三絲米粉湯│三色ビーフンスープ

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本日は「中餐丙級證照」シリーズから『三絲米粉湯│三色ビーフンスープ』のレシピを紹介します。いやぁ、早く全メニューコンプリートしたいのですが、まだまだ半分も行ってないですね。このシリーズいつまで続くことやら…。

今回の料理にはビーフンを使います。

台湾を訪れた日本人が驚かされるのは統治時代に残された「日本語」の多さ。「父さん」、「母さん」、「運ちゃん」、「こんにちは」、「さよなら」などの単語はそのまま台湾で使えます。 特に南部ではあまりに自然に生活に溶け込みすぎていて、使っている台湾人すらこれらの単語が日本語由来ということを気づいてないことがあるほど。ある20代の台湾人は大学で日本語を学ぶまで、「さよなら」が日本語だということを知らなかったそうです(!)。こんな例がたくさんあります。おっと、以前紹介した『阿給』も忘れてはいけませんでした。

これ以外にも自動車修理、建築現場、スポーツの現場などでは多くの単語が日本語の発音そのままで今でも使われています。これは統治時代の日本語を排除する動きのある韓国でも同じです。統治時代に日本経由で現地に導入された近代大衆文化では、特に日本語の残存が顕著な傾向があります。統治時代の日本語を公式には徹底的に排除する動きの韓国でも、実はかなりの分野で日本語が残っており政府は頭を抱えているようです。韓国南部でビリヤードや卓球をプレイすると、用語の多くで日本語が保存されています。また学術用語の言い換えなど、韓国政府は四苦八苦しているようです。
 
さて、日本語から諸外国語になった例は数多くありますが、では逆はないかというともちろんあります。台湾語から日本語に伝わった物で代表的なのは「ビーフン」。特に食品に関して例が多いようです。

ビーフンはうるち米から作る麺で、福建省を中心に、ベトナム、インドネシアなど東南アジアに広く分布する食材です。日本でビーフンといえばソーメンのような細い物ばかりですが、台湾をはじめその他の地域では太さ、幅、長さがさまざまな物が売られています。

そんなビーフンを使ったスープ料理です。


難易度:


調理時間:
30分以内

樟茶雞│樟茶鶏

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本日は少々珍しい料理のレシピを紹介しましょう。その名も『樟茶雞│樟茶鶏』、四川の名物料理で、名前から分かるように、樟と茶葉を使って鶏肉を燻製にした料理です。

さて、樟(くすのき)と台湾には切っても切り離せない深いつながりがあることは台湾通の皆様ならよくご存知でしょう。ご存じない方のために日本統治時代に全世界の大半を算出していた台湾の樟脳についてざっと概説したいと思います。

樟を水蒸気蒸留してえられるd-カンファー、いわゆる樟脳は古来より防虫剤などとして用いられてきました。もともと中国南部や台湾、日本などの狭い地域でしか育たない植物で、これに目をつけた日本政府は台湾領有後すぐの1899年に専売制をしき、台湾での樟脳のプランテーション栽培を始めます。(当時台湾で専売制が敷かれたのは、阿片、樟脳、塩、酒、タバコの5品目。)

19世紀末に人類初の人工熱可塑性樹脂セルロイドの原料として世界的に需要が高まると、台湾の樟脳は世界需要の6割以上を生産するようになり、日本の経済だけでなく世界中の化学工業の発展を後押ししました。当時の用途は映画のフィルム、おもちゃ、写真乾板、医薬品など用途はさまざまですが、1920年に化学合成法が確立するまで台湾の樟脳は世界の需要を満たし続けます。プラスチックが実用化されて以降はほとんど使われなくなりますが、当時は「作っても作っても追いつかない」と表現されるほどの需要がありました。今でもピンポン玉やボールペンの材料などとして日本でも少量が生産されています。

日本が専売をしいていた上記製品については栽培、採取、生産、加工、工場などの資料は大量に残されており、社会・経済・人文系の分析・研究のテーマとして根強い人気があります。鈴木商店との関連も強いので、現在の日本経済につながる面白い物語がたくさんあります。中国語の分かる方は論文や著作を探して読んでみるとよいでしょう。

今回の料理は樟のチップと茶葉で鶏肉をいぶして作ります。オーブンで作れるので、チップをさまざまに変えてオリジナルの香りを作ってみてください。その場合は料理名を「○茶鶏」に、○に使ったチップの名前に変えましょう。



難易度:
☆☆☆

調理時間:
半日

雙鮮涼拌豆芽│中華風モヤシサラダ

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本日のレシピは『中餐丙級證照』シリーズより、『雙鮮涼拌豆芽│中華風モヤシサラダ』の紹介です。

台湾もすっかり涼しくなってきましたが、日中はまだまだ残暑が厳しい季節です。こういうときはやっぱり涼しげな料理が食べたくなりますね。

今では日本の食卓に欠かせない食材となった「モヤシ」ですが、実はこれほど普及したのは戦後になってから。特に全国で一般的になるほど普及したのは1990年以降というから驚きです。そういえば筆者が子供の頃は今ほどモヤシを食べてなかったような気が…。

さて、モヤシは「大豆」から作ると思い込んでいる方がいらっしゃいますが、正確には間違いで現在日本で普及しているモヤシは大部分が「緑豆」のモヤシ。大豆のモヤシもあるにはあるのですが、中華料理屋さん用など流通はごく一部に限られます。ちなみに中国や台湾のモヤシは大豆が主体で日本のものとは食感が異なります。

ちなみに台湾の大豆生産量はほぼゼロ(!)。そのほとんどをアメリカからの輸入に頼っています。その輸入量は世界なんと第五位(ちなみに日本は第四位)。ほとんどが搾油用ですが、食用の大豆もほとんどがアメリカかカナダからの輸入品です。市内いたるところで見られる「豆漿」のお店の大豆はほとんどは輸入品ということですね。台湾の食用油はほとんどが大豆から抽出されていますが、その油を絞るための施設はほとんどが内陸から東海岸に位置しています。中国との緊張が続いていた時代の名残ですね。台湾における大豆とその加工品の流通や価格に関しては非常に面白い話がたくさんあるのですが、レシピとは何の関係もないのでここでは割愛します。興味があれば自分で調べてみましょう。


「台湾の大豆はほとんどが輸入品だよ」と台湾人に言っても、「市場で買ったのは国産だから安全だ!」とか言って聞く耳を持たない人もいます。

現在台湾では中国との間で日本とアメリカのTPPに似た条約を締結するかどうかもめています。TPPと同じように秘密条約で、例外品目のみを記載して除外する方式で、しかも大統領権限で締結を調整しているとあって、日本と似たように特に農林関係者から大きな反対の声が上がっています。実際のところは農業だけでなく、台湾の健康保険制度や司法制度に中国の関与が可能になりそうだということで識者の間では多くの議論がなされているようです。中国も明らかにTPPを意識して条約を結ぼうとしているようですが、日本ではこういうことはほとんど報道されませんね。しっかりとした知識を身につけ、グローバリズムという言葉に踊らされないようにしましょう。

というわけで、今日はもやしを使った料理です。



難易度:


調理時間:
一瞬

蝦甘味煮│中華風エビのうま煮

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本日は『蝦甘味煮│中華風エビのうま煮』のレシピです。

日本名を見て分かるように日本のおせち料理を中華風にアレンジした物で、紹興酒の香りが食欲をそそります。

台湾は旧正月、日本は新正月を盛大に祝い、そのときに年菜や年が明けてからおせち料理を食べるのも似ています。新年前後に特定の料理を食べる習慣は、中国古来の風俗が日本に伝わったものですが、逆に日本統治時代に台湾に伝わった習慣も数多く、例えば台湾でも家によっては大晦日の大掃除をしたり年越しそばを食べたりするそうです。

一部のおせち料理は現地でアレンジされ、年菜として食べられます。この料理もその一つで、酒を使うところが紹興酒になっているのがポイントですね。 年菜として出される時はヒゲは切らなかったりしますが、食べるだけなら関係ないので今回のレシピでは切り落としています。





難易度:


調理時間:
30分以内

茄汁鳳梨雞│中華風鶏肉のケチャップ炒め

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本日は『茄汁鳳梨雞』という料理のレシピを紹介します。 結構手軽にできますので、ぜひぜひお試しください。

当ブログでも類似の料理を数々紹介してきました。グラタン風の『茄汁鯛魚│鯛のケチャップグラタン』や今日の料理と材料の違う『茄汁肉片│豚肉のケチャップ炒め』など、ケチャップを使った料理は手軽に作れるのがいいですね。以前の記事で紹介したようにケチャップはもともと福建省が由来。世界一周してまったく形は変わってしまいましたが、今ではさまざまな中華料理に使われます。

台湾で栽培されるトマトは実はほとんどが日本で開発された品種ばかり。台北市からすこし南に行けば、多くのトマト栽培農家があり現地の農協でも売られています。台湾でも近年はフルーツトマトのような甘い品種が人気で、栽培トレンドが日本のものとほとんど同じなのも特徴です。「トマトの健康効果!」や「果物?野菜?」などのタイトルでテレビでも紹介されることがありますが、この辺は広告の手法が日本の丸パクリで、常に財政難にあえぐ台湾のテレビ局の懐事情が伺えます(笑)。芸能人がトマト農家で無農薬トマトをかじって、「甘い!こんなの食べたことない!」と叫ぶのも一緒です。

というわけで、台湾のトマトは日本のものとほとんど変わりません。幸い品質管理も日本を真似ているので、とても安心して食べられます。台湾で日本食が懐かしくなったら、トマトを探して丸かじりというのもいいかもしれません(笑)。

というわけで、本日はケチャップを使った鶏肉料理です。美味しいですよ!



難易度:


調理時間:
30分以内

 
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