擔仔麵│タンツー麺

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
伝統台湾料理『擔仔麵│タンツー麺』のレシピを紹介します。『滷肉飯』などにも使う肉燥と茹でたエビを麺に乗せ、海鮮ダシで食べる台湾伝統の麺料理です。上に乗せる『肉燥』から作ってみます。

『擔仔麵』の擔仔とは台湾語で天秤棒のことです。先日紹介した四川料理『擔擔麵│担々麺』の擔擔と同じく担ぐ道具を意味し、天秤棒で食器や食材を担いで売り歩いたことに由来しています。

古くから台湾の中心であった台南で、漁民が台風で船を出せない時期に日銭を稼ぐために天秤棒を担いで麺を売り歩いたのが発祥です。詳しくは過去の記事を参照してください。

名古屋のご当地料理『台湾ラーメン』はこの『擔仔麵』を大幅にアレンジしたものです。麺料理という以外ほぼ原形はのこっていませんが、それでも根底に流れる哲学は共通しています。どこが共通していて、何が変えられているのか、台湾人が何を好み、どこが日本で受ける要因になったのか、食べ比べて分析してみましょう(笑)。
それではレシピです。


擔擔麵│担々麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾でも食べられる四川料理『擔擔麵│担々麺』のレシピを紹介します。茹でた麺にゴマの風味を利かせたソースを絡めて食べる日本でもおなじみの料理です。身近な調味料だけで本格的な味を再現できます。ぜひ挑戦してみましょう。

日本の『担々麺』は多めのスープで食べることが多いですが、本場四川省では本レシピのようにタレの少ないものが一般的です。

もともと『担々麺』は日本の『蕎麦』や台湾の『擔仔麵』のように天秤棒で材料と食器を担ぎ、その場で簡単に調理して提供するファストフードとして生まれました。そのため汁の少ないものが原型で、日本のものはその進化形と考えられます。

発祥は1841年で、四川省自貢の陳包包という男が発明したとされています。四川省では省政府の登録商標になっており、認定を受けたレストラン以外では食べられません。四川省を訪れたらぜひ本物の『担々麺』を食べてみたいものですね。また2013年には中国で「中國十大名麵條」に選ばれています。

ちなみに「中國十大名麵條」は『武漢熱乾麵』、『北京炸醬麵』、『山西刀削麵』、『河南燴麵』、『蘭州拉麵』、『杭州片兒川』、『昆山奥灶麵』、『鎮江鍋蓋麵』、『四川擔擔麵』、『吉林延吉冷麵』の十種。ぜひ全部をいっぺんに食べ比べてみたいものですね。



苦茶油麵線│ソーメンの椿油炒め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『苦茶油麵線│ソーメンの椿油炒め』のレシピを紹介します。中国語で苦油と呼ばれる椿油を風味づけに使い、野菜とソーメンを炒めた料理です。うっすらとした独特の苦みとよい香りが漂います。

椿油は中国語で「苦茶油」と呼びます。正確には原料となる植物の種類が異なり、少し風味が異なります。どちらも食用にできるので、手に入るものを使いましょう。

椿油はツバキ科ヤブツバキやサザンカの種子から得られる油です。ヤブツバキの種子から採ったものだけを「ツバキ油」、それ以外のものは「椿油」や「つばき油」と呼び分けます。この辺は日本薬局方との兼合いなので、日常生活では気にして使い分けるほどではありませんが、商品名として記載する時は注意が必要です。

中国では油茶と呼ばれるツバキの仲間や、茶葉を作るチャノキ(お茶のとれるチャノキはツバキ科の植物です)から搾油したものを苦茶油として用います。

食用として日本では天ぷら油や中国では炒め物など用いられるほか、化粧品の原料や日本刀の手入れなどにも利用されます。非常に応用範囲の広い自然油で、椿油と知らずに加工品を用いていることもあることでしょう。

食品売り場に見当たらなければ薬局で(注文すれば)手に入れることができます。

それではレシピです。



乾燒意麵│台南風焼きそば

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『乾燒意麵│台南風焼きそば』のレシピを紹介します。台湾、特に台南地方で様々な具を加えて食べられる麺料理です。意麺という台湾独自の麺を使って作りますが、日本でなら焼きそば麺で代用できます。

干したシタビラメでとった出汁を使った日本人好みの旨味たっぷりの焼きそばです。台湾風の干しシタビラメを手に入れるのは難しいため、レシピでは煮干しを使っています。

意麺とは台湾で流通している「油で揚げた卵麺」のことです。特に台南地方でよく食べられます。日本だと焼きそば麺が味も食感も近いです。

意麺は伊麺とも書き、これはさらに「伊府麺」という清代に発明された当時の即席麺に由来します。名称は伊秉綬という役人が発明したことから名づけられています。お客さんが来るたびに一から麺を打たなければいけなかった料理人の手間を軽減するために発明したのが始まりとされています。本人が料理好きだったというのもあるのでしょう。

伊秉綬は福建省の出身で、揚州の知府などを務めました。最期も福建省没し、現在は武夷山「水簾洞三賢祠」に祀られています。福建を観光することがあれば意麺を持ってお参りに行ってはいかがでしょうか?

それではレシピです。



台式涼麵│台湾風涼麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『台式涼麵│台湾風涼麺』のレシピを紹介します。いわゆる『冷やし中華』ですが、胡麻ドレッシングと黒酢を効かせたソースで食べるのが台湾風です。レシピではソースの配合の仕方を紹介します。具はお好みで!

『涼麺』は台湾で一人前40-50元程で食べられる料理です。またスーパーではあらかじめ調理済みのソースも売られています。家庭でも簡単に再現が可能ですが、ここはソースを一から作ってみましょう。

さて古代中国には「涼」と呼ばれた王朝がいくつか(いくつも)存在しました。そしてそのすべては五胡十六国時代に集中しています。だいたいは3代程度の短期王朝でした。この時代の王朝はただでさえ覚えるのが面倒くさいのですが、涼という国はものすごくたくさん出てくるのでさらに大変です(笑)。

五胡十六国時代は304年-439年の130年ほどの期間を指します。この時代に起こった涼と名のつく王朝は全部で"5つ(!?)"。ざっと見てみましょう。

まずは「前涼」期間は301年 - 376年。今の甘粛省あたりに起こりました。涼と名のつく王朝の中ではかなり栄えた方です。

続いて「後涼」、期間は384年 - 403年。この後涼が周辺諸国の争って勢力が衰えたスキを狙われ、異民族王朝である南涼(397年 - 414年)と北涼(397年5月 - 439年)が生まれます。結局この二国に挟み撃ちにされて後涼は滅亡します。

その北涼は漢族を軽んじたため、漢族が反乱を起こして起こしたのが西涼(せいりょう、400年 - 421年)です。西涼では優秀な初代が国の地盤を固めて支持を得ますが、無能の二代目があの手この手で実質的に国をつぶしてしまいました。最後は国力の弱体を突いた北涼に滅ぼされ西涼はその幕を閉じます。

実質五胡十六国時代を通じて甘粛省あたりには涼という国が存在していたのですね。

実は後の唐王朝は(本当かどうかは知りませんが)西涼を起こした「李氏」の末裔を自称しています。歴史の流れって面白いですね。

それではレシピです。



涼拌辣魚片│ピリ辛白身魚と野菜のサラダ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『涼拌辣魚片│ピリ辛白身魚と野菜のサラダ』のレシピを紹介します。カジキマグロなどの白身魚をアスパラガスなどの野菜と一緒にトウガラシを混ぜた醤油ドレッシングで和えて作る料理です。七味唐辛子などを使えば日本人の口にも合いやすく、見た目も華やかなのでお客さんをもてなすときなどにも最適です。

カジキマグロは中国語で「旗魚」といいます。「旗」の字はもともと「棒からたなびく旗」をあらわした象形文字で、「㫃」という旗の異体字のほうが元々の象形文字に形が近いです。「人」の部分が風にたなびく旗の部分ですね。この字が登場する最も古い文献である≪周禮≫では、「旗とは熊と虎の図案を描いたものである」と極めて限定的な意味が解説されています。それ以外の図案の旗は別の語で言っていたのでしょうか。さらに古い時代の資料が見つかることを期待しましょう。

ぐぐーっと時代は下り、満州族の支配した清代には満州族による「八旗」と呼ばれる組織がありました。最初期は四色の旗で部隊を分けていましたが、後に種類が増えすべての満州人はこの八旗のいずれかに所属し、特権を享受しました。時代が下るとモンゴル人や漢人もこの八旗に所属するようになり、それが独立して蒙古八旗や漢軍八旗などが生まれます。特に注釈なく、ただ八旗と言った時は満州族の八旗を示します。

八旗はもともと軍事組織ですが、すべての満州人がいずれかに所属して集団生活を送ったため、社会組織としても機能しました。知らない満州人同士が出会ったら「ところでお前何色?俺は○○。」、「ああ、俺もだよ。」、「マジで?!階級は?」みたいな会話がなされていたことでしょう(笑)。 面白いですね。満族(女真族)女性の伝統衣装であるいわゆるチャイナドレスを中国語で「旗袍」と呼ぶのは、旗の字が満州人を代表するような意味あったからなのですね。

清代の満州族は特権組織ではありましたが、清末にはその権力も形骸化し、組織もグダグダになっていきます。

ちなみに満州語で「旗」は「ニル」と言ったそうです。

壮大な歴史の流れを感じますが時間にするとわずか100年ちょっと前までの話です。今から100年後、未来の人たちが今を振り返ったときにも「現行制度」は、こういう風に見えるのでしょうか?その時日本がどういう形をしていて周りの国とどんな関係を築いているのか興味深いですね。



番茄魚片│中華風タイのトマト和え

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『番茄魚片│中華風タイのトマト和え』のレシピを紹介します。大きめに切ったタイの切り身に生のトマトとケチャップベースのソースを絡めて食べる料理です。どこか西洋風ですが、台湾バジルやごま油などの中華食材を使えばしっかりとした中華料理になります。

一口に中華料理とはいっても広大な土地と多彩な気候、そして長大な歴史を持つ中国を基礎とする料理ですので、それはもうとてつもなく大きな広がりと深さがあります。しかしあえてヨーロッパや中東などその他の地域の料理と比べたとき、中華料理には「國菜五品」と呼ばれる特徴があると言うことができるでしょう。

國菜五品とは「色、香、味、意、形」の五種類の特徴のことで、強烈な香り、千変万化の調味料で引き出す素材の味、食材に込められた意味、料理自体の美しさの五つの特徴を意味しています。

この五つの条件が揃えば揃うほど、中華料理としての格も上がっていきます。要は皇帝に献上できるレベルになってくるということです。どれだけ簡単な中華料理でも二つか三つは条件を満たしているので、和食と比べてみると面白いかもしれません。

日本人には極めて身近な中華料理である『麻婆豆腐』は、ただ作るだけならレトルト食材でものの数分で完成しますが、この五つの条件を満たそうと思えばとても大変です。豆腐の味がちゃんと感じられるか、豆腐の旬は見極めているか?調味料が濃厚で、かつ食材の邪魔をしていないか?香りは?豚のひき肉粒の大きさは整っているか?豆腐の切り方やその大きさに意味を込めているか?そもそもその相手に『麻婆豆腐』を作っても良いのか?何も言わなくてもそれが相手に伝わるか?見た目が美しいか?そして何よりおいしいかどうか?

一つの料理にこれだけの哲学を込めて作るのは並大抵のことではありません。これができるようになって初めて「超一流の」中華料理人と呼べるのです。「素晴らしいアイディアで新しい料理を生み出し、それを食べにお客さんが列を作ってくれる」程度では、まだまだ条件を3つ4つ満たしただけの一流の入り口に足をかけた料理人ということなのでしょう。


一芸を極めれば万事に通じるといいますが、 料理以外の分野でも高みを目指すなら同じような深さで物事を極めていく必要がありそうです。

そしてさらに敬服すべきことは…この「国菜五品」があくまであらゆる中華料理の"基礎"であるということです。中国各地の地方料理には、またそれぞれに特徴と貫くべき基礎というものが存在します。

そんな精神的な高みから眺める世界はどのように見えるのでしょうか?いつかそんな景色をブログで紹介してみたいものです。





蒜泥魚片│白身魚のニンニクソースかけ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『蒜泥魚片│白身魚のニンニクソースかけ』のレシピを紹介します。『蒜泥白肉』の豚肉をさっと茹でた白身魚の薄切りで置き換えた料理です。サッパリとしたニンニクソースに白身魚の旨味が加わった絶品中華です。

記事は後日!


酸菜白肉鍋│白菜漬けと豚肉鍋

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
中国東北料理『酸菜白肉鍋│白菜漬けと豚肉鍋』のレシピを紹介します。先日作った『酸白菜』を使って作るシンプルな鍋ですが、豚肉の脂と合わさり不思議なおいしさが生まれます。冬だけといわず年中食べたい料理です。

酸白菜』の作り方はコチラ

中国語では野菜の漬け物全般を「泡菜」と呼びます。日本の漬け物は漢字をそのまま使って「漬物」と表記されることもあります。もともとは野菜を冬の間も食べられるように塩や酢に漬けて保存する保存食として生まれました。

古代中国では漬物は「葅」または「鹹葅」などと呼ばれました。そのまま塩か塩水に漬ける方法と、茹でてから漬ける二種類の方法があったようで、全者は食感に、後者は保存性に優れていたようです。そのままでは塩気が強すぎるので、食べる前に水で塩分を洗い流して食べるのが普通だったようで、日本の糠漬けや味噌漬けのように漬けた野菜をそのまま食べることはあまりしなかったようです。

通常漬け物は植物その物に付着している乳酸菌を使って乳酸発酵を行います。漬け物は食物から水分を除いて腐敗を防ぐだけでなく、乳酸を生成してpHを下げ、他の微生物の成育を妨げることによっても長期間の保存が可能となっているのです。漬け物独特の酸っぱさにはこういう理由があったのですね。

レシピはそんな漬け物の酸味と野菜の旨味を利用した鍋料理です。とてもおいしいのでぜひ再現してみましょう。


酸白菜│中華風白菜の漬け物

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難易度:☆ 調理時間:数日
各種料理に応用される『酸白菜│中華風白菜の漬け物』のレシピを紹介します。八角と米の研ぎ汁をを一緒に漬けるのがポイントの白菜の漬け物です。直接食べても美味ですが、料理の食材としても使われます。

現在日本で栽培されている白菜は山東白菜と呼ばれる中国から導入した半結球型の種を結球型に品種改良したものです。もともとこの『酸白菜』は山東白菜を使って作るので、もし半結球型の白菜が手に入ればそれを使って作りましょう。

白菜は容易に同属のアブラナ科植物と交雑し、品種の維持が非常に難しい植物です。江戸時代からたびたび日本に導入されてはいましたが、どれも品種の維持に失敗し普及しませんでした。

日本に白菜が本格的に持ち込まれるのは日清・日露戦争後。中国大陸に出兵した農家出身の兵士たちが現地で食べた白菜を気に入り、日本各地にその種を持ち帰って栽培したのが始まりです。しかしそのやはりその交雑性が大きな問題となり、多くは一代限りの栽培となって全く普及しませんでした。この栽培の難しい白菜を"松島"湾の島で隔離して純系統を取り出すことに成功したのが宮城県「沼倉吉兵衛」という人物です。

また小規模ですが同じく栽培に成功した愛知県では、「"野崎"徳四郎」という人により半結球種だった白菜が結球種に改良されます。

そして昭和に入ってやっと石川県でも栽培が軌道に乗り、現在も続く「松島種」、「野崎種」、「加賀種」という三大品種系統が生まれることになりました。

日本での白菜の生産量は、ダイコン、キャベツに次いで堂々の第三位。数ある野菜の中でも特に多く食べられているものの一つです。各地域には先祖伝来の漬け物の方法などがあるかと思いますが、
たまには別の漬け方で新しい味を開拓してみるのも面白そうですね。




炸醬麵│ジャージャー麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
日本でもおなじみの中華料理『炸醬麵│ジャージャー麺』のレシピを紹介します。今回は豆板醤やテンメンジャンを使って肉餡から手作りしてみます。日本のスーパーで手に入る材料だけで本格中華を作ってみましょう。

『炸醬麵』は中国北京あたりが発祥の麺料理で、日本や韓国で広く食べられています。日本では『ジャージャー麺』、韓国では『짜장면(ッチャジャンミョン)』などと現地の発音で呼ばれ、各地で独自のアレンジが加えられています。

韓国の『짜장면(ッチャジャンミョン)』はテンメンジャンではなく、黒豆を発酵させたものにさらにカラメルを加えた「春醤」という独自の調味料を使って作るのが特徴で、その見た目は真っ黒、そして本場よりも甘く味付けするのが特徴です。

日本では2月14日のバレンタインデーにチョコレートを、3月14日のホワイトデーにはそのお返しを渡す習慣があり韓国にも似たような習慣があります。韓国ではホワイトデーに対して4月14日をブラックデーと呼び、2月にも3月にも相手を見つけられなかったシングルの男女が、黒いジャージャー麺をさみしくすする日とされています。当日は各種のSNSにジャージャー麺をすするさみしい男女の写真がたくさんアップロードされ、一大風物詩となっています。面白い習慣ですね。

今回紹介するレシピは肉餡から作る本格的なものです。日本のスーパーで手に入る材料だけで作れますので、ぜひ挑戦してみてください。


乾拌意麵│台湾風そぼろ麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『乾拌意麵│台湾風そぼろ麺』のレシピを紹介します。茹でた麺に肉そぼろを絡めて食べる台湾の伝統料理です。各地の屋台でも食べられますし、『ルーロウファン』の肉燥を使って手作りすることもあります。濃いめの味付けが美味しいですね。

台湾ではよく「乾拌○○麺」、「○○乾麺」といった麺料理が食べられます。茹でて火を通した後、水切りした麺に水気の少ない具材を絡めて食べます。名称通りスープの無い「乾いた」麺料理です。 各地域の食材を使ったご当地料理も数多くあり、また北と南で味付けが異なるのも特徴です。台湾南部、北回帰線以南である台南や高雄などの台湾でも熱帯に属する地域では汗で流れた塩分を補うため、濃いめの味付けになっています。

台湾風の各種『肉燥│肉そぼろ』の作り方はコチラ

台湾の南北を移動することがあれば同じ料理を食べ比べてみるのも良いでしょう。味付けの違いに驚かれるはずです。

さてお酒を飲むときに欠かせない「乾杯」の音頭は、日本でも台湾でも発音が異なるだけで共通の文化です。西洋の「Cheers」などと違い、グラスを打ち付ける合図ではなく文字通り「杯を乾かす」を意味するため、台湾ではこの音頭をとるとグラスを空けないといけません。そのためお酒をたくさん飲まない時は「乾杯」ではなく「隨便(適当に)」などの音頭を代わりに使うことがあります。覚えておくと良いでしょう。

日本の大学で時々事件になるような一気飲みのような悪習慣は台湾にはなく、逆に居酒屋でちょっと一杯、ほろ酔いで帰宅というようなお酒文化も台湾にはありません。 近年日本スタイルの居酒屋が台湾でも定着しつつありますが、お酒の飲み方は日本と大きく異なるということは台湾を訪れる日本人は覚えておいた方が良いでしょう。

台湾独特のお酒文化というものもありますが、日本と同じように何度も失敗しながら体で覚えていくものです。台湾でお酒を楽しみたい方はご自分の責任で学んでいきましょう。



肉絲米苔目│台湾風焼き太ビーフン

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難易度: 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『肉絲米苔目│台湾風焼き太ビーフン』のレシピを紹介します。うどんのように太いビーフンである「米苔目」を使い、中華スープを使って作る焼きそばです。米苔目は日本ではなかなか食べられませんが、うどんなどで代用して作ってみましょう。

台湾でよく食べられる「米苔目」はもともと広東省梅州の客家に伝わる米を使った「粄」という料理に由来します。当初は両端がすぼまった形をしており、形態がネズミの糞に似ているということで「老鼠粄」や「老鼠屎粄」と呼ばれていました。最初期は手で延ばして作っていましたが、穴の開いた器具で押し出して作る製法が生まれ、「米の生地を篩の目を通して押し出して作る」ことから「米篩目」 と呼ばれるようになりました。この製法が福建省に伝わると、「篩」の字が福建語(閩南語)で音が同じである「苔」に変わり、「米苔目」と呼ばれるようになりました。さらに福建の華僑らによってマレーシアあたりに伝わったものは、漢字が簡略化されて「米台目」などとも呼ばれます。

広東省から香港に伝わった「老鼠粄」は、さすがにネズミのフンでは字面が良くないということで、その形状から「銀針粉」と名前を変えました。たしかに食欲を考えたら名前を変えたほうが良いのはよく理解できます(笑)。そもそもなぜ最初にその名前を選んだのか、とても疑問です。

各地に伝わる過程で名称が変わり、その変遷が良く記録されている面白い食材です。

もともとはこの料理のように炒麺のようにして食べたりスープの具として使ったりする食材ですが、台湾ではシロップ漬けにしたり、紅茶のトッピングとして使ったりするスイーツとしての調理法が生まれました。台湾の街角で「米苔目」、またドリンクステーションで「粉條」の字を見かけることがあればぜひ口にしてみましょう。



肉片炒麵疙瘩│肉そぼろ炒麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『肉片炒麵疙瘩│肉そぼろ炒麺』のレシピを紹介します。大き目に挽いた豚肉を野菜と共に中華風に味付けし、細麺に絡めて食べる料理です。もともとは西洋の『シュペッツレ』などと呼ばれる麺を使って作ります。

「麵疙瘩」とはヨーロッパで古くから食べられている卵麺の一種で、ドイツ語の方言でスズメを意味する語が由来の『シュペッツレ』などと呼ばれます。類似の料理はドイツ南部を中心に各地にみられ、どこが起源なのかはっきりしてはいません。

もともとは小麦粉と塩と卵を水で延ばして手でちぎって作る麺を指していたようですが、さすがに手間がかかりすぎるため、徐々に製法は改良され、原始的なパスタマシンで押し出して作る細くて短い麺に進化したものもあります。中国や台湾で売られているものは細麺ですがかなりの長さで普通の麺とあまり違いがありません。

大分の郷土料理『だんご汁』の団子に卵を加え、もう少し小さく作るとオリジナルの『シュペッツレ』のようなものができます。中国でも自宅で生地から作る場合はこちらの製法で作られることもあります。

ちなみに疙瘩は「Ge1 da」と読み、シュペッツレは「Spätzle」と表記します。疙瘩とだけ書くとブツブツ、できものといった意味になるので、料理の時は頭に必ず麺をつけて「麺疙瘩」と書きましょう(笑)。

それではレシピです。


港式炒公仔麵│香港式出前一丁炒麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
香港のご当地料理『港式炒公仔麵│香港式出前一丁炒麺』のレシピを紹介します。日本では誰もが知るご存知「出前一丁」を使った香港風の炒麺です。インスタントならではのお手軽さと、アレンジ料理ならではの旨さを併せ持ったジャンクフードです。

香港で絶大な人気を誇るインスタント麺といえばご存知「出前一丁」。香港では公仔麵とよばれ、これがインスタント麺の代名詞ともなっています。

「公仔麵」の名称はもともと香港の「永南食品公司」という会社が作っていた自社製品を指す名称でした。1989年に日本の日清食品が永南食品を買収し、日清食品のブランド出前一丁を永南食品公司を通じて販売され始めました。出前一丁のキャラクターである「(香港では清仔と呼ばれる)出前坊や」を使ったアニメーションを広告に使い「三分で食べられる!」のキャッチコピーで高度成長期にあった香港人の心を掴み、あっという間に市場を席巻しました。

香港にある多くの喫茶店やレストランではこの公仔麵、出前一丁を使った料理が提供されており、今回紹介する『港式炒公仔麵│香港式出前一丁炒麺』もその一つです。日本ではとうてい考えられませんが、香港だけで"20種類"ほどのバリエーションの出前一丁が販売されています。香港ではどれだけ高級なホテルでも、たぶんルームサービスで注文できるので、出張時などに味を比べてみるのも面白いでしょう。

このように海外で日本の食品が広く普及しているのを見ると、どこか嬉しくなってしまいますね。

それではレシピです。



沙茶炒麵│台湾風サテ炒麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『沙茶炒麵│台湾風サテ炒麺』のレシピを紹介します。台湾の国民調味料である「サテソース」で作る炒麺です。非常に簡単なので家庭でもよく作られます。

サテソースの「サテ」とはマレーシア語で串焼きを指します(『SATAY AYAM』を参照)。さらに由来をたどるとこのマレーシアのサテとは串に肉を三つ、つまり三塊を指したものを指しており、この「三塊」の福建語読みが「サテ―」なのです。福建省にもサテソースの元になった「沙茶醤」と呼ばれるものがあり、福建料理を元祖とする台湾料理にもこれが伝わっています。

しかし台湾では元も福建風の沙茶醤が大きく形を変え、台湾独自の沙茶醤が生まれました。

これを使って作る炒麺を『沙茶炒麺』、『沙茶乾麺』などとよび、台湾では非常にポピュラーな家庭料理となっています。ちなみにマレーシアのサテソースや福建省の沙茶醤では炒麺は作りません。

米を使って同じ調理法で作る料理は『沙茶炒飯』で、こちらも台湾では非常にポピュラーです。

日本に留学している台湾人に何かプレゼントを贈りたいという時は、おそらくこういった商品が非常に喜ばれることでしょう(笑)。台湾料理ファンの皆様はぜひ手に入れて家庭で再現してみてください。

レシピでは割といろんな調味料で作っていますが、更にシンプルに「麺、豚肉、沙茶醤」や「麺、卵、沙茶醤」くらいの組み合わせでもおいしいものが作れます。沙茶醤を未経験の方はぜひ挑戦してみましょう。


台式炒麵│台湾風炒麺

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾料理『台式炒麵│台湾風炒麺』のレシピを紹介します。焼きそば麺をニラ、豚肉、エシャロットなど、台湾料理では定番の食材と炒めた料理です。台湾で炒麺といえばほぼこのレシピのものを指します。少しずつアレンジしてオリジナルの味を追求してみましょう。

炒麺はアジア全土に広く伝播、分布した中国発祥の料理です。現地の調味料や具材を使って様々なアレンジされたものが食べられます。

炒麺は「チャォミェン(Chao mian)」のように発音しますが、 インドやネパールでは『Chowmien(チョウミエン)』とほぼそのままの発音で現地料理化しています。福建省からの移民が多いマレーシアやシンガポールでは福建式炒麺である『Hokkin mee(福建麺の福建語読みにアルファベットを充てたもの)』の名前で食べられます。

日本ではそのまま『焼きそば』です。

非常に多くの種類があり、現地では自由な発想でローカライズされているので、千変万化、千差万別、多種多様な炒麺がそれこそ町や村単位で存在します。日本の九州ほどの大きさしかない台湾でもほぼ店によって味付けが異なるくらいにアレンジされたものが存在しますが、ほぼ「ニラ、豚肉、油麺」の組み合わせは固定のようです。他にもシイタケやピーマンなどが具として加えられることが多いようです。

台湾の屋台やレストランで食べたことがある方は、その時を思い出しながら日本で再現してみましょう。台湾ではB級グルメ、ジャンクフードの類ですが、それだけにおいしい店を見つけたときはうれしくなります。




上海菜飯│上海風チンゲンサイとチャーシューご飯

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
上海の家庭料理『上海菜飯│上海風チンゲンサイとチャーシューご飯』のレシピを紹介します。チャーシューを混ぜ込んで炊いたご飯に、みじん切りにしたチンゲンサイを混ぜて作るご飯料理です。チャーシューの旨味と塩気、チンゲンサイのほのかな苦みがおいしいです。

この料理の元祖である『菜飯』はもともと浙江省の郷土料理でした。これが戦前、東洋のパリと呼ばれた上海で苦力たちの食事として広まり、上海当地の料理となります。

戦前の上海は西洋列強の租界が発達し、それは豪華絢爛な東洋一の美しい都市であったと言います。また昼の上海が見せるきらびやかな顔の裏、夜にはギャングらが闊歩しアヘンの煙が立ち上る「魔窟」であったとも言われています。多くの日本人がもつ上海のイメージはおそらくこの時代から戦後1980年代にかけてまで、香港の発展にお株を奪われた退廃した上海のイメージではないでしょうか?

しかし80年代後半から政府による潤沢な資金がつぎ込まれ、上海はここ十数年で過去を上回る近代都市へと変貌を遂げました。上記のようなイメージを持って上海を訪れた人は、一様に「え?こんなに発展してるの?!」と驚きます。そしてその発展は現在も続いています。一年ごとに拡大を続ける今なお成長中の都市でもあります。

そんな上海のご当地料理、簡単に再現できますので挑戦してみてはいかがでしょうか?

それではレシピです。



台式油飯│台湾風おこわ

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難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾料理『』のレシピを紹介します。もち米を戻した乾燥シイタケや乾しエビ、豚肉などと一緒に、醤油を使って蒸したおこわです。もち米で出来ているので冷えてもおいしいのでお弁当にしても良いですね。結婚式などハレの日の定番料理でもあります。

記事は後日!
 

燒肉蓋飯│台湾風焼肉丼

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『燒肉蓋飯│台湾風焼肉丼』のレシピを紹介します。中華風に甘辛い味付けで炒めた豚肉を薄切りをご飯に乗せて食べる料理です。おかずや弁当の具としてよく食べられます。

中国語の「燒(烧)」と日本語の「焼」は少しニュアンスが異なります。日本語では何かと直接火にかける「焼く」という動詞を使いますが、中国語の「燒」という単語は日本語のように広い範囲では使いません。

中国語の「燒」は、この料理のように「少量の調味料と絡めながら炒める調理法」や「紙などの可燃性の物を直接火にくべて焼く」という意味以外ではあまり使いません。

他にも炙り焼きにする「烤」、薄いものの片面を焼く「煎」、に日光で焼く「曬」、焦げ目をつけながら焼く「焦」などなど、日本語では一口に焼くと言える単語もニュアンスによって使い分ける必要があります。

中国語独自の使い方として日本語の「発熱する」を「發燒」と表現します。日本語にはない表現なので、学習者は覚えておきましょう。

さて近年に入って新たに生まれた「CDやDVD、BRなどを焼く」という言葉ですが、こちらは英語の Burn の訳語で、中国語でも「燒」の字を使います。変なところでニュアンスが共通しているのが面白いですね。

それではレシピです。



瓜仔肉燥飯│キュウリの醤油漬けとひき肉のそぼろご飯

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『瓜仔肉燥飯│キュウリの醤油漬けとひき肉のそぼろご飯』のレシピを紹介します。醤油の旨味がたっぷりしみこんだキュウリの漬け物を細切れにし、ひき肉と合わせて白ご飯に乗せた料理です。台南地方で食べられる『肉燥飯』はこれを指すこともあります。

この料理で使うキュウリの醤油漬けは台湾では『脆瓜』、『醃花瓜』などとよばれます。瓶入りのものがスーパーなどで普通に売られているので入手は容易です。日本で作るならキュウリの輪切りに塩を振って水気を抜いた後、醤油に2-3日漬けておくと作れます。

さて某国会議員の国籍問題で揺れる中華民国こと台湾の国籍問題ですが、実は日本政府が台湾の政府を国家として認めていないため、事実上は二重国籍状態が"可能"です。

非常に面倒くさい問題なのですが、日本政府は一国に二つの政府があることを認めておらず、現在の中国は中華人民共和国政府がその統治をおこなっていることになっているのです。そのため行政上は台湾国籍、中華民国国籍は存在せず、すべて"中国"国籍 として扱うことになっています。

中華民国政府の発行したパスポートや国籍は厳密に言うと日本では無効なのですが、便宜的(そして外交的)に中国の発行したパスポートと同等のものとして扱うことで問題を避けています。その昔(1972年以前)は台湾を正当な中国政府として国交を結んでいましたが、後に中華人民共和国政府を承認して中華民国とは外交が(便宜上)途絶、しかしある程度の交流は続いているためこういった問題が起きるようになりました。

日本政府は二重国籍を認めていないのは事実なのですが、広いアジアで中華民国の国籍だけはかなり特殊な状況に置かれており、微妙で特殊ないびつな二重国籍が事実上可能なのです。

もちろん申請すれば中華民国国籍を放棄することも可能ですし、 両国の国民の義務を果たすのならば二重国籍のまま過ごすこともできます。その状態で国会議員を務めるのが良いのか悪いのかは別の問題ですが…。

日本政府が台湾の"国籍"を認めずに放棄させるなら、台湾人は中国のパスポートを取らないと日本に入国できなくなりますし、そうすると今度は「放棄させるということは台湾の国籍を認めるのか?」と中国が黙っておらず、もちろん台湾とも揉めることになるでしょう。

この問題は突然降って沸いたものではなく、裏に台湾への牽制を強める中国の意思も見え隠れしているとみるべきです。日本政府は下手にコメントも出来ないと思うので、うやむやのまま事態を収束させたいと思っているはずですが、この騒動はいつまで続くことでしょうか。

ちなみに台湾ではあまり話題になっていません。外交にも"空気を読む"というのがあるようです(笑)。

それではレシピです。




滷肉飯│ルーロウファン

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難易度:☆ 調理時間:2時間
台湾を代表する軽食の一つ『滷肉飯│ルーロウファン』のレシピを紹介します。濃いめの醤油と砂糖で煮込んだ豚ばら肉をご飯に乗せて食べる台湾を代表する料理です。日本の白ご飯に合わせると絶品です。

今まで紹介した『ルーロウファン』のレシピはコチラ

漢字の「滷」とは調理方法を表す漢字で、「(通常は)醤油で煮込んだ」を意味します。醤油だけでなく数種の香辛料を一緒に入れるのが普通です。醤油をベースとしたスープで弱火で長時間食材を煮込んで作ります。煮込んだ食材に味が染みこみ、温かいまま、または冷やしたものを食べます。

煮込んだものを冷やして食べるというのは日本ではおせち料理くらいでしか見かけませんが、台湾ではよく見かける調理方法です。この料理では豚の脂が固まってしまうので温かいまま食べますが、野菜を煮込んだものは冷やして食べることがあります。覚えておきましょう。

様々な料理にひろく応用できる調理方法ですので、作り方を覚えておきましょう。


五行蔬菜湯│五行野菜スープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾素食から『五行蔬菜湯│五行野菜スープ』のレシピを紹介します。お坊さんでも食べられる五種類の野菜を塩だけで調理したスープです。シイタケの旨味を生かして作ります。物足りない方は豚肉でも加えてください。

このスープは日本の立石和という人が1993年ころに発表した≪「元祖」野菜スープ強健法―ガン細胞も3日で消えた!?≫という書籍で紹介した野菜スープがもとになっています。有名人(中には日本オン副首相も…)やその家族らが広告塔としてメディアに登場し日本でもちょっとした話題になったので、覚えている方もいるかもしれません。

著者本人は後に無資格診療で逮捕され日本ではブームはすっかり去りましたが、実はこの本は繁体字に翻訳され台湾やシンガポールでいまだに読まれ続けています。

本の内容を要約すると木火土金水の五行を基礎とした五色の野菜を配合したスープ(このレシピではダイコン葉の青、ニンジンの赤、ゴボウの黄、ダイコンの白、シイタケの黒)を飲めばがんが治るといった"よくある"話。培養したがん細胞にこのスープをかければすぐに死滅したとか、ガンのあるラットの寿命を延長させたなどの実験内容の結果も記載されています。ただし専門論文ではないので信憑性は全くありません。

著者の指導の下このスープを飲んだ人は、"すべて"生存期間が延長し、ある人は三日でがん細胞が消えたという話を筆頭に、慢性的な腕の痛みが消えた、生活習慣病が治ったなどの例も紹介されています。

正直胡散臭いことこの上ありませんが、この本は実際に20万部近い売れ行きを示したそうです。本当にがんが治るかどうかは別として、記載のレシピは簡単で確かに健康には良さそうです。台湾やシンガポールでもジャンクフードがはびこっていますが、そういう食生活にどっぷりつかった人がしばらくこのスープを飲むと体に良い影響はありそうですね。

そしてレシピは台湾で少しずつアレンジされ、今では一品料理として普通に書籍に載るようになりました。

この手の本はだいたい「金を稼ぎたい」か「本当に人を救いたい」のどちらかの思想が出発点になっています。何かを紹介して売りつけたりするものは前者、それ以外は後者の思想が強いと言えるでしょう。善意から生まれたスープであるならば一度試してみるのはいかがでしょうか?

台湾では素食の店で割と食べられます。



酸菜魚片湯│白菜漬けと白身魚のスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『酸菜魚片湯│白菜漬けと白身魚のスープ』のレシピを紹介します。白菜の漬物を刻み白身魚(レシピではタイ)の切り身と一緒に煮込んで作るスープです。酸味と野菜の滋味が魚のうまみを引き出すお手軽絶品料理です。

中国の一部地域では白菜の漬物を「酸菜」と言います。

日本でも酸の字はよく使いますが、対義語であるアルカリの中国語は少々注意が必要です。中国の大陸部、要は普通話ではアルカリのことを「碱」、台湾華語では「鹼」と書くちがいがあるのです。発音は両方とも Jian3 で異体字の関係にあるのですが、鹼の簡体字が碱というわけではないのでちゅういしましょう。

ちなみに鹼の簡体字は 「硷」です。石鹸の「鹸」も中国でつかえますが、正字ではなく俗字扱いになります。複雑ですね。

しかし日本語でアルカリや塩基というより、「()」の一文字で済んでしまうのは中国語の便利なところですね。

中学校くらいではアレニウス酸(H3O+とOH-)についてのみ学ぶと思いますが、高校過程より先ではブレンステッド酸やルイス酸などの概念が登場します。ブレンステッドの理論を中国語で「酸鹼質子理論」、ルイスの理論を「酸鹼電子理論」などと呼びます。質子はプロトンの意味です。日本語と違い陽子とは書かないのでこちらも注意しましょう。

酸とアルカリの反応したものを「鹽(塩)」というのは日本語と同じです。中国語も上達してくるとどうしても文学などに行ってしまいがちですが、中学や高校の理科系の教科書を読んでいるのも新しい発見があって楽しいですよ。

言葉はただのツールです。身につけるよりも、身につけた後でそれを使って何をするかが大切なは図です。そしてそれは学校では教えてくれないのです。

料理は作って食べるという目的がはっきりしているので言語よりもその点はシンプルでいいですね(笑)。



鮮蚵湯│中華風カキスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『鮮蚵湯│中華風カキスープ』のレシピを紹介します。カキを使ったシンプルなスープで、旨味をシンプルに楽しめます。

記事は後日!

写真は豆腐と千切りにしたザーサイを少量加えたもの。

香菇玉米雞蓉湯│シイタケとコーンと鶏肉のスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『香菇玉米雞蓉湯│シイタケとコーンと鶏肉のスープ』のレシピを紹介します。料理名の通りのシンプルな食材を使って作るスープ料理です。具だくさんで腹持ちの良いスープなので晩ご飯などに作ってみましょう。

記事は後日!

金針赤肉湯│豚赤身と金針菜のスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『金針赤肉湯│豚赤身と金針菜のスープ』のレシピを紹介します。台湾名産の金針菜でだしを取ったスープで脂身の少ない豚肉を茹でて作る料理です。不思議な清涼感と旨味の楽しめる台湾ご当地料理です。

金針菜(Hemerocallis citrina)は台湾東部で栽培されている野菜で、和名はありません。日本には自生していませんが、ニッコウキスゲやワスレグサ(H. fulva)などが近縁の植物です。日本ではワスレグサと呼ばれることがありますが、正確には別の植物です。ちなみにワスレグサはワスレナグサと紛らわしいですが別の植物なので注意しましょう。日本で最も近縁の植物はユウスゲ(H. citrina var. vespertina)だと思われます。

金針菜は日本のワスレグサとよく混同されますが、ワスレグサは(食べられるか食べられないかは別にして)通常は食用にしないので注意しましょう。

台湾では台東の太麻里、花蓮富里の六十石山、玉里の赤科山で大規模に栽培されており、夏季には視界を埋め尽くす黄金の花の海を見ることができます。どこも田舎で行くのが大変ですが、一見の価値があるので台湾で特別な観光をしたい方は花の季節に合わせて訪れてみましょう。

金針菜は英名をDaylilyといい、学名もHemera(日) + kallos(美)から来ています。花が一日で閉じてしまうため名づけられました。そのため栽培地の花の海は一年でわずか数日、長くても一週間ほどしか見ることができません。しかしこれをみるために時間とお金を使う価値は確かにあります。興味がある方はぜひ自分の目で確かめてみましょう。


杏鮑高麗花椰菜湯│エリンギとキャベツとブロッコリーのスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『杏鮑高麗花椰菜湯│エリンギとキャベツとブロッコリーのスープ』のレシピを紹介します。エリンギとキャベツとブロッコリーを干しエビでだしを取ったスープで煮込んだ料理です。それぞれの野菜からも出汁が出るので、シンプルながらも深い味わいを楽しめます。低カロリーなのでダイエットにもお勧めです。

記事は後日!

肉片鮮菇湯│豚肉とキノコのスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『肉片鮮菇湯│豚肉とキノコのスープ』のレシピを紹介します。豚肉の薄切りと各種のキノコを塩で煮込んだシンプルなスープです。様々なキノコの織り成す複雑な旨味と豚の油の旨味が混ざり合い、そしてシャキシャキとした食感も楽しめる一品です。

記事は後日!

腰子湯│豚マメのスープ

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『腰子湯│豚マメのスープ』のレシピを紹介します。豚の腎臓、いわゆるマメをごま油などで味付けしたスープで煮込んだ料理です。さっぱりとした味わいですが、滋養に富んだ薬膳としても食べられます。

記事は後日!



 
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