難易度:☆☆ 調理時間:30分以内
熱炒店の料理の中でも割りと高度な技が必要な料理(といってもそんなに難しくないですが…)である『五味軟絲│中華風コウイカの五味ソースがけ』を紹介します。
コウイカはヤリイカと違いフネと呼ばれる巨大な軟甲を持つのが特徴です。主に炭酸カルシウムからなるコウイカ類に特徴的な付属器官です。
このコウイカのフネ、甲のことを中医学で「烏賊骨(別名を「海螵蛸」)」と呼び、胃や皮膚の薬などに配合されます。牡蠣の殻「牡蛎」やアワビの貝殻「石決明」などと同じように動物由来の生薬です。まぁ、日本ではほとんど使わないので普通の人は覚えておく必要はないでしょう(笑)。
固く締まった弾力のあるヤリイカの身と違い、ふわふわで甘みのあるコウイカは台湾でも高級食材で、新鮮なものは市内に点在する高級日本料理店に卸されます。熱炒の店で食べるコウイカは生食に適さない加熱を必要とするものばかりですが、それでも他のメニューの倍ほどの値段がつけられます。
今回は調理にすこしコツが要ります。作り方をよく読んでから挑戦してみましょう。
[材料]
ヤリイカ ……… 一匹
タマネギ ……… 1個
ニンニク ……… 10g
カツオブシ ……… 30g
ネギ ……… 10g
ショウガ ……… 10g
[調味料1]
魚露(ナンプラー) ……… 小さじ1
酒 ……… 大さじ1と1/2
冷水 ……… 適量(2リットルくらい)
[調味料2]
ケチャップ ……… 大さじ2と1/2
味醂 ……… 大さじ2と1/2
酢 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 大さじ1
すりおろしニンニク ……… 大さじ2
醤油 ……… 大さじ1
レモン汁 ……… 30cc
[作り方]
1.コウイカをさばいて内臓を取り出し、よく洗っておく。
2.タマネギは皮をむき、千切りにする。これをビニール袋に入れ、小さじ1の塩(分量外)を加えてよく降り混ぜ、5分ほど寝かしたら取り出して氷水に漬け辛味を抜いておく。ネギはみじん切りにする。ニンニクはみじん切りにする。ショウガは千切りにする。
3.熱した鍋に少量の油(分量外)をひき、ネギ、ショウガ、ニンニクを一瞬だけ炒めて香りを出したら、すぐに適量の冷水と酒を加え、鍋に入る大きさに切ったコウイカを入れて落し蓋をする。弱火でゆっくりと水温を上げ、鍋の底に小さな泡が付くくらいの温度(85度)になったら、コウイカを取り出して冷水に浸け荒熱を取る。荒熱が取れたら取り出して水気を切り、食べやすい大きさに切っておく。
4.ボウルに調味料2の材料を全て加え、よく混ぜ合わせて五味ソースを作る。
5.作り方2のタマネギにナンプラーとカツオブシを加えてよく混ぜ合わせ、器の底に敷き詰める。コウイカの身を飾りつけ、上から作り方4の五味ソースをたっぷりとかけて完成。
Point!
コウイカのさばき方はこちらのサイトを参考にしてください。
この料理で使うソースをいわゆる五味ソースといい、中華海鮮料理でよく使います。前にも様々な五味ソースの作り方を紹介しているので参考にしてください。五味ソースのまとめはこちら。
コウイカは冷水から徐々に温度を上げたお湯で加熱し、ゆっくりと火を通します。柔らかいイカの身はこの料理最大のポイントなので、じっくりゆっくりと火を通しましょう。
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