潤餅│潤餅

難易度:☆ 調理時間:30分以内
少し前に『潤餅(皮)』のレシピを紹介してそれきりになっていたので、今回は『潤餅』本体のレシピを紹介します。といっても中身は何でもいいので紹介するほどのことでもないのですが、典型的なレシピを紹介しておきます。

『潤餅』のレシピには地域差があり、何を入れるかで大体出身地域が分かってしまうという郷土色の強い料理です。台湾南部では「豆腐乳」を入れたり「花生糖(ピーナッツの粉と砂糖を混ぜ合わせたもの)」を大量に加えたりします。今回紹介するレシピは北部エリアのレシピです。

もう過ぎてしまいましたが今年は4月5日が清明節でした。(ちなみにあと200年以上先まで清明節は4月4日か5日のどちらかです。)清明節の清明とは二十四節季で「春分」の次の節季である「清明」を指します。

天文学では太陽黄道が南から北に交わる点を春分点と呼び、この現象が起きる日を春分と呼びます。(逆に北から南に交わる点が秋分ですね。)春分は太陽黄道が天の赤道に交わる点からの角度、つまり黄経が0度になる日で一年をかけて同じ点に戻ってきます。知らない人には…ちょっと難しいですね(笑)。ぐるりと一周360度を24で割ると15度、春分点を0度として次の二十四節季は太陽黄経が15度になる日、この日こそが「清明」です。

清明とは「清浄明潔」の意味です。中国の古書《歳時百問》では"万物生長此時、皆清洁而明净、故謂之清明。"とあり、また《暦書》では"春分後十五日、斗指丁、為清明、時萬物皆潔齊而清明、蓋時當氣清景明、萬物皆顯、因此得名。"とあります。清明は中国では非常に重要な祭日で「春節」、「端午」、「中秋」に並ぶ四大節日の一つ、家族が集まり団欒する日とされます。また「除」、「盂」、「九三節」と並ぶ祭祖四大節日の一つでもあり、先祖を祭る大事な祭日でもあります。


清明節は中国各地でその土地その土地の風俗に合わせた盛大な祭りが行われます。またどの地域でも基本的に先祖の墓を掃除する日とされ、墓に向かう山道は渋滞を起こすことも。台湾では先祖の出身地の風習に合わせて清明節を過ごすので、この日の過ごし方で祖籍が何処にあるのかを知ることも出来ます。季節感の乏しい台湾の市街地に住んでいても(市民の帰省で)渋滞が解消されて間接的に季節を感じることができます(笑)。現在の日本ではほとんど重要視されない日ですが、これを機会に覚えておくと風流です。

そんな清明節に家族が集まって食べる料理といえばこれ!好きなものを包んで食べましょう。


[材料]
潤餅皮 ……… 8枚
やきそば麺 ……… 300g
エシャロット ……… 20g
モヤシ ……… 150g
ニラ ……… 30g
ニンジン ……… 25g
トンカツ ……… 適量
鶏むね肉 ……… 適量
錦糸卵 ……… 適量
ピーナッツ ……… 適量

[調味料]
テンラージャン ……… 適量
醤油 ……… 大さじ1/2
水 ……… 50cc
塩 ……… 少々
味の素 ……… 少々
胡椒 ……… 少々

[作り方]
1.エシャロットをみじん切りにする。モヤシをよく洗って水気を切っておく。ニラをよく洗い、食べやすい長さに切っておく。ニンジンを皮を向いて千切りにしておく。トンカツは食べやすい大きさに細長く切っておく。鶏むね肉はゆでて火を通し、手で裂いておく。ピーナッツは炒めるなどして火を通し、粉砕して粉にしてから半量の砂糖(分量外)と混ぜ合わせておく。

2.熱した鍋に適量のサラダ油(分量外)をひき、エシャロットを炒めて香りを出す。続いて醤油と水を加えて沸騰するまで加熱したら、やきそば麺を加えて火が通るまで炒める。

3.別の鍋に適量のサラダ油(分量外)をひき作り方1のニンジンとモヤシを炒めて火を通す。火が通ったら塩、胡椒、味の素で味を整えておく。

4.まな板の上などに潤餅皮を少しずらして2枚重ねて敷き、上にすべての材料を少しずつ盛り付ける。最後にテンラージャンを適量乗せたら、左右両端を折り込み、下から上にくるくると巻いて完成。

Point!
出来上がりが円筒形になるように材料の置き方を調節しましょう。直径10cm、長さ15cmくらいになります。


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