辣椒螃蟹 Chilli Crab │ カニチリ

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シンガポール・マレーシア美食シリーズ第三弾、本日は『辣椒螃蟹 Chilli Crab』のレシピです。

数年前からシンガポール旅行局が各国メディアで大きなキャンペーンを打ったことで、一躍シンガポールの名産となった『辣椒螃蟹』。まだまだ日本では浸透していないため食べる機会は多くありませんが、台湾を含む東南アジア圏では既にシンガポールを代表する美食の一つに数えられています。

1950年代にシンガポールの有名シェフたちが集まり開発した「蟹を使ったチリスープ」が発展を重ね、現在の形に成りました。現在はたっぷりと実の詰まったスリランカ蟹をケチャップと唐辛子で味付けしたソースで味付けして炒め、生姜とニンニクを添えて卵あんかけで閉じるという作り方が一般的です。レストランでも食べられますが、シンガポールでは普通の一般家庭でも作られる料理です。特に辛い料理が好きな方は、一度食べると熱烈なファンになってしまう人が多いそうで、これからもファンを増やし続けることは間違いないでしょう。

現地では甲羅の固いスリランカ蟹を使って調理しますが、日本ではおそらく手に入りません。日本で作るなら上海ガニや毛ガニなど近縁の蟹で調理したいところですが、特に上海ガニは法律の関係で生きているものを手に入れることが出来ないため、国産の新鮮な蟹を使って調理するとよいでしょう。

調理に魚醤を使うので、常備してない方は以下のリンクから購入するか、塩辛の汁などで代用してください。


辛さに閉じ込められた驚きの美味さに驚かれること間違いなし!新鮮なカニが手に入ったら一度は作ってみたい絶品料理!ちなみに台湾でも食べられますが、全て高級ホテルのレストランになります。レストラン情報は最後に!



難易度:
☆☆

調理時間:
30分以内

海南雞飯 Hainanese Chicken Rice│海南風チキンライス

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本日はシンガポールを代表する軽食である『海南雞飯』の紹介です。ハイナニーズ・チキン・ライスの名前で英語圏でも有名で、西洋にもファンが多いようです。

中国南部海南の文昌で生まれたとされる料理で、現在ではシンガポール、香港、インドネシア、マレーシアなどの東南アジア各地で現地の食材や調理法を取り入れて発展を遂げています。特にシンガポールのものは現地に住む多くの西洋人にも愛され、ヨーロッパやアメリカにも多く紹介されています。

ちなみに中国海南省文昌には「文昌四大名菜」と呼ばれる有名料理があり、『文昌雞(文昌鸡 )』、『加種鴨(加积鸭)』、『東山羊(东山羊)』、『和樂蟹(和乐蟹)』の四つを指します。どれも北部の料理とは一風変わったエスニックな中華なのですが、このうち『文昌雞』が今回紹介する『海南雞飯』の原型になっています。『文昌雞』とはいわゆる『白斬雞』のことですが、当地のガジュマルの果実をたくさん食べて丸々と太った健康な若鶏を使って作る料理で、煮込む時に生姜と塩とネギを使って作る点が『白斬雞』と異なります。


低温でじっくりと柔らかく茹でた(ときには蒸した)鶏肉を、チキンスープで炊いたお米と共に食べる絶品料理で、何度も食べたくなる中毒性の高い料理です。未経験の方は是非一度味わっていただきたいと思います。

台湾でも「帕帕咪婭馬來西亞白咖啡餐廳(詳細は後述)」などで食べることができます。その他のマレーシア料理も台湾ではなかなか見かけない珍しいものばかりです。興味のある方は訪れて食べてみましょう。

それでは、海南鶏飯のレシピ行ってみましょう!



難易度:
☆☆

調理時間:
2時間以内

肉骨茶 BAK KUT TAH│バクテー、肉骨茶

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本日は以前も紹介したことのある『肉骨茶』のレシピです。以前も紹介したことがあるのでそちらのレシピも参考にしてみてください。以前のレシピはこちら『肉骨茶│バクテー』。

詳しく調べてみましたが、起源には諸説あり、数年前にはマレーシアで生まれたと主張する人たちとシンガポールで生まれたと主張する人たちがメディアで論戦を繰り広げ、結局泥仕合になった挙句結論が出なかったということがあったそうです。

まぁ、食べる側にしてみればマレーシアのものもシンガポールのものも少しずつ違った良さがあり、どちらが本家にせよ美味しければいいのです。以前紹介した『肉骨茶│バクテー』のコラムでは、マレーシアの苦力たちが…との説を掲載していますが、今回はシンガポール側の主張を載せてみましょう。

シンガポール側の伝説によれば…、多くの中国移民が南洋地域の港湾で苦力として仕事をしている時、不憫に思った当時の中医師が閩南または潮汕の飲茶習慣を改良し、当帰、川芎、甘草、丁香、胡椒などをお茶に加えて、一緒に豚肉を煮込む料理を開発したのが始まりとされています。

体力増強の効果もさることながら、その美味しさが名を馳せて現在に伝わるというのがシンガポールの伝説です。当時から巨大な港を抱えていたシンガポール側が主張するとなかなかに説得力がありますね。

『肉骨茶』にはいくつかの分類があるのですが、シンガポールで食べられるものはその大部分が福建と潮州派のどちらかです。福建人は醤油と更に多くの薬材を加えることを好み、これによってスープは黒く濃くなっていきました。黒いスープの『肉骨茶』は福建派の作り方ですね。対して潮州派の『肉骨茶』は透明なスープ。大量のニンニクと胡椒をくわえて作るのが特徴です。シンガポールでは潮州派が多く、マレーシアでは福建派が多いといわれています。

シンガポールやマレーシアではスーパーマーケットで手軽に肉骨茶の素を買えるので、材料を入れて煮込むだけの非常に簡単な料理なのですが、もちろん現地でも有名店といわれるところは原材料から作っています。

Amazonでもマレーシアとシンガポールのインスタント肉骨茶を売っていたので、試して見たい人は購入してみましょう。美味しいと思ったら次は材料をそろえてから本格レシピに挑戦です!



筆者は自分で調合して作ることもできますが、肉骨茶セットをたくさん買ってきたのでこれからはいつでも食べられます。おいしいですよー。



難易度:
☆☆

調理時間:
2時間

SATAY AYAM│サテ・アヤム(マレーシアの焼き鳥)

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シンガポール、マレーシアの旅から帰ってきた甘口男です。

本日から数回、趣向を変えまして、シンガポールとマレーシアの有名料理のレシピを紹介したいと思います。出発前にシンガポールを訪れたことのある台湾の友人たちから「シンガポールに行くならこれを食べろ、あれを食べろ」と口うるさく言われており、食べたらその通り美味しく感動しました。

シンガポールとマレーシアの料理は、(両国には多くの華人がいるので当然なのですが)根底に中華料理の基本思想を受け継ぎながらも独特の発展を遂げており、日本料理とはまた違った独自の良さがあります。このブログの読者で中華料理ファンの方もそうでない方も、作ってみれば多くの発見に満ちたレシピに感動されることでしょう。ぜひとも挑戦していただきたいと思います。

それでは番外編、「日本で作れるシンガポール・マレーシア料理」の始まりです!



初回に登場するのはマレーシアの串料理である『SATAY AYAM』、いわゆる焼き鳥です。「SATAY」は串料理、「AYAM」が鶏肉を意味します。牛肉で作れば『SATAY DAGING』、豚で作れば『SATAY BABI』となります。(マレー語すこし覚えちゃいました…)名前を聞いてピンとこられた方は台湾料理通!そう、SATAYとは台湾庶民の味である『沙茶醬、沙嗲醬│台湾サテソース』の「サテ」のことなのです。台湾版サテソースの説明にもあるとおり、マレーシアのオリジナルサテソースはピーナッツを使った甘いもので、台湾の塩辛いサテソースとはまた違った独自の良さがあります。

SATAY(サテ)とはマレーシアの串料理を指し、この料理に使うソースに中華圏では漢字を当てて沙茶醤、沙嗲醤などと書かれます。調べてみたところ「SATAY」のもともとの語源が福建語のようで、中国語→マレー語→中国語と奇妙な変遷を経た単語のようで驚きました。

もともとこのような串料理は中東の「ケバブ」がアラブ人を通じてマレー半島を下り、シンガポールまで伝わってきたもので、この料理を中国南部、福建省の華人たちがアレンジし、マレー半島全域で人気を博したのが100年ほど前の話。一本の串に肉の塊を三個通して焼き上げた料理はマレー半島の華人たちにその形態から「三塊」と表記され、福建語で「Sar Tae(サテー) 」と読みました。これが現在マレー半島全土で食べられる人気料理、「サテ」の由来です。ちなみに福建系の台湾語でも「三塊」はサテーと発音します。

この料理に使うピーナッツベースのソースをサテソースと呼び、特に台湾のものは原形を留めないほど変化してさまざまな料理に使われています。台湾の友人たちとサテソースを使った料理を食べる時はこの手のうんちくを語ってみてはいかがでしょうか?マレーシアならどこでも、シンガポールなら「老巴剎沙哆街」や「Satay Power」などのものが有名です(場所は後記)。

南国料理らしく本来は少し変わった材料を使いますが、一部日本でも手に入る類似の材料に変更しています。本来使う材料も併記してありますので、手に入れば使ってください。

異国情緒あふれるちょっと変わった焼き鳥の「サテ・アヤム」。それではレシピいってみましょう。 ソースと肉の処理部分の二段レシピです。



難易度:
☆☆

調理時間:
1時間以内 + 熟成

秘制雞胗│とっておき砂肝炒め

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本日のレシピは『秘制雞胗│とっておき砂肝炒め』です。なんだかふざけた日本語名がついていますが、筆者の意訳です。正式名称ではありませんので、悪しからず。同じく砂肝を使った『五味拌雞胗│砂肝の五味ソース和え 』という料理も紹介したことがありますね。

日本の砂肝炒めといえば居酒屋で出てくるものなどが定番ですが、本日紹介する『秘制雞胗』 は某有名ホテルで名物料理として提供されるもの。割と簡単に作れますが、味はなかなかのものです。

和風の砂肝料理もおいしいですが、たまには中華の砂肝料理もいかがでしょうか?筆者おすすめのメニューです。お楽しみください。



難易度:
☆☆

調理時間:
1時間以内

 
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