難瓜燉牛肉│カボチャと牛肉の薬膳煮込み

難易度:☆ 調理時間:2時間
本日の薬膳は『難瓜燉牛肉│カボチャと牛肉の薬膳煮込み』です。

この料理のメインの薬膳材料は「南瓜(カボチャ)」です。中薬材料としてはカボチャの種である「南瓜子」が有名ですが、ここではカボチャ本体を使います。

カボチャは中文で南瓜と書き日本語とまったく同じですが、台湾では「金瓜」などとも記載されます。これ以外にも麥瓜、番南瓜、番瓜、倭瓜、北瓜、金冬瓜、冬瓜、伏瓜、金瓜、飯瓜、老緬瓜、窩瓜、番蒲、瘌瓜、陰瓜など大きさ、色、形状、産地などで分けられた多数の別名を持ちます。

キュウリ、トウガン、スイカ、メロンなどウリ科基源の薬物は性:涼または寒、味:苦のものが多いのですが、カボチャは温、甘の性味を持ち体を温める作用があるのが特徴です。ちなみに同じウリ科でもヘチマは甘、平の性味で、こちらもちょっと特殊です。

伝統的には補中益氣、消炎止痛、解毒殺蟲の効能があるとされ、現代研究によると胃粘膜の保護作用、亜硝酸塩による発ガン作用への抵抗性を高める作用、血糖値の降下作用、成長促進作用、妊娠中の浮腫を改善する作用、血圧降下作用などが見つかっています。

おなじみ《本草綱目》にも南瓜の名前で記載があります。羊肉と一緒に摂ると気の流れを滞らせるので注意とも書かれています。また《滇南本草》という近代の書籍によると、しゃっくりを止めたり、疳の虫を止めたりする効能もあるそうです。

材料も簡単に手に入るので、消化不良や浮腫みでお悩みの方はお試しください。

[材料]
牛肉 ……… 600g
カボチャ ……… 900g
ショウガ ……… 10g
八角 ……… 2個
水 ……… 2000cc

[調味料]
酒 ……… 大さじ1
塩 ……… 大さじ1/2
胡椒 ……… 少々

[効能]
補中益氣、解毒殺蟲、降糖止渴、久病氣虛、脾胃虛弱、氣短倦怠、便溏、糖尿病、蛔蟲等病症。

[作り方]
1.牛肉をよく洗い一口大に切る。沸騰したお湯にくぐらせてあくを抜き、氷水に浸けてから取り出し水気を切っておく。ショウガは薄切りにする。

2.カボチャの皮を剥き、一口大に切る。

3.鍋に大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、ショウガを炒めて香りを出す。続いて牛肉を加えて中火で2-3分炒めたら酒を振りかけて沸騰させ、すぐに水を加えて蓋をし中火で1時間煮込む。

4.カボチャと残りの調味料を作り方3の鍋に加え、15分ほど中火で煮込んだら牛肉に火が通っていることを確認し、ショウガと八角を取り出す。更に水量が半分(1000cc)ほどになるまで煮込んだら完成。

Point!
牛肉は長時間煮込みます。カボチャと一緒に最初から調理すると、カボチャが溶けてしまうのでカボチャは必ず後から入れるようにしましょう。

塩気は煮詰めた後にちょうど良くなるように調整しています。それでもかなり薄味ですが薬膳なので素材の味をそのまま活かします。日本の家庭で作るなら醤油や固形ブイヨンなどを加えて旨味を増してもよいでしょう。


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