難易度:☆ 調理時間:30分以内
中国の家庭料理『栗子燒香菇雞│鶏肉とクリと二種類のシイタケ煮込み』のレシピを紹介します。鶏肉とクリを干しシイタケと生シイタケの両方で煮込んだ料理で、それぞれのシイタケ食感の違いも楽しめます。栗は甘栗を買ってきて使うのが簡単です。
クリは中国で古代から食用にされてきました。北京名物のいわゆる『甘栗(糖炒栗子)』は西太后の好物であったといわれています。木材は高級家具の原料となり、樹皮は皮革のなめしにも使います。また葉は蚕の餌にもなり、超有用な植物です。
当ブログではすっかりおなじみ《本草綱目》にも記載があるので一部を抜き出して見ます。
栗
實
氣味 鹹,溫,無毒。
主治 益氣,濃腸胃,補腎氣,令人耐飢(《別錄》)。生食、治腰腳不遂(思邈)。療筋骨斷碎、腫痛瘀血、生嚼塗之、有效(蘇恭)。栗楔(音屑) 時珍曰︰一球三顆,其中扁者栗楔也。
主治 筋骨風痛(士良)。活血尤效(頌曰︰今衡山合活血丹用之)。毎日生食七枚,破冷癖。又生嚼、惡刺、出箭頭、敷瘰癧腫毒痛(大明)。
古くは生のものを噛み砕いて外傷に用いていたようで、おそらく狩猟採集時代から生活の知恵として伝わっていたのでしょう。他にも馬に咬まれたり、熊や虎(!)の爪に引っかかれたり、刀や斧で切りつけられたりしたときに生の栗を噛み砕いて傷口に塗るという方法が書かれています。渋皮や樹皮には相当のタンニンが含まれると思うので外傷に使うというのも分かりますが、食用の品種が発明される前は実もそのままでは苦くて食べられたものではなかったのでしょうね。
また栗の薄皮を蜂蜜と一緒に皺に貼るとよい、栗の果皮を煎じて飲ませると鼻血に効くなどの使い方も書かれています。面白いですね。
中華料理でも主に鶏肉とあわせた料理が多数あり、今回紹介する『栗子燒香菇雞』もその一つです。ぜひ挑戦してみましょう。
[材料]
干しシイタケ ……… 5個
骨なし鶏もも肉 ……… 1本分
生シイタケ ……… 3個
クリ ……… 100g
(市販の甘栗を使うのが簡単)
ネギ ……… 適量
[調味料]
醤油 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
胡椒 ……… 少々
水 ……… 100cc
水溶き片栗粉 ……… 小さじ1
[作り方]
1.クリを下処理して火が通るまで煮込んでおく。甘栗を使う場合は殻を剥いておく。骨なし鶏もも肉を食べやすい大きさに切る。
2.熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、骨なし鶏もも肉を色が変わるまで弱火で炒める。続いて干しシイタケと生シイタケを加え中火で香りが出るまで炒める。
3.作り方2の鍋にクリと全ての調味料を入れ、弱火で水気がなくなるまで焦がさないよう煮込む。器に盛りつけて最後にネギを散らしたら完成。
Point!
甘栗を使うのが簡単です。日本の大型のクリを使う時はきちんとした処理したものを使いましょう。あらかじめ剥いたものをスーパーで買ってきても簡単です。
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