番茄炒蛋│中華風トマトオムレツ

難易度:☆ 調理時間:一瞬
台湾の家庭料理『番茄炒蛋│中華風トマトオムレツ』のレシピを紹介します。一口サイズに切ったトマトを溶き卵でとじた料理です。ふんわりした卵に酸味のきいたトマトの旨味が広がったお手軽な料理です。シンプルな料理だけに調理者の腕が問われるので、何度も練習してものにしましょう。

卵にまつわる物語といえば「コロンブスの卵」を浮かべる方も多いでしょう。中国語では「哥倫布立
雞蛋」、「哥倫布立蛋」、「哥倫布蛋」などの様々な言い方があります。日本語のような「哥倫布的蛋(コロンブス"の"卵)」とは言わず、中国語では「コロンブスが卵を"立てた"(という物語)」のように間に同氏が入るのに注意しましょう。

しかもこのコロンブスの故事、日本ではだれもが知っていますが、台湾ではほとんど通じません(笑)。たぶん幼少期にコロンブスの伝記を読むことがないのでしょう。「誰かがやった後になら誰にでもできそうなだが、最初にやった人はすごい」ということを表したいなら、『曹冲称象』という故事で示します。

『曹冲称象』とは曹操の息子曹冲が、孫権から送られた象の重さを量るという話です。

孫権から当時中原にはいなかった象を送られた曹操は、こんな動物は見たことないとたいそう喜びました。そして好奇心からこの象の重さを量ってくれと、部下たちに無茶な命令を出してしまいます。 しかし三国時代に象を量れるほどの秤は存在しません。大人たちはあれこれ頭を悩ませますが、どうやら答えを思いつかず途方に暮れてしまいますが、それを見ていた曹操の息子曹冲は「僕は量れるよ」と発言してその場の全員を驚かせます。

曹冲はその場の全員と象を連れて川辺までやってきて、大人たちに象を船に乗せるよう頼みました。そしてその船が「沈んだ位置に印をつける」ように大人たちに頼んだのです。大人たちは訝しく思いながらも曹冲の指示に従います。船に印がついたら象を下ろし、今度は代わりに石を詰め込むよう頼みました。石は象を乗せて沈んだ印の位置まで詰め込まれ、大人たちはこの時やっと曹冲が何をしたいのか理解しました。積み込まれた石をの重さを秤で量って合計すれば、象の重さが分かります。

大人たちは「非常に簡単な話だが、曹冲がやって見せなければ我々では考え付かなかっただろう」と曹冲の聡明さを称えたという故事です。


この時曹冲は5歳だったというので、この話が本当なら相当の天才児ですね。その後も順調に成長を重ね、大きくなれば三国志の英雄として活躍したのでしょうが…、残念ながら13歳で病死してしまいます。父親の曹操はその死を大いに嘆き悲しんだということです。

実は「孫権が曹操に象を送ったかどうか、送れたかどうか」の真偽については、歴史家たちに大いに議論されたことがあります。当時の孫権の支配、または権力が届く地域に象を手に入れられる場所があったかどうかが、主に議論されました。結論は「おそらくありえる」というもの。曹操に象送りつけた孫権は、相手の驚く顔を想像してはいい気分になったことでしょうね。

ちなみに「アルキメデスの原理」は中国語で「阿基米德浮體原理」といいます。日本語よりちょっと覚えるのが難しい単語です。

それではレシピです。





[材料]
卵 ……… 5個
トマト ……… 3個
ネギ ……… 40g

[調味料]
塩 ……… 少々
中華スープ ……… 50cc
ケチャップ ……… 大さじ3
砂糖 ……… 大さじ1
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1

[作り方]
1.トマトをよく洗い、一口サイズに切る。ネギをみじん切りにする。卵を溶いて塩を混ぜ合わせておく。

2.熱したフライパンに大さじ1のサラダ油をひき、溶き卵を入れて四分の一ほどが凝固するまで中火で炒め、取り出しておく。

3.作り方2のフライパンにネギとトマト、中華スープ、ケチャップ、砂糖を加え、加熱して沸騰させる。沸騰したら火を止めて水溶き片栗粉でとろみをつける。最後に作り方2で取り出しておいた溶き卵を戻し、手早く混ぜ合わせる。器に盛り付けてネギを散らしたら完成。

Point!
卵は一瞬加熱してすぐに取り出します。その後沸騰させたスープと絡めて予熱で火を通しますが、完全に火を通してしまわないよう注意しましょう。半熟の状態で食べ終えられるように食卓に並べる直前に調理して下さい。

慣れてきたらむき身のエビを入れてみましょう。エビもぷりぷりになるように完璧な火加減を心がけてください。


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