扣三絲│中華三糸

難易度: 調理時間:2時間
鶏肉シリーズの集大成(?)。『扣三絲│中華三糸』のレシピを紹介します。シイタケ、鶏肉、卵の全ての材料が糸のように細く切られていることから名付けられています。

もともとは上海料理の一つですが、様々な地域で食べられます。本場上海では金華ハム、鶏肉、錦糸卵の三つを千切りにして、シイタケベースのあんかけをかけたものですが、今回はシイタケ、鶏肉、錦糸卵の三つで作ってみます。

この料理の名前にある「扣」の字は日本ではほとんど使われません。「控える」の異体字として「扣える」という風に使えるそうですが、普通の日本人はまず目にする機会のない漢字の一つです。

中国では「釦」とも書き、もともとチャイナドレスなどにみられる紐の結び目を利用したボタンを表しました。現代になり金属製のボタンが主流になるにつれ、扣→釦と書くようになりそのままボタンを表す漢字となりました。「衣釦」と書いて(金属製の)ボタンを意味しますし。「扣」はボタンを留めるという意味の動詞にもなります。

この料理で使われている「扣」は「ひっくり返す」とか「かぶせる」の意味で、今回の料理のように材料の上からあんをかけたり、肉や野菜をかぶせた料理(例:「梅干扣肉│豚バラ肉のからし菜煮込み」)などに使われます。レシピでは材料を積み上げていますが、お碗に盛り付けた後にひっくり返すと写真のようにきれいな山形のものが作れます。


写真は本場上海の卵、鶏肉、ハムを使ったもの。中央の黒いのがシイタケ。


[材料]
鶏むね肉 ……… 250g
卵 ……… 3個
干しシイタケ ……… 6個
ネギ ……… 60g
ショウガ ……… 20g

[調味料]
塩 ……… 小さじ1/2
水溶き片栗粉 ……… 大さじ2

[作り方]
1.鶏むね肉をよく洗い、適量の水で煮込んで火を通す。火が通ったら千切りにしておく。鶏肉を煮込んだ水はとっておく。

2.卵を溶いて塩を加え、適量のサラダ油(分量外)をひいたフライパンで焼く。焼けたら千切りにし、錦糸卵を作る。

3.干しシイタケは水で戻して石づきを取り、千切りにする。シイタケを戻した水はとっておく。ネギはぶつ切りにする。ショウガはうす切りにする。

4.耐熱の容器の底に作り方3のシイタケを敷き、上に作り方1の鶏むね肉、その上に作り方2の錦糸卵を盛り付け、頂上にネギとショウガを乗せる。

5.作り方4の容器を蒸し器に入れ、強火で30分蒸す。蒸したらネギとショウガを取り除く。

6.熱したフライパンで作り方5で取り出したネギを炒めて香りを出す。続いて、作り方1の鶏肉を煮込んだ水、作り方3で干しシイタケを戻した水を加えて煮立たせたら、適量の塩(分量外)を加えて味を調え水溶き片栗粉を加えて餡を作り、作り方5の鶏肉の上から掛けて完成。

Point!
鶏肉とシイタケの処理に使った水は最後にあんかけのダシにします。適量の塩を加えるなどして味を整えてからとろみをつけましょう。

盛り付けの順序には決まりがありませんが、お碗を伏せたような形に仕上げるのがポイントです。美しく飾ってください。

千切りの幅は、シイタケを若干細めに切ると食べやすいです。

卵は焦がさないよう注意して焼いてください。美しい黄色を出すのがポイントです。


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