乾鍋雞│鶏肉の鉄鍋炒め

乾鍋雞│鶏肉の鉄鍋炒め

本日は由緒ある中華料理でありながら、なかなか日本ではなじみのない料理、その名も『乾鍋雞│鶏肉の鉄鍋炒め』 と言う料理を紹介します。

以前紹介した『花雕雞』や『左公雞』などの鍋で炒める(煮込む)タイプの料理ですが、この料理はそれらの原点ともいえる料理で、ハッキリと鉄鍋で作ることを指定される珍しい料理です。類似の料理は中国各地にあり、それぞれの場所で味付けが少しずつ異なります。通常は○○乾鍋雞(または干鍋雞)と○○の部分に地名を入れて紹介されます。

中国では歴史書に記載されているレシピの変遷をたどって、系統樹を書くようにして由来や発祥をたどる学問があるそうで、この料理もどこで発祥してどのように伝わってきたのか、議論が続いているそうです。一説によれば中国で鉄器が生活用品にも使われ始めた時代、時代で言えば春秋時代(紀元前770年以降)の歴史を記載した晋の歴史書「左轉」にこの料理に関する記載があり、本当だとすればその歴史は2000年以上も遡ることができることになります。鉄器が生活用品にも使われ始めたのと同時期には既に存在した料理で、派生料理も多岐に渡ります。

中国全土に類似レシピが存在するため、すべてを紹介することはできませんが、本日は豆板醤を使ったすこしピリ辛の四川風乾鍋鶏のレシピを紹介します。



難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
鶏肉 ……… 半匹分
ネギ ……… 1本
タマネギ ……… 半分

生姜 ……… 20g
唐辛子 ……… 10本
ビール ……… 100cc



調味料1:
豆板醤 ……… 大さじ1
オイスターソース ……… 小さじ1
醤油 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1

調味料2:
塩 ……… 小さじ1/4
醤油 ……… 小さじ1/2
片栗粉 ……… 小さじ2


作り方:
1.ネギはよく洗いぶつ切りにする。タマネギはスライスし、唐辛子は半分に切る。

2.鶏肉は食べやすい大きさにぶつ切りにし、混ぜ合わせた調味料2と絡めておく。

3.熱した鍋に大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、作り方2の鶏肉を色が変わるまで炒め、取り出しておく。

4.同じ鍋に生姜と唐辛子を入れ、サッといためた後、豆板醤と取り出しておいた鶏肉を加え強火で1分ほど炒める。

5.ビールとその他の調味料を入れてよくかき混ぜ、弱火で10分ほど煮込む。煮詰まって水気が飛んだらネギを加え更に1分ほど炒めて完成。


Point:
正式には小さめの鉄鍋で作り、そのまま食卓に出すのですが、フライパンで作って皿に盛っても問題はありません。ビールも気が抜けた飲み残しでOKです。

具を足すのならモヤシやニンニク、セロリなどの香菜類、かまぼこなどの練り物や少量のベーコンなどがおいしいです。鶏肉以外の肉で作ってもOK。

由緒ある料理ですが味は非常に現代的で、濃いめの味付けです。さまざまにアレンジしてあなただけの歴史を書き加えましょう。筆者は出来上がりの鶏肉頂上に生卵を落とし、余熱で半熟にしてから肉と絡めて食べるのが好きです。ご飯が進みます。





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