難易度:☆ 調理時間:30分以内
ちょっと高難易度の中国家庭料理『琥珀白玉捲│サーモンのタケノコ巻きギンナンとアスパラ添え』のレシピを紹介します。使う材料は非常にシンプルで、組み合わせの妙が生きる料理です。
本来はただサケの切り身をタケノコで巻いたサーモンのタケノコ巻きだけを『琥珀白玉捲』と呼ぶのですが、レシピではアスパラガスとギンナンを添えています。
このブログでは何度か紹介していますが、この料理で使う真っ赤な身が特徴のサケは実は白身魚の一種、その身に含まれるアスタキサンチンという色素が赤いために本来は白身のクセに赤く発色して見えます。 同じく身が赤く発色するマスも実は白身魚です。彼ら白身魚のクセに赤い魚は甲殻類の殻から摂取した成分を体内で蓄積し身に含むのです。甲殻類の殻を茹でると赤くなるのは、加熱によりアスタキサンチンを遊離するためです。
いつもは真っ赤な身を持つサケ、卵であるイクラの赤もこのアスタキサンチンの色です。産卵のためサケは川を遡上するときの傷から体を守るために皮膚部にアスタキサンチンを集中し、卵を酸化から守るため残りのアスタキサンチンをすべて卵に移動させます。つまり産卵直後のサケは本来の白身に戻るのです。通常のサケと比べて著しく味が落ちるので普通はイクラだけを取って廃棄されますが、一度白い身のサケをおいしく調理していただいてみたいものですね。
アスタキサンチンは近年眼病予防、加齢防止、白内障防止などの効果があるとして注目されているルテインと構造が非常に似るキサントフィル類に分類されています。一部のキサントフィルには強大な抗酸化作用があり抗腫瘍薬としての可能性が期待されています。アスタキサンチンにもそのうち新しい薬効が見つかり、サケの身が売り切れるほどのブームになるかも知れませんね。
[材料]
タケノコ ……… 2本
生サケの切り身 ……… 300g
アスパラガス ……… 3本
ギンナン ……… 150g
[調味料]
塩 ……… 少々
マヨネーズ ……… 適量
パイナップルジュース ……… 100cc
(またはパッションフルーツジュース)
[作り方]
1.タケノコはアクを抜き煮込んで火を通しておく。皮を剥いて長さ5cmの輪切りにし、長さ10cm、厚さ3mmほどの薄切りにする。
2.アスパラガスはゆでて火を通し5cmほどの長さに切っておく。生サケの切り身は5cmの長さに短冊切りにしておく。
3.タケノコの薄切りで生サケの切り身を巻き、器に並べる。間にアスパラガスを飾りつけ、中央に茹でて火を通したギンナンと余った切り身を盛り付ける。
4.調味料を混ぜ合わせてドレッシングを作ったら完成。
Point!
もともとアスパラガスとギンナンは使わず、生サケをタケノコの薄切りで巻いたものだけを『琥珀白玉捲』と言います。果汁とマヨネーズで作ったドレッシングがちょっとという方は、シンプルにワサビ醤油で食べてください。
タケノコは調理済みのものを、生サケの切り身は冷凍のものを使えば調理はすぐに終わります。ギンナンも缶詰を使えばほぼ何も手を加えることなく料理が完成するのでおすすめです。
サケの切り身の中央にヤマイモやキュウリを巻いたりすると美しい料理になります。またシソの葉、海苔、湯葉などを一緒に巻くと見た目も華やかになります。皆様の創意工夫でおいしくアレンジしてください。
食べきれない場合は冷蔵庫で冷やして当日中に食べましょう。
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