑戦してください。


熱炒メニューまとめ

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いままで紹介したものも含めて台湾の一般的熱炒店のメニューとそのレシピをまとめてみました。リンクが貼ってあるメニューは、クリックすると該当料理のレシピに飛びます。

「熱炒(ルーチャオ)」とは台湾全土にある大衆レストランの一形態で、中華圏南部におけるいわゆる居酒屋のようなものです。炒め物が主体のレストランで通常はビールやその他のお酒を一緒に楽しめます。販促のためちょっとセクシーな衣装を着て席をまわり、ビールを販売してまわる若い女性がいることもあります。

メニューはお酒が進むようにとすこし濃い目に味付けされた炒め物が中心で、日本のご飯のおかずにもピッタリ!日本語OKのお店が少ないのでツアー客が団体で訪れるような場所ではありませんが、個人旅行や留学生、駐在員として台湾を満喫するためには、絶対に外せない食事スポットの一つです。

都市部では競争激化のため価格破壊が進んでおり、通常一皿99元から199元という安さも魅力の一つ。そして日本人にはうれしい魚料理が手軽に楽しめるのも大きなポイントです。

以下に一般的な熱炒店のメニューを表にして掲載してみました。多くは日本の家庭でも再現できるものばかりですので、台湾熱炒店の喧騒を思い出しながら挑戦してみてください。

もちろんここに紹介したものが全てではなく、この何倍もの定番メニューがあるのですが、しばらくこのメニュー表を埋めていく形でレシピを紹介していきたいと思います。熱炒ファンの方からの「なんであれがないの?」のリクエストもお待ちしております(笑)。


主廚推薦 火烤類 沙拉冷盤類
鹽酥軟殼蟹 烤烏魚子 醬味松阪肉 總合生魚片 明蝦沙拉
桂花炒蟹 鹽烤鯖魚 椒麻松阪肉 鮭魚生魚片 鮮蜆
炒蒼蠅頭 檸檬雞翅 起司烤蝦 旗魚生魚片 鱈魚肝
滑蛋蝦仁 烤魚下巴 墨魚香腸 尼信生魚片 醉雞
金錐南瓜酥 烤秋刀魚 杏鮑菇香腸   魚卵沙拉
胡椒鮮蝦 味噌魚 五香鹹豬肉   澎湖冰卷
薑爆小卷 烤香魚 牛小排 鵝肉類 五味軟絲
蒜香中卷   烤羊肉串 鵝肉 小鳳螺
麻油腰花   烤豬肉串 鵝頭 生蠔
紅燒牛腩       蟹肉沙拉
麻油松阪肉 熱炒類 鐵板類 紫蔥醋
茄香大腸煲 魚類 肉類 鐵板牛柳  
熱炒三鮮 糖醋鮮魚 宮保雞丁 鐵板豆腐  
椒麻雞 紅燒鮮魚 炒牛肉 鐵板蚵  
薑絲羊肚 豆酥鱈魚 蒜泥白肉 鐵板蟹管肉  
塔香九孔 蒸鱈魚 炒羊肉    
丁香花生 香酥喜相逢 蒜苗鹹豬肉   青菜類
炒海瓜子 紅槽魚塊 沙茶山豬肉   空心菜
蔥油鵝腸   薑絲大腸 三杯類 娃娃菜
  貝類 脆皮大腸 三杯田雞 炒蘆筍
南洋風味 炒海瓜子 五更腸旺 三杯中卷 麻油川七
月亮蝦餅 炒蛤蜊 四季肥腸酥 三杯雞 培根高麗菜
泰式涼拌海鮮 炒螺肉 蔥爆牛肉 三杯杏鮑菇 皮蛋地瓜葉
泰式涼拌蟹肉 蒜泥蚵 糖醋里肌   青菜
泰式涼拌魚皮 蚵仔酥 蜜汁里肌    
涼拌木瓜絲 蔭鼓蚵 蝦類 火鍋類 湯類
泰式香辣海鮮   白灼鮮蝦 鳳梨苦瓜雞 蛤蜊湯
檸檬鱸魚 海鮮類 鹽酥蝦 巴西蘑菇雞 蚵仔湯
  芹菜魷魚 鳳梨蝦球 刈菜蛤蜊雞 鮮魚味噌湯
  客家小炒 糖醋蝦球 馬告蛤蜊雞 鮮魚薑絲湯
  紅燒魚翅羹 鹽酥櫻花蝦 海鮮火鍋 酸菜白肉湯
海鮮類 炒蟹腳 其他類 砂鍋魚頭 海菜吻魚湯
紅燒鮮魚 蛤蜊絲瓜 鹽蛋苦瓜 藥膳甲魚  
清蒸鮮魚 紅槽花枝 鹽酥杏鮑菇 羊肉爐  
烤鮮魚 紅燒海參 鹹蛋杏鮑菇   飯、麵類
  宮保蟹管肉 酥炸冰淇淋   炒飯
  麻辣軟絲 炸豆腐   炒麵
    麻辣臭豆腐    
    宮保皮蛋    



炒西施舌│アリソガイ炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日はアリソガイという貝を使った『炒西施舌│アリソガイ炒め』という料理を紹介します。台湾といえばまずはハマグリ!が思い浮かびますが、その他の貝も結構食べます。

「西施舌」が貝の名前で正式名を「沙蛤」と言います。「沈魚落雁…」の「沈魚」とされる西施、その名前を冠した貝にはいったいどんな由来があるのでしょうか?

時は春秋戦国時代、越王勾践が、呉王夫差に、復讐のための策謀として献上した美女たちの中に、西施がいました。夫差は彼女に夢中になり国政を顧みなくなったので、呉国は弱体化し、越に滅ぼされることになります。その後西施は越に帰国しますが、呉王の二の舞を恐れた越王夫人により、生きたまま皮袋に入れられ長江に投げ入れられて殺されました。西施が死んだ場所からは、なぜか蛤がよく獲れるようになり、人々は西施の舌だと噂しあったそうです。この文章で蛤とされる貝が今回紹介する「西施舌」です。

現在「西施舌」と呼ばれる貝はハマグリとは別物で、和名をアリソガイと言います。実はこのアリソガイ、南日本の海岸では結構な量が取れるそうですが食用にすることはないそうです。なぜでしょうね?日本と中国で種類が違うのかな?それとも日本のは有毒?とにかく福建省を始め、台湾、香港あたりまでで良く食べる貝です。

このレシピの調理法を使えば、他の貝でもとても美味しい中華料理が出来ます。ハマグリでもアサリでも、スーパーで新鮮な貝が手に入ったらお試しください。美味いです!

 
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