銀絲卷│銀糸巻

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難易度: 調理時間:1時間以内
中華パン『銀絲卷│銀糸巻』のレシピを紹介します。中には糸状に切った生地が詰められており、ふっくらもっさりとした食感を楽しめます。

『銀絲卷』はもともと中国北部、北京や天津の伝統料理です。近代に入って北京料理のレストランが各地に広がるのと共に、中国各地に伝播しました。今では台湾のコンビニの肉まんコーナーなどでも買えます。名前の由来はもちろんその形状から。

北京や天津ではリアカーなどの荷台でも売られています。筆者も天津で食べた記憶がありますが、とてもお腹が膨れるので慣れてない人は何か飲み物を用意してから食べた方がいいでしょう(笑)。

ちなみにパンと同じで普通は自作するよりスーパーで買ってきて蒸して食べます。台湾のスーパーにもいろんな種類の『銀絲卷』があるので、足を運ぶ機会があれば眺めて見ると面白いと思います。

また蒸したものの他、揚げて作る『炸銀絲卷』もあります。表面だけをパリッときつね色に揚げて作り、サクサクもっちりの食感は砂糖や練乳をまぶして食べるといいデザートになるでしょう。

日本人には少し味気ないかもしれませんが、中国の農民らの生活を食べて味わえるそんな料理です。台湾では食べやすいように少し小ぶりなものが売られています。お菓子やパン作りが趣味の方はぜひ一度挑戦してみて下さい。


紅油抄手│四川ワンタン

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難易度:☆ 調理時間:一瞬
本日は台湾の軽食店でおなじみの四川料理『紅油抄手│四川ワンタン』のレシピを紹介します。ゆでたワンタンに辛味ソースを絡めて食べる料理で、四川省重慶の名物料理です。

同じ料理でも地方によって形が微妙に違うのは台湾でも中国でも日本でも同じです。中国では各土地ごとに様々な形のワンタンがあるのですが、簡単に見てみましょう。ちなみにワンタンはすべて四角い皮で作ります。

まずは日本語の「ワンタン」の名称の由来にもなった広東省の『雲呑、具が多いのが特徴です。同じ福建省でも潮州辺りではワンタンを『』と呼び、皮に魚のすり身を練りこんだ『魚皮餃』と呼ばれるものがものが有名です。広東省のお隣福建省と台湾ではワンタンは『扁食』と呼ばれ、台湾の花蓮地方の『花蓮扁食』は台湾ファンにはおなじみでしょう。同じく福建省沙県では『扁肉』と呼び、通常のワンタンより肉が少なく皮を食べるのが特徴。福建省の福州では『扁肉燕』という『太平燕』の類似料理もあります。北部北京やその周辺では『餛飩│馄饨』と書き、広東風と福建風のどちらのワンタンもこの名前で呼ぶようです。今回紹介する『抄手』は四川風の表記でもちろん辛い味付けが特徴。その他の国では日本の「ワンタン」を始め、韓国の「훈툰(餛飩)、완당(雲呑)」、インドネシアの「Pangsit(扁食)」、ベトナムの「Hoành Thánh(雲呑)」などがあります。各地で『餃子』と名称の交雑が起こっていることがあるので、土地によっては『扁食』と書いて餃子を意味したり、『』と書いてワンタンを意味したりと結構複雑です。これはもうその土地その土地で行って覚えるしかないですね(笑)。更にそれぞれの地方の方言で発音したりするので、その名称は更に複雑です。

ワンタンの起原は華北地方といわれていますが、その歴史は華夏時代(なんと伝説の時代!!)にまで遡るといわれています。当初は「餅」の一種として中に肉餡を包んだものを「飩」、スープに入れたものを『湯餅』と呼んでいました。現在でもスープで食べるワンタンが一般的ですが、揚げたもの、蒸したものなど『餃子』と同じくレパートリーは様々です。

本日紹介するのは四川風のワンタンですが、最後に台湾の三大ワンタンを紹介して起きましょう。
台北の「温州大餛飩」、花蓮の「玉里餛飩」、屏東の「里港郷餛飩」です。全部食べたことがある人は台湾ワンタンマスターを名乗ってもいいでしょう!


鹹冬瓜豆醬蒸魚│ティラピアの冬瓜漬けと白醤油蒸し

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難易度: 調理時間:1時間以内
本日は「中餐丙級證照」シリーズから『鹹冬瓜豆醬蒸魚│ティラピアの冬瓜漬けと白醤油蒸し』のレシピを紹介します。前回、前々回と自作した『中華白醤油』と『トウガンの漬物』を使って作る料理です。

前回、前々回と材料から自作しているので難易度を☆二つにしていますが、材料さえ揃っていれば作るのはとても簡単です。手を抜くなら普通の白醤油とおでんの具のダイコンなどを使って作るといいでしょう。

材料として使うティラピアは日本ではイズミダイやチカダイといった名前で市場で買えると思いますが、高級感を出すためにタイの名前を借りているだけでタイとはまったく関係がありません。ティラピアは1954年にアフリカや中近東から第二次世界大戦後の食糧難を解決するために導入された外来魚で、海水でも淡水でも飼育でき、雑食で美味であることから高級感を出すためにタイの名前を付けられてしまったのです(笑)。当初はナイルティラピア、カワスズメ、ジルティラピアの三種が日本に導入され、当時はすべて Tilapia属の魚だったためティラピアと呼ばれました。現在は分類が変わりジルティラピア以外は Oreochromis属になってしまいました。もっとも食用とされたのはナイルティラピアなのですが、いまさらティラピアと呼ぶのは逆に可哀想な気もしますね…。いわゆる標準和名と学名に差異がある例です。一時期タイの代用品として大量に養殖されましたが、タイの養殖方法が確立するとあっという間に姿を消しました。今ではほとんど見かけることはありません。手に入らなかったら逆にタイで代用してください。

台湾では1946年にシンガポールからカワスズメが導入され、最初に導入した呉振輝と郭啓彰の姓を取って「呉郭魚」と呼ばれています。当時は日本の領土ですが本土よりも導入が早かったのです。現在でも大量に養殖が行われており多くのレストランで食べられます。福建省の沿岸部でも呉郭魚と呼ぶことがあります。

中国に導入されたのは1970年代、湖北省でナイルティラピアの養殖が始まりました。アフリカ(非洲)のナイル(尼羅)から導入されたということで中国語では「羅非魚」と呼びます。台湾とは名称が異なるので注意です。現代では華南地方で大規模養殖が行われており、多くの近代中華料理で使われるようになりました。が!同時に生態系を破壊して一部の在来種が駆逐されてしまうという事態も引き起こしました。生命力が強く攻撃的な魚なので野生化したものの駆逐はかなり難しいようです。

とてもおいしい魚なのですが、色々考えさせられてしまいますね。せめておいしく調理してやるのが情けというものです!それではレシピ行ってみましょう。


黨蔘黃蓍燒鴨│党参黄蓍焼鴨

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難易度:☆ 調理時間:2時間
久しぶりの薬膳料理を!『黨蔘黃蓍燒鴨│党参黄蓍焼鴨』という党参と黄蓍の二大補薬で作る補気の薬膳です。

党参も黄蓍もどちらも非常に使いやすい補薬です。今回は党参について簡単に見てみましょう。

党参の基原植物は Codonopsis pilosula (Franch.) Nannf. といい、古くは人参の代用品として用いられました。始載は《本經逢原》というちょっと珍しい本草書で、人参の説明の後半に山西省に産出する「上黨人參」として登場します。その記載は“產山西太行山者、名上黨人參、雖無甘溫峻補之功、卻有甘平清肺之力、亦不似沙參之性寒專泄肺氣也。”と、わずか一行に過ぎませんが、党参の性質を良く表しています。即ち“甘温峻補の効能はないが、甘平清肺の力がある”というわけです。補中益気の他に後代に入り生津養血の効能も見つかりました。現代では強い免疫機能の増強作用があることも分かっており、様々な免疫疾患にも応用されます。

黄蓍についてはあちこちで紹介しているので今回は詳しくは書きませんが、補気升陽、益衝固表などの効能があります。黄蓍にも党参にも消化機能の増強改善効果があります。また黄蓍も党参もどちらも甘の薬味で、黄蓍は微温、党参は平の薬性ですので、、消化の比較的難しい鴨肉(涼性)を煮込んで食べるにはちょうどいいというわけです。

スープ自体はモヤシを煮込んだようなマメ科(黄蓍)の香ばしさがあり、そしてシソ科(党参)のうっすらさわやかな香りがします。薬用効果も高いですが、とてもおいしい薬膳料理です。

鹹冬瓜│トウガンの漬物

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難易度: 調理時間:数日+熟成
本日は中華風のお漬物、『鹹冬瓜│トウガンの漬物』を作って見ましょう。前回の『黄豆醤』で味を付けるのがポイントです。なければ日本の白醤油で作りましょう。

トウガンは学名を Benincasa hispida といいます。日本では平安時代の古くから食べられています。夏に収穫される野菜ですが、きちんと保存すれば冬まで食べられるということから「冬瓜」と名付けられたと言います。

その成分のほとんどが水分(96%以上が水分です)で味も特にありません。中華料理では通常スープの味をしみこませて味を付けてから食べます。《本草綱目》にも白瓜として記載されている由緒ある食材です。種は冬瓜子などと呼ばれ、古代より清熱利水、解暑熱、消熱痰、止咳嗽の薬としても用いられました。現代ではダイエットにも用いられます。また古くは果実の皮をロバの打撲や骨折の薬として用いた記録も残っています。炎症を抑える作用などもあるようですね。

無味で水分を多く含むこと、またきちんと保存すれば一年中食べられることから、台湾(福建)料理や広東料理では古くからスープ料理に大活躍してきました。おいしいスープさえ作ってしまえば、トウガンを入れて煮込むだけで手軽に食物繊維が取れるのが嬉しいですね!野菜嫌いの子供にも自信を持ってお勧めできる食材です。

3ヶ月と根気の要る漬物ですが、中華料理ファンなら梅干の瓶の横にひとつくらいはこういう漬物を漬けておいてもいいかもしれません。


 
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