難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾では宴席料理としてよく食べられる『紅燒海參│ナマコのオイスターソース炒め』のレシピを紹介します。干しナマコと使うことも多いですが、今回は海産物市場で売られている生のナマコを使い、オイスターソースその他の調味料で味を調えて作る料理です。炒め物というよりは餡かけ料理で、コリコリとしたナマコとさっくりした野菜の食感を楽しめます。
ナマコは棘皮動物と呼ばれる動物の一群、棘皮動物門に属する動物です。同じ棘皮動物にはヒトデ、ウニがおり、海中の生活に特化した原始的な生物です。すべての棘皮動物は五放射相称という星形に対称な体を持ちます。特にヒトデでは明確です。ウニも体を割るとこの形状が明瞭です。棘皮動物にあってナマコだけはこの射相称を横にした構造を持っています。というか棘皮動物で横向きに射相称を持つ動物をナマコと呼ぶというのがナマコの定義です。他の棘皮動物に比べて体が細長く進化しています。
ナマコには口と肛門があるので前後の区別は容易です。また背中と腹の区別も五放射相称の体から二次的に進化しています。ですが頭部(中枢神経)はなく、血管や排泄器もありません。その代り海水を体中に流す水管系という特殊な構造が発達しています。水管系の水を排出してしまうと驚くほど体が縮んでしまいいます。
乾燥重量は少ないですが大量に水を吸う性質があるのでスープ料理との相性がよく、広東料理などで多用されます。正直和食などと合わせても美味だと思いますが、そのグロテスクな見た目からあまり使われないようです。
どんな食材でもおいしく調理してしまうのが料理人の腕の見せ所です。いろんな食材を自由自在に扱える料理人になりたいものですね!
[材料]
ナマコ ……… 3本
ニンニク ……… 2個
ネギ ……… 20g
ショウガ ……… 10g
タケノコ ……… 30g
ニンジン ……… 30g
トウガラシ ……… 1本
[調味料1]
オイスターソース ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
チキンスープ ……… 350cc
ごま油 ……… 小さじ1
塩 ……… 少々
コショウ ……… 少々
酒 ……… 小さじ1
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1
[作り方]
1.ナマコの腹を立てに割り、腸を取り除く。ニンニクをみじん切りにする。ネギを段切りにする。ショウガを薄切りにする。タケノコを下処理し、薄切りにする。ニンジンを薄切りにするトウガラシの種を除き、輪切りにする。
2.熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、ナマコ以外のすべての材料を入れて中火で香りが出るまで炒める。
3.作り方2の鍋にナマコと水溶き片栗粉以外のすべての調味料を加え、加熱して沸騰させる。沸騰したら弱火にし、ナマコに味が染みるまで10分ほど煮込む。最後に水溶き片栗粉でとろみをつけて完成。
Point!
通常は写真のように茹でたホウレンソウが添えられます。お好みでどうぞ。
ナマコは腸だけを除き、そのままのかたちで煮込んで作ることもあります。煮込み時間は1時間ほどとより長めになりますが、ナマコの面白い形をたのしめます。
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